転生特典はナルト。世界観がぐちゃぐちゃなハイスクールD×Dの世界で最強を目指す 作:やまたむ
神様転生。オタク、それも最近ならよく聞いたことのある単語だろう。
いわゆる、なろう系。いや、一昔前のなろう系。
それが、今、現在、不幸にもバスの横転事故により、亡くなってしまった少年が、その権利を手に入れた。
「本当にそれで良いのか?」
「はい。ナルトの能力。それが、僕が欲しい転生特典です」
元気一杯夢一杯な返事をする少年に、あきれたようにため息をつく『神様』。
「転生特典としてみれば、なにも問題はない。以前もにたような特典を要求してきた人間がいたからな。だが、特定個人の能力は相当ピーキーだし、扱いも難しいぞ?」
「問題ないです! 憧れの『ナルト』と同じ能力を得て生まれることができるのなら、それだけで僕は満足ですから」
「はぁ……また、変わったやつが転生するな……」
あきれながら、フイフイと手を振る神様に、深くお辞儀をする少年。
少年は、後方にある光を目指し駆け出した。
その光に包まれ、手で目を覆った後に見た景色は、純白の天井に強く焚かれたライトの明かり。
聞こえてくる音は曖昧で、しっかり認識こそできないが、ただ、暖かい温もりに包まれていることだけはよくわかった。
少年は転生した。『
原作に存在しない、特殊な出生で。
だから、この時、知りもしなかった。産まれた瞬間、大規模な封印術をかけられながら産まれたことを。
そして、京都の妖怪たちの手を借り、自身が産まれたという真実を。
※※※
真斗が『ハイスクールD×D』の世界に生を受けて、十六年が過ぎ、十七年目が始まろうとしていた。
「めんどくせぇ……」
だらけることにした少年の呟きが、教室の片隅で響く。そんな彼の頭上に、一部分だけ小柄な少女の影がかかる。
「なんか用?」
「ほほぅ? 妾に対し、その態度。ずいぶんと変わったの、真斗?」
「そういう君はなにも変わってないな。
「なんじゃ? 妾の背丈が変わっておらん。そう言いたいのか?」
「いや、別に……見てくれはかわいくなったんじゃない? 知らんけど」
「そ、そうかの? ふへへ、かわいくなったか。そうかそうか」
「いや、なにその反応。キモ……」
プチンと、なにかが切れる音がしたような気がした。
恐る恐る、真斗は虚葉の表情をうかがう。
そこには、冷酷無比に見下ろす幼くも端正の良い顔立ちの少女がいた。
「あ、いや、ちょっと待って。選択肢間違えた。テイクツー、テイクツーをようきゅ……」
「知らぬ、馬鹿者!!」
パーンと、盛大なビンタを食らった真斗は、頬に綺麗な真っ赤な紅葉を刻まれてしまう。周りにいる女子のクスクスと面白がっている笑いが嫌でも耳に焼き付いた。
「不幸だ……」
今世で口癖になりつつある単語をボソリと呟く真斗だった。