GOD EATER 神となった少年と神をやめし少年 作:Jaeger
彼の無事は誰にもわからない
ユウヤ達第一部隊はただ祈るしかなかった……
ここはエントランスロビー。
ソファに座る第一部隊の面々がいる、しかしそこにリンドウの姿はなかった。ついでにソーマも、
あとユウヤと、アリサも。
その中でも一番心配していたのはサクヤであった。
(リンドウ……大丈夫…よね?)
難しい顔をしている彼女に一人の女性が近づいてきた。
「サクヤ、…大丈夫?顔色相当悪いけど…」
「…ヨシノ…うん、大丈夫よ、心配しないで。」
彼女はクロナの姉でもあるヨシノだった。二人は同期でもあり親友でもあった。
「絶対大丈夫じゃないでしょ、顔色だってやっぱ悪いし昨日から何も食べてないでしょ!
…あたし、これでも心配してるんだよ。リンドウだっていないしあんたに声かけるのも
どうかけたらいいのかずっと悩んでたし、…何かあったら何でも言ってよ。」
「…ええ、ありがとう、少し元気出たわ。」
「……」
そうは言うものの彼女の顔色は良くはならなかった。
「でもまさか、私たちが別任務に行ってる間にそんなことがあったなんて…」
「ほんとだよな、帰ってきたらリンドウさんはいないし、アリサはずっと医務室だし。」
「ところでサクヤさん、こんな時に聞くのもあれなんですけどアリサは大丈夫なんですか?」
「…え!?あ、ああ、ええ、大丈夫よ。アリサの主治医の先生に任せておけば大丈夫よ。」
「そう…ですか。」
(リンドウさん!早く、早く帰ってきてください!みんなあなたの帰りを待ってます!)
●
ユウヤは今ある人に呼び出されそこに向かっていた。
「失礼します。」
「やぁ、よく来たね。」
彼の名はペイラー・榊。極東支部の研究者にして対アラガミ装甲を考えた第一人者である。
だがそのせいか少し世間と離れてしまっているところがある、が、今は気にしない。
「博士、話とは?」
「うん、実はアリサ君のことを少し話しておこうと思ってね。」
「!」
「彼女は前から精神がずっと不安定な状態でね、定期的にメディカルチェックを受けさせていたんだ。
だから今回の一件はアリサ君の精神に問題があったとされているよ。
オオグルマ先生もきっとそうだと言っていたしね。」
しかし彼は納得がいかなかった。
もしそうだとしたらあの時の彼女の叫びはなんだったのか。
しかしユウヤはそれ以上何も言わずに部屋を後にした。
続いて彼が向かったのは医務室だった。どうやらアリサのお見舞いに来たようだ。
彼が部屋の中に入るとそこには一人の男がいた。
「やぁ、たしかユウヤ君だったね。お見舞いに来てくれたのかい、ありがとね。」
男の名はオオグルマダイゴ、フェンリルに所属する医師で、アリサの主治医でもある。
やさしい笑みを浮かべユウヤに挨拶をしたが、ユウヤはあれに警戒心を抱いていた。
なぜか彼には気を許すことができなかったようだ。
「先生、アリサは大丈夫ですか?」
「ああ、今さっき鎮静剤を打って眠ったばかりだよ。」
「そうですか、ありがとうございます。」
いやいや、そういって彼は部屋を出た。
ユウヤはアリサが眠っているベッドの横に椅子を持っていきそこに座った。
(アリサ……大丈夫だからな…)
そう思いながら彼女の手を握る。
その時彼の頭の中に見たことのない映像が流れ込んできた。
速いあまりはっきりとは見えず気が付くと彼は医務室にいた。
(っ、…今のは、いったい?…)
「うぅ……今のは?」
「っ、アリサ!どうした!?」
突如アリサが目を覚ました。ユウヤは驚きが隠せず立ち上がる。
「今のは…いったい?」
(っ、アリサにも何か見えたのか?)
アリサに問い掛けようとしたがアリサはすぐさま眠りについた。
そして彼は少ししてあることを思い出した。
今のはおそらく新型同士で起こる感応現象と呼ばれるものだ。
今までこの現象の発生例はないためノルンのデータベースにも記載されていなく知っているのも
ごくわずかな人数しか知りえない。
しかし彼はなぜそんな事を知っていたのか。
すると扉の向こうから男の話声が聞こえてきた。ユウヤはその話声に耳を傾けると声の主はアリサの主治医でもあるオオグルマであった。
「……はい…そうです、おそらく感応現象かと思われます。どういたしましょうか。」
(やっぱりな)
「はい、わかりました、監禁も視野に入れておきます。それでは。」
(なっ!監禁だと!?ふざけやがって…)
電話を切ったオオグルマは部屋に戻ってきた。
(まずい!戻ってきた!)
「おや、まだいたのか。」
「いえ、もう行きますので。アリサのことをお願いします。」
「うむ、任せてくれ。」
そういってユウヤは医務室を後にした。
続く・・・