GOD EATER 神となった少年と神をやめし少年   作:Jaeger

44 / 67



運命の歯車は止まらない………


明かされる真実

「やあ、急に呼び出してすまないね」

 

 

「博士、話しっていうのはなんですか?」

 

 

ここは榊の研究室。

 

 

ユウヤは突然榊に呼ばれ彼の部屋へと向かった。

 

 

「またシオですか……あれ、そういえばシオは?」

 

 

「簡単な話さ、シオが突然いなくなったんだ」

 

 

「………え……」

 

 

平然ととんでもないことを告げた榊。

 

 

ユウヤは一瞬理解ができず思考が停止する。

 

 

「博士……どういうことですか?」

 

 

「既にソーマにも話しているんだが突然シオの体に変な模様が浮かび上がったと思ったらまた壁を

壊して逃げ出したんだ。もっとも――――――――」

 

 

そこまで言うとユウヤの通信機が鳴る。

 

 

「すいません博士、もしもし……ヒバリさん?どうした……支部長が?わかった、ありがとう」

 

 

「ヨハンがどうしたんだい?」

 

 

「どうやら呼ばれたみたいです、すいませんが行ってきます」

 

 

「構わないよ、それに彼が言いたいことは私とあまり変わらないと思うよ」

 

 

「え……それって―――――」

 

 

「それより早くいかなくていいのかい?支部長が待っているよ」

 

 

「……そうですね、それでは」

 

 

ユウヤが言おうとしたことを榊が半ば強引に遮った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……さてと、行きますか…」

 

 

ユウヤは支部長室の前にて一度落ち着き部屋に入る。

 

 

「やあ、よく来てくれたね」

 

 

「支部長、話しというのは…」

 

 

「…実は、つい今しがた太平洋近海のエイジス島周辺に特殊なコアを持ったアラガミの反応があった。

おそらく非常に高度な知能を有していると思われるアラガミの討伐任務だ。

これよりこの特殊なコアを持ったアラガミを討伐、無傷のまま持ち帰ってきてもらいたい。

尚、この任務は特務と同じ扱いとし、ソーマとともに向かってもらう。

話しは以上だ、下がりたまえ」

 

 

そのままユウヤは早足で部屋を後にする。

 

 

理由は簡単、彼はただ支部長が苦手なため少しでも一緒にいたくないのだ。

 

 

「……はぁ……やっぱ苦手だな」

 

 

そう呟きながら彼は任務へと向かった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――ここは太平洋近海エイジス島付近。

 

 

ユウヤとソーマは支部長の命令通り特殊なコアを持ったアラガミの討伐、及びコアの回収へと向かったのだが…

 

 

「……なあソーマ、支部長の言ってた特殊なコアってさ」

 

 

「…ああ、おそらくシオだ。

俺はあのくそ親父の命令でそいつをずっと探してきた」

 

 

「そういやぁ、そんなことも言ってたっけな、たしかリンドウさんも」

 

 

「ああ、だが俺はシオをあの野郎に差し出すつもりはない」

 

 

そういいながらソーマはユウヤに神機を向ける。

 

 

「もしお前がシオを渡そうってなら、俺は容赦なくお前を殺す」

 

 

「…あのなあ、俺だってお前と同じ意見だ、渡す気なんてない。

俺は支部長苦手だしな……

それにソーマはシオを一番大事に思ってるもんな」

 

 

「…フン、勘違いするな、別にそんなつもりで――――――――――」

 

 

そこまで言ってソーマとユウヤは臨戦態勢に入る。

 

 

すぐ付近には自分たちを狙う二体のボルグ・カムランが現れていた。

 

 

「ソーマは右を、俺は左をやる!」

 

 

「ああ、わかった…!」

 

 

ソーマは言われた通り右、ユウヤは左と交戦を開始する。

 

 

「とっとと終わらせる!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「♪~」

 

 

特殊なコア反応があった場所からきれいで透き通った歌声が流れる。

 

 

声の主は、ユウヤたち、そして支部長が探している特殊なコアを持ったアラガミ、シオだった。

 

 

「…なんだか、かなしいな…」

 

 

「別れの歌、だからか?」

 

 

「わかれの…うた…」

 

 

悲しそうにソーマの言葉を繰り返すシオ。

 

 

「大切な人と会えなくなってしまう……そんなことを歌っているんだ」

 

 

「そっか………でも、またあえたな!」

 

 

「…そうだな」

 

 

完全にソーマとシオの世界にユウヤは蚊帳の外状態だった。

 

 

「……なあ、そろそろ俺をのけ者にしないでくれ」

 

 

「ゆうや!いたのか!」

 

 

「………ソーマ、慰めてくれ…」

 

 

「……すまん、オレも忘れてた…」

 

 

「……こんな悲しいことってあるか…」

 

 

すると突然シオがうめき声をあげ苦しみだす。

 

 

「うぅ……ううううううウウウウウウウウ!」

 

 

「っ、シオ!!」

 

 

「あれが博士の言ってた変な模様か……」

 

 

そのままシオは覚束ない足取りでエイジスの方に歩き出す。

 

 

「イカ…ナキャ…」

 

 

「シオ!行くんじゃねぇ!!」

 

 

するとソーマの言うことを聞いたのかその場で止まり――――――――その場で倒れた。

 

 

「おいシオ!どうした!!

くそっ、言ったんアナグラに戻るぞ!!」

 

 

そういった時のソーマはいつもの冷静さをなくしていた………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――その頃、時同じくしてここは人類最後の砦、エイジス島内部。

 

 

そのエイジスの中を一つの神機を持って警戒しながら慎重に探索する影が一つ。

 

 

「さすがに警備が厳重ね…さすがエイジスね。

もう少しで中心部に着くころだと思うんだけど…」

 

 

影の正体は橘サクヤ、彼女は真実を暴くため一人エイジスに潜入していた。

 

 

(アリサには悪いけどあの子を巻き込むわけにはいかないものね)

 

 

そうこうしているうちに広いところに出た。

 

 

そこでサクヤは天井に張り付く謎の物体を発見する。

 

 

「何……これ……」

 

 

それと同時に侵入者を知らせるブザーが鳴り響いた。

 

 

そして無数のレーザーがサクヤの命を奪おうと放たれる。

 

 

しかし、彼女とレーザーの前に赤い装甲を展開させサクヤをかばう一人の少女が現れた。

 

 

そしてすぐさま神機を銃形態に変形、レーザーの方に向かって銃弾を放つ。

 

 

「…ふぅ、大丈夫ですか、サクヤさん」

 

 

「っ、アリサ!どうしてきたの!?」

 

 

「何言ってるんですか!?約束したじゃないですか!一緒に行くって」

 

 

「アリサ……」

 

 

するとそこにまた一つの声が響き渡る。

 

 

「ようこそ君たち、想像していた楽園と違いがっかりかい?」

 

 

「っ!支部長、やはりあなたが!!」

 

 

「どうしてこんなことしたんですか!?」

 

 

そこに現れたのは支部長ことヨハネスだった。

 

 

「彼はここに侵入する手はずまで整えていたのかね、サクヤ君?

実に残念だ…惜しい人物を失ったものだよ…」

 

 

「支部長、全部あなたが仕組んだことなんですね!!」

 

 

「ああ、その通りだ」

 

 

「飼い犬に噛まれる前に手を打った、ただそれだけだ

それに彼は開けてはならないパンドラの箱を開けてしまったんだよ」

 

 

ついに暴かれた支部長の陰謀、アリサ達は神機を持つ手に力を込める。

 

 

「このアーク計画はこの『ノヴァ』によって一度終末捕食を引き起こす。

そのための特異点だ、そして終末捕食によりこの世界は一度この星をリセットし再構築する。

その間、地球の人々、すなわち選ばれた人間だけが箱舟、ノアに乗るチケットを手に入れる。

まあもっとも、君たちはすでに自分で捨ててしまったようだが」

 

 

「そんなものいりません!あなたのやり方は間違ってます!!」

 

 

「ならこの星全員を助ける手段があると?」

 

 

「っ、それは……」

 

 

「なら選ばれた人間だけを生かし切り捨てる。

それ以上の方法があるかね?」

 

 

確かにヨハネスの言っていることは間違ってはいない、でも正しいものともいえなかった。

 

 

「さてと…そろそろ君たちには消えてもらうことにしよう」

 

 

そういってヨハネスが右手を挙げる。

……しかし何も起こらなかった。

 

 

「残念ですけど、残りのガードロボは全部私が破壊しましたけど?」

 

 

勝ち誇ったようにそう告げるアリサ。

 

 

しかし、ヨハネスの余裕が消えることはなかった。

 

 

「……そうか、ならば仕方ないな、あまりこうはしたくなかったが二人には殺しあってもらうことにしよう」

 

 

「――――――――やあアリサ、久しぶりだね」

 

 

「……オオグルマ…先生…」

 

 

そこに現れたのは姿を消し、アリサの主治医でもあったオオグルマだった。

 

 

「そんなに殺したりないなら、また手伝ってあげよう」

 

 

「何を……」

 

 

「アジン、ドゥヴァ、トゥリー!」

 

 

「!」

 

 

そのままアリサは銃口をサクヤに向ける。

 

 

「そうだ……やれ、やるんだ!アリサ!!」

 

 

「アリサ!ダメ!!」

 

 

サクヤはアリサの方に走り出す。

 

 

そしてアリサは銃弾をサクヤに放つ。

 

 

「ふははははははははは!!血迷ったか!サクヤ!!」

 

 

―――――――――しかし

 

 

「何!?」

 

 

「残念ね!回復弾よ!」

 

 

そういいながらサクヤは懐からスタングレネードを放り投げ急いで撤退する。

 

 

「…逃げられたか……」

 

 

ヨハネスはそう呟き、オオグルマはその場で膝をついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は流れここはユウヤの部屋。

 

 

そこにはアリサ、サクヤを除く第一部隊がいた。

 

 

『――――――――以上で、これがアーク計画の全容よ』

 

 

「…そんな計画があったなんて…」

 

 

「このリストに載ってる人だけが箱舟に乗れる……」

 

 

『そうよ、まあ私とアリサはもうそのリストから外されちゃったけどね』

 

 

「……アーク計画…」

 

 

『で、そのまま行けばあなたたちは助かる側、逆を言えば私たちは極東からのお尋ね者ってわけね』

 

 

「エイジス計画が…嘘…マジかよ……」

 

 

コウタはそのまま頭を抱える。

 

 

『改めて言うけど、私はこの計画を認める気はないの』

 

 

『ええ、私たちは支部長の凶行を止めなければならない。

とりあえず身を隠して、エイジスへの潜入方法を探ってみます』

 

 

『とまあ、伝えておきたかったのはそれだけ。

後どうするかは、あなたたちで決めて頂戴。

もしそれで私たちの敵になったとしても恨まないから安心してね』

 

 

『まあ邪魔するようであれば、全力で排除しますけどね』

 

 

『アリサ!』

 

 

アリサの冗談交じりの発言にサクヤが注意を入れる。

 

 

『冗談に決まってるじゃないですか。

…まあ、そうならないことを祈ってます』

 

 

『そうね……そろそろ切るわ、くれぐれも後悔しないようにね』

 

 

「はい、二人も気を付けて」

 

 

その言葉にサクヤは感謝の言葉を述べ通信を切る。

 

 

部屋には沈黙が続く。

 

 

「……で、お前らはどうするんだ?」

 

 

「私は勿論、反対だよ。だってこんな計画間違ってるもん」

 

 

「わたしも反対、なんかこの計画やだよ」

 

 

「俺はもともとあの男に従うつもりはない」

 

 

「だろうな、まあ俺も当然反対だけどな」

 

 

「……………」

 

 

一人コウタは黙ったまま、俯いている。

 

 

「…コウタはどうする?」

 

 

「……オレは……」

 

 

「……そういえば、そのリストにはお前の家族の名前、載ってたな…」

 

 

「ちょっとユウヤ!」

 

 

少々いい過ぎたユウヤをクロナが静止する。

 

 

それを聞いたコウタは顔を上げる。

 

 

「……オレ、アーク計画にのるよ」

 

 

「っ、コウタ…!」

 

 

「アスカ!」

 

 

「ごめん、でもオレユウヤの言った通り母さんや妹の名前があった時から決めたんだ、だから…」

 

 

「気にするな、お前がそうしたいならすればいい、お前が決めたことを俺たちがとやかく言う筋合いはないしな」

 

 

その時の彼声は失望したような声ではなく純粋な敬意を表していた。

 

 

「ユウヤ……ごめん…!」

 

 

それと同時にコウタは申し訳ない気持ちになり部屋を後にする。

 

 

「コウタ……」

 

 

そんな彼の背中は誇らしいものとなっていた………

 

 

 

 

 

 

続く………

 

 

 

 

 

 

 

 




本編長いし前書き短いしでもうふんだり蹴ったり。


終わりに近づくにつれどんどん前書きは短くしていく予定です、それでは!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。