花音ちゃん、誕生日おめでとう(まだ早い)
折角なので、この機会に書いてみました。
楽しんでいただけると幸いです。
それではどうぞ。
「わあ……綺麗……」
「光が水と一緒に揺らいでいてとても幻想的だわ」
水族館の館内にて。
「ええ……なんだかとても落ち着くわね」
「うん。こんなに素敵な時間を過ごせるなんて、
「そんな、大袈裟だよ~。私はスタッフさんから無料チケットを譲って貰っただけだし……」
「その返答、なんていうかアヤらしいわね……」
それを言うなら、スタッフさんのお陰だよと言う、
「ふふっ。それにしても、みんなのスケジュールがばっちり合ってよかったね」
紗夜ちゃんと燐子ちゃん、最近はすっごく忙しそうにしてたしちょっと心配だったんだと言う花音。
「はい……正直、わたしも……驚きました……」
「そういえば、このメンバーで遊びに出かけるというのは初めてかもしれないわね」
ふと思ったのか、紗夜がそう言った。
「今までも、時々話は出てたけど
花音がそう言った。
寧ろ、このメンバーで遊びに出かけられる事自体、奇跡なのではないだろうか?
「あっ、見てみて! あそこにいるお魚、すごいスピードで泳いでるよ! なんだか
「ふふ、そう言われたらそうかも。あの2人って学校でも本当に元気だもんね」
すごいスピードで泳いでる魚を見つけた彩が、同じ学校の後輩である香澄とこころみたいだと言った。
いつも元気で活発な感じ……と言えば、いいのだろうか。
「こっちの子は、なんだかとても……眠そうに、見えます……」
「ほんとね。水温が丁度いいのかしら?」
眠そうな魚を見つけた燐子。それを見たティアが水温が丁度いいからなのでは?と首を傾げる。
「水族館に来るのは久しぶりだけれど、やっぱり楽しいわね。適度に静かで、自分のペースで楽しめて」
「私は水槽を見てると、なんだか幻想的な絵を見てるような気分になるんだ」
「その気持ち、とても分かるわ。額に入れて飾りたくなってしまうわね」
千聖と花音の会話の内容に、他の4人もうんうんと頷く。
「私のオススメは、水槽の下の方から、上を見上げる見方だよ」
「下の方から……?」
首を傾げる彩に、理由を教える花音。
なんでも彼女曰く、そうやって観賞する事によって、海の底に寝そべってるような気分になれるんだとか。
「わ~、海の底に寝そべるって、想像しただけで気持ちよくなってきちゃうよ。そういえば、花音ちゃんはここの水族館に来た事あるって言ってたよね?」
「うん。前は、ハロハピのみんなと一緒に来たんだ」
確か、去年くらいだった気がする。
「懐かしいなあ。その時は、近くの駅で迷子のペンギンさんを見つけてね。この水族館まで連れて来たの」
「ペンギンが、駅に……?」
それを聞いて驚いた表情をする燐子。
「水族館から脱走したペンギンを保護したという事……ですよね?」
「うーん……分かりやすく言うと、そうなるかな?」
紗夜に説明する花音。
すっごく大変だったけど、ハロハピのみんなと協力したお陰で無事に飼育員さんに届ける事ができたんだと話す。
「……ペンちゃん……よかったですね」
「予想以上にスケールの大きな思い出なのね」
それ以前に、駅で迷子のペンギンを見つけた花音が凄いと思った紗夜。
「私達も、最初に話を聞いた時はすっごく驚いたよね」
「ええ。彩ちゃんなんて、声がひっくり返っていたもの」
「ええっ!? そ、そうだっけ!?」
「そうね。例えるなら、今みたいな感じね。直ぐに実行するなんて、流石はアヤね」
「それ褒めてるの!?」
涙目になりながらティアに訴える彩。
「その後も、何度か家族とかハロハピのみんなや偶にだけど、
「ペンギンさん、今日は大丈夫かな? 迷子になってないよね?」
心配しながら訊く彩に、流石にそれは大丈夫だよと花音は苦笑いしながら答えた。
「それに、もしも迷子になっていたとしてもその時は花音がなんとかしてくれるわ。なんと言っても経験者だもの。ね? 花音」
「ふえぇ……わ、私が……!?」
千聖の言葉を聞いて、驚きの表情になる花音。
「でも……そ、そうだよね。1度は上手くいったんだし……私がしっかりしなくちゃ」
「……チサト。カノンが真に受けちゃったわよ」
「い、今のは冗談のつもりだったのだけれど……」
「まぁ……言うだけ野暮よね。いざという時は頼りにしましょ。カノンは『海の妖精』なんだし」
ティアの口から『海の妖精』という単語が出てきた5人は首を傾げる。
「あの……『海の妖精』って……なんですか?」
「カノンの二つ名。ちなみに命名者はユーリ」
「ふ、ふえぇ……わ、私……!?」
燐子の質問にティアは答え、花音は恥ずかしいのか顔が真っ赤である。
「ええ。水族館だと有名よ? まぁ、七不思議扱いされてるけど……そうね、私とユーリが小学3年生くらいの時かしら? ユーリが……そもそもなんでだったかしら?」
「な、なんで肝心なところ覚えてないの~!?」
「だってユーリがこれが真の水族館だよって言ってたから……違うの?」
「ち、違うよ~!?」
「「「「……」」」」
ティアの肩を揺らしながら問い詰める花音。
そのやり取りを見ていた他の4人は、珍しい光景だなと思ったそうな……
「……むぅ~。そういえば、悠里くん、今日は何をしてるんだろう?」
頬を軽く膨らます花音。
それも束の間。話題は、幼馴染みである悠里について。
「そもそも悠里くんって、休日とか何してるんだろう? 2年前に聞いた時は、その日や季節によるって言ってたけど……」
「そんな事言ってたの? ユーリはどっちかっていうと、他人に気を遣い過ぎ系な感じだけど……自分の事はどうでもいいって思ってるくらいだし」
「それ凄く分かるわ。その性格って、昔から変わってないのよね……」
彩の疑問にティアは答え、千聖も溜息を吐きながら、うんうんと頷いていた。
「私が聞いた時は、休日は楽器の練習をしながら曲作りをすると、悠里さんは言ってましたが……」
「そう、なんですか? わたしが聞いた時は……ゲームをやったり、夏コミ用の小説を作ったり、他にも色々してるって……ゆうりくんは言ってましたけど……」
「……。どれも正解なのよね。ユーリらしいと言えば、ユーリらしいけど……」
紗夜と燐子の言葉を聞いたティアは再び溜息。
そして現実逃避をするかのように、水槽を見ると……
「……」
「……」
1匹のグッピーと目が合った。
しかもこのグッピー、気のせいかティアから目を逸らしている……気がする。
「ティアちゃん、何見てるの? わ~、綺麗なお魚♪ なんだか悠里くんみたい♪」
ティアが見てた水槽が気になったのか、彩も水槽にいるグッピーを見て、そう言った。
他の4人も水槽に集まる。
「そう言われたらそうかも。雰囲気が悠里くんっぽいね♪」
「ふふ、そうね。こう……ぽやーっとしてる感じとかが悠里に似てるわね」
「そうですね。
「よく見たら……
花音、千聖、紗夜、燐子が言う。
そう。このグッピー、悠里に似てるのだ。
体の色は、悠里と同じくミントグリーン色、瞳の色も悠里と同じく薄い青紫色だったのだ。
そもそも、こんな珍しい配色をしたグッピー、ティアには心当たりがあった。
というか、心当たりありまくりだった。
「……ちょっと。何やってんのよ、
「「「「「え?」」」」」
ティアの言葉を聞いて、間の抜けた声を上げる5人。
「…何って、お魚を観賞してるんだけど……」
「お、お魚が……しゃ、しゃ、喋った!? 気のせいか、悠里くんの声に聴こえるよ!?」
「「「「……」」」」
「アヤ。これ、ユーリ本人だから。……というか、カノン達が先ね……」
突然喋ったグッピーを見て驚く彩。花音と千聖、紗夜、燐子も唖然としていた。
とりあえずティアは5人を落ち着かせる。
「…珍しいメンバーだね。ティアちゃん達も水族館に遊びに来たの?」
「……というか、その前に元の姿に戻ってくれないかしら? 凄くシュールだから」
「あ! ティアちゃんが着てる私服、大人っぽくて可愛い……というか、綺麗だね?」
「あら、ありがと……って! いいから元の姿に戻ってこっちに来て!! 魚の姿をしたユーリに褒められても、嬉しさが全く伝わらないわよ!」
「「「「「ティアちゃん((如月さん))、落ち着いて((ください))!?」」」」」
とりあえずそっちに行くからと言った
「…やほー。来たよー」
ティアを落ちつかせてから、数分だろうか?
先程の水槽の隣にある関係者用のドアから、遠目から見たら、少女にも見えなくもない中性的な少年、
「ユーリ? ちゃんと説明してくれるわよね?」
「それは全然構わないけど……」
「「「「「……」」」」」
笑顔で悠里に説明を求めるティア。
しかし顔は笑ってるが、目が笑ってないようにしか5人には見えなかった。
読んでいただきありがとうございます。
次回も頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。
※主人公とオリキャラの簡単なプロフィールです。
容姿イメージ:『らき☆すた』の岩崎みなみ
誕生日:12月12日、いて座
血液型:A型
一人称:僕
容姿イメージ:『蒼の彼方のフォーリズム』の倉科明日香
誕生日:10月10日、てんびん座
血液型:A型
一人称:私