いずれはこんなことになるだろうと思っていた。生徒会長は生徒会長としての責務を全うしていない。これはかなり問題だ。普通の学校で生徒会長が不在というのはそこまで問題じゃない。
だが、この学校は普通の学校とは違う。生徒会がギャンブルの運営をしていく、その代表でもある生徒会長が居ないというのは色々とトラブルが起こる。
そして今、僕の目の前には背の小さい少女が立っている。僕はこの人物を知っている。編入の時に一応、この学校の生徒会のメンバーに関しては調べあげた。両親がどういう意図でこの学校に編入させたのかわからないため念のため私立百花王学園については全てを調べあげたんだけどね。
そこでこの黄泉月るなも調べた。こいつと闘う時に見た目のことは考えない方がいい。見た目に騙されてギャンブルを挑むようなことがあれば確実に敗北の二文字を与えられる。敗北を味わいたくないのなら、こいつと戦わない方がいいね。
「君はそこを大人しく退いてくれる気はないかな?」
僕はなるべく関わりたくない。生徒会長一人だけでもこっちは苦労しているんだから他の人まで構っている余裕はない。
「それは無理だね。君が会長に勝利を収めたのを知ってるよ~だって私もあの場にいたからね~~~」
確かに編入初日に会長とギャンブルした時に数人の生徒がそれを見ていた。そしてその一人に黄泉月るながいたのも事実。
「それを言うためだけに来たのなら退散してくれることを願うよ。君と語り合う気はないよ」
「私は少なくとも君にそんな嫌われることをした覚えはないんだけどな~~」
「確かに君とは接点がなかったからね。でも、君は不気味すぎる。どんな人間かが全く掴めない。そういう奴に近付くのは後々、自分に不利益を招きかねない。正直なことを言うと自分が今まで出会ってきたどの人間よりも分からない」
会長はまだ欲に正直だから人間性もある程度ならわかるからまだいい。
「そんなことを言われるなんて心外だな!私は見た目どおりの人間だよ」
「そういう事を言う人間の方が信用できないんだよ」
「悲しいな~」
「それで何で君は僕の目の前に立っているの?」
「私は君と会長がギャンブルをする様子を隣で見ていたんだけど………会長が負けるビジョンは浮かんでいなかったよ。この私が分からない方法で勝つなんて君……いや、香音くん」
「………調べ上げたんですか?」
「うん。でも、さすがに君の存在はTOP SECRETなだけあって難しいの一言に尽きるよ~こんなに個人情報を調べ上げるのに時間を費やすのは初めてかもしれねぇな」
僕の情報を調べ上げて下の名前を知れただけでもそれは凄い。これは別に自分を高く見積もっているわけではない。単純に僕を調べ上げるのは難しい。身内の中にも僕の存在を知っているのは数人しかいない。それほどまでに僕の存在は隠されている。何で隠されているのかに関してはいずれ言うべき時が来たら言おうかな。
「やっぱり侮れないね。黄泉月るな、君の事はやっぱり一番警戒しておくべきだったかもしれないね」
チャイムが鳴り響き授業の始まりを告げ始めた。普通の生徒だったら急いで教室に戻るところだが僕と黄泉月るなは全く動かない。お互いに相手の事を見ながら固まっている。
「香音くん、私とギャンブルしようか」
これからは投稿が少しのんびりになるかもしれません。すいません!!