GOD EATER 神となった少年と神をやめし少年   作:Jaeger

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人は誰しもが絶対に言えない秘密がある。


しかし、その秘密を隠し通すことは簡単ではない。


それは彼も同じこと


いつかは知られるもの………



目覚め

ここは平原エリア。

そこでアラガミと攻防戦を繰り広げる少年がいた。

 

 

少年の名はユウヤ、極東支部第一部隊隊長の少年だ。

彼は今、新種のアラガミと一人、戦っていた。が、しかし――――――

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

 

状況は最悪だった。

アラガミは、ほぼ無傷に等しい、しかし、ユウヤの方は身体の至るところに切り傷がいくつもあり

神機には罅が入っていた。

 

 

(だめだ…!しっかりしろ、俺…!)

 

 

少し気を抜くとすぐに倒れてしまう、彼は今それだけ窮地に立たされていた。

アラガミが動くと同時にユウヤも動く。

神機とアラガミのブレードがぶつかり合い鈍い音が響きわたる。

 

 

「…すごいね、ユウヤは。」

 

 

そんな戦いを見てそう呟く少女が三人いた。

 

 

「…えっ?」

「だってよく見てよ、あれだけ早かったアラガミの動きにほとんどついていけてるよ。」

「…たしかに、すごいです。」

「…で、どういうこと?」

「つまり、ユウヤは戦いながら進化してるんだよ。」

「進化…なんかアラガミみたいだね。」

「ちょっとアスカ、変なこと言わないでくださいよ。」

 

 

ユウヤは戦っているのに三人はなぜか平和な時間が漂っていた。

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

――――――神機とアラガミの剣がぶつかり合う、そのたびに火花が散る。

 

 

「くそっ、…はぁ…はぁ…強いな…」

 

 

ユウヤは苦戦を強いられている、そのため、消耗が激しく思うように動けない。

しかしアラガミは、疲れた様子はなく最初と変わらない。

 

 

(どうする、俺。このまま戦っても勝ち目はない、かと言ってあいつらも今動けない…くそっ!)

 

 

考えるが最悪の結末しか浮かびあがらない。

ユウヤはすぐさまその結末をかき消す。

 

 

 

そして同時に彼らは動く。

 

 

まずはユウヤが高く飛んで神機を頭に向かって振り下ろす。

しかしいともたやすく回避されアラガミはユウヤに向かってカウンターを繰り出す。

ユウヤはそれを装甲を展開させ攻撃を防ぐ、が、防ぎきれず地面にバウンドしながら壁に激突する。

 

 

「ぐっ…がはっ!」

 

 

思わず吐血してしまう。

額からは先ほどの衝撃でさらに血が出ている。

身体は全身が痛む、動こうとしてもいうことを聞かない。

 

 

その時、彼の頭の中に昔、聞き覚えのある声が響く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――ネェ、ソロソロオキテモイイカナ?―――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それを聞いた彼は正常な考えが保てなかった。

 

 

まずい、なぜ?今まで眠っていたものがなぜ今?

 

 

――――――――ネェ――――――――

 

 

やめろ、出るな、今はまだ来るな。

 

 

 

 

 

――――――――ネェ――――――――

 

 

 

 

 

     黙れ

 

 

 

 

 

――――――――ネェ――――――――

 

 

 

 

 

     黙れ

 

 

 

 

 

――――――――ネェ――――――――

 

 

 

 

 

     黙れ

 

 

 

 

 

――――――――ネェ――――――――

 

 

 

 

 

「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ

黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!」

 

 

 

突然、ユウヤが何かを叫ぶ。

 

 

 

それは、少し離れたところにいる三人にも聞こえた。

 

 

 

「…何、今の…」

「ユウヤの声…ですよね。」

「…ユウヤ…!」

 

 

 

アスカは突然走り出す、全身の痛みも忘れ走る。

 

 

 

「アスカ!」

「待って、アスカ!今行ったって何も―――――――」

 

 

 

しかし、彼女たちの声が届くはずもなくアスカは走る。

 

 

 

 

アスカは嫌な予感がしていた。

 

 

(何……この、胸騒ぎ…)

 

 

 

そんなものを抱きながら彼女はユウヤのもとへと走っていく。

 

 

 

その時、アスカの目に入ったのは頭を抱え、前のめりのに倒れこむユウヤがいた。

 

 

小さな声ではあるが「黙れ」という言葉を言い続けている。

 

 

 

「ユ、ユウヤ…?」

 

 

 

反応がない、それと同時に彼女の不安は増すばかりだった。

 

 

 

 

「くそったれ…くそったれ…」

 

 

 

何か言いながら立ち上がり神機を拾い上げるユウヤ。

どうやら、アスカの存在に気付いていないようだ。

そのまま、重い足取りでアラガミの方に向かっていく。

アラガミは動かない、どうやらユウヤの出方を待っているようだ。

 

 

 

「黙れ……黙れよ………」

 

 

 

小さく「黙れ」ということを言っている。

 

 

 

「黙れぇぇぇぇぇぇぇぇぇェェェェェェ!!」

 

 

 

大きく叫び高く飛び、神機を振り下ろす。

アラガミは両腕のブレードで受け止める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パキンッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その音だけが場に響く。

 

 

 

一瞬、誰もがその音を理解できなかった。

 

 

 

しかし、ユウヤだけはわかっていた。

 

 

 

音の正体は彼の神機の刃が砕け散る音だった。

 

 

 

どうやら刃にガタが来ていたらしく、負担に耐え切れず砕け散った。

 

 

 

 

 

 

しかし、次の出来事が彼を、絶対絶命に陥れる。

 

 

 

 

 

 

―――――――――その時、彼の身体が浮く。

 

 

 

 

 

 

 

腹部には耐えきれない激痛、なぜなら――――――

 

 

 

アラガミの剣が彼の腹部を貫いていた。

 

 

 

剣を血が蔦っていく

 

 

 

 

「がはっ!」

 

 

 

今までにない以上に吐血を繰り返す。

 

 

 

それを見たアスカはその場で動かなくなり

 

 

クロナはその場で口を抑え込み

 

 

アリサはその場に座り込んだ。

 

 

 

「ユウ…ヤ…?」

「うそ…でしょ……?」

「いや…嫌……」

 

 

絶望の言葉を口にする三人。

 

 

 

そのままユウヤの身体から刃が抜き取られ地面に落ちるユウヤ。

 

 

 

三人は駆け寄ろうとするがアラガミが三人を吹き飛ばす。

 

 

 

そのままアラガミはユウヤの方に向きブレードを振り上げる。

 

 

 

(っ、声が……出ない…)

(体が……動かない…)

(早くしないと……ユウヤが…)

 

 

三人は自分の不甲斐無さに自己嫌悪をしだす。

 

 

 

けれど、ある言葉だけは出すことができた。それは――――――――――

 

 

 

 

 

『ユウヤ!!』

 

 

 

 

 

ブレードが振り下ろされた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、刃が彼を分断することはなく途中で止まる。

 

 

ユウヤは神機を持っていない、ましてや、素手で受け止めるなどあり得ない。

 

 

 

 

 

――――――――そして、その正体がわかった時、三人は驚愕した。――――――――

 

 

 

 

 

「…えっ?」

「うそ…」

「何ですか…あれは。」

 

 

 

彼は右腕一本で、ブレードの刃を止めてしまった。

 

 

 

 

しかし、何か様子がおかしかった。

 

 

 

 

ユウヤの右腕が人間ではない、何かに変化していた。

 

 

 

形はまるで架空の生き物、龍を表すようなものとなっていた。

 

 

 

そのまま立ち上がり、アラガミを投げ飛ばす。

 

 

 

その時のユウヤは、人間ではない、何か別の生き物となっていた。

 

 

 

アラガミ、最初はそんなものと考えていたが、それほどやさしいものではなかった。

 

 

 

今の彼は悪魔、いや、それ以上かもしれない。

 

 

 

「ガアァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

 

 

明らかに人間の声ではないものがユウヤの口から放たれ、三人は耳をふさぐ。

 

 

 

(っ、何…!?これ…)

 

 

 

彼の雄叫びにアラガミは一時動かなくなるが、今のユウヤは危険な存在と判断したのか動き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――――コロシテヤル――――――」

 

 

 

 

 

 

 

今の一言に三人は驚きのあまり、ユウヤから離れていく。

 

 

アラガミの方にも聞こえたのか動かしていた足を止める。

 

 

そしてユウヤが動く。

 

 

 

「っ、早い!」

 

 

ユウヤの動きは人間の時よりもさらに早く、一瞬で間合いを詰める。

 

 

 

「――――――コロス―――――――」

 

 

 

そう呟くとアラガミの腹部に自らの手を貫通させる。

 

 

 

「グガ……グググ……」

 

 

 

今の一撃でアラガミは瀕死寸前まで陥る。

 

 

 

それでもアラガミはバックジャンプをしてユウヤと距離を取る。

 

 

 

そして、ユウヤを切り裂こうとして――――――――

 

 

 

アラガミの腕が突如、切り裂かれた。

 

 

 

理由は当然、ユウヤだ。

 

 

 

彼はバックジャンプと同時に距離を取らせず、アラガミが腕を振ると同時に腕の付け根を切り裂いたのだ。

 

 

 

そしてユウヤは落ちている腕に視線を移し、歩いていく。そして―――――――――

 

 

 

突如、腕の肉を食いちぎりだす。

 

 

 

それを見たアスカたちは当然、気分を悪くし、口を抑え込む。

 

 

 

繊維を引き裂く音、そして、それを食べるユウヤ。

 

 

 

見るどころかその場にいることすらできない光景だった。

 

 

 

食べ終わったのかユウヤは腕を捨て、本体に向かっていく。

 

 

 

ユウヤはアラガミの上にまたがるように乗って手を突き刺す。

 

 

 

何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も

何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も突き刺す。

 

 

 

そして、アラガミは絶命、それを確認したのか降りて今度は死骸を食べ始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして、ユウヤの動きが止まる。

 

 

 

 

 

 

そして、我に返る。

 

 

 

今までの記憶は何一つ残っていない、残っていたのは、アラガミを食したことと―――――――

 

 

 

これを三人に見られたという恐怖だった。

 

 

 

三人のいるほうを見る、当然、平然でいられるわけがない。

 

 

 

ユウヤは彼女たちの表情を見て怖くなってその場を離れていく。

 

 

 

「あ……待って!ユウヤ!」

「待って、アスカ。」

「なんで!?追わないと、ユウヤがどこかに行っちゃうよ!」

「それでもダメ、行かないで。」

「どうして!?クロナは心配じゃないの!?」

「心配だよ、でもダメ。」

「じゃあなんで――――――――」

 

 

そこまで言おうとしてクロナの平手打ちがアスカを止める。

 

 

「―――――――――――――――」

「いい加減にして!」

 

 

 

 

初めて聞くクロナの怒声にアスカは驚きを隠せない。

 

 

 

 

「私だって心配してるよ!発狂しちゃうくらい!後を追いたいのは私やアリサだって同じだけど今はダメ、もし今行ったとして、私たちに何ができる?」

「っ、それは………」

「今は抑えて、それに今は任務中、私情を挟んじゃいけないでしょ?

このことは、かえってツバキ教官に報告して、私たちはキズの手当、わかった?」

「………はい…」

「はい、よろしい、それじゃ今は帰ろっか。」

「あの、ユウヤの神機、どうします?このままもあれなので。」

「それは回収班の人に任せよっか、私たちはダメだしね。」

 

 

そういって、通信機を取り出して回収班を呼ぶ。

 

 

 

そして、三人はアナグラに帰って行った。

 

 

 

(ユウヤ……無事でいてね。)

 

 

 

それから数日、ユウヤが発見されたとの報告がアナグラに入ってくることはなかった。

 

 

 

 

 




やっててずいぶん長くなったなと思いました。


話がなんだか相当変わってる気がしました。


ちなみに、わかってると思いますが、アラガミの正体はカリギュラです。


流石に出すの早いかなと思いました、はい。
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