俺の(元)妹はギター以上に俺のことが好きらしい   作:鷲鷲鷲

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投稿ペースが落ちるかもしれないし、また新作出しながら投稿するかもしれない


11話 妹は俺がいなきゃ勉強ができないらしい

「蒼太く〜ん、勉強教えてよ〜」

 

「蒼太〜、ここの問題わかんないよ〜」

 

「そう兄そう兄、ここの問題の解き方わかる?」

 

 昨日はあこ、その前はひまり、その前は香澄、ここ数日はこんな会話がほとんどだ。それもそのはず。もう夏休みが目前に迫っているが、それと同時に期末テストもあって、点数が悪いと夏休みに学校で補習するらしい。

 

「ま、補習受けるのはごめんだな」

 

「だからあたしに勉強教えてってば」

 

「この状況でですか?」

 

「お兄ちゃんここなんだけどさ」

 

 この前の約束通り蘭に勉強教えてるんだけどまた六花が邪魔してくるんですね。

 

「六花、そろそろあたしも数学教えて欲しいんだけど」

 

「それならそこにテキストあるので使ってください」

 

「蒼太に教えて欲しいんだけど」

 

「お兄ちゃんはお取り込み中です」

 

 二人の間で火花がバッチバチに散ってるように見えるのは俺だけなんですか? みんなも見えるって? 安心したわ。

 

「蒼太、あたしが補習になったらあんたにも付き合ってもらうからね」

 

「いやそれ理不尽」

 

「だってあんたが六花のことしつけてないから悪いんでしょ」

 

 いやいや、そんな事言われても出来ませんよ。蘭も見てただろ。あの六花から進化していまじゃ堕天使六花だ。俺に制御できるわけが無い。

 

「なぁ六花、そろそろ蘭に教えていいか?」

 

「だめ。お兄ちゃんに教えてもらわないと勉強できないの」

 

「んじゃなんで岐阜で勉強できてたんですかね」

 

「お兄ちゃんの机使ってたの」

 

 あーなるほど、全てを理解したよ。

 

「なら俺の部屋の机使って」

 

「お兄ちゃんじゃなきゃダメなの」

 

「わがまま過ぎて逆に惚れそう」

 

「はぁ……ノート借りるよ」

 

 妹六花にはめっちゃ惚れてるんですよ。ちょっと嫉妬してるけどまだ闇六花にはなってない。今がずっと続けばいいのに。

 

「あ、今日の夕飯よろしくね」

 

「おい蘭、てめぇ今ここで言うんじゃねぇよ」

 

「聞いたから知ってるよ。私も泊まっていくからね」

 

 あ、そういえば盗聴してたんだよな。どうやったら取れるんだろ。スマホ買い換えるか? 

 

「安心してね。スマホ買い替えても盗聴できるし、お兄ちゃんが盗聴器外そうとしても外せないから」

 

「なんで俺の思考読めるんですかね」

 

「だってお兄ちゃんの妹だもん♡」

 

 もうどうしようもないぐらい愛しいけど、本当に病むのだけはやめて欲しい。それがなかったら告って付き合ってあげるから。

 

「六花、蒼太のこと好きなら蒼太のことも考えてあげたら?」

 

「お兄ちゃんのこと考えてこれです。お兄ちゃんは私がいないと何も出来ないので」

 

「一年から一緒にいるけどそうは見えないよ」

 

「一年しかいないからそうしか見えないんです」

 

 え、口喧嘩始まる系? 

 

「こっち来てからの蒼太知らないくせに」

 

「中学までのお兄ちゃん知らないくせに」

 

「とりあえず2人とも落ち着きません?」

 

「お兄ちゃんちょっと黙ってて」

 

「蒼太、あんたが出来ないならあたしがしつける」

 

 どうやら妹VS同級生でバトルが始まったらしい。

 

「知ってます? お兄ちゃんって中学校のころはヤンキーだったのに凄くかっこよかったんですよ」

 

「それは聞いた。この間蒼太が湊先輩が一緒に公園で猫と遊んでたのは知ってるの?」

 

「そんなの見てましたよ。お兄ちゃんのバイト先は知ってるんですか?」

 

「たまに食べに行くけど。去年の体育祭で蒼太がバスケでダンク入れようとして剥離骨折したのは分かるの?」

 

 なんか蘭と六花で合戦始まってるやん。2人とも容赦なさすぎるし、そこまで見られてたのかって思うこともある。てか蘭ってば俺の事つけてたのかよ。

 

「あの〜おふたりさん? そろそろお昼ご飯にしませんか?」

 

「ちょうどいいじゃん。どっちが蒼太の好みの料理作れるか勝負しようよ」

 

「いいですよ。勝った方が今日泊まるってことで」

 

 えー、俺の考え全無視で始まりました料理対決。赤コーナーの蘭は和食で決めていくようです。対して青コーナーの六花は何作ってるのか見えません。ゲテモノだけは作るなよ? 

 

「はい、あるものだけだとこれしか作れなかった」

 

「お兄ちゃんの大好きなものだよ♡」

 

「はぁ」

 

 蘭は白米と味噌汁とどっかから出てきたアジの刺身。六花はなんか変な固形物が入ってるチャーハン。パッと見の見た目だと蘭の勝ちだぜ?

 

「食べてくれるよね?」

 

「食べてよ」

 

「た、食べさせていただきます……」

 

 六花だけじゃなくてなぜか蘭からの圧も凄かったので食べます。いや圧なくても食べたんですけど、これはこれで怖い。

 

「意外と美味いじゃん」

 

「意外とってなにそれ」

 

「とても美味しいでござんす。てか蘭、お前このアジどっからくすねた」

 

「冷蔵庫にあったから。食べようとしてた?」

 

「刺身で食べるつもりだった」

 

 ま、刺身で食べれてるから結果オーライやな。

 

「お兄ちゃん……?」

 

「わかったわかった。食べるから落ち着いて」

 

 六花のやつ見た目がなぁ……。まぁしょうがない、ここは腹を括って食べるしかない。

 

「これで腹壊しても……って美味いし、これベビー○ター使った?」

 

「そうだよ。お兄ちゃんベビー○ター好きだからチャーハンに入れてみたの」

 

 確かにベビー○ターはめっちゃ好きなんだよ。それをチャーハンに入れるとか普通考えつかんだろ。でも食感も味も新しくてマジナイス。

 

「それで?」

 

「どっち?」

 

「えーとですねぇ……」

 

 そんな目で迫らないでください。ちがうんです、ちがうんですよ。どっちも俺の好みだし、どっちも捨て難いから悩むしかなくない? 

 

「とりあえず勉強しませんかね」

 

「しょうがないな。後で決めてね」

 

「勝負なんだからちゃんと勝ち負け決めてね」

 

「俺の責任重大じゃん」

 

 よし、勉強再開。俺も自分の勉強したいです。でも蘭が補習になったら俺も道ずれにされるし、六花は俺を離してくれません。どうしたらいいでしょうか。

 

「お兄ちゃんは私と先輩のどっちが大切なの?」

 

「そうだよ、あたしと六花のどっちが大事なの」

 

「どっちも大事って言ったら怒りますか?」

 

「怒る」

 

「あたりまえじゃん」

 

 付き合ってもないのに何言ってんの。それ聞く意味ありますかね? 

 

「それ聞くなら勉強したら?」

 

「なら先輩、さっきの続きしましょうよ」

 

「いいよ。先に言えなくなった方が負けね。嘘だったら蒼太が言うから」

 

「分かりました。先攻あげますよ」

 

「俺審判かなんか?」

 

 まず俺は勉強しよう。2人が言い争いしてくれてる間に自分の勉強をしておこう。あとこの間蘭ができないって言ってた問題をまとめておいて、六花の対策でも考えてみよう。

 

「俺の勉強終了したなり。寝てもいいですかね」

 

「いいわけないじゃん。さっきの勝負の判定は?」

 

「そうだよお兄ちゃん。私と蘭先輩の料理、どっちが美味しかったの?」

 

 そうは言われても……ってあんだけ名前呼びたがらなかった六花が蘭のこと名前で呼んだ? ちゃんと先輩呼びした? 

 

「いつの間にお前ら仲良くなったん?」

 

「あ、バレちゃった?」

 

「もう少し騙されててよ」

 

「いやさすがに不自然すぎだろ」

 

 あの六花がここまで打ち解けるなんて……お兄ちゃん嬉しい。

 

「それで、どっち?」

 

「どっちもじゃダメ?」

 

「私の言った通りですよ、蘭先輩」

 

「それじゃ約束通り2人で泊まろっか」

 

「え、なにそれ初耳」

 

 2人でってなんなんですかね。なんなら2人とも帰ってもらってもいいです。ていうかむしろ帰ってくれた方が嬉しいです。

 

「だってあたしはもともと泊まり込みで勉強教えてくれる約束でしょ」

 

「私はいつも通り泊まるって言ったもんね」

 

 なんなんだろう、強引に話進めるのやめて貰えませんか? 

 

「布団出すから勝手に寝ろよ。俺の部屋には入れさせん」

 

「だってさ。昔の蒼太のこと教えてね」

 

「もちろんです。去年のお兄ちゃんのこと教えてくださいね?」

 

 どうやら妹と同級生が協力し始めたらしい。




蘭と六花の情報交換会でした

次回
夏といえば海ですね
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