GOD EATER 神となった少年と神をやめし少年 作:Jaeger
任務に向かったユウヤは謎のアラガミに出くわす………
「――――――――すまんなレン、任務に付き合せて」
「いえ、いいんですよ、気にしないでください」
ここは旧市街地エリア。
ユウヤはレンとともにクアドリガ堕天種二体の討伐任務に来ていた。
二人は討伐対象のアラガミを探しながら雑談をしていた。
「そういやぁ、さっきアリサ達何話してたんだろうな」
「うーん、最後の方しか聞いてないから正直見当もつきません。
でもなんとなくの予想ならありますよ」
「ある意味すげぇな、お前」
「むしろあの空気でわからない方がすごいと思いますよ」
少々呆れたように答えるレン。
その言葉に返事を返そうとしたユウヤだが、何かを発見し壁に背を向ける。
「……居ましたか…」
「…ああ、そのようだな。
俺が右の方に不意打ちを仕掛ける、お前は左を頼んだ」
「任せてください」
その言葉を聞くと再び視線をクアドリガの方に、そして――――――――
「――――――――行くぞ!!」
ユウヤのかけ声とともに戦場に赴いた。
まずはユウヤがクアドリガ堕天種の片方に近づき背後からキャタピラ部分に斬撃を放つ。
「グオォォ!?」
突然の痛みに疑問まみれの悲鳴を上げるクアドリガ堕天種。
そんなことお構いなしにユウヤは攻撃の手を休めることはなかった。
そのまま高く飛んで神機を銃形態に変形させクアドリガ堕天種の頭に銃口をくっつけ銃弾を放つ。
「くらえ!!」
ゼロ距離のためクアドリガ堕天種の体は爆風により倒れる。
それを見たもう一体がユウヤ目掛けてミサイルポッドからミサイルを放とうとする。
「ありがとね、そこ狙いたかったんだ」
しかし、それを阻止したのはレンだった。
ミサイルポッドカ開くとほぼ同時に銃撃を放ちポッドを破壊した。
「この調子で行くぞ!!」
「はい!!」
●
――――――――二人が戦闘を開始して五分ほどが経過した。
無事クアドリガ堕天種の討伐には成功した、しかしそれは開始から一分ほどのことだった。
「レン!そっち行ったぞ!頼んだ!!」
「了解です!!」
あれから湧き出るかのようにアラガミが現れていた。
そのため周りにはオウガテイルの死骸があれば、ヴァジュラ、ボルグ・カムランなどと言った
大型から小型のものも転がっていた。
それにユウヤは今神機の一つがまだ修理中のため二刀流ではない。
そのため本調子ではないのでかなり苦戦していた。
「はぁ……はぁ……どんだけ出てくんだよ」
「そうですね……むしろ減らすどころか増えてる気がしますね」
そういいながら二人に喰らいつこうとしたオウガテイルを一刀両断した。
そしてまた新たなアラガミがうじゃうじゃと現れた。
しかし、ここでユウヤはようやくある異変に気付いた。
「おい…なんかこいつら、さっきから少し様子が変じゃないか?」
「えっ、それってどういう意味ですか?」
「なんか、何かから逃げてるみたいに見えるんだよ、まだ確証があるわけじゃないが」
そういいながらも戦いの手を休めることはなかった。
――――――――その時、また新たなアラガミが現れた。
「なっ、なんだこいつ!?新種か!!
いや……こいつ、ハンニバルか?」
確かに姿はユウヤの言う通りハンニバルだった。
しかし、姿は白ではなく真っ黒な色をしていた。
そして先ほどまで戦っていたアラガミ達がハンニバルが現れた途端、おびえたような物腰になり
後ずさりをした。
ハンニバルはユウヤたちの方を見ると視線をアラガミの群れの方に向けた。
そして何の前触れもなくアラガミ達を殺し始めた。
「なっ――――――――――」
「……………」
その不可解な行動にユウヤはあ然としレンは黙って見つめていた。
そして気が付くとアラガミの群れはきれいさっぱり消えていた。
ここでユウヤは今までのいきさつをすべて理解した。
先ほどのアラガミの群れはこのハンニバルから逃げていたのだと。
そしてハンニバルはユウヤたちの方に視線を向ける。
それと同時にユウヤは身構える。
「待ってください」
すると突然、身構えたユウヤをレンが静止した。
「このままハンニバルを逃がしましょう」
「なっ――――――――――」
レンから放たれた意外な一言につい構えていた神機を下ろす。
その間にハンニバルは遠くの方に消えていった。
「レン、なんであいつを逃がしたんだ」
「そうですね……いずれわかりますよ」
そういいながらレンはアナグラに向かって歩き出す。
何だかうまいことはぐらかせられた気がする、そう思いながらユウヤもレンの後に続いた。
●
「――――――博士、失礼します」
ユウヤは任務の後、榊の部屋に赴いた。
理由はただ一つ、あの時現れた黒いハンニバルだった。
「やあユウヤ君、君の方から話があるなんて珍しいね。
で、話しとは?」
「実はさっき任務の時、黒いハンニバルに出会ったんです」
「……へぇ…それは実に興味深いね、詳しく聞かせてほしいよ」
――――――――そしてユウヤはこれまでの経緯を話した。
「……ふむ、つまりその黒いハンニバルは君たちを見るも襲わずアラガミだけを襲った、と」
「はい、まったくもってその通りです」
「実に興味深い!!」
「うお!?」
突然大声を上げた榊にユウヤは驚きを隠せない。
そのあと榊がさまざまな専門用語が次々飛び出し、ユウヤは約二時間の長話に付き合わされたのは
余談である。
「……疲れた……」
場所は変わりここはユウヤの自室。
榊の長話も無事終わり疲れ切ったユウヤはベッドに顔を突っ伏していた。
「……シャワーでも浴びるか…」
ふらふらと覚束ない足取りでユウヤはシャワールームへ向かった。
――――――――十分後――――――――
「ふぅ…さっぱりしたな」
シャワールームから出て来たユウヤは頭にタオルを覆いかぶさるようにしていた。
余談ではあるが彼はシャワーから出てきたら大体上半身裸であった。
「……寝るか…」
そのまま彼は深い眠りについた………
続く………