ウルトラマンジード ベリアルの子ら   作:ヨアンゴ

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第二十話「夢と家族」Dパート

 

 

 

 星山市から位相を逸らして構築された、戦闘用非連続時空間メタフィールドG。

 

 その中で繰り広げられる戦いは、決着の時を迎えようとしていた。

 

 ウルトラマンG/R/B(グルーブ)の鉄拳が、空間の位相を固定されたために転移能力を封じられたモエタランガ・バンテヤの顔面を穿ち。

 

 究極融合超獣サンダーキラー(ザウルス)の猛攻が、カラクリ武者メカムサシンの愛刀・ムサシンソードを、遂に弾き飛ばしていた。

 

朧月(オボロヅキ)ィイ~!」

 

 得物を取り零したメカムサシンは、武器がなくとも発動可能な技に躊躇なく移行。満月を模した強烈なエネルギー光球が、サンダーキラーS目掛けて撃ち出されるが。

 

「ですしうむD4れい……はっしゃ!」

 

 遺伝子上の父であるウルトラマンベリアルの得意としたデスシウム光線の力で、超獣の起こす空間の物理的破壊現象を指向性のある攻撃手段として制御・成立させた破滅の光が、サンダーキラーSの胸部と口腔、さらに複数の触手から放たれる。

 

 空間そのものを罅割させて進む異次元壊滅兵器の輝きは、強大なエネルギーを秘めた偽りの氷輪との衝突で一瞬だけ停滞するも、次の瞬間朧月を破砕して進行を再開。紫色の亀裂が空間そのものに走りながら、メカムサシンへと殺到する。

 

 対してメカムサシンは、空となった両手を打ち合わせ、そこから紙吹雪のような緑光を散らした。

 

「あっ、ウキヨ防壁~ッ!」

 

 そうして掲げた両手を下ろすと、そこにはメカムサシンが描かれた一枚の浮世絵が出現。

 

 さらに次の瞬間には、その絵から飛び出すようにして、メカムサシンの輪郭を模したエネルギーシールドが展開され、その一回り大きな顔面で直接、異次元壊滅現象を受け止めていた。

 

「――!」

 

 奇抜な防御手段で、朧月で威力を削がれた後とはいえ、複数のデスシウムD4レイすら受け止めるメカムサシン。これほどの防御力を隠し持っていた事実を前に、サンダーキラーSも流石に驚愕する。

 

 そうしている間に、D4レイの勢いが一層弱まった。

 

 ……太陽光の下では、サンダーキラーSは光怪獣プリズ魔から取り込んだ光を吸収する特性によって、無尽蔵のスタミナを獲得する。

 

 だがメタフィールドには、その太陽は届かない。D4レイのような強力な攻撃は、究極融合超獣をして、長時間維持し続けるのは容易ではないのだ。

 

「ケ~タケタケタケタ! ケ~タケタケタケタ!!」

 

 目減りする破滅の輝きを、ウキヨ防壁を手に持ったまま、メカムサシンは嘲笑う。

 

 メタフィールドを展開したのは、サンダーキラーSの姉であるルカ――培養合成獣スカルゴモラだ。味方同士、家族同士で足を引っ張り合う様子を見れば、愚かだと笑うのも当然なのかもしれない。

 

 だが、異次元壊滅現象の凄まじい破壊力と、その余波による眩い光に気を取られていたメカムサシンは、気づいていなかった。

 

 D4レイの勢いが弱まったのは、サンダーキラーSの体力消耗だけが理由ではなく――その砲台となる触手の本数自体がそもそも、減っていたからだということに。

 

 次の瞬間、虚空から出現した光の回転刃が二つ、左右からメカムサシンの両腕を切断した。

 

「なンとッ!?」

「うるてぃめいとりっぱー」

 

 メカムサシンを襲ったのは、大蟹超獣キングクラブの能力で、二本だけ透明化していたサンダーキラーSの触手。

 

 その先端が得物として携えていたのは、サンダーキラーSがかつて兄のウルトラマンジードより習熟した、回転する手裏剣状の切断光線だった。

 

「のわァッ!?」

 

 支えを失ったエセ浮世絵は、掴んだままのメカムサシンの両腕ごと重力に引かれて落下し、D4レイに道を譲る。

 

 遮っていたエネルギーの座標が逸れた結果、殺到した時空崩壊現象はメカムサシンに到達し、瞬く間にその存在する空間丸ごとに作用した。

 

「あ、天晴ナリィ~~……ッ!」

 

 対戦相手を称える辞世の句を遺し、日本かぶれのカラクリ兵器は、ガラスのようにして砕けた空間に巻き込まれ破裂し、消滅した。

 

 一度は自らの触手を切り落とされた借りを返した究極融合超獣は、続けてこのメタフィールドの展開が必要であったもう一組の戦いに、その注意を向けた。

 

「「「はぁあああああっ!」」」

「ぐっ、この……!」

 

 メタフィールドの赤い空から、隕石のようにして降りて来たのは、ウルトラマングルーブと、バンテヤという個体名を持つ挑発星人モエタランガ。

 

 モエタランガウイルスの力を使い、メタ次元ニューロンを介して吸い上げた、培養合成獣スカルゴモラの持つレイオニクスの力。

 

 その影響でブレイブバーストを果たすほどの自己強化を果たしたモエタランガ・バンテヤだったが、挑発星人という種族は直接戦闘ではなく搦手を得意としている。素体がそれでは、三人の兄妹ウルトラマンが合体したグルーブには流石に力負けしていた。

 

 そして、モエタランガの持つ代表的な能力である、知性体の活動を司る神経電流を機能不全にするモエタランガウイルスは、既にトリィ=ティプたちAIB研究セクションとサンダーキラーSの協力でワクチンを投与された湊兄妹には効果を発揮せず。

 

 もう一つの厄介な能力、次元移動による高速の転移は、メタフィールドによって位相を固定されたことで封じられていた。

 

 故に回避能力を失ったモエタランガ・バンテヤは、赤熱するほどの高速で繰り出された蹴り技・グルービングインパクトを躱せず、メタフィールドの大地まで挟み撃ちの形で叩きつけられていた。

 

「ぬぁあっ!」

 

 それでも、曲がりなりにも強化された膂力で踏みつけられた状態を脱したモエタランガに対し。自らの作ったクレーターの中、グルーブは静かに、その背に負っていた戦輪状の得物・ルーブコウリンを抜き取っていた。

 

「「「グルーブコウリンショット!」」」

 

 それは初戦の際、ウイルスで判断力を奪われていたウルトラマンルーブが、モエタランガが生み出した立体映像に無駄撃ちしたルーブコウリンの強化版。

 

 グルーブが腕を一振りするごとに、赤、青、そして橙色の巨大なビーム光輪が生じ、ブレイブバーストで強化されたモエタランガ・バンテヤの体を三度に渡って切り刻む。

 

「はぁ……はぁ……何っ!?」

 

 切り刻まれ、倒れ込みながらもクレーターから外に出たモエタランガ・バンテヤは、自身を見つめるサンダーキラーSの存在に気づいて驚愕していた。

 

「メカムサシン……敗れたのか!?」

「うん。やっつけちゃった」

 

 サンダーキラーSがにべもなく答えると、露骨に肩を落とすモエタランガ。

 

「「「残るはおまえだけだ、バンテヤ!」」」

 

 そんな彼に、何の容赦もするはずがなく、ウルトラマングルーブが最後の決着を宣言する。

 

 出現した当初からカラータイマーの点滅に至っているグルーブだったが、このメタフィールドはウルトラマンへ有利に働くように生成された亜空間。地球と違い、環境からの負荷が原因で巨人体が維持できなくなるといったことはない。

 

 故にグルーブを撃退するには、戦って降すしかないモエタランガは、裂傷を圧して飛び上がると両腕を構え、振り返り様、その手首から青白い光線を放った。

 

 ――それを読んでいたように、グルーブもまた、両腕を十字に組んでいた。

 

「「「グルービング光線!」」」

 

 湊三兄妹のかけ声とともに放たれるのは、三色の渦を纏った強烈な光線技。

 

 三位一体の輝きは、モエタランガの繰り出す二条の抵抗をあっさり押し切って、その体を呑み込んだ。

 

「そんな……まだローンが残っていたのにぃー!!」

 

 野望の終焉と、自らの不利益を嘆く身勝手な断末魔を残して、モエタランガ・バンテヤも圧倒的なエネルギーの巻き起こす大爆発に呑まれ、木端微塵に吹き飛んだ――

 

 ――かと思われたが。

 

「が、ぐぁああ……!」

「あ、まだ生きてる」

 

 爆心地にて、身長二メートル程度まで縮んだモエタランガ・バンテヤが、五体を大地に投げ出し痙攣していた。

 

 身勝手な欲望のため、湊ウシオの命を狙い、無関係な人々まで危険に晒した悪しき宇宙人にトドメを刺そうと、サンダーキラーSは触手をもたげる。

 

「――もういいんですよ、サラちゃん」

 

 その触手の前にゆっくりと立ちはだかったのは、グルーブの合体を解き、再び兄妹三人に戻ったグリージョだった。

 

「え? いいの、アサヒおねぇちゃん?」

「はい。この人は命まで取らなくても、もう悪いことはできないはずです。後はきちんと、宇宙人さんたちの決まりに任せましょう」

「……だいじょうぶかなぁ?」

 

 グリージョの言う、宇宙人さんたちの決まり――それを司る宇宙人捜査局AIBが受けた壊滅的な被害を振り返り、サンダーキラーSは疑問を零す。

 

 対して、グリージョは明るい調子で頷いた。

 

「はい。だって――サラちゃんが頑張って、トリィさんたちと作ってくれた、お薬がありますから。悲しいことをしなくても、みんなでハッピーを目指せるはずです」

「――!」

 

 微塵の疑念も挟まない、確かな信頼を告げられて。

 

 励まし、送り出してくれた張本人が、おかげで発揮できた勇気の一歩、その成果を誇ってくれたことが、嬉しくて。

 

「……うん!」

 

 触手を引っ込めたサンダーキラーSもまた、グリージョと同じ未来を信じて、頷きを返していた。

 

 

 

 

 

 

 ……物心ついた時、既に親は居なかった。

 

 幸福に包まれた世界。誰もが満ち足りて、他者を気遣う優しさも忘れず持ちながらも――持たざる者が入り込む余地のない眩い世界で、俺はずっと孤独を感じていた。

 

 せめて、周りを見上げるんじゃなく、周りに見上げて貰えたなら。この孤独も孤高に変わって、少しマシになるんじゃないのかと。そんな馬鹿な考えに取り憑かれた。

 

 そのために、故郷を維持する太陽に手を出そうなんて、罪を犯しかけたその時。

 

 何処からともなく現れた伝説の英雄に、俺は止められた。

 

 浅慮で我が身を滅ぼす寸前だった俺を救ったその人物こそが、訳あって姿を消していた自身の父親だと知ったのは、ずっとずっと後になってのことだった。

 

 未遂とはいえ、大罪に手を染めるところだった俺が送りつけられた先は、父の弟子である異星人のところだった。

 

 俺の性根を鍛え直す、なんて言われて。拘束具を付けられ、毎日毎日、ずっと実戦形式で叩きのめされる、虐待まがいの訓練漬けの生活を、長い年月過ごすハメになった。

 

 殴られた痛みで、憎まれ口を絶やさない中でも。人生で初めて俺と正面から向き合い、全部を受け止めてくれた師匠に対して――恥ずかしくて、今もなかなか口に出せないが、俺は恩義を感じていた。……真実を知った後にはもちろん、ずっと俺を陰ながら見守って、本当に危ない時はすぐにすっ飛んで助け、この師匠と出会わせてくれた親父の、不器用な愛情に対しても。

 

 気づけば――俺の周りには、大切な存在がたくさん居てくれたんだってことを。口には出せなくても、心では素直に認められるようになっていた。

 

 だが、そんな生意気な息子を受け入れてくれる親父には、多くの苦楽を分かち合った義兄弟が居て。故郷を失った師匠も、大切な弟と今も共にあった。

 

 ……今でも、それを羨ましく思わないかと問われれば、嘘になる。

 

 俺には、兄弟は居ない。ある少年から兄貴と呼ばれていた時もあったが、あれはあくまでも、俺と融合していたあの子の兄に向けられたものだ。

 

 血が繋がって居なくても、互いの関係が特別であるのなら、その呼び名を使うことは許される。親父たちがいい例だ。

 

 だが、俺たちの文化において、『兄弟』という言葉は特別な称号だ。

 

 かつて大罪を犯した俺の『兄弟』にするなんて、親しい相手にほど気が引けるから、そんな話はずっと避けてきた。

 

 なのに……

 

「ゼロ兄さん」

 

 たった一度だけ。あいつからすれば、距離感が掴めていなかった頃の、その場のノリなんだとしても。

 

 他の誰でもない、俺のことを指して『兄』だと呼んだ――一人の若きウルトラマンと、俺は出会った。

 

 

 

 

 

 

「お疲れ、サラ!」

 

 決着の後。星雲荘の中央司令室へ戻ってきたその顔を見るなり。ルカが勢いよく駆け出して、小さな妹に抱きついていた。

 

「よく頑張ったね、偉いよ!」

「お姉さま……ふふ、ほめられちゃった」

 

 喜びを全面に出した姉の抱擁に、最初は驚いた顔をしていたサラも、その暖かさを喜ぶようにはにかんだ。

 

「そりゃ、褒めちゃうよ! サラが頑張って、トリィさんのワクチンを完成させて……おかげで、誰も死なずに済んだんだもん!」

「……敵も含めて、ね」

 

 サラの功績に対するルカの喜びを、リクはそう補足する。

 

 敵を殺すも救うも、自由自在。奇跡の技であるグルービング光線を浴びて無力化されたモエタランガ・バンテヤは死ぬことなく、AIBに身柄が引き渡されていた。

 

 この宇宙には同種の存在しない星人ということだが、レムから情報が提供された上、既にワクチンまで存在する。充分に身柄を拘束できると判断されてのことだった。

 

 そして、異次元蟻地獄を介し、避難させられていた人々も。街へ戻した上でワクチンを投与し、懸念されていた犠牲者も出ることなく事態は収束したと、既にレムが走査の上、報告してくれていた。

 

「トリィさんみたいな、皆を幸せにする科学者……サラの夢だよね」

 

 その皆の中に含まれていたはずの、大切な一人。

 

 彼の裏切りで――かつて、トレギアに利用されるに至った、戸井ゆきおがそうだったように。夢を追うサラの足は、止まっていたけれど。

 

 彼女の周りにあるのは、見失ったものばかりではないことを、思い出せたから。

 

「きっとサラは今日、その夢に向かって、一歩進めたと思う」

「――うん!」

 

 そんな、末妹が恵まれた出会いに感謝しながらの、リクの言葉に。サラは、弾けるような笑顔を見せてくれた。

 

「ありがとう、お兄さま!」

「どういたしまして」

 

 末妹に釣られて笑った後、リクは首を振って謙遜する。

 

「でも僕は今日、何もしてないよ」

〈そうですね〉

 

 そこで辛辣なレムのコメントが挟まり、事実とはいえリクは流石にムッとして振り返るが、妹たちの前でムキになるのは恥ずかしいので堪えることにした。

 

〈ですが、その以前に、リクやライハたちが諦めなかったから。今日があるんですよ、サラ〉

 

 そんなリクの変化を、わかった上で無視したまま、レムは続けた。

 

〈だから、あなたの感謝は的外れではありません。その気持ちを、これからも大事にしてくださいね〉

 

 ……リクのために造られた、声だけの報告管理システムは。

 

 リクだけではなく、その妹たちの成長までも望むように、慈しみに満ちた声音で、心を得た超獣を諭していた。

 

「うん。ありがとう……レムも!」

 

 そんなレムに、妹たち(ルカやサラ)がまた御礼を告げて。家族として、仲良く笑い合う様に頬を緩めながらも。

 

 ……現に今日、何もできなかったリクは、代わりと言わんばかりに身を張ってくれた相手を振り返った。

 

「ゼロ。レイトさん。ありがとう」

「……別に、俺も今日はただやられてただけだ。気にすんな」

 

 修復装置に横たわった伊賀栗レイトの口から、ウルトラマンゼロの意志が発せられた。

 

「レイトは……俺の無理に付き合ってくれたから、礼を受ける資格があるだろうけどな」

「――そのこと、なんだけど」

 

 そこで、遂に。意を決して、リクは踏み込むことにした。

 

「レイトさんを……マユちゃんのお父さんを、危険に巻き込んでまで。ゼロが、アサヒを助けたかったのって――」

 

 ……自分たちの関係性が、大きく変わってしまうかもしれない問いかけに。

 

 向き合うこと自体の怖さと、しかし避けることはできないという覚悟を込めたリクの問いに対し、ゼロは観念したように溜息を吐いた。

 

「……よりによっておまえの目の前で、アサヒがやられるなんて、見過ごせるわけないだろ」

「――えっ?」

 

 そうしてゼロの答えた理由が、予想と大きく外れていたことで。リクは思わず呆けた声を漏らしてしまった。

 

「おまえが動けないなら……俺が代わりに行く。レイトやマユたちにいくらか迷惑をかけちまうとしても、それだけは譲れねぇんだ」

「ちょ、ちょっと待って……」

 

 こちらの様子に気づいていないまま、少し早口で続けるゼロに対し、リクは待ったをかけた。

 

「……僕の、ため?」

「そりゃ……もちろんアサヒや、他の皆のためでもあるぞ?」

 

 まだ、少し。ずれたようなやり取りを交わしながら、ゼロが首を傾げる。

 

「……でも、その言いぶりだと」

「おまえは――俺にとって、特別なんだ」

 

 おずおずとリクが問うと、いよいよ覚悟を決めたように、ゼロが強く言い切った。

 

「……おまえはもう一人前の戦士だし、今じゃ本物の家族とも一緒に暮らせている」

 

 慈しむように、ルカやサラへと向けられていたゼロの視線が、リクに戻る。

 

「だから、俺なんかに心配されてあれこれ言われるのも、鬱陶しいかもしれないけどよ……」

 

 リクを真っ直ぐに見ていたゼロは、そこで遂に耐えきれなくなったようにして、視線を逸らした。

 

「――俺は今でも、おまえのことを弟みたいに想ってるんだからな」

「じゃあ、わたしたちも?」

 

 そこで、先程の視線を感じていたのか、それとも話に聞き耳を立てていたのか。

 

 少し恥ずかしそうな顔をしているルカと、純粋に話に興味があるといった風情のサラとがすっと詰めてきて、ゼロは力の抜けたように笑った。

 

「ああ、そうだな。リクを幸せにしてくれたおまえたちは、俺にとっても大事な妹――みたいなものかも、な」

 

 リクたち兄妹の父、ベリアルと幾度となく激突したウルトラマンゼロが、そんな言葉を口にしてくれた。

 

 

 

 

 

 

 ……ベリアルの子らが、血の繋がりのない兄弟との絆を確かめていた、その頃。

 

 もう一組。血の繋がらないウルトラマンの兄妹は、両親との合流を目指し、星山市の街並みを歩いていた。

 

「……盗み聞きしちゃったな」

 

 ポツリと罪悪感を口にしたのは、湊兄妹の長兄カツミ。

 

 一度星雲荘に顔を出すべきか、とレム相手に通信を繋いで貰っていたカツミたちは、その背後でリクたちとゼロが交わすやり取りを、意図せず耳にすることとなっていた。

 

 そして何となくお邪魔し難い気がして、伝言だけ頼んで帰路に就いていた。

 

「ゼロの奴、あんなにリクのことが好きだったんだな」

「はい。ゼロさんはリクさんのことを大好きなんですよ?」

 

 続けて次男カツミが感想を漏らすと、末妹のアサヒだけは、最初から知っていたとばかりに口を開いた。

 

「カツ兄やイサ兄が、あたしのことを大事にしてくれるみたいに」

 

 そう言われてみれば、アサヒの危機に駆けつけるのも――変身が叶わなかったリクは別とすれば、本来カツミたちとゼロは同時に動いていた。

 

 装着するだけで良いゼロアイと、複数回の操作を必要とするルーブジャイロとの挙動の差で、現着には差が生じていたが――それぞれ、血の繋がらない弟妹を想う気持ちが劣らなかったからこそ、どちらも同じタイミングでモエタランガウイルスに抗う結果となったのだろう。

 

「でも、二人もリクさんのこと……家族だって想ってくれてるんですよね?」

 

 怪獣である妹たちと出会う前。湊家に迷い込んだ、天涯孤独だった頃のリクに、アサヒが告げた言葉――それを、カツミもイサミも聞いていた。

 

 だから、カツミは返事を躊躇わなかった。

 

「ああ。リクだけじゃない。ルカやサラも、だ」

「……そのことなんだけどさ、カツ兄」

 

 不意に、イサミが口火を切った。

 

「俺……このままちょっと大学休んでも良いかな」

「えー!? どうしてですか、イサ兄!?」

 

 呼びかけられたカツミではなく、アサヒの方が驚愕して、声を上げた。

 

 一方。かつて、イサミが夢を追えるよう、己の夢に蓋をしていた長兄は、申し出る弟を静かに見据えていた。

 

「……また、ウルトラマンであることを優先したくなった、か?」

「まぁ、そーゆーこと」

 

 お見通しだった兄には敵わない、とばかりに、イサミが首元を掻いた。

 

「……サラの夢がさ。俺と同じじゃん」

「そうだな。理由はおまえとは、ちょっと違うみたいだけど」

 

 兄の相槌に頷きを返しながら、イサミはその視線を沈み行く太陽に向けた。

 

「きっかけはともかく、同じ夢を追ってる身内のちっさい子がさー。また悪い奴らのせいで、今回みたいに落ち込んでるかもしれない、なんて考えながら自分だけは夢を追うの、やっぱ俺無理なんだわ」

「……なら、ウルトラマンとして戦うことで、その心配の種をなくしてしまいたい、ってことか?」

「そ。あの子たちをリクが守っている間に、デビルスプリンターとか、ベリアル因子とか、そういうの俺が全部回収しちゃえば……あの子たちが悲しむ可能性も減るだろ?」

 

 イサミの主張は、きっと間違いではないのだろう。今回、サラの傷心の発端となったダークザギも、独自に確保していたベリアル因子やデビルスプリンターがなければ事を起こすことはできなかったと聞いている。

 

 そうでなくとも、それらのサンプルすら満足に得られなければ、具体的にどう活用するかという展望を抱き、手を出す悪党も減ることだろう。

 

「回り道になるんだとしても……心残りがない状態で、夢に打ち込みたいんだ、俺は」

「ああ――それなら良い。夢は逃げないからな」

 

 弟の意見を聞き届けたカツミは、しかと頷き、そして今度は己の考えを述べた。

 

「俺も行く。理由はイサミと同じだ」

 

 そんな兄の言葉に、パァッとイサミが表情を輝かせる。

 

「おっ、流石カツ兄!」

「師匠に話を通す前に、父さんにも断り入れなきゃだけど……」

 

 カツミは現在、父ウシオの同期である、ミラノ在住の服飾デザイナーに弟子入りしている。そのツテで留学している以上、父の口裏わせは不可欠だ。

 

 とはいえ、今回はアサヒ絡みの非常事態ではない。もしかすると、両親の説得の時点で厳しい戦いになるかもしれないが……と、カツミが静かに覚悟を決めようとしていると。兄二人のやり取りに感心していたアサヒが、小さく跳ねながら挙手した。

 

「はい! はい! じゃあ、あたしも!」

「「アサヒはダメ!」」

 

 妹の志願に対し、兄二人は声をハモらせて拒絶を返した。

 

「えー、なんでですか!」

「アサヒはもう試験近いだろ! ただでさえ十日も帰りが遅れたんだから、ちゃんと勉強しろ!」

「そんなのお兄ちゃんたちだって……ふんだ、またあたしだけ仲間はずれですか」

 

 ぶーたれる末妹がいじけるのを見て、カツミは少し腰を落とし、目線の高さを合わせて言った。

 

「アサヒ、お兄ちゃんたちを信じろ。それに、前トレギアと戦っていた時もそうだ。いざって時、俺たちの地球にアサヒが居てくれる。だから俺たちも、ウルトラマンとして戦える。それはアサヒも一緒に戦ってくれているのと同じだ」

 

 まだアサヒが、己が何者なのかを理解していなかった頃。暫くの間、ウルトラマンになったことは、カツミとイサミだけの秘密だった。

 

 事情を知らせず、除け者にされていたことに。そうすべき理由は承知の上で、秘密は嫌だとアサヒが怒ったことがあった。

 

 だが、今度は違う。隠し事なんて何もしていないし、除け者にするわけでもない。

 

「むぅー……」

 

 それはわかってくれたのか、渋々と納得の色を浮かべ始めたアサヒは、しかし視線を逸らしてまだ残る不満を口にした。

 

「でも……お兄ちゃんたちだけだと、今日簡単にやられていたのに」

「「それは言うな!」」

 

 喧嘩もしながら、和気藹々と。日の暮れる星山市の道を、湊兄妹は歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 そうして、翌日の深夜。

 

 湊家の面々が帰るための、次元間ゲートが開く時刻が近づく最中の、待機場所となる広場にて。

 

「この度は、我々の不手際でご迷惑をおかけしてしまい……! まことに申し訳ございませんでしたっ!」

 

 表情筋が動かないまま、しかし声色だけで心底からの謝罪だと伝わるゼナが、湊家の一同に土下座していた。

 

「ゼ……ゼナさん。頭を上げて」

「そうはいきません。湊ウシオ氏という、多元宇宙の宝を! あんな木っ端悪党に脅かされてしまったなど、AIBの名折れです……っ!」

 

 これまで見たことない――ダークザギに出し抜かれた時以上に参っているゼナの様子に、リクも戸惑うしかなかった。

 

「いや、でも……そちらの造ってくれたワクチンでほら、元通りだし。三日ともお世話して貰っちゃったし。皆さんに感謝こそしても、悪く言う道理なんかないですよ」

「そうですゼナさん、頭を上げてください」

 

 ウシオやカツミが極めて真っ当に感謝を伝えるが、ゼナは額を地面に擦りつけたまま頭を左右に振り、頑として譲らない。

 

「ぜ……ゼナさん。その姿勢だと、せっかく貰ったウシオブランドが傷んじゃうよ」

「確かに」

 

 やがて、ペガにおずおず呼びかけられたゼナは、そこで力を解き、上体を起こした。

 

 いつものスーツ姿、白いワイシャツ――汗で透けたその下には、『I♥あやか市』の文字が覗く、ウシオブランドのTシャツが鍛えられた上半身にピッチリと張り付いていることが、余人の目に晒された。

 

「頂いた品に傷をつけるなど、さらに無礼を重ねるわけにはいかない。ここはお言葉に甘えて、下がらせて頂きます」

「……傷つけちゃいけないものを、護衛の任務に着てきたらダメでしょ……」

 

 思わず、と言った様子で。小声とはいえ、ライハがゼナにツッコミを入れるのを、リクは初めて聞いた。

 

 ゼナだけではなく。トリィも実はウシオブランドで挙動不審になっているという情報を、リクはモアから受け取っていた。モエタランガウイルス抜きでも普段の彼らからは想像もできない振る舞いに、好かれ過ぎるのにも問題があるのかもしれない、とリクは難しさを感じた。そこから自身のドンシャイン好きを省みることはなかったが。

 

「ウシオブランド、ありがとうございます! これでペガ、嘘つきじゃなくなる!」

「うちゅーん!」

 

 そんなAIBの面々だけでなく、親友(ペガ)末妹(サラ)もまた、Tシャツを貰えたことの感謝の意を示していた。

 

 リクとしては、ウシオブランド以上に、アサヒの手による品だったことがわかったあの日のTシャツが、一層大切に思えるようになったところではあるが――それはそれとして、ウシオたちがくれた厚意の数々も、決してかけがえのない宝物だ。

 

 だから、ゼナのように行き過ぎてしまうのはともかく。二人のように頂き物への感謝を示すのは、やはり大切なことだ。

 

「お世話になりました」

「こちらこそ。アサヒがお世話になりました」

 

 そんな気持ちを伝えようとするリクに、ミオが親しみを込めて礼を返す。

 

「また、遊びに来てくださいね」

「ああ。でも機会があれば、今度はそっちが遊びにおいで」

 

 それを受けて、今度はルカが兄に倣い社交辞令を述べるのを、ウシオが優しく対応してくれた。

 

「アサヒおねぇちゃん」

 

 そうして、互いの家族の長同士の挨拶が終わったところで、今度はベリアルの子らの末っ子が、湊家の末っ子に声をかけた。

 

「ありがとう。おかげでわたし、またはっぴーになれたよ!」

 

 サラは、うちゅーんTシャツではしゃぐのともまた違う、深い感謝に満ちた笑顔を弾けさせた。

 

「わぁ、それは良かったです~! でもそれは、あたしのおかげじゃ……」

「……ふふ」

 

 微笑みに応じるアサヒに対し、サラが今度はおかしそうにクスクスと笑った。

 

 少々意外な反応にアサヒが言葉を止めると、サラは口元に手を当てながら、その笑みの理由を告げる。

 

「おねぇちゃん、お兄さまとおんなじこと言うんだね」

「――!」

 

 予想していなかったのか、意識していなかったのか。

 

 ともかく、思わぬところを突かれたアサヒと、リクは目を合わせて、それから互いに苦笑し合った。

 

 その間に、サラの様子も落ち着いていた。

 

「またあそびにきてね、おねぇちゃん」

「――はい。また遊びましょう!」

 

 いつもの口癖(ハッピー)に伴う手の形――親指と小指を立てたアサヒはそのまま、サラと指切りして約束した。

 

「あっ、私も!」とルカも乱入して、アサヒは左右の手でリクの妹たちの相手を同時に行った。

 

 ……そんなこんなしていると、夜闇に不意に、青い光が生じた。

 

「ゲートが開いた。帰るわよ皆」

 

 ミオの呼びかけで、湊家の一同はその場を離れ、元の世界から開いたゲートに向かって歩み出した。

 

 名残惜しむルカたちの指を解いたアサヒもそこに続く直前。最後に話が有耶無耶になっていた相手を振り返った。

 

「――改めてゼロさん、お世話になりました」

 

 深夜の見送りには、彼女をこの世界に連れてきたウルトラマンゼロも、当然ながら加わっていた。

 

「申し訳ないですけど、あたしは先に家族と帰ります!」

「おう、気をつけてな」

 

 レイトに憑依したままのゼロが端的に答えると、ゲートに向かって進みながら、アサヒはなおも食らいつくように続けた。

 

「でもまた、あたしちゃんと頑張りますから! ゼロさんも、約束守ってくださいねー!」

 

 アサヒが言い残すのを最後に。賑やかで暖かな湊家の五人は、仲良く元の世界に帰って行った。

 

 光が消え、残響もなくなり――アサヒたちの痕跡が、この宇宙から完全になくなったタイミングで、リクは問うてみた。

 

「約束、って何?」

 

 昨日とは違い。勘違いもない今は、それを尋ねることに何の緊張も必要なかった。

 

「ああ。またあいつら、ロッソとブルが、ウルトラマンとして別の宇宙に行くそうだ」

「えっ、どうして」

「――そりゃ、ウルトラマンの役目なんていくらでもあるだろ?」

 

 しかし、昨日とは違い。今度はゼロの方が話をはぐらかすように、素っ気なく答えた。

 

「まぁともかく、だ。その間、二人が留守にする地球をアサヒがちゃんと守れたら、ここに連れて来てやるって約束をしてんだよ。前からな」

「そうなんだ……じゃあ私たちも、カツミさんたちを手伝って、早くまたアサヒが来れるようにしなきゃだね!」

「おいおい。じゃあ誰がこの星を守るんだって話だろ」

 

 その様子を訝しむリクとは違い。違和感に気づけていないらしいルカが勇ましい決意を語るのを、ゼロが諫める。

 

「ただでさえ、アサヒたちの宇宙とは事情が違うんだ。このところは、おまえらを狙う連中が多かったが……そんなの抜きにも怪獣や宇宙人は現れる。今日みたいに、AIBだけじゃ手に余ってしまう敵も出て来るかもしれない」

 

 ルカたちに告げるゼロの言い分は、今回のモエタランガ・バンテヤの犯行に巻き込まれた例のように、ある程度事実であると同時。未だルカたちに纏わる一連の事態の、真の黒幕が健在かもしれない……というリクの懸念を、事情を伏せたままフォローするためのものだった。

 

 もしかして……と。ゼロが伏せた、湊兄弟がウルトラマンとしてまた戦いに身を投じる理由に想像が追いついたリクが、思わず顔を伏せてしまいそうになったその時。

 

 ぽん、と。ゼロの宿ったレイトの掌が、気落ちしかけたリクの肩に置かれていた。

 

「だからおまえらは、この地球を……マユの生きていく世界を頼むぜ」

 

 その役目を任せているのだから、罪悪感を抱く必要などない、とばかりに。

 

「……うん。わかった」

 

 こちらの心の内、その変化の瞬間まで見透かしたようなゼロの激励に、リクは力強く頷きを返した。

 

「そーいうわけで、ギガファイナライザーの修理は俺が代わりに光の国まで持って行ってやる。折れたのを直すだけなら、ウルトラマンヒカリが何とかしてくれるはずだ」

「あれ、まさか……」

 

 ほれ、とレイトの掌を差し出すゼロの言葉に、リクは少し戸惑った後、気づいたままに声を漏らした。

 

「ああ。もう直ったらしい。アサヒたちを送ってやれないこともなかったな」

 

 ゼロは憑依したレイトの手首に、自身の変身アイテムでもあるイージスの待機形態・ウルティメイトブレスを顕現させて、その復活完了をリクたちに示した。

 

 どうやら既に自己修復を終えていたが、折角迎えに来てくれた湊家が無事に帰るまでは黙っていることにしていたらしい。

 

「流石。……ウルトラマンヒカリにも、よろしくお願いしますって、伝えておいて」

「ああ、任せろ」

 

 リクから二つに折れたままのギガファイナライザーを受け取ったゼロは、そのまま光となってレイトから抜け出し、M78星雲人本来の巨体を星山市に出現させた。

 

「じゃあな、リク。ルカとサラ、ライハたちも。また近いうちに会おう」

 

 見上げるほどの巨体となったゼロの声が、彼を仰ぐリクたちに下に降りて来る。

 

「うん。ありがとう……ゼロ」

 

 それこそ、ウルトラマンジードを一撃で完全消滅させた、宇宙恐魔人ゼットとの戦いを端として。

 

 今回もまた、これまで同様。きっと彼抜きでは越えることのできなかった苦難の数々へ、共に立ち向かってくれた戦友――そして、血を分けた家族にも等しい、大切な人。

 

 ウルトラマンゼロに惜しみない感謝の気持ちを伝えながら、リクは彼が開いた次元の穴の向こうへ消えるのを、じっと見守った。

 

「僕も……頑張らなきゃな」

 

 そしてリクたちと同じように、ゼロを見送った――彼と分離したレイトが、眼鏡を掛け直しながら、口を開いた。

 

「マユの……お父さんとして」

 

 彼が呟いたのは、愛娘(マユ)の生きる未来を、より良いものにするための、日々の努力の決意だった。

 

 その気持ちの強さが――本当にたくさんの、大切なものとの出会いに恵まれた今のリクには、心から共感できていた。

 

 

 

 

 




Dパートあとがき



 ここまでお読みいただきありがとうございます。
 以下はいつもの言い訳ですので、興味のない方は飛ばしてください。



 おさらい:本作はリクアサ前提です。
 そして今更ですが、当然ながらリクゼロ前提でもあります。むしろリクゼロも含めて考えるからこそゼロアサではなくリクアサなんですよね……!(過激派)

 ゼロのリクへの感情については、正史に組み込まれる『ウルトラヒーローズEXPO THE LIVE ウルトラマンZ』でも描写されていますし、多分正史とは繋がらないボイスドラマでも「(ジードに出会えたから)レイブラッドやベリアルの存在に感謝している」とジード本人に堂々と言っていたりします。

 湊兄弟がデビルスプリンター回収任務に就いた理由は、公式にはルカ(原作死亡済)もサラ(本作独自キャラ)もリクくんとは一緒に居ないため本作独自の設定になりますが、人間としての夢を置いてまでウルトラマンをしているのはおそらく公式でもリクくんという家族のためじゃないかな、と勝手に解釈していたりします。その展開に本作も可能な限りで合流するためのニュアンスの追加、という体ですね。

 同じように、ゼロとアサヒの約束云々は本作の独自設定を後ほど公式展開に合流させるためにニュアンスを追加した形となっています。公式だと『ウルトラギャラクシーファイト』無印と『大いなる陰謀』までの間にゼロとアサヒは会っていないと思われますが、本作の世界線ではこうして頻繁に顔を合わせているので、『ギャラファイ』最後の決意表明だけだと約束という言葉に微妙に齟齬が出ちゃいますので……!(と言いつつリクアサに繋げようとする卑劣な二次創作者)



 そんなアサヒたちも遂に元の世界に帰ってしまいましたが、もうちょっとだけ本作の物語は続きます。私自身、新しい生活環境にも慣れてきたとは思いますし、流石に次回はもっと早く更新できるよう頑張る所存ですので、よろしければどうぞ今後とも、完結までお付き合い頂ければ幸いです。


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