無敗の悪戯好きとコックさん   作:零課

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そういえばリボーら伝説のウマ娘の年齢は大体25歳くらい。ギンシャリボーイらJWC組は27歳くらいです。シンボルドルフ生徒会長が17だとしたら大体2~3世代くらい上の人だと思ってくれれば。つまりリボーの現役時代はあのカオスな実力者メンバーと伝説の怪物たちがひしめき合っていた地獄絵図。


お気に入りが200到達! こんな見切り発車の作品を応援してくれてありがとうございます。そして、これからもどうかよろしくお願いします。






リボー「おお? 電話だ・・・はろー」


ブロワイエ「お久しぶりです。リボーさん」


リボー「あらーブロワイエちゃん。いい声の艶。体調は良さそうね。どうしたの?」


ブロワイエ「ありがとうございます。いえ。今日本に来て、トレセン学園で過ごしているそうですので、聞きたいことが・・・」


リボー「ふーん・・・海外に殴り込みに行きそうな子たちのこと?」


ブロワイエ「それもですが後継者を探しに来ているのみならず、鍛えているという話。どうなのかと」


リボー「海外相手だとスーパークリーク、ビワハヤヒデとか、ナリタブライアン姉妹、キンイロリョテイ。サイレンススズカ、ジャスタウェイ、ゴールドシップ。彼女らは面白くなりそうねえ。鍛えているというよりは、炊き出しとケアのために飛び回っている感じよ」


ブロワイエ「そういいつつも何名も育てたので信頼ないですよ。貴女とアレッジド。凱旋門賞連覇をポンポン出されて大変だったのですから」


リボー「あははーそうだったわねん。でもま、今のところそこも大丈夫でしょ。出てくるにしてももっと後。貴女の天下は私から揺るがすことはない」


ブロワイエ「もしきても倒しますよ」


リボー「それでこそ欧州最強。リギルはまた海外に来るかもだし、それくらいの気合がなくちゃね。でなきゃ、シ―バードの後継者は名乗れないわ」


ブロワイエ「あの怪鳥のいるチームと戦えるのであれば楽しみですがね。もしそちらも弟子を見つけた時は私にも教えてください。やもすれば、新しい時代を作るかもしれませんし」


リボー「その際は電波に乗せてお教えするわ。チャオー・・・・・・ターボちゃんたち次第だけど、弟子発表したらどんな顔するかな? そうでなくても赤の後継者。神讃を継ぐもの達が生まれるかもね。魔術師と芸術家の関係者よりも」


美柚樹「ヘリポスさーんリボー~ミックスジュースと、ハリボテクラフト教室始まるわよー」


リボー「待っていました。あのからくりとか、ピタゴラスな動きとかの仕掛けがたまらないんだよね」


ヘリポス「オウ。あの番組は録画して持ち帰りますヨー」



鍛造と絞り

 「よーしターボちゃん。今日までよく耐えに耐えてスタミナづくり、プールで拷問もかくやな鍛錬を耐えてくれたわね」

 

 

 「お・・・お”ー・・・ターボは・・・さい”ぎょー・・・だから、な・・・・」

 

 

 「うっわぁ・・・・傍目でもわかるくらいには追い込んだわねえ・・・リボー・・・はい。ドリンク」

 

 

 「ん・・・ぷは・・・ま、これくらいはしないとね。ちゃんと骨肉には支障がないレベルよ?」

 

 

 トレセン学園が休みの日。ちょうど連休だったのでここらで一つ本気で追い込んでおくかということで早朝にターボを呼びつけて800メートルダッシュ20本。超巨大重機のある採石場でタイヤを引きずったり、学園ではあまりできない2対1の高密度なトレーニングをできた。走りのフォームも矯正したし、ターボの強みも磨いたうえでもう一つ武器を乗っけることも完成。

 

 

 おおよその下ごしらえは出来た。後はここから。美柚樹お姉さん謹製のスポドリを飲みつつ私も汗を流した分の水分を補給。あー・・・気を抜けばうまさで笑顔になっちゃう。目の前でよだれをこぼしてぶっ倒れているターボちゃんも笑顔になっているし。

 

 

 「ここからだけど、プール、筋トレ、合同練習。このサイクルでやっていくわ。もうフォームはいいけど、まだまだ粗削り、こっからがりがりやすり掛けしていくからね」

 

 

 「そ、それはいいけど・・・かふ・・・ターボ、本当に強くなっているのか?」

 

 

 「タイムも早くなっているし、タフになっているけど」

 

 

 「うーん・・・だけど・・・」

 

 

 あー・・・模擬戦含めれば練習とはいえ百戦以上して、全敗。それくらい追い込んでいる状態。疲労の状況からしているとはいえ、回復してからのレースを基本させていない以上気になるのも当然か。ターボちゃんと関わってわかるけど、この子元気印な面で隠れやすいけど、臆病、不安を感じると落ち込むからなあ・・・

 

 

 「あーわかったわかった。じゃ、今度一度完全に疲労を抜いたときに走らせてあげる。その際のタイム、フォームを私に弟子入りする前の映像を比べてみる。それでいい?」

 

 

 「えー? みんなの前で全力を出しちゃだめなのか?」

 

 

 「どうせならちゃんと仕上がった状態で戦う方がいいでしょ? テイオーちゃんたちもみんなもびっくりさせちゃうのよ」

 

 

 「分かった。でも、必ずチームスピカと戦わせてほしいぞ師匠、美柚樹さん!」

 

 

 「大丈夫大丈夫。模擬戦ってことでターボちゃんとスピカメンバー全員で戦えるよう調整しているから」

 

 

 そのついでで私とリギルメンバーでのマッチングもしちゃう羽目になったけど・・・ま、日本の芝も慣れてきたし、アメリカでもテレビ企画以外でも草レースでバ鹿みたいに走り回っていたから問題はなし。現役のころのレコードも落としていないし。

 

 

 あの国、デパートの回りにでかいアトラクションとか、色々規模がでかくてレース場がそこかしこにあるのがいいのよねえ・・・覆面ウマ娘で現役の連中が小遣い稼ぎ、ライブなしで楽しみ倒すために参加するからほんと勝負に集中して走れるし、レース数も毎日どこかでやっているから草レースツアーとか面白い。

 

 

 話がそれた。まあ、美柚樹お姉さんの料理と、私、ヘリポスの指導とケアがいいのかチームメンバーの分担とか打診されたり。あのトレーナーの・・・特にスピカのトレーナーの愛情の深さは自分の懐が素寒貧になるほどなのだが、必要なら合理的と私たちを招くかあ。面白いから2ベネット位プレゼントしたけど。日本版コマ〇ドーの面白さよ。

 

 

 「それと、一度カノープスのチームの皆と練習したりしてリズム戻してきなさい。ここ最近ずっと私たちと練習だったでしょ?」

 

 

 「仲間の皆も心配している。またしごくのもいいけど、私たちはどーしてもほかのメンバーの指導もあるからねえ。ネイチャちゃんたちにメニューは渡しているから楽しんできなさい」

 

 

 「んー・・・分かった! じゃあ、師匠たちもほかのチームやみんなによろしくな!」

 

 

 汗だくのまま歯を見せて笑うターボちゃん。いい子だわねえ。勝利を求めつつも明るく誰もを応援するか。トレセン学園は結構仲いい子多いし、ほんと癒されるわ。

 

 

 「よーし。じゃ、帰る前に一応着替えて、汗拭いて車に乗るわよー」

 

 

 「その後昼ごはんは私が用意するから。今日のご飯はあんみつ鶏肉チャーハン。ふっふふ。自信作だから」

 

 

 この後、みんなでチャーハンを食べたが、いや本当・・・イタリア、フランスの名うてのレストランよりもずっとおいしいのよね・・・このご飯を食べられていたトレセン学園の皆は羨ましいし、今は私と訪問先が独占してちょっと申し訳ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あぁ”ー・・・疲れたぞ・・・」

 

 

 「ターボ、ここ最近毎日こんな感じだよねー大丈夫?」

 

 

 「気にしないで、いつもの事よ。むしろこうでないとおかしいから」

 

 

 僕たちスピカの訪問練習からしばらく。僕も学園内でぶらぶらしているリボーさんからトレーニングの質問とか、あれこれを聞いたりして、みんなで頼んでまた再度訪問を依頼。そして一度カノープスに戻ってトレーニングをしていたターボがへばっている。

 

 

 目にクマが少しできているし、疲労の色が見える。でもねいちゃんはこうでないとおかしいという。どういうことだろう? ネイチャは大丈夫そうだけど。

 

 

 「あー・・・今私のチームでターボはちょっとスタミナを鍛えたけど、その分体力の底上げが出来た分ずっと動き回り続けるし、美柚樹さんのこの・・・「スモモンハニーミックス」を歯磨きする前と朝に飲んでいるんだけど、それで回復力も増している分すぐね・・・?」

 

 

 「美柚樹シェフの薬膳ドリンクと、ターボのスタミナ増強でより動きまわれる分疲れちゃうと・・・大丈夫? オーバーワークじゃない?」

 

 

 「ダイジョーブだぞテイオー・・・ターボは・・・だい・・・スピー・・・・すぴー・・・」

 

 

 どうにも、ここしばらくのリボーさんと南坂トレーナーさんの鍛錬でスタミナがついた分もともとの元気さに拍車がかかって、更にはそこに美柚樹シェフの料理での体調管理と滋養効果・・・か。けどすぐ寝ちゃったけど大丈夫かなあ?

 

 

 「まあ、そう見えるけど回復力も段違いなの。だからたぶん30分寝たら回復して元気に動くんじゃない?」

 

 

 「はぁー・・・訪問先で毎日あのご飯食べているらしいけど、体質改善もしていたのかなあ」

 

 

 「そうじゃない? シェフは確か管理栄養士の資格もあれば、病院食とかもできるようにしているようだから」

 

 

 「なるほどねー・・・その二人のコンビを見たかったなあ・・・」

 

 

 用意していたであろうタオルケットをネイチャがターボにかけながら話す。もう手慣れているのだろう。頬杖をついて苦笑しつつも嫌な顔をしないそれは柔らかい。回復力までも底上げかあ。やっぱりあの二人は有能なトレーナーなのだろう。

 

 

 本当にここの学園に来てくれてよかったと思う。ただ同時に思うことがある。あの人は、伝説の王者にして世界最強の一角であったリボー。彼女の走りはいかほどか。肉体も体質も強化するのに大いに助けをくれる美柚樹シェフの助けもあってベストコンディションにした今の走りが知りたい。

 

 

 「テイオー?」

 

 

 「ああ。ごめんごめん。でもさ、トレーナーが言うんだよ。リボーさんの動き足の運び方は現役を退いているとは思えないって」

 

 

 「えーと・・・つまりはあのロケットブーストと言われた末脚。走りがまだあるかもってこと?」

 

 

 「それって! つまりは世界トップの走りを見られる、相手できるってことですか!?」

 

 

 トレーナーの観察眼は本物だし、僕たちの状態を見抜いて緩急つけた指導もできる。そんなトレーナーが、おそらく世界を注目させた怪物たちの集う世代でも頂点でしのぎを削ったリボーさんの動きをそう評価するというのは、ある程度信頼していいかもしれない。

 

 

 そこに食いついてきたのはスぺちゃん。日本一のウマ娘を実現したし、ブロワイエを倒した。日本の意地を見せた自慢の友達だ。そりゃあ気になるのも分かる。

 

 

 「まーまー落ち着いてスぺちゃん。あのトレーナーの言うことも確かだろうけど、引退してはや5年近く過ぎた選手だよ? 歩き方は癖かもしれないし」

 

 

 「そ、そうですかあ。でも、実際リボーさんの持つ空気はこう・・・大きくて、すごいです」

 

 

 「わかるわかる。ああいうのが伝説を残すんだろうし、いずれは僕もあれくらいの空気は纏わないと。って背中を押される気分になるし」

 

 

 「アタシにはできない話ねー・・・あんなキラキラしまくり、引退しても尚夢の始まりの人を見つけて暴れた人にはとてもとても」

 

 

 いつもどこか斜に構えているネイチャがやれやれといったふうに息を吐き、スぺちゃんはリボーさんの大きさを改めて理解。僕は・・・改めて目指す場所の高さを肌で感じられた。リボーさんが指導中に話してくれた『もし現役でかち合ったら負けていただろう』と言っていたほかの怪物たち。セクレタリアト、シ―バード、そして今や日本の教育番組の顔。ハリボテエレジーさん、ギンシャリボーイさんたちともいずれ会ってみたい。

 

 

 「話は変わるけどさーターボと模擬レースするってほんと? こっちは乗り気だけど」

 

 

 「あーその話? うん。僕たちスピカとターボの模擬試合。一応細かい日程とかはリボーさんたちですり合わせて決めるそうだけど、軽めに一回だけって話」

 

 

 「ターボちゃん。ここ最近ずっと頑張っていますもんね。私も是非一度本気でレースしたいです。スズカさんやタイキさんも面白いと言ってターボチャンを目にかけていますし、凄い逃げを見せてくれるかもですよ」

 

 

 「今のところ、僕にはステイヤーを目指しているんじゃないかと思う程だけどね」

 

 

 スズカ先輩や、ほかの逃げを得意としているメンバーはみんなターボを気に入っている。でも、あの逆噴射ぶりはレースでも戦績を残せないのが納得だし、ほかの練習でもヘロヘロだと聞くけど・・・なんだろう? その気になるものは。

 

 

 僕が見る限りはゴールドシップのあのへんな筋トレをして、ひたすらにスタミナをつけていたようにしか見えないけども・・・

 

 

 「ふわぁあーー・・・あ・・・あふほ・・・おお?」

 

 

 きっかり30分で目を覚ましたターボ。うーん。一体どういう風に仕上がってるんだろう? 模擬レースが少し楽しみだね。スズカ先輩を見ているし、どんな逃げなのやら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「はぁ・・・まさかですが・・・おハナさんはリボーの顔に泥を塗りたいので?」

 

 

 職員室、そこで持ち掛けられたないように大人げなく戦意を出してしまう。グルメ時代、なんやかんや現地で食材を狙い死闘を繰り広げたころのそれを出してしまい、おハナさんをたじろがせてしまう。

 

 

 「そういうわけではないです・・・ですが、軽く、軽くでいいので是非ともマッチングのためにリボーさんに相手をしてもらいたくて」

 

 

 リボーとリギルの模擬レース。恐らくスピカの話から来たのだろうけど、すでに引退をして数年を越す相手にあの日本最強格がおおく、世界も狙えるリギルのメンバーをぶつける。リボーのアメリカでしていたことを考えればまあ、わかるのだが。

 

 

 「草レースや指導の一環で確かにリボーは走っていますけども・・・日本に来てからはそのレースも一部だけです。大丈夫ですか?」

 

 

 「あの覇気を纏い、今なお衰えない肉体と観察眼。そこから来る重圧は世界を舞台に戦う際にリギルに必要なものです。それに・・・3か月前にテキサスのチャリティーですがみせたレースでの走り、タイム。どれも現役ウマ娘の中でもトップ。むしろ円熟された経験と実力をリギルの皆さんに感じさせたくて」

 

 

 あのおハナさんがこうも食い下がるほど。しかもまあ、動画サイトを漁って見せつけたやつはまさしくリボー。一応私がトレーナーだし、まずは私からリボーへレースへの乗り気を出そうという感じか。そしてあわよくば指示も貰いたい。そりゃあそうだ。鍛えた子たちは凱旋門や多くのレースで勝利を重ねている怪物ばかり。糧になる。

 

 

 「わかりましたわかりました。じゃ、ちょっとリボーに連絡を取りますよ。・・・・もしもしリボー? 美柚樹だけど、ちょっといい?」

 

 

 『はいはいーどうしたの美柚樹お姉さん』

 

 

 「リギルから模擬レースの申し出があってね。リボー、今は私に付き合う形で手伝いしているけど本来は長期休暇でしょ? それに引退して長い。この練習試合どうするって」

 

 

 「お願いしますリボーさん。リギルのためにもあなたの走りを・・・」

 

 

 で、スピーカーにしてから連絡すればリボーも出てくれる。確か、今は江戸前寿司ともつ鍋を楽しみに言っているはずだが、幸いだ。機嫌は良さそう。

 

 

 『ふーん・・・・・ま、いいわよ?』

 

 

 「ありがとうございますリボーさん」

 

 

 『アメリカでもだけど、企画で勝負は多かったし、公式無敗の私を非公式とはいえ引退後に企画でガチメンバー組んでのレースとかで倒そうとしたのとかあったのよ。負けなかったけど。これくらい安い安い。リギルでしょ? 芝2000~2400くらいはどう? 海外のレースの距離を想定して』

 

 

 「じゃ、私もしばらく食生活チェックとケアのために道具用意しておくわ。リボーもごめんね。今度またあの大根の味噌汁作ってあげる」

 

 

 『あ、じゃあ赤味噌で。それじゃねー』

 

 

 そういって電話を切るリボー。うーん。負けるつもりはないのと、考えていたんだろうなあ。日本の才能たちと触れるうちに。

 

 

 私と裏で仕上げてはいたし、問題はなさそうだけど。

 

 

 「そういうわけですし、予定を煮詰めましょうか。出来ればスピカとターボちゃんの練習もあるので同時にしたいのですが」

 

 

 「わかったわ。じゃあリギルが動けるのは・・・この日と、この日・・・」

 

 

 2チームの模擬レース。スピカのトレーナーさんにも打診のメールを送り、私たちは私達で予定調整。

 

 

 「リボーさんとリギルのレース・・・? やばいやばい! これ皆に伝えないと!」

 

 

 ただ、たまさか私たちの話をウマ娘の優れた聴覚で拾ってしまった誰かのせいで後日また大変なことになるけど・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 「おかえりリボー。もう今日のご飯は出来ているわよ」

 

 

 「ただいま美柚樹お姉さん。おおー♪ ちょうどターボちゃんたちの様子を見てきたからお腹空いていたしありがと」

 

 

 食い倒れの旅を終え、ヘリポスは風呂に沈め、私はシャワーを済ませて戻れば美柚樹お姉さんの料理に腹を鳴らす。ああー・・・幸せ。

 

 

 「今日は枝豆のクラムチャウダーとパン。そしてうちの菜園の野菜サラダにベーコンのキュウリ巻き。いただきましょう」

 

 

 「いただきまーす・・・ん? 豆の強いうま味がいいし・・・癒される・・・サラダも新鮮でいいし、今まで食べた野菜は古いのかといいたいほどねー・・・あぐ・・・んっぐ・・・けふぅ」

 

 

 枝豆というが、これ一つで十分なうまみを持つし、それを優しく包むソースに引き立てる野菜。うんうん・・・ここにパンの食感もいい具合。今日は鍋と寿司で結構濃いもの食べたし、野菜でお腹も心も舌も休めるのはちょうどいいや。

 

 

 「ところでレースだけど、リボーとターボちゃんの方。行けそうかしら? 私は行けると思うけど」

 

 

 「私はちょっとしばらく独自の方法で調整するからできれば美柚樹お姉さんの特性ドリンクとかほしいかな。ターボちゃんは・・・ええ。70%完成。フォームも疲れている間にも叩き込んでいるから全力からへばろうともフォームは崩さないようにしたし、ボディバランスもいい」

 

 

 「骨の強度もいいし、あともう一息か。無駄な脂肪を落としつつ、クッションとなる分を作り、小柄ならではの強みを生かせるようにした」

 

 

 「刀剣でいえば刀身のおおよその形を作り、余分もそぎ落とした。後は冷やして、研ぎ澄ませばひとまず現状でできるターボちゃんの完成」

 

 

 腹に流し込まれる幸せな温かさに癒され、緑茶を飲んで息を吐く。現状できることはしたし、何だったらターボちゃんの同世代に負けないほどのものは用意した。が。足りない。

 

 

 もう一押し、熱したままの刀剣をそのまま使えば曲がるし、研ぎもしなければ切りたいものを切れる切れ味はない。最後の追い込みと微調整。それが必要になってくる。それさえ完成すればリギルのメンバーも認めるほどのものを見せられるとは思うけども。

 

 

 「じゃあ、その間はカノープスの皆に任せていく感じ?」

 

 

 「うんにゃ、2週間前から私が指示を送る。それまでは改めてチームの皆と楽しく過ごしてほしいわ。まだ12、3歳の遊び盛りだし。その間はあのスペシャルミックスフルーツドリンク送って回復と、身体に余計な負担を残さないようにしておいて」

 

 

 「任せて。多分今頃筋肉痛とかで風呂場で悶えていそうだしね」

 

 

 まだまだ中等部、みんないい子ばかりだし、私たち大人組に挟まれていく時間よりのびのび青春したり、楽しむのもトレーニング効率につながるし、やる気維持にもなるでしょ。一応湿布とプロテインバー、リラックス用のドリンクと小遣い渡したけど、大丈夫かなあ。

 

 

 「まー・・・私自身現役メンバーと余計な下心なくぶつかれるのは楽しいし、久しぶりに晴れ晴れとした気分で行けそうよ」

 

 

 「アメリカはお金の規模もでかすぎる分、あんまり出来なさそうね」

 

 

 「チャリティーとか、一部くらいねえ。変なもの背負わずに走ったのは」

 

 

 「まー今度の模擬レースは気楽にしていきましょ。マスコミの余計な目もないし」

 

 

 そういいながらパンのお代りを食べてのんびりといい時間を過ごして就寝。このままのんびりここでトレーナーもどきで過ごすのもいいかなーなんて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だけど翌日

 

 

 『リギルVSリボー! 皇帝の率いる日本最強のメンバーとイタリアの無敗の女王のレースが行われるという話が今SNSで話題になっております』

 

 

 「「なんじゃこりゃあああああああ!!!?」」

 

 

 思わぬことで私たちの模擬レースはマスコミ、日本の目にさらされる羽目に・・・はぁ・・・こりゃ、もう思い切りやるしかないか。




 これくらい原作のマスコミはしそう。


 ターボの鍛えるのはひと段落手前。下手に筋肉はつけすぎないようにしているのと、休息用のケアの道具は豊富。


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