ゼタ先生のエンブリオで人間砲弾になった後、怪魚に飲み込まれて海に沈んだが、なんとかなった。
あの鯉の怪魚はガードナーのエンブリオだったらしくそのマスターに救出されたのだ。
定期的に海で拾い食いしては奇妙な物を飲み込んでしまうのだとか。自動掃除機じゃんね。
どこを見ているか分からない魚の眼に、不思議なシンパシーを感じ取った俺はふらふらと近づいて、また飲み込まれた。
食い出のある餌だと思われたらしい。見た目鯉なのに、躾けられた鯉の学習能力が無い様だ。
体内は非常に滑り気がある。ガーディアン形態のカーソンの体内と似ている気がした。
スッと心身を落ち着かせて座禅を組み、◯ンバ擬きとの一体化を試みる。
ーーー俺には、“出来る”と奇妙な確信があった。
外宇宙からの重篤な怪電波を受信したのかも知れない。
俺はクワッ!と目を見開く。
手を組み替えて柏手を叩いて高い音を鳴らした。
“仙術 万象儀・・・ッ!!”
ドクンッと死体の心臓が脈打った。
鯉のガードナーが、どこを見ているか分からない眼をクワッと見開いた。
数時間後。異変に気付いたマスターによって、体内から変わり果てた姿で救助された。
・・・・・
なんか◯ARUTOみたいに身体エネルギーと自然エネルギー、精神エネルギーで仙人チャクラを練る事が出来そうだったのだが、ダメだった様だ。
違うアプローチが必要だったか。
俺は変な石になった右腕をブンブン振るって感覚を確かめる。変な石の表面に蓮花と鯉に似た紋様が浮かんでいた。
ーーー何故か失敗だと理解出来た。
触ってみると明らかに石化しているのに普通に動かせるので支障は無い。
状態異常でも無いのか治る感じではないし、腕を切り離してから再生しても変わらず生えてきそうだ。
救出された時はもっと全身に石化が現れていたが、あるべき姿の様に癒着していた鯉のエンブリオから切り離された瞬間、全身から右腕に石化が収束した。
もう腕全体に彫った刺青だと思って普通に過ごしている。
色々と驚きが冷めないカーソンがギョッとした。
新しく作ったカーソンのアバターの腕が石化している。
俺から分離したカーソンにもその影響がモロに出ていた。
《星の救世》を解除したらカーソンは、元通りになった。
俺はそのままだった。
聞いてみた所、あの鯉のガードナーにはそんなスキルは無いらしい。
ガードナーのマスターはUMAを見る目をしていた。
・・・・・
海に投げ出した不良生徒が帰って来たと聞いて、あの後コッテリ怒られたゼタ先生が不機嫌を露わに扉を開けて、ギョッとした。
放り出した不良生徒が帰って来たと思ったら、なんか腕が変なのになっていた。
俺はその反応にデジャブを感じた。
石化した腕をヒョイっと上げてフランクに声を掛ける。
「よぅ、ゼタ先生。生徒様が帰ってきたぜぇー。」
・・・・・
ゼタ先生が不思議な生き物を見る目で観察しているのを感じる。
「不可解。明らかに人体から未知の物質が生えてきている様にしか・・・。そもそも何故この様な変化が・・・?それに、従来の【石化】とは根底から違う様に感じます。」
ペタペタと未知の物質Xを触って確かめるゼタ先生。研究者気質な彼女は意外と冒険者気質でもあるのかも知れない。
訳の分からない物質にガッツリ素肌で触れても気にしていない様だ。小さな胸には見合わぬ度胸がある。
良いね。アンタ、気に入ったぜ。
「そんなに気になるなら切り離した腕のサンプルとかいるか?」
「!・・・良いのですか?」
おう。
「では有り難く・・・。ん?・・・切り離した腕?」
ほらよ。
俺はパーツを取り外す様に、肩に添えた手刀で石化した腕を切り離した。
ゴトッと重たい物が触診台と化したテーブルに転がる。
こうして見ると材質不明の右腕の像にしか見えない。
ん?ステータスが下がった・・・?
「」
俺は出血も無い肩から新しい腕をニュッと生やした。やはり石化している。
再生に必要なコスト自体は変化は無いが、何故か右腕を切り落とすとステータスが下がる様になった。
特に問題になる様な感覚は無く、最終奥義の様に回復すると思われる。多分くっつけようとしたら元に戻るだろう。もう生やしたからくっつける場所が無いが。
そして鯉の模様が蓮花の模様を食べようとして、失敗していた。蓮花が大き過ぎたようだ。
その姿からは学習能力どころか知能さえ見出せない。
・・・模様変わってね?
「」
俺はテーブルの腕と今の腕を見比べながら模様が変化している事を確認した。
腕の表面で鯉の位置が移動している。
「テーブルの腕はお前さんにやるよ。さ、中断していた訓練の続きしようぜ。」
鯉の模様を突いて見る。反応が無い。
ただの模様のようだ。
「」
返事が無い。未知の物質で構成された【死霊王】の腕なんてオークションに掛けたら超高額で競り落とされそうな物なのだが。
「?」
というかさっきから反応が薄いような・・・?
顔を上げてゼタ先生の顔を見た俺はハッ、とした。
し、死んでる・・・!?
俺は白目を剥いた急患を船の救護室に担ぎ込んだ。
ゼタ先生はとても軽かった。
そして事情を聞いた医師と起きたゼタ先生にムチャクチャ怒られた。
曰く、人間の常識が無いのか、と。
俺にとって生えてくる髪や爪のようなものなんだが・・・解せぬ。
やはり相互理解というものは極めて難しいものだと実感した。まる。
・・・・・
「これが例の腕・・・」
「肯定。硬度は本人のENDと同等。拡大しても細胞らしきものは観測出来ませんでした。遺伝子情報が存在するかでさえ疑問です。」
「そうか。しかし・・・驚いたな。元は人体であったはずなのに魔力伝達率が極めて高い。まるで伝説の【アムニール】の様だ。恐らく性質こそ違えど、聖職者系超級職の死体・・・聖遺物と同じ分類なのだろうが・・・。この腕からは違った印象を受ける。」
「質問。違った印象、とは?」
「聖遺物とは聖職者系の超級職が保有していた聖属性の残留エネルギーが霧散せずに本人の死体に固定化された物だ。残留する属性の様な物・・・は違っても、その原理は聖遺物と大方同じなのだろう。その筈なのだが。」
「私は、何故かこの腕からは“極めてレベルが高いモンスター”の様な気配を感じるのだよ。アンデッドに変貌する【死霊王】だからでは、説明出来ない程に、ね。」
「ゼタ。君から見てーーー彼は本当に“人間”なのか?」
これはとある夢のVRMMOの物語。
本人に聞いたら殴られる質問No.1。
子供の教育方針はどれにする?
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蠱毒にぶち込む
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普通の子供のように育てる
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子供の為だけの揺籠()で育てる
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放任主義。子供は勝手に育つ
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帝王に愛など要らぬ!!