ホロ学園ライフ   作:ハモリヤ

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◆ホロ学園に通う生徒や教師たちの学園ライフを描いた物語です。


 ホロライブメンバーの魅力を伝えながら、少し笑えるようなストーリーを目指しています。


◆コンセプト

 ホロライブメンバーの配信を見ていて、この考え方好きだな。この関係性暖かいな。そんな風に感じたネタを学園物語という舞台になるべくたくさん詰め込んでいます。

 ネタを知らなくても読めるし、知っている方なら「あ~、あの時の配信が元ネタかな?」と思い出しながら楽しんでいただけるのではないかと思いますので、記憶をたどりながら見て頂いたら嬉しいです。


ホロ学園入学
1-1合格発表


4人の妹達

 

①あくあ視点

 

「あ゙~、兄さんおはよ」

「おはよう。って、あくあお前ねむそうだな」

 

「昨日対戦ゲームの大会があって、優勝するのは、まぁ余裕だったんだけど。決勝の対戦相手がさぁ、難癖付けてきてちょっと言い負かすのに手こずったのよ」

 

まだぼ~とする頭で、兄のフブキに挨拶する。

 

「ちょっと待ってね、朝食作るから」

「いや、今日は俺が作っといたから、顔洗ったら食っちゃいな」

「ん、あーありがと。正直助かるかな」

 

今日は日曜日だ。

本当なら土曜日と日曜日は、あたしが料理担当だが寝不足の今日は正直たすかる。

ありがたく兄さんが用意してくれた朝食を食べていると、

 

「今日は合格発表日だな」

「ん~、そうだね。まぁ見に行くだけだけどね」

「結果はわからないけど、あくあはやれることは精一杯やったと思うぞ」

「あたしにかかれば余裕よ余裕。兄さんだって受かってるんだし」

「おいおい、これでも割と優秀なんだぞ?」

 

兄さんは冗談めかして言ったが、実際優秀だ。

受験勉強中にわからないときは、部屋に乗り込んでうんうん唸っておけば、なんだかんだと面倒見のいい兄のおかげで大抵解決した。

まぁ、プレイヤースキルを要するゲームでは負けることはないが。

 

昨日のゲーム大会は、試験が終わり久々に全力でプレイできた。

とはいえ、終わったところで受験の結果に対する不安がよぎり、いつもなら気にしないのについチャットで絡んできた相手に付き合ってしまったのは内緒だ。

 

もっとも、朝食を作ってくれていたところを見ると、内心を見透かされているのかもしれない。

 

「じゃあ、行ってきます」

「ああ、いってらっしゃい」

 

不安な気持ちを、寝不足のけだるさで誤魔化してあたしは玄関へと向かった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

②スバル視点

 

「兄貴おきろー」

「う~ん、後5分~」

「そういって、後で起きたためしがないだろう兄貴は。スバルは予定があるんだから一度で起きろよな」

「おー、いてら~」

「いてら~、じゃない。兄貴友達と予定があるんだろ?起こさなきゃ絶対遅刻するんだからしっかりしてくれよな」

 

いつも通り、寝起きの悪い兄のポルカを布団から引っ張り出し、朝食のテーブルまで連れていく。

 

「私は予定があるんだからちゃっちゃと朝食食べてよね」

 

ふらふらしている兄をみつつ、自分の朝食を進める。

 

「あ~、合格発表だっけか?」

「そうだよ」

「受かってるといいな」

「ども、まぁ、なるようになるっしょ」

 

兄貴の言葉に気楽に返事をする。

運命の分岐点。

とは言え、結果は既に出ているのだ。

もしダメだったら、その時はその時。改めて自分の歩む道を見直すだけだ。

 

支度をして、玄関で靴を履く。

あの兄貴がなぜ受かったのか?と思ってしまう高い受験倍率。

決して裕福とは言えない家庭環境で、負担をかけずに学ぶ時間を確保する。

そのために奨学金制度も充実したこの学園を目指した結果、兄貴と同じ学園を受験することになった。

なので、話していないが兄貴も同じ結論に達したのだろうと思っている。

ぐーたらしているようで、気づかいのできる兄だ。

遅刻癖はどんなに言っても治らないが。

 

浪人するつもりはないし、別の受験も受けている。

ここに落ちたら、バイト漬け生活かな~。

合格できる自信がある訳ではないが、いずれにしろ結果を受け止める覚悟はできていた。

 

「いってきまーす」

「お~、いてら~」

 

自分が進む道を確認するために、最初の一歩を踏み出した。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

③るしあ視点

 

シャー。

カーテンを開けると、上り始めたばかりの太陽の光が部屋を明るく照らす。

外を見ると、雲一つない快晴だった。

新しい人生を歩み始めるのに相応しい気持ちの良い朝。

るしあは自然と笑みを浮かべ、身支度を整える。

 

身支度を終えると、朝食を用意する。

紅茶を準備しているところで、リビングの扉が開いた。

 

「おはよう、るしあ」

「お兄ちゃん、おはようなのです」

 

おきてきた兄のミオと挨拶を交わす。

既に朝食の用意された席に兄が着いたところで、紅茶を出す。

 

「ありがとう、じゃあいただこうか」

「はい、いただきます」

 

二人で朝食を食べ始める。

兄は朝決まった時間に起きる。

るしあは兄の起きる時間に合わせて毎朝必ず朝食を準備し、テーブルを共にしていた。

 

「今日が合格発表日だね」

「はい、待ちわびていた日をやっと迎えることができました」

 

兄が中学3年。るしあが中学1年の時に1年間だけ共に通学して以来、

当然だが高校と中学へと別々に登校していた。

その間の2年間ずっと、共に登校できる日を待ちわびてきたのだ。

 

「これからは、朝食後もご一緒出来ますね」

「るしあなら間違いないと思うけど、気が早いね。登校日はまだ先だよ」

「一日千秋の思いで待ちわびてきたのです。少しくらい許して欲しいのです」

 

最先端のIT設備が導入された新しい学園だけに浪人してでも受験するケースも珍しくない。

しかし、るしあは必ず現役合格しなければならなかった。

兄と共に通学する。

それが叶うのは、兄が3年になる今年だけなのだから。

 

合格するために最善を尽くしたので、結果については心配していない。

それでも、共に登校できることが確定する今日は待ち遠しかった。

 

朝食を終えて、部屋に戻り合格発表を見に行くために身支度をする。

兄と朝の挨拶をするための身支度から、外出用への切り替えだ。

と言っても大した違いはない。

少しだけ肌の露出が控えめな、落ち着いた服装に着替えただけだ。

 

準備を整えると、リビングに顔を出す。

「それではいってまいります。お兄ちゃん」

「ああ、いってらっしゃい、るしあ」

「タイガもいってくるね」

「にゃー」

 

いつの間にか兄の膝の上で丸くなっていた猫のタイガにも声をかけ玄関に向かう。

大好きなお兄ちゃんと共に通学する生活。

 

望む未来を確定させるために、扉をそっと押し開けた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

④ねね視点

 

「にーちゃん、おっはよう」

「おう、おはよ。朝食は?」

「今日は、なんとカツ丼だよ!!」

「そうか。あー、サラダは大盛な」

「うん……」

 

兄は、ネットニュースをテレビ画面に映すと、ねねの準備した朝食を食べ始めた。

「えっと、何か言うことはないあるか?」

「何かって、何だよ?」

「えっ、朝っぱらからカツ丼かよ!?っとか」

「それが理解できるなら、油ものとか朝食に準備すんな、あほ」

「あー、誰があほあるか、あほっていう方が、あほあるよ」

 

ノリの悪い兄である。仕方がない。

 

「えっと、他に何か言うことはないあるか?」

「何かって、何だよ?」

「えっ、朝っぱらからカツ―「だ―めんどくせぇ」」

 

兄がねねのセリフを遮ってくる。

ふむ、2度目で折れるとは他愛ない兄である。

 

「えっと、他に何か言うことはないあるか?」

「ぐぅー、なんで朝っぱらからカツ丼なんだよ?」

「えぇー、なんでか知りたいあるか~。どうしようかな~。本当に知りたいあるか~」

「ほぉー、居候の分際でなかなかいい度胸だなぁ、おい」

 

兄の視線に剣呑な光が宿る。

学園の3年である兄は、2LDKのアパートを借りて一人暮らしをしている。

ねねは、同じ学園に受験のために実家からでてきている。

受験が終わるまでの間だけ、料理を作ることを条件に兄のアパートの一部屋を借りて居候させてもらっていた。

ちなみに、学園に合格したら学生寮に入る予定である。

 

「まぁまぁ、仕方ないな~、では教えてあげるある」

 

んん。のどの調子を整える。

 

「なんと、今日はねねの合格発表の日!!つまり、受験に受かるための[勝つ丼]ある」

「はいはい、勝てるといいな」

「あーなんで投げありあるか。にーちゃんが可愛い妹と同じ学園に通えるか決まる日あるよ!!」

「知ってるっつーの、昨日さんざん聞かされたわ」

「それでも、受かってるといいな!とか。お前ならまちがいないさ!!とかいうのが兄というものある」

「なぁーに言ってんだよ。もう結果は決まってんだろ。見に行くだけなんだから、今更今更。ちゃちゃっといいってくればいいだろう」

 

女心。いや、妹心のわからない兄である。

運命を決める大切な日なのだ。

その前日に、ちょっと?一日?妹の不安な心の内を聞かされたくらいでノリが悪くなるなんて、小さい男である。

 

なんだかんだと兄に絡み満足したので、出かけるために身支度をする。

髪をお団子に結び、姿見の前で後ろ姿もチェックする。

 

「うん、ばっちり」

 

準備ができたので、はやる気持ちそのままに玄関から飛び出し――。「ちょっとまて」

かけたところで、兄の声に呼び止められた。

 

「どうしたある?」

「受験票は持ったのか?昨日祈りを捧げるとか言って額縁に入れて飾ってただろう」

「あー、そうだったー」

 

その言葉にあわてて部屋に戻る。

棚の上に額縁に入った、きっと神の御利益が満載となったであろう受験票が飾られていた。

 

「大切にしすぎて忘れるところだったある」

 

受験番号の記載された受験票をしっかりかばんに入れ。ぽんぽんっ、と軽く叩く。

 

「お前は、詰めが甘いんだよ。後これももってけ」

 

そういった兄が近づいてくるとお札を渡された。

 

「これは?」

「晩飯代な。……あと、残った分は前祝だ。とにかく、返す必要はねーから」

 

それだけ言うと、兄は背を向けてリビングに戻っていく。

明らかに晩御飯ではお釣りが多すぎるだろうお札を握り締める。

 

これは、腕によりをかけて、びっくりするような晩御飯を作らなければいけないだろう。

胸に宿った熱に背中を押されるように、勢いよく玄関の扉を開け――

 

「いってきまーす」

 

勢いよく、外へと飛び出した――。

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

そして

 

学園には、受験票を手にした学生たちが自分の番号を探す姿が見られ――

 

「「「「あった」」」」

 

この日、3年生に兄を持つ妹4人が、兄と同じ学園に入学することが決まった。

 

 

学園の名は「ホロ学園」

 

 

まだ真新しさを保ったその学園に、大きな爪痕を残す運命の歯車が、この日、回り始めた。

 

 

 




お読みいただきありがとうございます。

シリーズものとして投稿していきますので、興味を持っていただけましたらお気に入り登録していただけると嬉しいです。

小説を書き始めたばかりですので、参考とさせて頂くため、素直な評価感想を頂けますと幸いです。よろしくお願い致します。
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