これはとある夢のVRMMOの物語。   作:イナモチ

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SUBM戦・・・の前に海底遺跡探索

今日も今日とて秘匿研究所で実験体兼研究員として借金返済を目指して働く日々。

 

国家直轄だけあって給与額は多く、労働環境も整っている最高の職場だ。

 

まぁ、頭のネジが外れている外道どもの巣窟でもあるのでEND型の俺は被験体に最適であったということもあり、投与されたウイルスの変異でグロテスクな怪物になる時もある。

 

投与されたのは死体の細胞を宿主に増殖して、感染者をモンスターに変貌させるウイルスだ。

 

元は自然界に存在する微弱なウイルスだったが、生物兵器として改良・・・されている。

 

ーーーたった一人の研究員の独断で。

 

ーーー人はそれをバイオハザード、生物災害と言う。

 

まぁ、すぐに鎮静化されたが。

 

俺がモンスターになりかけた瞬間、ウイルスが一斉に死滅したから。

 

ENDの状態異常耐性とは違った防衛反応。

 

・・・・・体質が変化しているのか?マスターのアバターが?

 

俺の体に起きている異変は右腕だけでは無かったらしい。

 

発覚した体質の変化。

 

それは何処か・・・まるで“独占”するかのように侵入した他の存在を拒絶する、明確な意図を感じた。

 

心当たりがあった。

 

融合と体質の変化。・・・異常な独占欲とーーー耐性。

 

・・・カーソンは一体、何を知っているんだ?

 

己のエンブリオに対する疑念を持ちつつ、俺は腕を振って首を刎ねる。

 

アリの巣に水を流し入れる様な純粋さでバイオハザードを起こすつもりだった外道は処刑された。

 

・・・・・

 

スペリオル。それはこの世界において大きな意味を持つ単語だ。

 

スペリオルジョブ、超級職。

 

スペリオルエンブリオ、第七形態。

 

スペリオルとは世界でも数えられるぐらいに少ない、限られた存在に呼称される。

 

しかしモンスターの最上位は〈イレギュラー〉と呼ばれてきた。

 

スペリオルを冠するモンスターは現れず、〈イレギュラー〉がモンスターの最上位という認識を持つ者達は、決して少なくはない。

 

そして、それは限られた者達、そして有識者のみの間ではそれが“誤り”であるという事を知っていた。

 

特典武具を獲得した者達にだけ解放される“MVP特典のランク”という項目。

 

〈逸話級〉〈伝説級〉〈古代伝説級〉〈神話級〉

 

階級が低い逸話級から上がっていく様に表示されている。

 

〈神話級〉の横には確かに“とある存在”を仄めかす単語が表示されていた。

 

 

〈超級〉

 

 

superior unique boss monsterーーー〈SUBM〉と呼ばれる超級の怪物を。

 

人知れず第一の尖兵は討伐されたが故に、〈SUBM〉出現という前例の予兆もなく”それ“はグランバロアに投下された。

 

そしてーーー【大提督】は死亡し、新たな〈超級〉は運営の思惑通りに生まれる。

 

果たして新たな〈超級〉は、絶望を糧に己がエンブリオを仇敵の命に届かせるのか。

 

宿命の決戦は三日後。

 

過去の弱者は理外の超級となって怨敵の殺戮を誓い、異邦人は亡くした友の国を護らんと誓う。

 

互いに和解が不可能であると定められた闘争は、片方が滅びる迄終わりを迎える事はない。

 

報復は報復を生み、血は血で贖われなければならない。

 

鉄血の凶嵐が、蒼海に吹き荒れようとしていた。

 

これはとある夢のVRMMOの物語。

己の意思を貫かんとする時、弱さは罪として問われる。

 

不条理な判決を拒むのなら武器を取り、不毛な未来を肯定し、不条理を齎す側に周るしか術はない。

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃。

 

 

ーーールンバは<第四海底掘削城>から溢れ出た肉食モンスターの群れを《夢静風景》で夢幻世界に掻き集め、突然水中から弾き出されたモンスターを一方的に殲滅した。

 

海中に漂う無数のドロップアイテム。

 

そして、戦闘の余波を一切受けなかったが故に無傷で残った〈遺跡〉。

 

借金漬けの【死霊王】は当初の態度と打って変わり、嬉々として遺跡探索に臨む。

 

〈遺跡〉の発掘品は大金になる事を・・・彼は知っていた。

 

そして監視の目は無かったのでーーー

 

ーーー遺跡に残された先代文明の遺産を自身の懐に入れる事も視野に入れていた。

 

〈遺跡〉は言ってしまえば所有者がいない埋蔵金。

 

海中という立地も国家の所有権を主張し難いポイントだ。

 

よって、一番最初に探索した者が所有権を主張する事が出来る。

 

更に言えば生態系を崩し掛けたモンスターを殲滅した俺にはその権利があると思った。だから俺は悪くない。

 

〈遺跡〉の喪失技術はグランバロアが接収するつもりなんだろうが・・・証拠は隠滅してしまえば問題はない。

 

その時は不慮の事故と言う事になる。

 

〈遺跡〉は(カーソンとの)戦闘の余波で損壊したと報告する事になるだろう。問題は〈遺跡〉が壊れた事であって壊した者では無い・・・

 

《真偽判定》を欺く方法など幾らでもある。嘘を言わないだけの簡単な仕事だ。【詐欺王】に匹敵すると言われた俺の話術を持ってすればそれも可能。

 

それにーーー俺はグランバロア所属ではない。

 

フリーのマスターだ。

 

正確には債務者と債権者の関係・・・その要である【契約書】には、俺の所有物を取り上げる内容は盛り込まれていない・・・!!

 

合法・・・!!圧倒的合法ッッ・・・!!

 

俺は目を¥にして遺跡の金銭価値を脳内算盤で査定し始めた。

 

「金の匂いがぷんぷんするなぁ、オイ・・・!!」

 

「・・・随分と久しぶりのフラグじゃな。」

 

びっくりするほどユートピア!!

子供の教育方針はどれにする?

  • 蠱毒にぶち込む
  • 普通の子供のように育てる
  • 子供の為だけの揺籠()で育てる
  • 放任主義。子供は勝手に育つ
  • 帝王に愛など要らぬ!!
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