ウルトラマンジード ベリアルの子ら   作:ヨアンゴ

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第五話「そして僕にできること」Aパート

 

 

 

 一人ぼっちだった僕を、救ってくれた君に。してあげられることは、なんだろう。

 

 悲しんでいる時に、一緒に泣いてあげること。

 嬉しい時に、微笑んであげること。

 道に迷った時に、一緒に悩んであげること。

 

 そして。僕にしかできない、何よりも大切なこと。

 

 それは――

 

 

 

 

 

 

「おっ、その子がリクの妹さんか!」

 

 リクたちが訪れたのは、アルバイト先である移動式マーケットだった。

 兄妹と、ライハを出迎えた面長の中年男性の名は久米晴雄(ハルヲ)。雇用主であり、この銀河マーケットにまだ店舗が在った頃は、当時のリクに住居まで提供してくれていた恩人の一人だ。

 そんな店長に対し。リクとライハが促すと、おずおずとルカが前に出て、会釈した。

 

「はじめまして、朝倉ルカです。その……今日からよろしくお願いします」

「おう、よろしく。いつも人手不足だから、店員が増えてくれるのは助かるぜ!」

 

 今日は、ルカの初めての出勤日だった。

 リクと同じく食いしん坊のルカが加わってから、星雲荘のエンゲル係数は急上昇していた。家計の助けになるべく、また、兄やライハとともに過ごす時間を増やしたいと、ルカ自身が銀河マーケットでのアルバイトを希望したのだ。

 いつか店長にも、ルカのことは紹介したいと思っていたところである。調整を買って出たリクにとっても、好都合な話だった。

 そして、面倒見の良い店長は、妹が見つかったと急に言い出したリクの頼みを快諾し、顔を合わせるその日から働くことを許可してくれた。

 

「詳しくはリクやライハに教えて貰ってくれ。客入りはその日次第だけど、いきなり忙しいこともあるから、ちゃんと気合い入れろよ!」

「はい、頑張ります!」

「良い返事だ! ……妹さん、見つかって良かったな、リク」

 

 ルカの返事を受け、満足そうに頷いた店長は、表情を緩めてリクを見てきた。

 

「ありがとうございます、店長。無理を言ったのに」

「良いってことよ。俺とおまえの仲だし、おまえの妹さんなら間違いないだろ」

 

 店長の寄せてくれる信頼に、リクは少しくすぐったい気持ちになった。

 

「ま、金髪だったり肌焼いてたり、リクの妹にしては派手でびっくりしたけどな!」

 

 ただ――久米ハルヲは少々、デリカシーに欠けるところがあった。

 

「か……髪も肌も、元々だもん!」

 

 リクの妹にしては派手、などと言われたせいか。どこか羞恥の滲んだ声で、ルカが抗議した。

 初対面の雇用主相手のためか、怒りこそ控え目になっているものの。その分、やり場のない感情が涙として排出されそうになっている妹の様子を見て、リクは思わず恩人に向ける視線を鋭くした。

 

「店長。それ……セクハラ」

 

 だが、リクが店長に食ってかかる前に、隣からゾッとするほど冷たい声が放たれた。

 眼鏡の奥、恐ろしく冷めきった目に、確かな怒りを覗かせながら店長を睨んでいたのは、ライハだった。

 

「次そんなことしたら……わかってますよねぇ?」

 

 腕を垂らしたライハが放つ、底知れぬ圧力に。リクも思わず動きが止まった。

 それを直接浴びせられた店長は、いわんやである。

 

「……は、はい。気をつけます」

 

 辛うじて。腹を空かした人喰い熊を前にするよりも丁重に、刺激しないよう必死の表情で。店長は何とかそれだけの言葉を絞り出し、二度頷いた。

 自業自得ながら。ライハに怯える店長の様子を見て、リクは何も言えなくなってしまっていた。

 

「行きましょ。お客さんが来る前に、色々教えてあげる」

 

 そうして、剣呑な気配をすっかり引っ込めて。笑顔のライハは、ルカを連れて品出しに向かって行った。

 可愛さ余って憎さ百倍の、逆とでも言うべきか。一緒に出歩く時には外でも眼鏡をかけるぐらい、すっかりルカと仲良くなってくれたのは、本当にありがたいものの。最近のライハが過保護気味なため、自身が妹を甘やかし難くなっていることが、リクには正直複雑だった。

 

「……漏らすかと思った」

「やめてくださいよ」

 

 情けない告白を叱咤して。可愛い妹ではなく、店長のケアを担当することになった事実で苦い気持ちになりながらも、リクは事情を説明することにした。

 

「ごめん店長。ライハもこの頃、ちょっとピリピリしてるから」

「……ライハが怖いのは元からじゃないか?」

 

 軽率に命知らずな疑問を零す店長を咎め、女性陣の様子を窺って胸を撫で下ろしてから、リクは言葉を続ける。

 

「その……実は、狙われてるんです。ルカ」

「……何だって?」

 

 リクの告白に、店長の声も一気に引き締まった。

 

「どういうことだ、リク」

「それは……その、僕らの親に関係してるらしい人に、というか……」

 

 久米ハルヲは、朝倉リクがウルトラマンジードであることを知らない。

 故に、言葉を濁しながらの説明となったが、真剣な表情となったままの店長はそれを気にせず、別のことを詰問して来た。

 

「そんな状況でバイトになんか来てて、大丈夫なのか?」

「ずっと、外に出ないわけにはいかないし……それに、僕やライハの傍に居る方が、安全かなって」

「それは――まぁ、そうだな」

 

 ほぼ、ライハのことだけを頭に浮かべた様子ながら。店長は納得したように頷いた。

 

「それで、ライハもルカのために気を張ってくれているから……」

「……なるほどな。悪かった。後で、ちゃんと謝っとく」

 

 心底から悔いた様子で、そう呟いた店長は続けた。

 

「リク。何かあったら、いつでも頼れよ。そういうことだったらバイト休んでも良いし、店番中に居なくなっても見逃してやる。給料の前借りも全然オーケーだ」

「本当に!?」

「ああ。やっと見つかった妹さんで、おまえらたった二人だけの家族なんだろ? ……兄貴が守ってやらなくてどうするんだ。そのためなら、遠慮なんかすんな」

 

 自身も妹を持つ店長が、力強く言い切ってくれたのに。リクは、思わず目を細めた。

 

「……ありがとうございます、店長」

「気にすんな。けど、そういうのない間はちゃんと働けよ! 怪しい奴にもおまえにも、俺は目を光らせておくからな」

「はい。……でも、見張りが必要なのは店長の方でしょ」

 

 日頃の勤務態度を引き合いに、生意気な口を叩きながらも。リクの胸の内は、暖かな気持ちでいっぱいだった。

 自分たちの秘密を知らないままでも、ルカのことを本気で心配してくれるその様子が。

 決して、完璧な人格者ではないとしても。店長もまた、大切な恩人であると再認識できたことが、本当に嬉しかったから。

 

 

 

 

 

 

「ばいばい」

「ばいばーい!」

 

 お菓子を手渡した小さな女の子――伊賀栗マユに別れの挨拶をしながら、ルカは笑顔で手を振った。

 閉店予定時刻の手前、偶然近くを通りがかった伊賀栗家の御一行。リクたちを含め軽く談笑した後、ルカの初バイト記念に、ということで。奮発し、マユの欲しがったお菓子を購入して去っていく背中を見送っていると、背後から店長が声をかけて来た。

 

「……ご苦労さん。もう片付け始めてくれて良いぞ」

 

 その一声で気の緩んだルカは、どっと疲れが押し寄せてくるのを感じた。

 初めての労働は、戦いとは別種の緊張感が神経を削った。慣れた様子のリクやライハが平然と業務を続ける姿には、素直に感心するところだ。

 

 ――明日にでも、自分がもう、地球に居ないかも知れないなんて。考えても仕方ないことは、考えないようにして。

 

 ここでも早く、皆の力になりたい。そう新たに決意しながら、踵を返そうとしたルカはその時、一組の男女の接近に気がついた。

 

「あっ、いらっしゃいませー!」

 

 片付けを始めても良い、ということは、まだ今日の仕事は終わっていないわけで。

 接客中のリクやライハより先んじて、営業用の笑顔に戻ったルカの呼びかけで、銀河マーケットへ近づいてきていた片割れ――長身痩躯をした黒髪の青年が、その知的な顔立ちを温和に緩めた。

 

「こんにちは。ここが、銀河マーケット?」

「はい、そうです。お世話になっています」

「じゃあ……もしかして、君がルカちゃんかな?」

 

 不意に、名指しで問いかけられて。

 物静かな雰囲気に似合わない、何かの隊員のような装いの相手に一切の心当たりがなかったルカは、思わず立ち竦んだ。

 

「……はいどーも! お客さん、うちの新人に何か用かな?」

 

 そんな緊張に、いち早く気づいたように割り込んできてくれたのは、店長だった。

 露骨な作り笑いを浮かべた彼は、青年が返事するよりも先に、次の問いかけを矢継ぎ早に投げ始める。

 

「変だなぁ、この子今日から働き始めたんだけど……何でここで会えると思ったの? 知り合いじゃなさそうだけど、どういう関係だ? お?」

 

 警戒心を隠さず、威嚇すらしながら、店長は青年に詰め寄ろうとする。

 その時、困惑した様子の青年の背後から、小さな影が躍り出た。

 

「そんなにカッカしちゃ駄目ですよ」

「……お嬢さん、誰?」

 

 店長が問いかけた相手は、学生服に身を包んだ、波打つ長髪の少女だった。

 

「はじめまして。湊アサヒです!」

 

 柔和な顔立ちで、険しい表情の店長に対しても微笑みを崩さない彼女――アサヒはその手をポケットに潜らせると、紙で包装された小さな玉を取り出した。

 

「イライラしている時には甘いものです。はい、飴ちゃん♪」

「あっ、これはどうも……」

 

 釣られたように笑顔となって、アサヒの手渡してきた飴を受け取る店長。青年に対する威圧的な態度はどこへやら、すっかり毒気を抜かれた様子だ。

 

「はい、あなたもどーぞ♪」

「えっ、あっ、どうも……?」

 

 アサヒは続けて、ルカにも飴玉を手渡してきて。思わず受け取ってしまうと、嬉しそうに頷いた彼女はさらに、連れの青年へと振り返った。

 

「ほら、大地さんも」

「えっ? ありがとう……」

「それじゃあ一緒に食べましょう! 皆で、ハッピー♪」

「ハッピー♪」

 

 アサヒの呼びかけに唱和したのは、仮にも駄菓子を扱う商店の主のくせに、飴玉一つであっさり懐柔された店長だけだった。

 

「――アサヒ?」

 

 そのフレーズに、心当たりがあったのか。こちらに合流してきたリクが、訝しむようにその名を口にして――少女の姿を認めると、驚きの後に顔を輝かせた。

 

「うわ、アサヒじゃないか! 大地さんも! えー、どうしてここに!?」

「お久しぶりです、リクさん! 来ちゃいました♪」

 

 思わぬ再会だったのか、歓声を上げるリクと。同じく嬉しそうに敬礼のようなポーズで応じるアサヒの様子を見て、ルカは絶句した。

 ……あんなにも高揚した、幸せそうな兄の笑顔。妹の自分でさえ、初めて会った頃しか、向けて貰ったことがないというのに――っ!

 

「り、り、りりりリッくんんんんんんっ!?」

 

 ルカが胸の内に留めた悲鳴が、違う呼び名の形となって、音声として聞こえてきた。

 騒がしいそちらの様子を見ると、見覚えのある顔が、驚愕に歪んだまま近づいてきていた。

 

「な、なんで!? どうしてその子と!?」

 

 靴を鳴らしながら銀河マーケットに現れたのは、AIBのエージェントであるモアだった。

「おっ、モアじゃないか! 久しぶり!」と呼びかける笑顔の店長を完全に無視して、モアはリクとアサヒに向かって直進してきた。

 

「リッくんから離れなさい! この! 私はAIBよっ!?」

「リクさん、こちらの綺麗なお姉さんは? AIBってどういうことですか?」

 

 詰め寄るモアの剣幕を気にせず、マイペースにリクへと問いかけるアサヒ。

 同じく「AIB?」と首を傾げる店長の方に、モア同様に黒服の人物数名が集まり、何やら商談を持ちかける体で騒ぎの場から隔離して行った。隠蔽工作のようだが、その成否を気にする余裕などルカにはない。

 

「……落ち着け、愛崎モア」

 

 そうして、ルカが事態を注視する現場へと、無表情なのに呆れた気配を纏って現れたのは。モアの上司たるAIBのエージェント、シャドー星人ゼナだった。

 

「失礼、我々はAIB。この地球に訪れる異邦人の干渉を管理するための組織だ」

 

 ゼナは距離を保って止まると、己の背中に手を回した。

 明らかに武器へ手を置いた体勢のまま、先程大地と呼ばれた青年へとゼナが告げる。

 

「基本的には異星人を想定しているが……君たちのような別宇宙からの旅人も対象となる。何の目的でこの星を訪れた」

「……協力の要請です。ウルトラマンジードへの」

「何?」

 

 一触即発、にはまだ数歩足りないものの。互いに警戒した様子の二人の間に、両方と顔馴染みのリクが割って入り――訪問者の思わぬ正体を告げた。

 

「ゼナさん、モア。この人は大空大地さんで、あの子は湊アサヒ。二人とも、AIBの敵じゃなくて、僕の知り合いの――ウルトラマン、なんだ」

 

 

 

 

 

 リクを仲介役として。大地とアサヒ、別世界のウルトラマン二人を伴い、勤務時間を終えた銀河マーケットの従業員三名は、AIBの地球分署・極東支部を訪れることとなった。

 

「アサヒ、久しぶり!」

「わ、ペガくん! お久しぶりです!」

 

 余人の目を気にせず済むようになったペガが、影から顔を出し。アサヒと再会を喜び合うのを、微笑ましく感じながら。同時にリクは、心底から悩ましい想いに囚われていた。

 ……それは、何やらモアと揃ってアサヒを凝視していた、ルカにも関係することで。

 

「待たせてしまったようだな」

 

 そのルカたちは一旦、モアによって別室へ移され。リクがウルトラマン二人とともに会議室へ通された後。ゼナが、リクも初めて見る白衣の男性を連れて帰って来た。

 

「彼は、ゼットン星人のペイシャン博士。AIB極東支部研究セクションの、現責任者だ」

「……面と向かって会うのは、初めてだな。ウルトラマンジード」

 

 ゼナに紹介された壮年の男性――ゼットン星人ペイシャンは、真っ先にリクを見てそう告げた。

 

「朝倉リクです。よろしく」

「ゴドー・ウィンが迷惑をかけたそうだな。悪かった」

 

 かつて、リトルスターを狙いAIBに潜入していたゴドラ星人の工作員の名を口にしながら、ペイシャンはリクに向けて小さく頭を下げてくれた。

 続けて、各々が軽く自己紹介を終えたところで。ゼナが大地を見て言った。

 

「ウルトラダークキラーの件では、君にも世話になったそうだな。ウルトラマンエックス――大空大地」

〈ジードとは違い、私と大地は、別人格だがね〉

 

 その声の出処は、大地が腰掛けた席の机に置いた万能端末、エクスデバイザー。

 その中に身を潜め、今は画面にシルエットとして表示されているウルトラマン――大地の相棒である、エックスによる回答だった。

 

「――失礼した。ウルトラマンゼロの例と同様ということか。改めて礼を言う、ご両人」

「ま、挨拶はこの辺で良いだろう。それより、さっさと本題に進んだらどうだ、ゼナ?」

 

 ペイシャンの催促を受け、ゼナが再び大地へと向き直った。

 

「では、もう一度、そちらの要望を確認しよう。……ウルトラマントレギアの討伐に、ウルトラマンジードの力を借りたい。そういったことで良かったかな?」

「はい。先のウルトラダークキラー事件の黒幕こそ、トレギア――奴を倒さない限り、これからもいくつもの宇宙に被害が及ぶ可能性がある」

 

 ゼナの問いかけに、大地が真剣な眼差しで頷いた。

 悪のウルトラマン、トレギア。多元宇宙を股にかけたその暗躍と、リクは既に二度に渡って対決していた。

 そも、トレギアという巨悪の存在が明らかとなったのは。他ならぬリク自身と、ペガがトレギアにより拉致され、アサヒたちの暮らす宇宙まで連れ去られたという事件に端を発したものだった。

 

〈トレギアの力は強大だ。ウルトラダークキラーたちも、奴が隠し持つ力の一部で復活したに過ぎなかった〉

「先日、トレギアと交戦したウルトラマンゼロから、神出鬼没の奴が今、ある地球に執着しているらしいとの情報提供を受けました。しかし同時に、今の光の国はそこに人員を割ける状況にないとも」

「それで、代わりに別宇宙のウルトラマンを揃えて、居場所が明白な間に奴を叩いてしまおう、って魂胆か」

 

 ペイシャンの要約した答えに、大地は深々と頷いた。

 急遽生じた別の任務の都合上、参戦できないというゼロは、まずトレギアとの因縁が特に深いアサヒたち兄妹ウルトラマンに情報を伝え。続いて、彼の持つ次元移動装置・ウルティメイトイージスを模した装備を持つエックスに協力を要請し。大地とアサヒが、メンバー集めのために世界の壁を越え、この地球を訪れたと……そういう話であるらしい。

 曰く。トレギアは不死身の難敵だが、かつてタロウやその兄たちの力を借りたウルトラマンギンガならば、その特性ごと無力化し得る術を知っているのだという。

 ただ、そのギンガの秘策を用いるには。相応の力を持ったウルトラマンが、複数名必要になるそうで。

 

〈ウルトラマンジードは、今回集めるメンバーでも唯一、過去にトレギアを倒した実績がある戦士だ。決して欠かすことのできない戦力だと、我々は考えている〉

 

 デバイザーの中から、エックスがリクを指して言った。

 結局のところ。あの時自分が、トレギアを仕留めきれていなかったがために。その後も数多の混乱が続いているという自責の念をずっと、リクは抱いていたのだが――そんな信頼を向けて貰えたことで、少し気持ちが軽くなった。

 だが、それだけに……彼らの申し出へ、素直に首を縦に振れないことが、心から申し訳なく思えていた。

 ……何より。トレギアに狙われたアサヒの前で、こんな返事をするしかないことが、悔しくて。

 

「リクくん。急な話だとは思うけど、俺達と一緒に来てくれるかな?」

「……ごめんなさい、大地さん、アサヒ。僕は……今は、行けません」

 

 その回答に、大地はやや驚いたように瞠目していた。

 

「……その事情を説明するために、君たちをここへ案内した」

 

 拒絶の言葉を絞り出すのに、やっとだったリクに代わって。ゼナがそう口を開いた。

 

「ほんの二日前のことだ。地球全域へ向けて、このようなメッセージが送信された」

 

 ゼナの操作で、会議室に空間投影型のモニターが出現した。

 

《――我々は、ノワール》

 

 そこに映し出されたのは、硬質な肌で全身を装甲した、緑色の宇宙人の姿だった。

 

《地球人と、ウルトラマンジードに要請する。我々がベリアルの血を引いた怪獣――培養合成獣スカルゴモラを確保するために、君たちの星でしばしの間、活動する許可を頂きたい》

 

 そして――リクたちを悩ます、最大の問題を、彼らは宣言した。

 

《我々が目的を達成すれば、地球はもう、あの恐ろしい怪獣の脅威に悩まされることはない。かつてベリアルにより踏み躙られた我らの母星、その尊厳を再生するためにも、諸君らの協力を期待する》

「……そもそもはこういった地球文明への干渉を制限するのが、俺たちの仕事だ」

 

 メッセージの再生が終わると同時に、ペイシャンが口を開いた。

 

「この通信も、AIB関係者以外には届かないように制限させて貰ったわけだが……ヤプールやギルバリスという特例を除けば、惑星の文化圏丸ごとで介入して来る相手なんて、実のところ組織設立以来初めてのことでな。正直、少々手に余っている」

「そして――先程ノワール星人が、その身柄を要求した相手が……」

「……ルカちゃん、というわけですね」

 

 ゼロからその存在を聞いていたのだろう大地は、ゼナの告げようとした課題を先んじて把握していた。

 培養合成獣スカルゴモラ――リクの妹であるルカが。一つの星の社会、そのものから狙われているという状況を。

 

「えぇ!? 一大事じゃないですか!」

 

 思わず、と言った様子でアサヒが声を上げた。そのまま、アサヒはリクを振り返る。

 

「リクさん、どうして謝ったんですか!? ルカちゃんが誘拐されそうなのに、ほったらかしで余所に行ける方がおかしいですよ!」

「だって、それは……」

 

 ……自らがトレギアのターゲットとなり、闇の巨人に拐われる恐ろしい思いをしたアサヒの前で――奴との戦いを拒んだことは、一切追求されていないのに。

 本気で怒ったようなアサヒの剣幕に、即答できない己を、リクは情けなく思いながら。ぽつぽつと、胸の内を吐き出した。

 

「これは、僕たち家族だけの問題だから。地球人のほとんどは、ルカに――スカルゴモラに消えて欲しいと思っている。そんな皆の願いを無視して、僕はルカのために戦おうとしている。トレギアとの決戦を、放置してまで」

 

 ……それは果たして、なりたいと願ったヒーローの在り方なんだろうか。

 この選択を覆すつもりはない。それでも、後ろめたさを感じるリクに対し、優しく投げかけられた声があった。

 

「君はそれを、間違ったことだと思っているのか? リクくん」

 

 声の主は、柔らかな表情の中にも、強い意志を覗かせた大地だった。

 

「もしも、君が――同じような状況にある、知らない他の人を見たら。君は何も悪くないその人に、大人しく家族を差し出せって迫るのかい?」

 

 大地の問いかけに、リクは躊躇いながらも首を振った。

 それを見届け、頷きながら。大地は穏やかに問い続ける。

 

「どんなに大勢から、悪く思われていたって――君はその人たちを、守ろうとするんじゃないかな?」

「それはそうですよ、大地さん。あたしの知ってるリクさんは、そういう優しい人です!」

 

 急に割り込んできたアサヒの勢いに、やや面食らった様子を見せながらも。続けて微笑を浮かべた大地は、アサヒの主張を否定しなかったリクに向けて、言った。

 

「それが答えだ。今回はその誰かが、たまたま君たち自身だっただけのことだよ、リクくん」

 

 大地の言葉に、アサヒも嬉しそうに頷いてくれた。

 ……二人のウルトラマンから、そう認めて貰えたことに。

 リクは目元に熱い物を覚えて、思わず顔を伏せた。

 

「……一応、確認させて貰うと。ノワール星人は、ルカちゃんのことを丁重に扱うために連れて行こうとしているわけじゃないんですよね?」

「あの口ぶりがそう聞こえるなら、大したもんだな。怪獣を資源とする奴らの文化を考えても、連中がベリアルへの恨みを晴らすための生贄にする以外の目的はないだろう。どんな風に弄られた末に殺されるか、わかったもんじゃない」

 

 目元を拭っている間に。大地がペイシャンと言葉を交わしていた。

 

「あなたたちは、そのノワール星人の要求に対して、どういった対応を考えているんですか?」

「組織の目的と、現時点で持ち合わせている能力から考えれば。実現可能な線で言えば奴らの要求を呑んで、速やかかつ秘密裏にお帰り頂きたいところだな」

 

 ペイシャンの述べた答えに、大地の目が鋭くなった。

 

「そんな! ダメですよ!」

 

 机を叩いて立ち上がったのは、アサヒだった。

 二人が怒りを見せてくれることに、少しリクが勇気づけられている間に――リクが取り乱さずに済んでいる理由を、ゼナが解説し始めた。

 

「博士が言ったのは、あくまで一つの選択肢だ。だが、我々は既に、ウルトラマンジードに返しきれない借りがある。そして、培養合成獣スカルゴモラ自身にも、な」

 

 超時空魔神エタルガー。異次元人ヤプール。石化魔獣ガーゴルゴン。

 この十日で、地球を襲った外なる脅威の全てを防ぐのは、ウルトラマンジードとAIBだけでは不可能だったかもしれない。

 例え、彼らの主たる狙いがルカであったことを加味しても。いつか訪れる脅威だったことに変わりはないと、AIBは判断してくれていた。

 

「ノワール星に屈することで、今後彼らの協力を得られなくなるデメリットを、組織として無視できない――そして、個人として、この子たちを悲しませたくないと願う構成員が存在していることも、また事実だ」

 

 リクは、真っ先にモアのことが脳裏に過ぎった。

 そして、彼女の声を届けてくれたのだろう、ゼナたちに対しても、深い感謝を胸に抱いた。

 

「故に、彼らの要求には断固として拒否を突きつけると、そう結論が出た」

「ま、下手に刺激して即全面戦争なんてのは論外だから、一旦要求を黙殺する形で様子見しているところだがな」

 

 リクたちの顔馴染みであるゼナに代わって。組織の冷たさを引き受ける役割を担うようなペイシャンの回答に、しかし大地が頬を緩めていた。

 

「そういうことなら――俺たちにも協力させてください。良いよね、アサヒちゃん?」

「はい、もちろんです!」

 

 呼びかけに、アサヒが躊躇いなく頷いてくれたのを見て――リクは、なぜだか救われた気持ちになった。

 

「感謝する。願ってもない申し出だ。ウルトラマンがさらに二人も付いてくれれば、交渉の前提は大きく変わる」

「だが、良いのか? トレギアが滞在している宇宙は、このサイドスペースよりも時間の流れが速い。ここで悠長に構えている間に、取り逃がす可能性もあるだろう」

 

 素直に喜びを見せるゼナに代わって、ペイシャンが疑問を呈した。

 

「さっき話にあったように、AIBは既にウルトラマンジードの協力をアテにしているところがある。そのジードを二度もこの宇宙から離脱させたトレギアはトレギアで、三度目が起こる前に、ウルトラマンたちで計画的に対処して欲しいところでもあるんだが」

〈確かに。もしもトレギアを取り逃がしてしまえば、さらなる混乱が生じる可能性は無視できないだろう〉

 

 ペイシャンの問いに、エックスがデバイザーの中から答えた。

 

〈だがそれは、ここで起きるかもしれない悲劇を無視して良い理由にはならない。この先で起こるかもしれない事件を防ぐためにトレギアを止めるのと、ノワール星人の侵攻に対抗するのは、私たちにとっては同じことだ。ウルトラマンジードが、その戦いを選んだように〉

「それに、あなたたちが、リクくんたちを悲しませたくない仲間の想いを汲んでくれたみたいに……俺たちも、大切な友人の力になりたいと思うんです」

「エックス……大地さん……」

 

 思わず、リクがその名を呼べば。大地は淡く微笑みながら、リクの方を振り返った。

 

「君は、戦友であるだけじゃない。その自由を奪うことなく、怪獣とも共に生きる――俺の夢を叶えてみせた、尊敬すべき先人なんだ」

「そんな……それは、僕が凄いんじゃなくて、ルカが選んでくれたからです。こんな僕を、お兄ちゃんだって……」

 

 大地からの賛辞に、自然と口に出た言葉は。いつかレイトから聞いたそれと、よく似ていた。

 レイト(普通の人)とは、逆かもしれないと言われたリクは、やっと。自分の大切なものを見つけることができたのだと、改めて感慨深い気持ちとなった。

 

「――ルカちゃんだけじゃないですよ、リクさん」

 

 そんなリクに。お互いを想い合える家族の大切を説いてくれた――そして、リクの孤独に寄り添ってくれた少女が、訂正を口にした。

 

「だって私、ゼロさんから聞きましたから! リクさんが、どんなにルカちゃんのことを必死に守ったのか……諦めずに、大切な家族のことを想ったのか。その気持ちが通じたから、ルカちゃんもリクさんの妹であることを選んだんですよ」

 

 当時のことを想起したリクが、恥ずかしいと思う間もなく。どこか自身を重ねるようにして、アサヒは気持ちを込めて熱弁していた。

 

「だから、ルカちゃんも凄い妹さんですけど、リクさんも立派なお兄ちゃんなんです! ちゃんと、胸を張らなきゃダメですよ!」

〈アサヒの言う通りだな。謙虚なのは君の美徳だが、度が過ぎれば台無しだ。大地の憧れは、誰にでも向けられるものじゃない……どうか、きちんと受け取ってやってくれ〉

「……ありがとう、アサヒ。それに、皆さんも」

 

 皆が励まし、力となってくれることに、心から感謝しながら。

 リクは兄として、妹を――そして、そう思えるよう自分を導いてくれた人々を。

 より一層強く、守りたいという気持ちを募らせていた。

 

 

 

 

 

 

「……どんな話をしているのかしら」

 

 AIB地球分署極東支部の応接間にて。手足を激しく揺すらせながら、パイプ椅子に腰掛けたモアが言った。

 

「どんな、って……ジードの協力を受けたいっていうあっちの話と、今はノワール星人のせいでそれどころじゃないっていう、こっちの話のすり合わせでしょ」

「違う、リッくんが! あのアサヒって子と、どんな話をしているのかってこと!」

 

 呆れた様子のライハに、きつい調子で声を荒げるモア。

 今回ばかりはルカも、ライハではなく彼女に同調する気持ちだった。

 

「……ペガくん。確かあなたは、あの子と顔見知りなのよね?」

「うん。リクと一緒に、アサヒの家に泊めて貰ったんだ」

「お泊り……っ!?」

 

 ペガののほほんとした返答に、詰問していたモアが衝撃の余り硬直した。ルカもまた、ショックで思わず口元を覆う。

 

「ど、どどど、どんなことがあったの!? リッくんとアサヒって子は、どんな話をしてたの!?」

「一緒にすき焼きを食べて……リクとアサヒはその後、お互いをどれだけ想いやれるのかが大切だ、って……家族の話をしていたよ」

「家族の話……っ!? そんな、将来のことまで……!?」

「将来……そうだね。アサヒは、家族が助けてくれたから、自分も皆を助ける仕事がしたいって言ってた」

「リッくんには? リッくんにはなんて言ってたの!? リッくんはそれに、なんて言ったの!?」

「リクには……家族になってくださいって。だからリクは後でアサヒに、決して絆を諦めるな、それが家族だって」

「「はぁああああああああああああああああ!?」」

 

 ルカとモアの絶叫が、唱和された。

 

「なにそれ!? 何なのよそれ!」

「ふーん……そういうこと、か」

 

 憤慨するモアの背後で生じた、どこか明るい声を振り返ったルカは、心底から当惑した。

 

「ライハ……? なんで笑ってるのっ!?」

「え? まぁ……その、また恩人が見つかったかな、って」

「恩人!? どういうことそれ!?」

 

 思えば、兄と師の関係はそういう類ではないようだと察して、ルカは安心してこの頃を過ごしていたが……この反応は余りに解せない!

 

「そんな……リッくんが、知らないところで逆プロポーズされてたなんて……!」

「どうしよう……どうしたら私、お兄ちゃんと離れ離れにならずに済むの……?」

 

 四つん這いになって嘆くモアの声を聞き、ルカもまた膝をついて項垂れた。

 

「……逆プロポーズ?」

「どうしたらって、それこそアサヒたちの力を借りてノワール星人に……」

「そっちの話じゃないっ!」

 

 とぼけているのか、困惑した様子のペガと、ずれた励ましをしようとするライハに対し。ルカは再び、モアと声を合わせて抗議した。

 確かに、ノワール星人に狙われているという事実は恐ろしい。あのフワワをして恐怖させた所業もだが、何よりこの大切な居場所から引き離されてしまうことには耐えられない。

 だが、それ以上に。物理的な別れ以上に、リクの心が離れてしまう方が、ルカにとっては忌避することであったから。自らに迫る脅威よりも、ルカの不安を占めるのは、リクとアサヒの関係だったのだ。

 

「……あっ、リクたちの話、終わったみたい」

 

 ペガの漏らした呟きで、ルカは下に向いていた顔を戻した。

 同じく立ち上がったモアとともに様子を伺い、アサヒと微笑み合うリクの姿を確認。わなわなと全身が震えるのを抑えながら、ルカはこの場で唯一信じられるモアと視線を結び、頷き合った。

 

「……愛崎モア。客人を休憩室に連れて行く。君も付いて来い」

 

 都合良く、ゼナがアサヒを伴ってそう言い出したのに、ルカは見逃さず乗っかった。

 

「私、アサヒと一緒の部屋がいいな! 色々お話してみたい!」

「わぁ、あたしもそう思ってたんです! よろしくお願いしますね、ルカちゃん♪」

 

 喜色満面の笑顔で、アサヒが同意を示す。かかったな、とルカは内心でほくそ笑んだ。 

 

「……元気そうだね。良かった」

「はい。きっとアサヒのおかげですね」

 

 大地と言葉を交わすリクに対し、生まれて初めて。お兄ちゃんの馬鹿、と内心で罵りながら、ルカはアサヒの傍に寄る。

 

「モア、早く休憩室連れて行ってよ! 私いっぱいおしゃべりしたーい!」

「……そうね、私もアサヒとは少し、話をさせて欲しいし――」

「地球人――鳥羽ライハ、だったな」

 

 そこで、ルカたちに付いて来ようとして来ていたライハを、白衣の男が呼び止めた。

 

「AIBとして、少しおまえに用がある。リトルスター研究所の件での埋め合わせも兼ねて話がしたいが、来て貰えるか?」

「……随分今更だけど、それはルカを守るのに必要なこと?」

「ああ、そうだ。ついでの話もあるがな」

 

 白衣の男――モアが耳打ちしてくれた名前は、ペイシャンなる人物の誘いに、暫し逡巡した様子を見せた後。ライハはまた後で、とルカたちに言い残し、彼の方へ歩み出した。

 

「大空大地。立て続けで悪いが、おまえとウルトラマンエックスにも少し付き合って欲しい」

 

 ペイシャンに請われて、大地もまたその後ろに続き、離れて行った。よくわからないが好都合だ。

 

「ここだ」

 

 そうして、ゼナとモアに連れて行かれたのは、リクとルカとペガ、そしてアサヒだけになっていた。

 

「何かあるわけでもないが、ゆっくり休んでいてくれ」

「お邪魔しまーす!」

 

 ルカはアサヒの手を引いて、先に部屋へ入った。

 そして、自動で扉が閉まるよう合わせたタイミングで、モアがリクの手を引いた。

 

「――リッくん。今回ね、AIBの皆が、リッくんやルカちゃんを悲しませたくない……って。ノワール星人の要求を、拒否してくれたんだよ」

「……うん。ゼナさんから聞いた。ありがとう、モア」

 

 遮音性の高い扉の向こうで繰り広げられる、そんな二人のやり取りは。M78星雲人だけでなく、様々な超音波を用いるゴモラの遺伝子を組み込まれたルカの聴覚だからこそ、拾うことができるものだった。

 

「やだそんなありがとうなんて……じゃなかった。私やゼナ先輩以外にも、いっぱいいるんだよ! そういうことを言ってくれた仲間たち」

「おい、愛崎モア……」

 

 鉄面皮のゼナが少し照れたような、焦った調子で制止するのも、ルカには目で見るように読み取れていた。

 

「だから、ちょっと御礼を言いに行こ! ここに来る機会なんてなかなかないし、ノワール星人が片付いてトレギア退治に行ったら、次はいつ会えるかわからないから!」

「……わかった。そういうことなら、ルカも――」

「レッツゴー!」

「わああ!?」

 

 リクが喋る途中で、彼を掴んだままのモアが、勢いよく駆け出した。

 

「あっ。待ってよー! リク、モアー!」

「おい! 全く……」

 

 リクたちを追いかけるペガと、ルカたちの護衛として離れるわけにはいかず、防音された部屋の外で一人待機することになったゼナの声が聞こえて、ルカは内心でモアに礼を告げた。

 手筈通り。これでルカとアサヒ、ふたりきりだ。

 

「……リクさんたち、遅いですねぇ?」

「あ、これ実は通信機なんだけど。お兄ちゃん、ちょっと用事ができたから離れるんだって!」

 

〈そんな通信記録はありません〉と、レムが星雲荘から訂正を送ってくるのを、ルカは音声をカットして黙殺した。

 

「えぇー!? 通信機、カッコいいです!」

 

 自身のヘッドホンに興奮するアサヒの様子を見て、作り笑いを浮かべながらも。ルカの内心は、全く穏やかではなかった――皮肉なことに、ノワール星人に対する恐怖を、まるで忘れてしまえたほどに。

 

 ……最愛の兄を誑かす、異世界のウルトラウーマン。

 こんなぶりっ子に、リクを渡すわけにはいかない。

 その本性を暴いてやろうと、ルカの内心では闘志が燃えに燃えていた。

 

 

 




Aパートあとがき

お久しぶりです。
ということで、今回は『劇場版ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』に相当する出来事の前日譚、という形の回になりますが、結果として登場人物が多くなり過ぎて、早くもABCに続くDパートが発生する、『ウルトラマンネクサス』第29話のようなディレクターズカット版相当の尺を想定した回になってしまっております。お許しください。

あと、公式の展開に添わせるための回です……と言いながら、もしかすると今後培養合成獣スカルゴモラの生存以上に決定的な公式との乖離になるかもしれませんが、拙作はリクアサを大前提として構成しておりますのでよろしくお願いします。この点は(ゼロリク的な意味でも)公式との乖離の恐れがあっても『ウルトラマントリガー』放送開始時点の私は妥協しないつもりです……!



追記:アサヒがリクに「うちの家族になってください」と言ったのは、『劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』の未公開シーン、並びに同作品の小説版で描かれた会話になります。拙作ではこのシーンは例外的に実際に公開された映像作品と同等に扱いますので、ご了承ください。

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