模擬レースまであと6日。しっかり身体を鍛えるぞ!
追い込みに必要なのはパワーらしい。ググったらそう出てきた。
パワーのトレーニングか...
よしっ!色んな本を読んで調べるぞ!ググってばかりでは駄目だ!探す努力もしなくては!
色々読んできたぞ。俺一押しのトレーニング5選だ!
・20キロの甲羅を背負う。
・授業中は空気椅子。
・授業中にハンドグリップ。
・岩を押す。
・感謝の正拳突き。
やっぱ少年漫画って偉大だわ。こんな時にまで俺に道を示してくれる。
甲羅はウエイトジャケットで代用出来るとして、問題は岩だな。
巨大なやつがいいんだが...
「お?お前が噂の新入生か!」
悩みながら廊下を歩いていると、誰かに声をかけられた。
「...あ?なんd...」
で...でけぇ...そういや今朝マックイーンが言ってたな。
背の高い芦毛のウマ娘、ゴールドシップに気を付けろって...まさかこいつが...!?
「...あんた、ゴールドシップか?」
「ん?なんであたしの名前知ってんだ?サインならやらねぇぞ?」
誰も頼んでねぇよ。
でも数々の奇行を繰り返しているこいつなら、何か心当たりがあるかもしれん。
ダメ元で聞いてみよう。
「...あんた、めっちゃデカくてめっちゃ重いものって心当たりあるか?例えば超大型の岩とか...」
「うーん...」
さすがにないか...仕方ない、諦めy
「あるぞ。」
「あるの!?」
思わず素が出ちまったじゃねーか...
やっぱスゲーよゴールドシップ!頼りになるぜッ!
「頼む!どこにあるか案内してくれ!」
「え~めんどくせ~よ。これから宇宙行くんだ。じゃな。」
「そこをなんとかぁ~!」
お前今朝海底探索行くって言ってたの知ってんだかんなぁ~!マックイーンが言ってたぞ!
「しゃーねぇな~サービスだぞ。」
「...!恩に着る!」
わぁーい!ゴールドシップ様バンザァーイ!!!
トレーニングの準備をして、中庭で待っていたゴールドシップの元に戻ってきた。規定の40秒はなんとかクリアだ。
「よし!じゃあ行くぞぉ!」
「頼む。」
これから始まる厳しいトレーニングに向けて覚悟を決めていると、突然身体を持ち上げられた。
「え?なんだ?」
「オォォォォォラァァァァァ!!!!!」
「えちょまアァァァァァ!!!!!」
親父、お袋...
俺...初めて空を飛んだよ...
「アァァァァァ!!!!!」
まさかこんなところで終わるなんて...じに゙だぐな゙い゙よ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙!!!!!
あぁ...もうすぐ地面だぁ...さようなら皆...葬式ではせめて泣いてくれ...
「ァァァァァへぶっ!?」
...うう...なんだ...生きてるのか...?それに柔らかい...
足がふらつくがなんとか立ち上がる。
どうやら着地点ちょうどにマットが敷いてあったようだ。
こんなところにいったい誰が...
とりあえず何か飲もう。
リュックの中を漁っていると見知らぬメモが入っていた。
『マットから南に2000歩、東に3400歩、南に5640歩。 ゴルシちゃん』
...なんだこれ。
それよりここはどこなんだ?山奥のようだが...
とにかく、岩を探そう。水筒を一口飲み、歩き出した。
少し歩いたが、やはり足がふらつく。
お、ちょうどいいところに壁が。寄りかからせてもらおう。
ふぅ~...ん?壁?
ふと感じた一つの可能性を確かめるべく、壁から離れ見上げる。
「...あった...」
壁だと思い込んでいた物体は探していた超大型の岩だった。
よぉし...ギリギリまで押しまくるぜ...
「...うおぉぉぉぉぉ!!!!!」
「アァァァァァ!!!!!...ハァッ...ハァッ...」
くっそびくともしねぇ...そろそろ日が沈みそうだ...次で最後にしよう。
「...スゥゥゥ...コォォォ...」
より力を込めるコツは呼吸にあることを俺は掴んだ。
肺にたくさんの酸素を取り込め...全身全霊で力を込めろッ!
「...フンスッ!」
ズズズ...
...?今、ちょっと動いたよな...?
足元を見ると少し岩が進んだ痕跡が。
「...やったぁ...いけるぞ!」
でももう帰らないと。...あれ...?
どうやって帰るんだ...?
あばばばばまずいまずいまずい帰りの事なんも考えてなかったぁ!!!
携帯携帯...電池切れ!?
もうダメだ...おしまいだぁ...
絶望に打ちひしがれる俺の目に一枚の紙切れが映る。
「...謎のメモ...」
...ハッ!?まさかっ!
自身の灰色の脳細胞がフルスロットルするのを感じる。
これだっ!きっとそうだ!今はあいつを信じるしかねぇッ!
俺はメモに従い、11040歩の長い帰路についた。
「...着いた...はぁ~...」
金もなく、疲れて走ることもできなかったからすげー長く感じた。
だが、門限ギリギリセーフ。危なかったぁ...
「遅かったですわね。」
「...マックイーン。」
玄関でマックイーンが待っていた。
「門限ギリギリまで、一体何処をほっつき歩いていたのですか?」
「...ちょっとな。」
悪いが、これは俺の秘密のトレーニング。極力知られるわけにはいかない。
「...もう。危ないことをしていないか心配ですわ...」
「...お前は俺のお袋かっての。」
「呼びましたかぁ~?」
「うおっ!?...クリーク先輩。」
いきなり現れたウマ娘、スーパークリーク。
色んなやつを甘やかしている、母性の権化だ。
「...別に呼んでもいねぇし、アンタは俺のお袋でもねぇ。」
「...そうですか...残念です...でも、困ってたらいつでも言ってくださいね。」
少ししょんぼりした様子でクリークさんは去って行った。ママァ...ハッ!?
「...俺は風呂入ってくる。じゃあな。」
「あっ...もう...」
風呂から上がった俺は、夕飯を食べていないことを思い出す。
「食堂はもう閉まってるよな...カレーでも作ろ。」
昨日スーパーで買った食材があったはずだ。...よし、足りそうだな。
備え付けのキッチンに立ち、慣れた手つきで調理を始めること40分。香ばしい香りのカレー10人前(俺基準)の完成だ。
俺は具材をトロトロにしたいから圧力鍋を使う。
美味しそ~いただきまs(コンコンッ
...誰だよいいところだったのに。
「...はい、どちら様?」ガチャ
「...すまない。美味そうな匂いがしたものだから...」
ノックした芦毛のウマ娘は呑気に腹を鳴らしている。
まぁ10人前もあるし、少しくらいなら...
「...食ってくか?」
「!いいのか?」
「...腹減ってんだろ。」
「すまない。恩に着る。」
「モグモグ...おかわりいいか?」
「...あ...あぁ...」
俺の10人前カレーが...どんどん消えていく...
俺はまだ2人前しか食ってねぇのに...こいつどんだけ食うんだ...?
「...ごちそうさま。凄く美味しかった。」
「...そりゃよかった...」
結果、3:7の割合で食べられました。でも、こんな満足そうな顔見せられちゃなんも言えねぇよ。
「今度お礼がしたい。私はオグリキャップ。君の名前を教えてくれないか?」
「...ラウンドレオンだ。アンタが芦毛の怪物か。」
「?よく分からないがそうなのか?」
凄いウマ娘が地方から来たって噂になってたからな。名前くらいは知っている。
「...もう帰れよ。」
「ん?あぁ、そうだな。それじゃあ失礼する。おやすみなさい。」
「...おやすみ。」
...さて、洗わないとな。綺麗に平らげてくれたから楽でいい。
正拳突き200回をこなして、就寝準備をする。腰をしっかり落として、一回一回感謝の祈りを捧げるのが肝だ。
今日も疲れたなぁ...明日もがんばろ...
おやすみ、くまじろー...zzzz
レオくんに一問一答
Q.好きな食べ物は?
「...ハンバーガー。次点でラーメン。」
Q.どんな曲が好き?
「...ラップ。BAEっていうチームが好きだ。」
Q.好きなサッカー選手は?
「...三杉くん。」