俺の(元)妹はギター以上に俺のことが好きらしい   作:鷲鷲鷲

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蘭少ししかでないけどイベ蘭頑張って1000位入れてめっちゃ嬉しい
でもロックの日に更新できなくて泣きそう


13話 妹は浴衣姿を見せつけたいらしい

「あのさ、俺一人で行きたいって言ったんだけど?」

 

「こんなに人が多いところに私一人を置いていくの? 迷子になっちゃうし、誘拐されちゃうかもしれないし……」

 

「わーってるから、今日だけな」

 

「さすが私のお兄ちゃん! 以心伝心! だーいすきっ♡」

 

 今年もやってきました夏祭り。今年は甚平着て下駄履いて決めて一人で気の赴くままに回ろうとしたんです。だけど世の中そんなに甘くなかった。

 

「あ、蒼太〜!」

 

「よし六花、さっさと回るか」

 

「ちょ、ちょっと! 絶対に気づいてるでしょ!」

 

 ほらきためんどくさいの2号。なんで学校だけじゃなくて夏祭りでまで会うんですか? まぁここらだとここしかやってないからな。しょうがないって言っちゃしょうがないけど、認めたくない。

 

「あ、本当にいた」

 

「イカ焼きはおいひいですな〜」

 

「も、もう食べてるんだね……」

 

「なんでもう勢揃いしてるんだよ」

 

 マジで呪いかなにか知らんけど俺一人の時間ないやんけ。頼むから1人にして欲しいです。無理なお願いなの知ってるけど。

 

「それよりさ、今日の私どう? 結構気合い入れてみたの!」

 

「去年と同じ浴衣着れてよかったな」

 

「でしょでしょ〜……ってそれ遠回しにバカにしてるでしょ!」

 

「知らんがな」

 

 ひまりと話しているとなんか横からドス黒いオーラが見えてきたんですよ。闇六花通り越して最初っから堕天使六花降臨するパターンですかね。

 

「お兄ちゃん、早く行こう」

 

「え、ひまり達と話してちゃダメ?」

 

「ダメ。ひまり先輩は泥棒猫の匂いがする」

 

「え、私がどうかしたの?」

 

 六花の目にはひまりが泥棒猫に見えてんのかよ。いやまぁ確かに今日のひまりは可愛いと思う。浴衣もピンクっぽくて似合ってるし、お団子だから俺の好みの範囲にどが付くほどストレートなんだよ。ほら、髪長いやつがいきなりポニテとかに結ってくるとこう、ドキュンってなるやつ。

 

「なら私もお団子にするから待ってて」

 

「だからさらって俺の思考読まないでよ」

 

「だってお兄ちゃんにお団子は直球どストレートなんでしょ? ならするしかないじゃん」

 

「安心しろ、俺はおまえなら何でも直球どストレートだから」

 

「お、お兄ちゃんがうちのこと大好きなのは知ってたけどここでその言い方は恥ずかしいて……」

 

 あ、やばい。そんな顔されると普通に惚れそう。まぁもう惚れてるんだけど、さらに深く惚れそう。何が普通かって? それが普通なんだよ。

 

「また蒼太がシスコンになってるよ」

 

「そーくん、そんなことやってるとひーちゃんがまた泣いちゃうよ?」

 

「な、泣かないもん! 私だって頑張って蒼太のこと落とすんだから!」

 

「お兄ちゃんは渡しません。そもそもお兄ちゃんはロリコンなんで同級生のひまり先輩のことなんか眼中に無いです」

 

 ありもしないこと吹き込まないでくれませんかね。確かに俺は最近ロリ属性に目覚めてきてるかもしれない。だけどまだ俺は同級生しか愛せない。あ、年上に関してはひとつ上までです。

 

「あ、言い忘れてたけどさっきこころと湊さんいたよ」

 

「お前それ今言うか?」

 

「蒼太への嫌がらせ」

 

 なんでこうも俺は不運なんでしょう。まぁまだ友希那先輩は許容範囲だけど、こころに関しては六花がいる状態だと無理。だって香澄みたいに抱きついてくるんだもん(通称ロケットタックル)

 

「ほら行くよお兄ちゃん。蘭先輩だって嫌がらせしてくるんだもん」

 

「ここにこころがいる時点で俺終わってるから帰らない?」

 

「えーと、かき氷とりんご飴と焼きそばときゅうりの1本漬とたこやきと……とりあえずいっぱい食べて花火見てからね!」

 

「いやもう最後までいるやつやん」

 

 とりあえずこころと友希那先輩に見つからないように務めるとしよう。友希那先輩はともかく、こころはアホだし、毎度毎度問題持ってくるから分かるだろ。

 

「あ、蒼太くーん! もしかしてもしかして! ロックとデート?」

 

「んなわけあるか。俺は六花の保護者だ」

 

「そうは言いつつも満更でもない蒼太でした」

 

「いらん解説すなおたえ」

 

 まぁまぁまぁ、香澄達と会うぐらいならまだギリセーフ。もう既にクラスメイトとかダンス部と軽音部の後輩もあってるしな、その時の六花の反応からすればまだセーフだろう。って言うかそう信じさせて? 

 

「あのねあのね、さっきこころちゃんがスイカ割りしよーって言ってきてね!」

 

「嫌な予感しかしねぇ」

 

「蒼太君も一緒にしようよ!」

 

「ご丁寧にお断りさせていただきます」

 

「えぇぇ!?!?」

 

 なんで会いたくもないこころに自分から会いに行かなくちゃならないんだよ。絶対に問題起きるからな、例え美咲が居たとしても問題が起きるからな。

 

「お兄ちゃん……」

 

「どした六花」

 

「私、スイカ割りしたい!」

 

「はぁ!?」

 

 おいおい、それはさすがに想定外じゃぜ。

 

「だって! ほら、蒼太君も行こうよ!」

 

「有咲、助けて貰ってもいい?」

 

「嫌だね。奥沢さんもいるからなんとかなるだろ」

 

「沙綾ママァァァァ」

 

「アハハ〜……ちょっとこればっかりはどうしようも無いかな」

 

 というわけで参りましたスイカ割り。っていうかこの口上も定期になってきたな。そろそろ新しいの探すか。

 

「こ、こころはいないよな?」

 

「暑いからくっつくなー!」

 

「だって怖いし、六花は香澄と話してるし、有咲なら何とかしてくれそう」

 

 実際これが本音なんです。結構有咲を頼りにしてます。

 

「迷わず突き出してやる」

 

「酷すぎやん金髪ツンデレ大魔王」

 

「ふんっ!」

 

「げふっ……」

 

 久々に溝に入った有咲渾身の右ストレート。いつくらってもこれは効くぜ、さすが大魔王だわ。

 

「ごめんなちい」

 

「あら? 有咲と蒼太じゃない!」

 

「え、あ、こ、こころ……」

 

「弦巻さん、こいつあげるよ」

 

「おい有咲ぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 有咲に売られて超絶悲しい。だってこころは……うん、とりあえず苦手だ。テンション高杉君で苦手だ。

 

「こ、こころ、今日は抱きつくのは勘弁してくれ。有咲の右ストレートが溝に入って辛いんだ……」

 

「蒼太の笑顔が無くなってるわね。私が笑顔にしてあげるわ!」

 

「え、ちょ、いやぁぁぁぁ!!!!」

 

 A.なぜ断末魔をあげたのですか

 Q.こころに手を引かれるのを六花に見られました。そしてとてもお腹が痛いです。

 

「ほら、蒼太の好きな物が沢山あるわよ! かき氷にきゅうり、たこ焼きにイカ焼きも!」

 

「わかる、見ればわかるんだけど休憩させてくれ。身体的にも精神的にも」

 

「あ、蒼太じゃん」

 

「助けて美咲」

 

「私には無理でしょ」

 

 こころ対策の第一人者美咲の手を借りれないとは……これはもうお手上げってことですね。もう気の向くまま流されまくるか。え、六花はどうするかって? それは……知らん! 

 

「お兄ちゃん、ワタシのこと知らないって?」

 

「ひえっ、ろ、六花?」

 

「酷いよ。ワタシのことを置いてこころ先輩と先に行っちゃうなんて。でも許してあげる。スイカ割り一緒にしてくれるんだもんね。あ、ちゃんと口移しで食べさせてね?」

 

「蒼太、この間の噂もだけどさ、とうとうあんたも妹に手を出すほど落ちたんだね」

 

「いやまて美咲、軽蔑の眼差しを送るでない」

 

 俺は妹に手を出すほどろくでなしでは無いのだよ。いや、今の六花は妹って言っていいのか? だって血は繋がってないやん。だけど妹は妹やん。あーもう分からん。考えるのはやめた。

 

「スイカ割り、するんだろ?」

 

「うん!」

 

「んじゃいっちょやりますか」

 

 そんでやろうとしたんだけどね、こころは細めの棒を何故か2本渡してきたんだよ。分かるかな、スイカ割りって基本1本でやるんだよ? 

 

「何で2本も渡すんだよ」

 

「だって蒼太は二刀流なんでしょ? 美咲が言ってたもの!」

 

「おい美咲こらてめぇ」

 

「だってラケット2本でテニス部のあたし相手に出来るとかおかしいじゃん」

 

 それはそれ、これはこれ。ハンデとしてラケット2本で二刀流使って打ちまくったネタを今ここで出されても困るんですね。

 

「そうたくん! いくよ!」

 

「え、いや、ちょっと!?」

 

「ほらほら、もっともっと!」

 

 スイカ割りが始まると思ったらなんかいきなりはぐみが水風船を投げつけてきやがった。ソフトをやってるはぐみの豪速球(水風船)を受けて反射的に持っている棒を持って弾く。もちろんそれは割れていってるんだけど、めっちゃ濡れるねん。

 

「こころん、もう水風船無くなっちゃたよ?」

 

「あら、早いわね。黒服さんに言って300個ぐらい用意してもらったのがこんなにはやくなくなるなんて蒼太すごいじゃない!」

 

「ま、俺ですから」

 

「そうやって調子乗るからアホみるんだよ」

 

「しらすか」

 

 無我の境地に陥りながらぶっ叩いてたらいつの間にか300も潰してたんですね。でもスイカ割りはまだだよ? 

 

「蒼太、最後は本物のスイカよ!」

 

「はいはい、ちゃんと2本でがんばりますよ」

 

「がんばれー」

 

「いや応援してくれるなら棒読みじゃなくてちゃんと応援して?」

 

 こころ達ばっかりを構ってるからか、夏なのに後ろの方から氷点下の風が流れてくるんですよ。まぁ今は忘れましょう。カッコイイところ見せれば機嫌直すんじゃね? 

 

「二刀流奥義、十字斬!」

 

 とかいいながらカッコつけて見たんです。あ、今回はビーチバレーの時みたいにミスりませんでした。僕頑張ったよ。

 

「どうよ、決まったっしょ?」

 

「うんうん、さすがお兄ちゃんだね。……じゃあ、次はうちがやるから貸して?」

 

「ん、あいよ」

 

 機嫌が直ったかどうかはわからんけど、今のところは大丈夫な感じがする。よし、この平和を維持しよう。

 

「せーのっ! えいっ!」

 

「割れたやん。さっさと食べて……って六花?」

 

「えいっえいっえいっえいっ」

 

「え、ちょっと蒼太、まずくない?」

 

 1発でスイカ自体は割れたんだよ。でも割れたスイカに六花はさらに打撃を加えて、もう原型がないぐらいグチャグチャになってる。こころとはぐみは見ていない、これは俺と美咲しか見ていない。

 

お兄ちゃんは、ワタシの、なのに、みんな、みんな、邪魔、ばっかりっ

 

「六花、そろそろ……な?」

 

みんな、スイカ、みたいに、グチャグチャに、けちょんけちょんに、ぎったんぎったんにっ

 

「待って待って待って、流石にこれは怖すぎるって」

 

 オーバーキルもいいところ。割れて飛び散ったスイカの破片も1つ残らず叩き潰してる。棒にスイカの汁が染み付いて赤く染まり、叩きすぎて所々がささくれてきてる。とりあえずね、怖いってば。

 

みんな、みんな、ワタシと、お兄ちゃん、いがい、消えちゃえば、いいのにっ! 

 

「な、なぁ六花?」

 

「あ、お兄ちゃん! スイカ、割れたから一緒に食べよ!」

 

 え、なにその満面の笑み。ギャップやばくて持ってかれる……じゃなくてじゃなくて! 

 

「でも食べれるところなくね?」

 

「あー、そうだね。それじゃお兄ちゃんが割ったやつ食べさせて?」

 

「あ、あぁ。そうするか」

 

 食べてる六花は可愛すぎる天使なんだけど、さっきのなんやねん。顔にスイカの赤い汁がついてて、傍から見たら殺人犯に思われたって仕方ない……

 

「蒼太、あたしも妹と弟いるから分かるんだけどさ……」

 

「やめてくれ、今の俺にはクリティカルストライクになる」

 

「まぁ、お互い頑張ろうか」

 

「うっす」

 

 この考えを共有できるのは妹持ちの美咲と沙綾、ついでに紗夜先輩と妹であるが姉である明日香だけだろう。でもね、だれもここまでなってないと思うよ。

 

「お兄ちゃん、センパイと何話してたの?」

 

「美咲は先に帰るってさ。花火見てから帰るんだろ? なら丘の上でのほうがよく見えるから行こうぜ」

 

「うん! そのあとはまた一緒に寝ようね!」

 

「え、あ、はい……」

 

 なんか夏休みになってから1週間ほとんど毎日六花が泊まりに来てる気がするんだけど。ま、もう脳死だから考えなくていいや。

 

「お兄ちゃんだーいすきっ♡」

 

「そんなこと言うから拒否できないんですよねぇ!」

 

 妹も妹だけど断りきれない兄もどうかと思う今日この頃だった。




第三段は帰省かな
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