パレードを終わらせない   作:スターク(元:はぎほぎ)

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本当は次の話も一緒に書きたかったけど、色々あって分割。ごめんね
あと1話をちょっとだけ改変しました。許してナマステ


あこがれの地へ

 遂に迎えたトレセン学園入学式、ボクはワクワクしながら臨んだ。

 試験レースではブッチギリの1位!もう負ける気なんてしなくて、でも入学式で周りを見たらそれだけで「強い」と分かる子がいっぱいいて。初めての環境を前に、もうドキドキが止まらない。

 特に、入学生代表としてルドルフ会長に目を掛けられてたあの子、メジロマックイーン。もう本当に強情なウマ娘でさ、ボクに負けじとずーっと練習続けて来るんだ。お陰でボクも辞めるに辞められなくて、全身筋肉痛確定だよ。ホント、負けたくないなぁ。

 しかも帰りにまで出くわしちゃって、お互い憎まれ口を叩き合う羽目になっちゃった。汗拭いてたハンカチを誤魔化すくらい意地張ってて、本当に生意気。もぉーっ、絶対に勝つからねー!!

 

「ところでですけどテイオーさん。帰り道はそちらじゃない筈ですが」

「え?あー、一回リギルの部室を訪ねてみようかなって」

「もうかなり遅い時間ですわよ」

「うん。無理に入ろうだなんて思ってないよ、ただ一目覗くだけだから。会長(シンボリルドルフ)がいるチームだし、気になるトレーナーさんもいるしね」

「貴女程のウマ娘が気になっているトレーナーですか…」

 

 そう言うと、マックイーンは一頻り顎に手を当てて、そしてまた口を開いた。

 

「なら私もご一緒させて頂きますわ」

「えっ?マックイーンもリギルに興味あるの?」

「噂に聞こえる最強チームですから。それに、突飛なテイオーが変な事をしないよう見張っておきませんと」

「むっ!じゃあボクもマックイーンの事見張ろうっと」

「お好きにどうぞ」

 

 2人で夜の学校を進む。なんだか初めての体験で心臓を踊らせながら、ボク達は部室のある場所へと歩き続けた。

 そして。

 

「あっ会長!」

「テイオーにマックイーンじゃないか。こんな時間にどうしたんだ」

「失礼あそばせ、シンボリルドルフ生徒会長」

「えへへー。練習終わりにリギルの部室を見ておこうかなって」

 

 道中で、予想外にも期待通りの人物と邂逅した。その後ろに控える女性も見た事がある、きっと彼女こそがルドルフ会長のトレーナー。

 

「ルドルフ、この子達は?」

「トウカイテイオーにメジロマックイーンだよ、おハナさん。前者は前に話した可愛い子ウマ、後者は今年の新入生代表のウマ娘。2人とも新進気鋭、前途洋洋な期待の新人なんだ」

「ああ、この子達が……お前程のウマ娘がそう言うのなら、期待しても全く損は無いだろうな」

 

 ハナさん。あの時、彼と会長が話していた名前。やっぱりそうだ、彼女が会長を無敗の三冠に導いた人。

 でも、それより前に。

 

「会長。ボクの事、覚えてくれてたんだね」

「当たり前だろう。約束なんだから」

 

 あの約束を守ってくれた。ずっとボクを覚えてた。その事で胸の奥がキューッと熱くなり、情熱となってボクを突き動かす。

 

「会長!ボクも、あの日の誓いを忘れてないからね!!」

「ああ、そうでなくてはな。頑張ってくれよ、テイオー」

「うん!!!」

 

 

「……テイオー。貴女の目的となっている人は、この2人で合ってますの?」

「あっ、しまった忘れてた」

 

 マックイーンに言われて、ようやく夢現な気分から現実に舞い戻る。ハナさんも気になってたけど、僕にとってリギルの本命は会長以外にもう1人いるんだ。

 

「ねぇ会長、ハナさん。ボクね、凱夏って人に会いたいんだ!」

 

 

 

「えっ凱夏君に?」

「牧路君、ねぇ……」

 

 …あれ?ボク、なんか不味い事言っちゃった?

 唐突に醸し出された妙な雰囲気に、ボクとマックイーンは顔を見合わせるしか無かった。




テイマクは癌に効く
フラウンスも効く
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