全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス 2ndシーズン 作:ダシマ
前回までのあらすじ
麻弥を助けた事が全員にバレた。
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高等部2年5組。
マスキング「おいコラ一丈字!! どういう事だ!!」
飛鳥「……」
麻弥の大ファンであるマスキングに問い詰められていて、飛鳥は気まずそうに視線をそらしていた。
レイヤ「マスキング。落ち着いて」
マスキング「これが落ち着いていられるか! 麻弥さんを助けたってどうして何も言わなかったんだよ!!」
マスキングが飛鳥を問い詰めているクラスメイト達が心配そうに見つめる。事情を知っているモカと問い詰められている飛鳥はいつも通りだったが…。
飛鳥「どうしてだと思います?」
マスキング「どうしてだよ!」
マスキングが刑事のように机をバンと叩いて飛鳥に詰め寄る。正直とてつもなく睨みつけていたので、怖かったが飛鳥は自分の師匠で耐性がついていたので、動じなかった。
飛鳥「助けたなんて言っても信じてくれませんし、恩を売ってるみたいでカッコ悪いからです」
「!」
飛鳥「よくいるじゃないですか。人助けして『自分はこういう事をした』って騒いでる人。どう思います?」
マスキング「そ、それは…」
飛鳥の言葉にマスキングが困惑した。
沙綾「ちょっとカッコ悪いよね」
有咲「そういや去年のクラスの男子がそうだったよな」
モカ「うちもだよ~」
飛鳥の問いに沙綾が答えると、有咲とモカはクラスの男子を思い出して、有咲は嫌な顔をした。
飛鳥「それに…」
「?」
飛鳥はマスキングを見つめた。
飛鳥「怪我はしてしまいましたが、大和先輩が元気に登校出来たなら、もうそれで十分だと思いませんか?」
「!」
飛鳥「助けた人が誰かというより、助けられた人が大丈夫かどうかですよ。佐藤さん」
マスキングが困惑した様子をすると、チャイムが鳴った。
飛鳥「さて、授業が始まりますよ。席についてください」
マスキング「そういや昼休み、麻弥さんと昼飯食べるんだよな」
飛鳥「…何もなければのお話ですけどね」
モカ「男子たちが飛鳥くんと麻弥先輩のどっちかを妨害するんだよ~」
マスキング「おっしゃ。アタシがそいつら絞める」
レイヤ「マスキング! 騒動起こさないで! チュチュに怒られるよ!?」
その頃の中等部。
パレオ「やはりネス様だったのですね…。麻弥さんを助けたのは…!!」
パレオは自分の教室でブツブツ呟いていて、チュチュをはじめクラスメイト達はドン引きしていた。ちなみに割と人気はあるのだが、パスパレとチュチュの事になると距離を置かれてしまう。
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そして迎えた昼休憩
飛鳥「さて、行くか…」
飛鳥は教室を出ようとしていたが、男子生徒たちが案の定ブロックしてきた。
マスキング「あ? なんだお前ら。やんのか」
レイヤ「ますき! それ逆効果だから! 男子悦んじゃってるよ!?」
マスキングが男子生徒たちを睨みつけて威嚇しようとすると、レイヤが慌てて止めた。
飛鳥(そういや向こうはどうなってるかな…。透視能力を使いたいところだけど、覗きと勘違いされるの嫌だし、何もしないでおこう)
3年5組もまた、男子生徒たちの妨害に遭っていた。
麻弥「ど、どいてください!!」
「やだ!!」
「麻弥ちゃんを助けたのかどうか知らんけど、一丈字の所には行かせない!」
麻弥の頼みでも男子生徒たちはどかなかったが、そのうちの一人がこんな事を言った。
「考え直せって! 一丈字がその犯人たちに頼んで麻弥ちゃんを襲うように頼んだかもしれないんだぞ!?」
麻弥「…は?」
とまあ、とんでもない言いがかりをつけた事に、麻弥は激怒した。勿論麻弥だけでなく千聖たちもだが。
「だから一丈字の所には…」
麻弥「…ッス」
「え?」
麻弥は本気で怒った顔をして男子生徒達の方を見た。
麻弥「今言った事取り消すっス!!!」
麻弥の怒りに皆が驚いた。普段は温厚で日菜や千聖の抑え役なのだが、ここまで怒る事はなかったのだ。誰も想像していなかった麻弥の怒鳴り声に皆が驚いた。
そしてその声は飛鳥達の教室でも聞こえていて、皆ビックリしていた。
飛鳥(今だ!)
飛鳥は存在感を消して、男子生徒たちの間を括りぬけて教室を脱出して3年生のフロアを向かった。
「い、一丈字がいない!!」
「いつの間に!!」
飛鳥がいつの間にかいなくなった事にうろたえる男子生徒たちを見て、モカも笑みを浮かべて教室を出ようとした。
モカ「どいて~」
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そして飛鳥が3年生の教室に向かうと、5組の教室の前で男子生徒たちは固まっていたが、言いがかりをつけた男子生徒達も退くに引けなくなったのか、言葉をつづけた。
「な、何で分からないんだ! 優しいふりをして麻弥ちゃんに近づいてるだけなんだよ!」
麻弥「一丈字さんはそんな事しないっス! ジブンやファンの皆に気を遣って、助けた事を伏せてほしいって頭を下げてお願いしてくれる優しい子なんスよ!!」
麻弥の言葉を聞いて彩たちが驚いたが、麻弥は涙ながらに怒鳴るとほとんどの男子生徒たちが困惑していた。
麻弥「今朝だってそうです!! ファンの皆を怒らせない為に、わざわざ恥をかいてまで、ジブンたちとの距離を保とうとしてくれたんっス!!」
「……」
すると千聖が立ち上がって麻弥の横に立った。
千聖「麻弥ちゃんは本当に可哀想ね」
「え?」
皆が驚いた。
千聖「こんなにお願いしてるのに、ファンの人たちはこんなに言う事聞いてくれない上に、自分を助けてくれた恩人の事をここまで悪く言われるんだもの。しかも泣かされるなんて」
千聖の言葉に日菜も乗っかろうとした。
日菜「あたしも泣いちゃうなー。そのまま泣いてアイドルなんかやりたくないって思っちゃうよ」
「!」
千聖や日菜は完全に男子生徒たちを軽蔑する目で見ていて、普段は興奮したりするが、今回は麻弥が泣いてしまった為、そんな快楽に浸っている余裕がなかった。
彩「え、えっと…これ以上麻弥ちゃんを困らせないで!!」
彩がそう叫ぶと、
友希那「そうよ。もういい加減にして頂戴」
紗夜「あなた達は最低です!!」
リサ「そうだね。今回ばかりはアタシもガッカリした」
燐子「その…早く出て行って貰えませんか…」
Roseliaの4名も男子生徒たちに対して憎悪の目を向けた。
薫「女子を泣かせるなんて感心しないな。反省したまえ」
花音「そ、そうです!!」
薫と花音も加わり、男子生徒たちは深く絶望したが、男子生徒の一人が激高した。
「な…なんだよなんだよ!! 皆して一丈字一丈字って!! 傷物にしてやる!!」
麻弥・千聖「!!」
「お、おいやめろ!!」
男子生徒が麻弥に襲い掛かろうとしたその時、激しい殺気が男子生徒を襲い、動きが固まった。
麻弥「!!?」
千聖「!」
千聖は確信した。そう、飛鳥が止めてくれたのだと。そして飛鳥はゆっくり近づいて男子生徒達に近づいたが、男子生徒達は飛鳥の圧倒的な殺気におそれおののき、そのまま逃げだした。
「う…うわぁああああああああああああ~~~~~~~~~~~~~!!!!!」
「化け物ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああん!!!!」
「ママぁあああああああああああああああああああ!!!」
とまあ、本当に怪物を見たかのように逃げ出した男子生徒たちを見て、さっきまで怒っていた友希那達も何があったのかと驚きを隠せなかった。するとひょこっと飛鳥が顔を出した。
飛鳥「大和先輩…って、あれ? 大和先輩はいらっしゃいますか?」
飛鳥が教室を覗き込むが、麻弥の姿が見えなかった。麻弥は飛鳥の声がして我に返り、涙をふくと飛鳥に話しかけた。
麻弥「あ、一丈字さん! こっちッス!」
飛鳥「あ、そちらにいらっしゃったんですか」
麻弥「それでは行きましょう」
飛鳥「あ、はい」
こうして、麻弥は飛鳥に対して恩返しは出来たのだが…。
彩「え…今男子たちを怖がらせたのって一丈字くん…?」
千聖を除き、何が起きているか理解が出来ていなかった。
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そしてまた、2年5組・教室では…。
巴「モカの奴、さっきから凄く震えてるけどどうしたんだ?」
蘭「さあ、一丈字に茶々入れて怒られたんじゃないの?」
つぐみ「ら、蘭ちゃん!」
モカが自席で涙目でガタガタ震えていて、蘭たちはモカを見て会話をしていた。
モカ(めっちゃ怖い…。あたしが漏らしそうだった…)
実は飛鳥が殺気を放った時、モカはすぐ近くにいて、直で受けたのだった…。
おしまい