僕の居候日記   作:カラスの餌

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シリアスかもね?


7話 雨の音は静かに消える

サァーーーーーー

 

雨が降っている夕方のでの出来事…

 

 

 

「っ……」

 

 

僕は…俺は…一人で走っていた……雨に打たれながら1人の女の子を探して走っていた…。

 

 

「っうあっ!」

 

 

また転けた…これで何回目だろうか…

 

 

「走らなきゃ……探さなきゃ……」

 

 

よく体を見ると何回もコケたりしてワイシャツは泥がついたり体には傷ばかりだった。

 

 

泣き出したいけど、泣いてはならない…。本当に泣きたいのはアイツだから…僕は…いや俺は泣けない…

 

 

「………っっっ……ちくしょうぉぉぉぉぉおっ…!!!!」

 

誰も通ってない道で、僕は1人叫んだ、悔しかった自分がしっかりしてればと、自分に対して嫌気がさす…。

 

僕は1つの手紙を見直した…呼び出された場所まで行ったが誰もいなかった。

 

字体的には女性の特徴がしっかり残っていた。書いたのは間違いなく女性だろう。

 

 

「っっっ……!行くか……!!」

 

 

今こうしてる間にもなにかされてるのかもしれない。

 

 

僕は立ち上がり再び学校へ向かった。

 

__________________

 

 

「んっ……」

 

ここは…どこ…?

 

目を覚ましたら私は暗い部屋に、閉じ込められていた。手と足は縄で縛られていて、さっきまでの記憶が曖昧だった。

 

「っ!飛鳥っ…!!」

 

私はついさっきまで飛鳥と帰っていた。珍しく真面目に練習していた飛鳥を見てその後練習を終えて…。

 

そこでようやく気づいた。

 

 

「そっか……学校で支度してたら…」

 

 

今私は自身の置かれてる状況を整理した。

 

 

手足も縛られてとある一室に閉じ込められている、そう私は、監禁されているのだ。

 

 

 

「と、とりあえず…逃げないと……」

 

 

「諦めなよ」

 

 

突然監禁されてるドアが開き、1人の人物がやってきた。

 

 

身長ら163ぐらいだろうか…私よりも高めの女の人だった。

 

 

「だ、だ、誰…ですか…?」

 

 

「知らなくていいよ……貴方は直ぐに消えるから…」

 

 

「えっ……」.

 

今この人が言ったこと、私は直ぐに消えるから…と、つまり私は…

 

 

「な、なんでですか?!」

 

 

「貴方が…葉山君と一緒にいるからだよ…」

 

 

「飛鳥と…?!」

 

 

女の人は突然飛鳥の名前を出した。でも分からなかった、どうして飛鳥といるだけで、私は殺されるのか…理解が追いつかなかった。

 

 

 

「部活でも…入ってきた時から私は葉山君が好きだった…でもあんたがいると知って…!!」

 

 

「だからって…こんな事して…飛鳥が喜ぶと思ってるんですか?!」

 

 

「うるさいっ!!」

 

 

途端に私の頬に痛みが走った。きっとこの人が私の事を叩いたのだろう。

 

「だからさ……葉山君と2人になるために…あんたは邪魔なの…」

 

「い、いやっ…」

 

女の人は、カッターを取りだした、薄暗い部屋でもわかるその刃の光。

私は恐怖に陥ってまともな言葉も発する事が出来なかった。

 

「大丈夫…ここは防音だからさ…それにすぐには殺らないよ?」

 

 

「あっ…あっ…あぁあ…」

 

ジリジリと近寄ってくる女の人の目は既に殺意に満ちていた。まるで人を殺すのを喜ぶような目をしていた。

 

 

「まずはどこから刺そうかな…やっぱり足かな…?」

 

 

「いや…いやだ……」

 

 

怖い…怖いよ飛鳥……!

 

 

__________________

 

 

 

 

 

「?!……何だこの寒気は…」

 

僕は身体的な寒気ではなく、嫌な事が起きてる寒気を感じた。

間違いなく不吉な事が起きる予兆だ。

 

 

「携帯は連絡がつかない……あれ…でもしずくのお母さんが一応僕ら2人にgpsをつけていきなって…」

 

 

僕はここでふと思い出した。

 

万が一危険な事が起きた時にと、携帯の設定をお互いONにしてたのを思い出した。

 

「よし!しずくのスマホ……確か…」

 

 

僕はリストの中からしずくを探し居場所を確認しようとした。

 

 

 

「あった!居場所は……なっ……やはり学校か!」

 

 

僕はスマホを一旦しまい走り出した。

 

 

助けなきゃ…しずくを…助けなきゃ…僕が守ってやらなきゃダメなんだ…僕が守らなきゃ…

 

 

僕はひたすら走った。スピードの奇術師と呼ばれてただけあって脚力は普通の人よりもずば抜けてある。

 

 

だから今出せる全速力で僕は向かった…そして僕はある人物に出会った。

 

 

 

「飛鳥…なのか……?」

 

 

突然走ってる前で人に声をかけられ僕は足を止めた…。

 

 

「君は……って…あっ…」

 

そして傘から顔を出したその相手は僕の顔にそっくりだった。

 

 

「鳳香…!!鳳香なのか!」

 

「飛鳥…!!やっぱり飛鳥だ!!」

 

なんと双子の弟の弟の鳳香だった。そして鳳香は泣きそうになりながら僕の元に寄ってきた。

 

何年ぶりの再会だろうか…もう会えないと互いに思っていたのだろう。

 

 

「それより飛鳥…何かあったのかい?傷だらけだし急いでるみたいで…」

 

「あ、そうだ…実は……」

 

鳳香は僕の今の状態を見て、何かを察したらしい。僕はそのまま今まで起きた経緯を鳳香に話した。

 

 

 

「なるほど…そいつはなかなか厄介だな…分かった僕も協力するよ。」

 

 

「良いのか?!」

 

 

「当たり前だ。兄が困ってんだぞ?助けるのは弟の役目だよ、んじゃとにかく学校へ向かおう!」

 

 

鳳香はそう言うと傘を捨てて走り出した。僕もそのまま鳳香と一緒に走り出し学校へ向かった。

 

学校まで後少し…何も起きてなければ……良いんだけど……

 

僕の中でしずくに対する不安は大きくなる一方だった。

 

 

 

そしてようやく、僕らは学校に着き濡れたまんま中へ急いで入っていった。

 

 

GPS機能を使い僕はしずくがどこに閉じ込められてるか確認していると近くから、血の匂いが漂っていた。

 

「っ?!この匂い…」

 

 

「飛鳥…なんか血の匂いがするよ…」

 

 

「嫌な予感がする…!とりあえず匂いが強い所へ行こう!」

 

 

もしかしたら…と最悪な事態が僕の中に流れていた。

 

________________________

 

 

 

 

 

「っゴホッゴホッ……」

 

痛い……さっきから殴られたり蹴られたり…そして刺されたり…痛いよう…。

 

「まだ息があるね…次お腹行こっか…」

 

 

「っ………」

 

私は抵抗出来ないまま相手に、好き放題やられていた。服は破かれ

足は刺されたり切られたりして、血だらけだった。

 

 

「あー…でも腕がいいかな?」

 

 

「っ………」

 

正直もう痛すぎて何処が痛いかすら、もうわからなかった。

 

 

「じゃあ腕にするね?」

 

 

「っ!!」

 

 

次の瞬間私の腕にカッターが突き刺さり、私は声にならない悲鳴を上げた。

 

 

「中々いい声出すね…どう?痛い…?」

 

 

「っ…ぅ…飛鳥の…心の痛みに比べれば……全然…」

 

「あ、そうならもう行っちゃおうか」

 

 

私は最後の抵抗と言わんばかりに言いたいことを言った。そう…飛鳥の今までの心の痛みに比べればこんなの…痛くもない…

 

 

「じゃあ行くねー」

 

 

でも飛鳥…私はね来て欲しかったよ…最後に飛鳥の顔を見れないなんて…ちょっと…悲しいなぁ…

 

 

「はやく…来なよ……それとも怖いの…?」

 

 

「い、言われなくてもやってやるけど?」

 

 

私は躊躇ってる女に挑発をしかけた。

 

 

飛鳥…本当は私…もっと行きたい場所や食べたい物があったんだよ?…

 

 

大好きな飛鳥と一緒に、夏祭りにだって行きたかった…もっと笑っていたかった…映画の舞台とかも行ってみたかった…。

 

 

 

飛鳥の大人の顔が見たかった……

 

飛鳥…最後に聞いても良いですか…?

 

 

 

私は…貴方の理想のヒロインになれましたか……?

 

 

 

 

「さよなら…飛鳥……」

 

 

 

私は振り下ろされるカッターを見て覚悟を決めた。そして心の中で飛鳥に別れを告げた…

 

 

ガシャン!!!

 

 

「っ…!!」

 

 

「…ハァ…ハァ……ようやく…ようやく……見つけた……」

 

 

「あ、飛鳥……なの…?」

 

 

幻なのかな…?飛鳥が扉を開けてこっちを見ている…あれ…飛鳥も傷だらけだ…。ホントにすぐ無茶するんだから…

 

…帰ったら服洗ってあげなきゃ……それと…怪我の手当も…

 

「しずくっ!!」

 

「っ………飛鳥……やっと…やっと来て…くれ…たね…」

 

「当たり前だよっ…!そしてなんだよこの傷……待ってろすぐに病院へ連れてってやるからな!鳳香!!救急車を呼んでくれ!頼む今すぐだ!」

 

「わ、分かった!」

 

「あ……やっと……鳳香君に会えたんだ……ね……」

 

私は泣いていた。怪我が痛くて泣いているのではなくて、飛鳥が来てくれた事が、嬉しくて泣いていた。

 

 

良かった…ちゃんと顔を見れて…。

 

 

「……顔の傷……飛鳥…無茶しちゃって……めっだよ…」

 

 

「こんなの痛くも痒くもないよっ!…それよりなんでしずくがっこんなことになってんだよぉ…なんでっ…」

 

 

「ふふ……飛鳥は……泣き虫…だね……」

 

 

「そ、そんなしずくこそ……」

 

嬉しいなぁ…飛鳥が私の為に泣いてくれるなんて…それに今…飛鳥に抱いてもらってる…なんだろう…でもまた違う事で泣いて欲しかったなぁ…嬉しい事とか…

 

「飛鳥!今呼んだよ!!あと10分くらいで来るって!」

 

 

「っ!そうか…」

 

飛鳥はやがて立ち上がりこう言った。

 

 

「鳳香……しずくの事任せるね……」

 

 

「?!……分かった…」

 

そう言って抱いてた飛鳥の手は私から離れていった。そしてやがてその手は鳳香君へ変わる。

 

 

飛鳥の手は私の血で真っ赤に染っていた。しかし飛鳥は、それを拭おうとせず指に付いた私の血を口に運んだ。

 

 

「・・・・・・」

 

 

「葉山くん……」

 

 

「桐村先輩……僕は……」

 

 

飛鳥から何故か物凄い怒りを私は感じた。

 

 

「僕は……いや……俺は……貴女が…許せないっ…!」

 

 

「っ?!」

 

 

「あす…か…?」

 

 

何時もの穏やかな喋り方から飛鳥は何時もより喋り方が荒くなっていた。

 

……ダメだよ…飛鳥…そんな怖い目をしちゃ…飛鳥は優しい飛鳥で…いて…

 

 

「許せない……けど……ここでまた殺し合いをしたら……また悲しみが生まれる……だから今は……しずくに……」

 

 

良いの飛鳥…弱かった私が…悪いから…飛鳥が泣く事じゃ…ないよ…

 

 

「しずくに謝れっ!」

 

 

「?!」

 

 

「しずくは…貴女になにか危害を加えたんですか?!…貴女が嫌がるようなことをしたんですか…?!してないですよね…!なんで…なんでこんな真似をするんですか?!」

 

 

ごめんね……。飛鳥……

 

 

桐村さんは何もわずにただ黙っていた。飛鳥の言葉をただ黙って聞いてるだけだった。

 

 

「あす…か…こっちに来て……」

 

私がそう呼ぶと、飛鳥は直ぐに私の所へ駆け寄ってきた。

 

 

「最後に……1つ…聞いても……いいかな……?」

 

 

「なんだよ…なんだよ最後って!」

 

 

「フフっ……私は……飛鳥の…理想のヒロインに…っ」

 

 

飛鳥は今にも涙を流しそうにしながら、私の聴きたいことを聞いてくれた。

 

 

「…飛鳥にとって……理想のヒロインに…なれ…てました…か…?」

 

 

そう言うと飛鳥は直ぐに私の事を抱いてくれた。

 

 

 

そして

 

 

 

 

「当たり前…だよ……しずくは僕にとって…最高のヒロインだよ……」

 

 

こう言ってくれた。

 

 

 

「よかっ……た………」

 

 

そこから私の意識は消えた。ただ最後に飛鳥が私の名前を叫んだのは聞こえた…。

 

 

 

 




んー
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