ウマ娘 超光速の粒子   作:3148

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やったぁ! やりました! やったんですよ、必死に!
ゴルシとタキオンとデバフネイチャを育てて!
時間もある訳じゃないから、距離適正は妥協して、金回復をつけて!
イベントと緑スキルのために、サポカにメジロドーベルまで差して!
その結果がこれなんですよ!(オープンAリーグ一位
これ以上どうしろっていうんですか!?

ジェミニ杯で一位なったんで、嬉しくてここに書いてます。ここは俺の日記帳だ(暴論
はい、なんでこんなにテンション上がってるかっていうと、やってくれました。
タキオンが一位です。
うちのゴルシじゃなく、他所のライスでも、副会長でも、ナリブでもなく、タキオンが一位です。
やったぜ。
リーグ戦まではほぼほぼゴルシ独壇場みたいな感じだったのに、決勝で見せてくれました。泣きそう(ちょっと泣いた
なんで勝ったのかは、マジで分からん。距離Sライスとか回復がっつりつんだ副会長とかゴルシとか居たのにね。強いて言えば緑スキルはあんまり皆積んでなかったかな、ってくらい。
グレードリーグで結果出してる人は凄いな、って思うけど、オープンは楽しい。縛りプレイして、それに見合う報酬が用意されてるんだもの。
微課金だから、A+も作れない状態でグレードに出ることは難しいと思ってるし、石溜めてサポカガチャで大勝利したら挑戦したいなぁ、ってくらい。
だったのになぁ。
気付いたらなんとかタキオンで勝てる方法ないかなぁ、って考えてる、考えちゃう。
固有スキルあるからぶっちゃけ長距離での勝負なら割と良いところいける気がする。問題は、次のチャンミがマイルもしくは短距離になった場合か。
魔改造の準備するか……?
マイルと短距離因子を作り方誰か教えて、育成キャラ偏ってるから青因子しか見てない。
因子作りと温泉発掘とコイン稼ぎを同時に出来る育成追加されねーかなー(他力本願
多分、次もオープンに参加だと思う。思うけど、魔改造も一回位挑戦してみたいよね。スプリンタータキオンとか、色々捗る気がする。
えっ、ダート走れって?
マジでダート因子ってどうやって作るの?
エルかウララでお祈りするの? どう、いけそう?
せめてタイキかファルコ辺り引かないと駄目?
とりあえず、次のイベント発表待ちだけどね―。
中長距離なら続投、マイル短距離ならギリギリまで魔改造チャレンジしたい(願望
タキオンと一緒に紅茶の底に残った砂糖の塊をスプーンで掬って食べたい。あっ、そうだ、リアルウマも人参は甘みがあるから好きらしいっすよ(原作再現か?


Anti Tardyon

 トレセン学園の外をランニングしているマンハッタンカフェが、アグネスタキオンと出会う。

「やぁ、カフェ。奇遇だね」

白衣を羽織った彼女は、明らかにトレーニングに精を出しているという雰囲気では無かった。

「それでは……」

そう言ってすれ違おうとするマンハッタンカフェに、アグネスタキオンが呟く。

「漸く分かったんだ、どうしてAのレースを選ぼうとしていたのか、その理由がね」

足を止めたマンハッタンカフェが、聞き返す。

「どうして、ですか?」

アグネスタキオンが続きを話す。

「私自身が、他でもないAのレースに固執していたのさ。目標が達成できるだの、必ず成功するだのと言う言葉は……後付けでしかないのさ」

要は体の良い諦めの理由が欲しかったのだ、そう言った。

「しかし、カフェ君の観察眼には目を見張る物があるな! 君が出したトレーナー君の話で漸く分かったのさ」

アグネスタキオンの言葉に、少し興味をもったようだ。

「あの時、私はトレーナーはどっちのレースでも来るだろう、そう言ったがね。実際の所は、Bのレースに来る様な人間じゃ無かったよ。それこそ、私がBを選んだとしても、或いは、どちらのレースも選ばなかったとしても、延々とAのレースを待ち続けるような大馬鹿者だったよ」

そうですか、そう言ってマンハッタンカフェはアグネスタキオンの横をすれ違って去って行く。

「……ふふ」

トレセン学園へと戻るマンハッタンカフェの足取りは、少し軽やかに見えた。

 

 アグネスタキオンのトレーニングの途中、ストップウォッチを止め、脚を止めるアグネスタキオン。

「タイムが伸びないですね。今日は流しましょうか」

トレーナーの言葉の通りに、クールダウンの為に、軽くグラウンドを走るアグネスタキオン。

「アグネスタキオンさん! 大丈夫ですか!?」

トレーナーの声が、遠くに響く。

「はっ、はっ、はっ」

呼吸が浅く、息が上手く出来ない。空気が肺の中まで入っていかない。

「大丈夫ですか!? 直ぐに保健室まで運びます! しっかりして下さい!」

トレーナーの呼ぶ声が、次第に遠くなっていく。

 

 保健室のベッドで横になり、呼吸も落ち着いて安静したアグネスタキオン。

「大丈夫ですか?」

座っているトレーナーが、アグネスタキオンに声を掛ける。心拍数、体温などをチェックし、特に異常が無いことを確認する。

「心配しすぎだよモルモット君。ただの心因性の過呼吸だ。一度体調を取り戻せば、何も問題はない」

そうですか、と返事をして胸をなで下ろすトレーナー。

「……心因性?」

心因性、ということはストレスから来ると言うことだ。アグネスタキオンが何か不安や問題を抱えているということになる。

「それは……」

椅子から立ち上がり、問い詰めようとするトレーナーをアグネスタキオンが静止する。

「いずれ話す……何、そう遠くは無いはずさ。いずれ、必ずね」

そう言って、口元に人差し指をあてるアグネスタキオン。

「……分かりました」

椅子に座り直すトレーナーにアグネスタキオンが更に言葉を掛ける。

「ああ、それと。月桂杯は辞退することにしたよ」

トレーナーは座っていた椅子から転げ落ちた。

 

 弥生賞、皐月賞と走り終えて気付く、自身の脚の違和感に。

「実験の成果……ということかな」

そして迎えた日本ダービー、そこで理解した。今までの研究が間違っていなかったことに。

「つまり、ウマ娘が引退する怪我について二つあるということ。一つは外的要因による損傷、これば人間と同じ仕組みだ。例えウマ娘といえど、車と正面衝突して無傷というわけにはいかないからね」

研究室で己の考えを纏めていくアグネスタキオン。

「そしてもう一つ、私にとってはこちらの方が問題だ。ウマ娘をウマ娘たらしめる因子による機能の低下、だ。長年謎とされているものだ」

未だにその全てを解明できている訳では無いが、それを追求することが、ウマ娘の限界を知ることに必要な事だと言うことは分かっている。

「その因子にも幾つか種類が判明した。一つは無論早く走るための因子、もう一つは肉体を保護する因子。並の人間のままであれば、時速五十キロのスピードを出した時点で壊れてしまうからね」

そこでアグネスタキオンが目を細める。

「そしてもう一つの因子が、肉体を破壊する因子だ。全ての因子は必ず効力を発揮するわけでは無い、活性化するタイミングは因子それぞれで違うということも分かっている」

因子が個別に存在する、と断言できたのは皐月賞とダービーを走ったおかげだった。レースに参加することがなければ、その違いに気づけたかどうか分からない。

「そうして、研究の方針として、スピードと肉体を保持する因子のみを活性化させ、肉体を破壊する因子を不活性化させる、ということになる」

そこで今までの研究が活きてくる。これまでの実験である程度、因子を活性化させる条件の仮説は立てられている。

「あとは秋、菊花賞までに実験を成功させる……それだけだ」

治験も検証もない。ぶっつけ本番で己の肉体を、その内に眠るウマ娘の因子をコントロールしなければならない。

「こんな事をいうと、またモルモット君は実験に志願するだろうね」

だが、プランAを実践するのであれば、そんな時間は残されていない。

「もってくれよ、私の脚」

 

 肉体を破壊する因子、ことアグネスタキオンにおいては、脚を破壊する因子は、今なお体を浸食し続けている。

「投薬と実験で誤魔化してはいるものの、走れなくなるのは時間の問題だろう。理由自体は判明していないが、皐月賞以降、破壊の因子は増加傾向にある」

その為にアグネスタキオンはマウントディスプレイを被る。

「これから、皐月賞を走り続ける。問題が解決するまで、何度でも、だ」

彼女が勝負する場所は、仮想現実の中だ。実験による因子の不活性化が先か、それとも二度と走れなくなることが先か、プランAの研究が佳境を迎える。

 

 三度、皐月賞を走り抜けた時、因子の増大のピークを迎える。

 七度目の時に、増加量が最大に達する。

 十を超えてから、時間経過による増加量は誤差レベルに落ち着いた。

「……成る程、活性化する因子には限界がある。無論、仮説としてはあったが、これは面白いデータになる」

そう言うと、机の上に、血の雫が幾つか落ちる。アグネスタキオンが顔に手を当てると、鼻血が出ていることに気付いた。

「無理も無い。こんな短期間でレースを走るのは、不可能だろうからね。肉体が過負荷を誤認しているということ……」

そこで、アグネスタキオンが何かに気付く。

「肉体と脳、そして因子……全て繋がっているが、完全に一致している訳では無い」

今までは休養や体を休めることで、肉体を破壊する因子を不活性化させる方法を考えていた。勿論、それでも効果はあった。しかし、レースを行うことでの増加量を抑える程度にしかならなかった。

「今までのデータを全て遡れ。因子を不活性化させることに、何か共通点があるはずだ」

そこに答えはある。そう呟いたアグネスタキオンの顔に、狂気の色が宿る。

「……ははっ」

 

 マウントディスプレイを外し、立ち上がろうとすると、立ちくらみを起こし、脚がふらつく。視界はぼやけて、思考もまとまらない。

「……何度目だ? 因子の、結果は?」

最早、自分が何度目の実験の最中かどうかすら、判断が出来ない。だがしかし、研究の成果がそこに、映し出されていた。

「……ふふふ、あはは。あーはっはっは」

腹の底から笑いが溢れてきた。

「実験は、成功だ!」

その脚で、ふらつきながら外に出る。実験を続けていたが、時間経過を観測するために逐一記録していても、今外が昼なのか夜なのかも分からない。だが、それでも。

「すがすがしい気分だ。研究室に籠もるのも勿体ない」

走り出したい気分ではあったが、ふらつく脚元ではそれも敵わない。せめて、経過観察をかねて外を歩くことにする。目標も定めないまま、ただ脚を動かすことの為だけに、歩き出す。

 

 アグネスタキオンが目を覚ますと、どうやら公園のベンチに横たわっていたようだ。

「研究に夢中になっていたみたいですね」

そういうとトレーナーは弁当を差し出す。服用した薬の成果を確認するために外に出たが、途中で気を失っていたらしい。体を起こすと胃が空腹を訴える。

「随分と準備が良いじゃ無いか、モルモット君」

公園のベンチで、弁当箱を開けると一心不乱に食事を始める。

 

 戻ってきたアグネスタキオンに対し、特に何も言わずに対応をするトレーナー。

「もう体調は大丈夫ですか、アグネスタキオンさん?」

強いて挙げるとすれば、前よりも体調を気にする様になったぐらいだろうか。

「ああ、以前よりも好調なくらいさ。それよりモルモット君、夏合宿の準備は出来てるのかい?」

時期は既に六月を回っている。七月から八月末に掛けて普段とは違う基礎能力を向上するための合宿が行われている。

「はい、アグネスタキオンさんの分の準備は完了しています」

そういうと、幾つかの資料を纏めている姿が目に入る。

「ふむ……私の分は?」

アグネスタキオンの言葉と同時に、席を立つトレーナー。必要な資料を取りに行くという。

「合宿中はダイワスカーレットさんに対応する時間はないと思われますので、資料をできる限り残して行こうと思いまして」

その後ろ姿を見送ると、入れ違いでダイワスカーレットが入ってきた。

「やぁ、ダイワスカーレット君。折角だ、紅茶でも淹れようか」

 

 いつもの所に座ると、ダイワスカーレットが控えめに質問する。

「あの……アグネスタキオン先輩は、合宿に行かれるのですよね?」

その言葉に、頷いて答えるアグネスタキオン。

「そうだね、およそ二ヶ月の間学園を留守にすることになる」

その言葉に、先ほどのトレーナーとの会話を思い出すアグネスタキオン。

「訓練等の資料をトレーナー君が纏めていたから、参考にするといい」

その言葉に、嬉しそうにするダイワスカーレット。紅茶を含み、お茶菓子を口にする。いつも通りの雰囲気の中、唐突に彼女が尋ねる。

「トレーナーさんって、私のトレーナーになって貰えますか?」

ダイワスカーレットの疑問に、首を傾げるアグネスタキオン。

「残念だが、ダイワスカーレット君はまだ初等部だ。年齢的には、中等部以降でないとデビューする事が出来ないはずだから……あと二年後の話だね」

よく考えて、トレーナーを探すと良い。そう言うアグネスタキオンに、更にダイワスカーレットが尋ねる。

「その、二年後になら……なって貰えますか?」

口をつけていたティーカップをソーサーに置き、少し悩んだ様子で答えを口にするアグネスタキオン。

「まぁ、ダイワスカーレット君がデビュー可能になればなれるだろうね。だがしかし、まだ無名の彼でなくても、ダイワスカーレット君なら、ベテランの有名トレーナーでも引く手数多だろう?」

アグネスタキオンから見ても、彼女の実力と潜在能力は目を見張る物がある。トレーナーを探すことすら困難なウマ娘も勿論トレセン学園にも存在するが、彼女においては例外だ。逆に彼女から自分に合うトレーナーを選ぶ立場だろう。

「アグネスタキオン先輩がクラシック三冠をとって、その後も活躍すれば無名じゃ無くなります」

それぐらいになれば、トレーナーとして認めてあげても良い、そう言うダイワスカーレット。

「……まぁ、そうなるな」

重賞レースに簡単に勝利できるとは考えていない。勿論負けるつもりで挑むことはないが、プランAに光明が見えてきた以上、ダイワスカーレットの発言は希望的観測ではあるが、アグネスタキオンから否定する言葉でも無い。

「……?」

ダイワスカーレットが首を傾げる。考え込んでいるアグネスタキオンの様子を、不思議がっている様だ。

「いや、なんでもないよ」

前のめりになっているダイワスカーレットにそう言って、頭を撫でるアグネスタキオン。ダイワスカーレットは嬉しそうに頷くと、時間が来た様で研究室を後にする。

「モルモット君が、他のウマ娘のトレーナーか……ふぅん」

考えてみれば、なくはない話である。トレーナーとウマ娘の数だけで比較すれば、ウマ娘のほうが遙かに多い。故に、トレーナーが複数のウマ娘を担当することも多い。複数のウマ娘を担当するトレーナーの傾向としてあげるとすれば、好成績を収めたウマ娘を輩出したトレーナー、ということになるのだが。

「私が好成績を残せば残すほど、か」

馬鹿馬鹿しい、と口にして席を立つ。仮にそれが事実になったとしても、自分が持つ可能性の追求のために走るだけなのだから、と。




読了ありがとうございました。

もうネタが尽きました(唐突

これから、スカーレットとトレーナーが仲良くなる度に発揮されるタキオンの独 占 力を書いていく予定だったのですが‥‥‥

書こうとすると筆が進まなくなる病に発症したので、療養してきます(糞雑魚並感

それでは、全国のモルモットの方々に未来と発展を感じさせる蒼い輝きがありますように。
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