おはようございます。朝でございます。
ただいま5時ですね。
いや~昨夜は大変でしたな~。お楽しみでもなんでもなかったわ。
それじゃ、朝のランニングに行こうかな。
校門の前で、マックイーンが待っていた。
いつも二人で走ってんだが、昨夜のこともあって少し気まずい。
「...おはようございます。」
「...はよ。...行くぞ。」
ある程度走った俺達は、公園で休憩することにした。
今日のマックイーンは見るからに調子が悪そうだな。そして隈がすごい。
「...具合悪そうだな。」
「...いえ、そんなことは...」
嘘つけ絶対悪いゾ。明らかにペースも崩れてたのを後ろから見てんだこっちは。
その状態で走っても何の意味もない。帰そう。
「...無理すんな。今日はもう終わりだ。帰るぞ。」
「...はい...」
帰り道もこいつは無言のまま俺の隣を歩くだけ。
...なんか喋ってよぉ...寂しいじゃんかよぉ...
...俺から来いと...?そういうことなのか?
「...あ「あの!」...どうぞ。」
やっと来てくれたよ。勇気出して損した。
「...昨夜はその...すみませんでした。」
「...え。」
え、まさかめっちゃ気にしてたの?嘘だろおい。
「それで...あの人とはどういう関係なのですか?」
あの人...?あぁブルボンか。
「...ただの幼馴染だ。」
「でも!将来を誓い合った仲だって!」
...なんか涙目になってね?こいつを泣かせるなんて俺もう犯罪者じゃん!
なんとか宥めないと...とりあえず事実を伝えよう。
「...向こうが勝手に言ってるだけだ。それに...昨夜はお前が来てくれて嬉しかった。」
マックイーンが来なかったら結構危なかった気がする。何がとは言わないが。
「え!?///...そうですか...ふふ♪」
おぉー!!!なんか機嫌戻ったー!!!
やっぱり俺のコミュ力は偉大だわ。
「なら、今夜も行ってもよろしくて?」
「...勝手にしろ。」
...待って男の部屋に連れこむって不味くないか?これって不純異性交遊では?
でもなんかウキウキしだしたしなぁ...なんか考えとかないと。
シャワーを浴びて、授業へ。朝飯はパン一択だ。
...授業退屈だなぁ...俺の前のやつなんか早速寝てるし。
うわぁ先生に見られてんぞ...起こした方がいいよな...?
「...おい。起きろ。」ボソッ
「zzzz~」
無理だな。うん、努力はした。俺は悪くない。
案の定、巡回してきた先生にしばかれる。
ここにいるやつらってエリートばかりかと思ってたが、そうでもないのか...?
授業が終わった。暇だったからノートに好きな歌の歌詞書いてたわ。
俺達がレースに出るには、まずトレーナーを見つけなければならんらしい。
...こんなやつをもらってくれるトレーナーなんているのかな。
一週間後、模擬レースがあってそこでスカウトされることもあるそうだ。
...よぉし...頑張るぞぉ...
と、その前に。
今日は研究施設に行く日だ。休日を潰したくないから平日に行くようにしてるんだ。
「...ねぇねぇレオ!この後一緒に出掛けない?」
「...今日は用事がある。悪いな。」
「...そっか。じゃあまた今度ね!」
くっそぉ...折角誘ってくれたのにぃ...許さんぞ研究機関...
研究施設まで徒歩で行くわけだが...
街を歩くときは好奇の目で見られる。まぁ当然だ。珍獣が歩いてるようなもんだからな。
そんな環境で過ごしていれば、人の視線にも敏感になる。
だから分かる。俺は今、誰かにつけられている。
なんだよぉ...用があるなら普通に声かけてくれよぉ...
怖いからちょっと速く歩こ。
スタスタ...スタスタ...
人気のないとこまで来てしまった...
いつまでついてくんだよぉ...振り向くのも怖ぇしなぁ...
...いや、俺ならやれる。格闘戦ならいけるはずだ。
次の曲がり角で奇襲しよう。
少し走って角で待ち伏せる。さぁ来い。
...今だッ!
曲がってきた人物に殴りかかる。
「ぴぇ!?」
「!?...テイオー...?」
すんでのところで拳を止めた。あっぶねぇ...刑務所行くとこだった...
「...後つけてたのお前か?」
「...うん...」
なんだよもぉ...あぁよかったぁ...
でもなんでつけてきたんだ?
「...なんか用でもあんのか?」
「...えっとね...そのぉ...一人でどこ行くのかなぁって...」
もしかして...俺の趣味を知ろうと...?歩み寄ってくれようと...?
めっちゃいい子...感動的だぁ...
「ほら...レオってこう...不良っぽいじゃん?悪い人と遊んでるなら止めないとって...」
「...そうか。」
...俺、そういやグレてたんだった。制服の下にパーカー着てるようなやつ、そりゃあ不良と思うよなぁ...
でも俺の事を心配してくれたんだ。ちゃんと説明しないとな。
「なぁんだそういうことだったんだ。よかったぁ...」
「...悪い。話しとくべきだった。」
「うぅん。ボクも後つけてごめんね。」
謝罪まで!?聖人かこいつ...こちらも感謝の意を伝えなければ...不作法というもの...
「...サンキュな」
「え?」
「...心配してくれたんだろ。」
「...へへっ、どういたしまして!」
やべめっちゃ恥ずかしい。マックイーンの時もそうだが、やっぱこういうのは柄じゃないか...
「あー!顔真っ赤♪」
「...クッソ...」
テイオーを一人で帰らせるのも危ないし、研究施設まで連れていった方がよさそうだな。
「...研究施設すぐそこだし、お前も来い。」
「え?でも...」
「...女を一人で帰せねぇよ。」
「...うん。ありがと!やっぱりレオって優しいね!」
「...フン。」
...そんなこと言われると照れてまうやろぉぉぉぉぉ!!!
着きました、研究施設。
テイオーには中のカフェで待っててもらおうと思ったんだけど、今の実力を測れるって言われてテストしに行っちゃった。
俺の実験は採血したりとか走ったりとか身体データを取ったりとかそんなもん。
劇薬を飲まされたりするわけではない。
「...はい、終わりよ。お疲れ様。」
「...先生。相談がある。」
「ん?なぁに?」
この先生もウマ娘でな。性癖はアレだが、いい人だ。
「今度模擬レースがあるんだが、俺の脚質はなんだと思う。」
「...うーん。」
少し悩んだ後に先生は答える。
「あなたの武器は末脚よねぇ...正直、逃げ以外ならそんなにタイムは変わらないわ。」
「...そうか。」
だったら俺が選ぶのは決まってる。
「...俺は追い込みでいく。」
基本的にレースは逃げか先行が有利と言われている。まぁそいつの脚質によるけど。
追い込みは後半から一気に加速する。
ペース配分を間違えたり、前のやつらが楽な展開の時は追いつくのも難しくなる。
バ群には飲まれないが、リスキーな作戦だ。
では何故そんな択を取るのか。答えは単純。
「追い込みねぇ...いいじゃない!カッコよくて好きよあたし!」
そう!!ごぼう抜きするのがカッコいいし楽しいからッ!!!
「...全員ぶち抜いてやる。」
「じゃあ、未来のスーパースター様のファン1号ね。」
「...いや。1号2号は親父とお袋だ。3号で我慢してくれ。」
「はいはい。じゃあ、頑張ってね!」
「おう。」
「あ、レオー!聞いて聞いて!ボクの数値って同年代の中ではすごく高いんだって!さすがテイオー様って褒めてもいいよ!」
はいさすがテイオー様でございます。
「...そーだな。帰るぞ、テイオー様。」
「もー!褒めてくれたっていいじゃん!...ねぇレオ。」
「ん?」
「...君には負けないよ。模擬レースもボクが勝つ!」
「...まだ当たるかも分かんねぇだろ。」
「あ、そっか。「でも...」ん?」
「...勝つのは俺だ。ライバルのお前には絶対負けん。」
「ライバルか...いいねそれ!うん!ボクらはライバルだ!」
二人の闘志が燃え盛る。
模擬レースまで後7日...
ラウンドレオンのヒミツ①
実は、愛用のぬいぐるみがないと眠れない。