Fate/EXTRA SSF   作:にんにく大明神

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第一話 『オープニング』

 

 

 

 

 本戦に進むというくらいだから、いったいどんな恐ろしい魔境に連れて行かれるのかと思ったが、なんのことはなし。予選で使った月海原学園高等部校舎が会場であった。

 三階建ての本校舎に格調高い弓道場、中庭に鎮座するおよそ日本の学校の敷地には不釣り合いなカトリック教会。一見、まだ記憶に新しい、自分が偽りの学園生活を送った学園そのものに見える。

 しかしそこには明らかに違う点がある、言うまでもなく空一面に広がる無数の1と0のことだ。

 記憶が無いので半信半疑だったが、どうやら本当にここは我らが愛すべき地球では無いらしい。

 

 本戦とやらについて保健室の健康管理NPCの間桐桜さんに一度詳しい説明を受けたあと、自分と藤村先生は一度マイルーム―――マスター一人一人に与えられるプライベート空間のことである―――に向かうことにした。

 桜さんに手渡された携帯端末を使って、マイルームの入り口となっている教室のロックを外す。

 マイルームというくらいなのだから、内装はさすがに外見通りではないだろうという自分の期待はまったく以て当然だろう。

 しかし、残念なことに現実は厳しかった。

 ロックが外れる軽快な電子音を聞いた後、教室の引き戸をゆっくり開ける。特徴的なガラガラという音と共に視界に入ってきたのは、どこからどう見ても2-B教室そのものだった。

 これからこの机の森の中で寝泊まりするのかと思うと、喜びのあまり片方の頬だけが不自然につりあがる。

 

「うっわ、とんだすうぃーとるーむねぇ。びっくりしすぎて思わず野生に帰っちゃいそう……」

 

 さすがの藤村大河もドン引きらしい。

 だが、むしろ帰る野生があることにこちらは引いているのだが、気が付いていないようだ。

 

 

 

「それで岸波君、記憶は戻ったの?」

 

 ひとまず机と椅子の群れをわきに追いやったところで、目下絶賛悩み中の問題に突っ込まれた。

 保健室で話をしてくれた桜さんによると、全てのマスターに記憶は返却されたとのことだが、残念なことに自分はその限りではないらしい。

 家族のこと友人のことはおろか、自らの年齢や所属すら思い出せないのだ。唯一と言っていい自分の精神的な所有物であるはずの名前も、果たしてそれが本当の物かどうか判断が付かない。

 言わば自分は、岸波白野(じぶん)岸波白野(じぶん)であるための定義(こんきょ)を失っていると言っていい。

 

「まぁ、そんな気にすることじゃ無いわよ。私の友達はかつてこう言ったわ――――ジブン、昔のコトは未来よりあやふやッスから」

 

 …………。

 彼女なりの励ましなんだろうけど、

 なんというか、どうやらその方は鳥並みの頭しか持ち合わせていないようだ。

 

「あれ、良く分かったわね岸波君。…………とにかく、記憶なんてあっても無くても岸波君は岸波君よ。良く分からないけど私の直感はそう言ってる。それに案外ひょっこり戻るかもしれないわよ」

 

 そう言ってあははと笑う藤村先生。

 そんな先生の姿を見て、ふと目の前に広がる漠然とした闇が晴れていくような錯覚をした。

 こちらとしては本当に悩んでいるのだが、彼女を見ているとそんなことさえちっぽけなコトに感じられるような気がする。

 何もかもがあやふやな今の自分には、能天気な顔で高笑いをあげる先生がどこか頼もしくすら見えた。

 なんだかんだでこの人も弱者を思いやれる立派な大人なんだな。

 

 ――――そう思った矢先に彼女はとんでもないことを口走る。

 

「まぁ私も記憶、無いんだけどねー。あははは!」

 

 ………は?

 

 

 

「えぇ!? サーヴァントまで記憶喪失なんですか?」

 

 そうなんですよ桜さん。真名どころかクラスまで分からないとか言ってるんですよこの方。まぁ、真名は分かるからいいんですけど。

 

「桜でいいですよ、先輩。……それにしても先輩は本当にトラブル続きですね」

 

 はぁ、と困ったように溜め息をつく桜さ――もとい桜。

 藤村大河本日最初のビッグバンが起きてから、自分は真っ先に保健室の桜の元へ走った。

 

 ―――だってどうしたらいいか分からなかったんだもの。

 

 現在自分は保健室の円椅子に桜と向かい合うように腰掛けている。

 はたから見ればカウンセリングを受ける患者のようにも見えるが、残念なことに本筋においては間違えていない。

 

「大体、藤村先生も本当に記憶喪失なんですか? 本当は流れに便乗してるだけなら早いところ白状して下さい」

 

「ノー! ノーよ桜ちゃん。私はタイガ。決して藤村大河などと言う超絶美人女教師のような名前ではありません」

 

 どこか半信半疑の桜にビシっと指を突きつける藤村大河。

 タイガと大河の何が違うんだろうか?

 

「……それに記憶喪失もホント。なにも思い出せないわけじゃないけど、大切なことを色々忘れちゃってるのよ。うーん、たとえば――」

 

「はぁ、常識とかでしょうか?」

 

「ん? 何か言ったかしら?」

 

「あ、いえっなんでもありません! ……そうだ、クラスも分からないって本当ですか?」

 

 慌ててごまかす桜に少し戦慄する。彼女を怒らせてはいけない。

 

 聖杯戦争においてサーヴァントは基本七つのクラスに分けられるそうだ。

 理由などは知らないが、クラスがその英雄の主武装や逸話にまつわるものだということさえ認識していれば、まぁそんなことは特に気にする必要もないだろう。

 

 聞けば、いかに敵の情報を入手するかどうかがこの戦いの肝であるそうだ。

 その情報の基本となるモノがまずサーヴァントのクラスらしいのだが、主であるマスターすらそれを把握できていないというのはかなり問題なんじゃないだろうか。

 

「大問題ですよ、先輩。記憶がないって言うだけでも宝具を封じているような物なのに、クラスが分からなかったら戦い方すら判断できません。……というか、そもそも藤村先生は戦えるんでしょうか?」

 

 それ。

 本当にそれ。この人戦えるの?

 

「二人とも安心して頂戴。あと私はタ・イ・ガ、おけー? 戦闘は心配しないで。宝具は使えるし、戦い方も覚えてるわ。それに私強いわよー、剣道五段!」

 

 だからそれが不安なんだっつーの―――――!

 剣道五段がそんなに強いとは思えないんだけど。

 でもそれなら……

 

「なら安心じゃないですか。あ、いやサーヴァントがふじ――いえ、タイガさんって言う点は普通に心配なんですけど。戦闘面においてちゃんと全力が出せるなら、聖杯戦争における公平性はかろうじて保たれています」

 

 よかった、と嬉しそうに両手を合わせる桜。

 しかし、その様子を見て自分は喜びとは違う感情を抱いていた。

 やっぱり心配してくれてたのはAIとしての立場からだったのか……。

 ちょっとがっかりして肩を落とす自分の頭に、それを知ってか知らずか先生が優しく手をおいた。

 

 ―――せ、先生!

 

「大船に乗ったつもりでいてくれていいわ!」

 

 ……虎は人の心がわからない。

 少し惨めになった自分は思わず桜に意地悪を言ってしまった。

 

 全然公平じゃないぞ。記憶が戻っていない者がもう一名いると思うんだ。

 

「あ、ああ! ごめんなさい先輩」

 

 よし、許す。

 

「すみません。先輩の記憶についてはもう一度運営に問い合わせてみますね。……あ、もしかしたらSE.RA.PHに接続するときに魂をどこかに引っ掛けちゃったのかもしれませんよ」

 

 え? 魂を引っ掛けるって何? すごく怖いんですけど。

 

「まぁ、簡単に言えばTVの端子が接続不良を起こしているようなものです。ちゃんと説明すると少し違うんですが……したほうがいいですか?」

 

 いや、いいよ。分からないと思うし、何となく分かったから。上手く受信できてない的な感じでしょ? それより、もしそうなら自分はどうしたらいいんだ?

 

「そうですね……。私は詳しくないので何とも言えないのですが、教会に外部から来た専門の方がいらっしゃいますよ。運営から招かれていたくらいなので、腕は確かだと思います。なんでも未だに現役の魔術師(メイガス)なんだとか」

 

 

 桜に礼を言って保健室を後にする。いつのまにか一人でお茶をしていた先生も忘れずに引っ張ってきた。

 とりあえずは教会に向かおう。

 

 

 教会前の中庭までやってきたとき、懐かしい――いや本当は大した時間は経っていないのだが――顔に出会った。

 

「こんにちは。やはりまたお会いできましたね、ミスター岸波」

 

 そう言ってレオは優雅に微笑んだ。

 

 中庭の中心には、たくさんの花壇に囲まれる形で大きな噴水が設置してある。

 常に光を反射して虹を作っているその噴水の前で、レオは周囲を見渡していた。

 ゆるやかな風にその金色のショートヘアーをなびかせる姿はこの上ないくらい絵になっていて、思わず目を逸らしたくなるくらいに美しい。

 そんな彼の後ろにはこれまたブロンド長身のイケメン。

 彼のサーヴァントだろうか? 正直眩しすぎて目がつぶれる。

 加えてこちらの後ろに控える人物を思い出してして、思わず穴に入りたくなった。そのまま三世紀ほど冬眠していたい。

 

「? あぁ、紹介が遅れましたね。ガウェイン、挨拶を」

 

 そう言ってレオは後ろの人物に目配せをする。

 あと今さらっと真名言わなかった?

 

「サーヴァント、ガウェインです。此度はセイバーのクラスとして現界しました。――――どうか我が主のよき好敵手であって下さい」

 

 恭しく頭を下げるガウェインさんにつられて頭を下げる。

 頭をあげると、気付かぬうちに後ろのトラが嬉しそうに握手していた。

 頼むからフルプレートの騎士の前に剣道着で立たないでくれ。

 

「おや、こちらは藤村先生ですが、彼女はどうしてここに?」

 

 い、いや。なんでか知らないけど校内を案内してもら

 

「私は岸波君のサーヴァントのタイガよ。クラスはたぶんセイバー! よろしくネ☆」

 

 ……やっちゃったゼ☆

 予想通りぽかんとする目の前の主従。

 セイバーオブセイバーみたいな人に、何の物怖じもせず自分をセイバーと言ってしまうあたり、この人は本当に神経が太い。もちろん悪い意味だ。

 極めつけに最後のウィンク。どう考えても三十近い女性には厳しいだろう、それは。

 本当に、穴があったら入りたい(本日二度目)。

 そのまま埋葬してくれ。

 

「えー、と。ミスター岸波? これは」

 

 笑顔が引きつるレオに、こちらも負けじと引きつった笑顔で言葉を返す。

 

 残念なことに現実なんです…………。

 いや待てよ、本当にそうなのか? 実はこれはただの夢で、目を覚ましたらケモ耳良妻キャスターと愛の力で聖杯戦争を駆け抜けてたりしてないかな?

 

「なるほど、いや失敬。よろしくお願いします、レディタイガ。」

 

 ……レディ?

 

「……それではまたいずれ」

 

 数秒で藤村ショックから立ち直ったレオは、また普段通りの優雅さで目の前を去って行った。

 会釈をしてからレオについて行くガウェインさんを、思わずトランペットを欲しがる少年のように凝視してしまう。

 まさにマスターを尊重する忠義の騎士。

 ガウェインという名には聞き覚えが無いが、薄学な自分のことだし、きっと有名な英雄に違いない。

 今度図書館で調べてみよう。

 

 それにしても、礼儀を重んじるイケメン騎士。その上強そうかぁ。

 

 …………いいなあ。

 

「てんちゅーーーー!」

 

 あいたっ!

 竹刀で叩くな竹刀で!

 

「今、他の女のこと考えたでしょ! 私という女がいるのに! 信じられない!」

 

 へぶっ! 考えてないです!

 全然考えてない! 

 いてっ! 理不尽な暴力!!

 

「あ、そう? ならいいわ、っていうか他の女の子のこと考えてようが別にいいんだけどねー。……でもね、やれって囁いたのよ、本能?」

 

 ところで本能って煩悩に似てない? などと続ける虎。

 まったく見当違いの暴力を反省するそぶりすらみせない。

 まぁ、確かに今のは自分が悪かったのだが……、げに恐ろしきは野生の勘という奴よ。

 この方の前で下手なことをする、どころか考えることも出来ないらしい。

 

「それよりほら、早く教会入りましょ」

 

 そうだった。

 予想外の出会いによってすっかり忘れていたが、本来の目的は教会にいる魔術師だ。

 

 

 こちらを威圧するかのようにそびえ立つ教会の大扉。おっかなびっくり手をつくと、力を加える前に内側に大きく開いた。

 中から裸に黄色い革ジャンという、およそ教会には似つかわしくない粗野な雰囲気の大男が出てくる。首から下げた幾つもの数珠に一瞬目を取られていると、大男が急に感極まったといった表情で雄叫びをあげた。

 

「ぬおおおおおお!! 神、さいこおおおおおおおおおおお!!」

 

 ひっ!

 なんだ!?

 

「む、そこな小兵よ。何をぼんやりつっ立っている。小生、今最高に気分が良いからして今回は見逃すが……戦場において棒立ちは死に直結するぞ」

 

 あ、はぁ。

 

「むぅ、はっきりしない小僧よ。……まぁいい、では拙僧失礼する」

 

 ……忠告してくれたんだろうか?

 突然教会内部から現れた大男は、ひとしきり好きなように叫んだかと思うと、また叫びながら去って行った。

 一瞬でよく観察できなかったが、顔に刻まれた無数の傷と緑に染まった頭髪が強く印象に残った。ちなみに襟足も長かった。

 

「教会の妖精かしら? キリスト教はアグレッシブねー」

 

 拙僧とか言ってたし仏教じゃなかろうか?

 どこか気の抜けた発言をする先生にも呆れるが、こちらも抱いた印象は同じようなものだった。

 

「さ、気を取り直して入りましょ。 私教会って好きよ、日曜日になんかくれるし」

 

 時期によってはワインも飲めるしね。

 

 

 先程の騒がしい偉丈夫とは対照的にどこか荘厳な雰囲気の教会内部に入っていくと、外は昼であるというのに中は薄暗かった。

 電子の世界だというのにほのかに香る油のにおい、幾重にも連なる木製の長椅子に、聖書の一場面を切り抜いたらしい装飾硝子(ステンドグラス)

 内装もこれでもかというくらい教会だったが、本来は祭壇があるべきであろう場所には、代わりに電飾のように光を放つ球体が浮いている。

 球体の脇に二人の人物が腰掛けているのがシルエットで分かった。

 

「ほんと、姉貴はよくあんなのと会話できるわねー。

 私はちょっと厳しいわ、彼」

 

「何を言う、お前は彼の話を何も聞いていなかったのか? 確かに表層として見て取れる我はかなり個性的だが、彼の生や神仏に対する見解は一聴の価値はある。

 案外彼の在り方としては覚者のそれに近いのかもしれん」

 

「うそ、ベタ褒めなんて珍しいじゃない。……まぁ、言ってることは案外まともだったかもね」

 

「だろう? 場所が違えば化けるぞ、アレは。……それにあんなのとは失礼だなお前は、いやまぁそんなことは昔から知っていたがな」

 

「あんたに似ちゃったのかしらね」

 

「ふん。勘弁してくれ、私は同居人に犬の首輪(・・・・)をプレゼントなんかしないぞ」

 

「ぐっ、やっぱりあんたの方が失礼じゃない」

 

 大分近くまで来ているのに一向にやまない姉妹らしき二人の会話。

 嫌味の応酬の中に飛び込む勇気もなく、ぼんやり二人を観察する。

 端的に表現するなら、知的な女性と快活そうな女性。服装から雰囲気まで何もかもが対照的な二人だったが、唯一の共通点として美人であるということがあげられるだろう。

 

「………それで、そこでぼーっと立っている君は何か用かな? 改竄しに来たの?」

 

 話が一段落着いたかと思われる頃、快活そうな方が話しかけてきた。

 黒いパーカーにジーンズといった地味めな服装だが、その長く伸ばした赤髪が印象強い。

 

 桜が言っていた魔術師というのがどちらの人物か分からないので、とりあえず二人に聞こえるように要件を話した。

 

 

 

 

「クラスすら分からないサーヴァントに地上の記憶が無い新米マスター、か。

 保健室の子が言ってたのは十中八九姉貴のことでしょうね。ムーンセルが私に技術的なことを求めるとは考えにくいし」

 

「まったく、迷惑な話だ。私も暇ではないんだが」

 

「あ、クラスはたぶんセイバーよ。だって私竹刀持ってるもの」

 

 話を聞いた二人の反応からすると、どうやら桜が薦めてきたのは知的な方らしい。

 上品にフリルをあしらった白いブラウスに細身に似合うパンツルック。一見キャリアウーマンにも見えるが、そのどこか冷たい眼差しと青いショートヘアーが、彼女が只者ではないことを示していた。

 口にくわえた煙草から出る煙に臭いが無いことから、おそらく電子煙草なんだろうななんてどうでもいい所感を抱く。

 

 名前を聞いていなかったことを思い出してとりあえず自分から名乗ってみると、意外なことに二人とも律儀に名乗り返してくれた。

 赤髪の方が妹の蒼崎青子で、青髪の方が姉の蒼崎橙子というらしい。

 藤村先生は二人の前まで行ってやはり嬉しそうに握手をしている。

 そうして先生の自己紹介が終わった頃、蒼崎橙子が気だるげに口を開いた。

 

「さっそくで悪いが、岸波……だったか? 手を出してくれ。こういう面倒なことは出来るだけ早く済ませてしまいたい性質でね」

 

 そう言って差し出された彼女の手にゆっくり自分の手を重ねる。繊細な指先は、どこか職人を連想させた。

 これで何か自分の記憶について進展があればいいのだが。

 

「…………」

 

「どう? なんか分かった?」

 

「うるさい、ほんの数分も静かに出来ないのかお前は」 

 

 真剣な面持ちで目をつぶる蒼崎橙子。

 まだですか、と聞きたいような気もしたが、先に地雷を踏んでくれた妹殿を見て口は出すまいと決心した。

 

 

 五分ほど経ったが未だに教会には沈黙が流れていた。

 先程注意された蒼崎青子は目をつぶってなにやら体でリズムを取っている。隣に姉がいなければ鼻歌でも歌っていたことだろう。

 珍しいことに虎は教会の隅でステンドグラスを見上げてぼんやりしている。

 退屈を紛らわそうと祭壇で燦然と輝く球体を観察してみるが、いつまで経っても球体にこれといった変化は見られず、仕方なく先生に倣ってステンドグラスを眺めることにした。

 

 落ち着いた空気のなかで蒼崎橙子の診断を待つ。

 装飾硝子の観察にも飽きてとうとうすることが無くなった自分は、時間が経過するごとに結果を聞くのが嫌に感じられるようになってきてしまっていた。

 何かどうしようもない現状を思い知らされる気がして、思わずもう結構ですとこの場を立ち去ってしまおうかなどと言う発想もさっきから頭の中を駆け巡っている。

 そんな折、仕事は終わったらしく蒼崎橙子は大きく息を吐いてこちらの手を放した。

 

「あ、終わったの?」

 

「あぁ、……思ったより時間がかかってしまったな」

 

 あの。それでどうだったんですか?

 

「どうやら過去のログが存在しないみたいだったからな、君のIDから魂の接続状態(リンク)を辿ってみたんだが、まぁ概ね予想通り肉体とのリンクが途絶えていた」

 

 ? 

 身構えて聞いていたのだが、残念なことに何を言っているかちっとも分からない。

 そんなこちらの様子を見て、呆れたような顔をした蒼崎橙子は簡単にに説明し直してくれた。

 

「まったく、なんで専門外である魔術師(メイガス)の私が本職の魔術師(ウィザード)である君に説明しなくてはならないんだ……。

 簡単に言えば、記憶は欠損したのではなく最初から体から引き出せていないのだ。どうにかして地上の肉体とリンクを繋ぎ直せば記憶はすぐにでも戻るだろうが、あまり現実的ではないぞ」

 

 そ、それはまたなんでですか?

 

「あなた記憶が無いんでしょ? ならどこからアクセスしてきてるかも分からないんだから、リンクを繋ぎ直そうにも繋ぐ体がどこにあるか分からないじゃない」

 

 なら探せば

 

「――――月並みな表現だが、地球は広いぞ。

 仮に君が七回戦まで勝ち抜いたとして、モラトリアムや不測事態を考慮しても最大60日といったところだろうが……それでも世界中を探し回るのには時間が足りないだろう。なによりそんなことに時間をかけていては勝ち抜くことなど夢のまた夢。 

 なにせ君の技量は新米以前だからな」

 

 …………。

 つまり自分は記憶を取り戻せないまま戦わなくてはならないのか。

 絞り出すように言葉を紡ぐ。

 自分の状況は、理解できました……たぶん。大丈夫です。状況が悪化したわけではないし、なんとなく記憶は戻らないような気もしていました。

 

「――――辛くなるわよ」

 

 分かってます。

 険しい顔をした蒼崎青子が冷たく言い放った言葉に、自分へ言い聞かせるように言葉を返した。

 力強く返答したつもりだったが、耳に入ってきたのは自分の声とは思えないようなか細く震えた声だった。

 事実、本当の自分が定かではない状況というのはなかなか厳しいものがある。

 自分の選択がどこかフワフワと地に足が付いていないような感覚。少し大げさに言えば、足を一歩踏み出すことすら漠然とした不安が付きまとうのだ。

 

「そういうことじゃないんだけど……、うん。自分で経験しないと分からないこともあるでしょ」

 

 どこか含みのある物言いをする蒼崎青子に、あえて聞き返すということはしなかった。

 

 教会に広がった重い沈黙をかき消すように蒼崎橙子が紫煙を吐き出した。

 

「それでは、サーヴァントの方もみせてもらおうか」

 

「ん、やっと私の出番ねー。」

 

 冬眠明けの熊のような緩慢とした動きでのしのし近寄ってくる藤村大河。

 今まで黙っていたのはまさか空気を読んでいたんだろうか?

 

「これから貴女の霊核に直接アクセスするが、頼むから暴れないでいただきたい。サーヴァント相手ではさすがにこちらの身体(ボディ)がもたない」

 

「おーけーよ橙子さん。私を信じて」

 

 いつもの調子でぐいっと親指を立てる先生。

 それを苦笑いでいなした蒼崎橙子は、先程自分にした時と同じように先生の手を握った。

 

 

 

 今回はそれほど時間がかからずに蒼崎橙子は仕事を終えたらしい。

 終わりだ、と呟いた彼女の様子はどこかおかしかった。

 

「どうだったー?」

 

「あ、あぁ。

 記憶に関しては問題ない。忘れているというより、一部の記憶を自分の物として再認できていないだけのようだ。時間と共に回復するか、もし戻らなくてもたいした問題じゃないだろう」

 

 なんだ。

 正直盛大な肩透かしを食らったような気もするが、藤村大河らしいといえばその通りだった。

 だが結果の平穏さの割に、蒼崎橙子の雰囲気が普通では無いのが不思議である。

 

「――――で、他に何を見つけたの? その様子じゃ何かあったんでしょ」

 

 同じ疑問を持ったらしい蒼崎青子が、代わりに尋ねてくれた。

 

「あ、あぁ……。

 なんというか、こういう安直な表現はあんまり好きではないんだが――――すごく驚いた」

 

 蒼崎橙子はそう言って肩をすくめた。

 彼女とはまだ出会って間もないが、なんだかとても珍しい光景を見た気がする。

 

「私のわがままボデーに?」

 

 …………。

 

「青子、彼女のステータスを見てみろ」

 

「え? ちょっと待って……。

 うん、幸運以外は全部大したことないわねー。スキルも直感とかカリスマとか微妙なのばっかりだし。ま、まず間違いなくクラスはセイバーじゃないわ。パラメーターが規定に達していないし。

 正直言って岸波君、貴方一回戦も厳しいかも」

 

 お前はほぼ間違いなく一回戦で敗れて死ぬ、

 蒼崎青子はそんなとんでもないことを平然と告げてきた。

 その目に同情や憐憫といった表情は見て取れないことから、おそらく彼女は純粋に事実を述べたのだろう。

 ショックは無い、と言えば嘘になるが、でもそれはサーヴァントが藤村大河という時点で一番最初に心配した点なのだ。今さら驚くべくもなく、ただぼんやりと、ああやっぱりかなんていう感想しか浮かんでこなかった。

 一方、憤慨するかと思われた藤村大河は意外と冷静で、あれーおっかしーなーなどと頭を掻いている。

 ……いや、現状が見えてないことは冷静とは言わないのか。能天気?

 

「ああ、そうか。お前は霊核と繋いだわけではないから宝具は分からないのか。

 いやなに、心配するな岸波。お前のサーヴァントはそう捨てたもんじゃあない。運用次第では、もしかするともしかしてしまうかもしれんぞ」

 

 ? それはどういう……。

 

「さてね。それは自分の目で、体で確かめてみるといい。

 ふむ、……そうだな。サーヴァントについてなにか質問があれば私に聞きに来るといい。私も彼女に、というより君がこれから体験することに興味が沸いてしまった。

 仕事の片手間で良ければ相手をしてやろう」

 

 あ、はぁ。 ありがとうございます。

 

 ……え? 本当に?

 

「もちろんだとも。

 ――――それにしても好奇心、か。

 ふ、私は腐っても魔術師らしい。この手の未知という奴にはどうにも弱い」

 

「ふーん。どんな宝具か知らないけど、姉貴が興味を示すってことはなかなかのゲテモノらしいわね。

 岸波君。この人口と性格はあれだけど、悔しいことに腕は確かだし、積極的に使ってやるといいわ」

 

 なにやら悦に入ってる橙子さん――お世話になることだし、これからは親しみを込めてそう呼ぶことにする――と、こちらに頑張れと豪快にサムズアップをする青子さん――ついでなのでこちらも――。

 なにやら自分の評価が上がったらしいことに気が付いた先生は、腕を組んで頷いていた。

 

「あぁ、そうそう。言い忘れてたんだが、彼女の真名は見た通りだ。タイガではなく藤村大河。

 それと、クラスはイレギュラークラスの『サーヴァント』、役割はそのまま召使だな」

 

 ……ほ、本当に自分達は大丈夫なのか? 

 

 

 

 言いたいことを色々我慢しながら、お礼を言って教会を後にすると、なにやらモフモフしたお爺さんとすれ違った。

 

「うむ、こんな時間から祈りを捧げるとは、若いのになかなか真面目でよろしい。

 ……ああ、すまない。引き留める気は無かったのだが、先程の無礼な若者を見てつい、な」

 

 髭から髪からモフモフとしていたお爺さんは、そう言って教会の中に入って行った。

 毛はすでに完全な白銀に染まっているというのに、その瞳は未だに芯の強さを物語っている。

 すれ違う時知らず気圧されてしまっていた。

 何者なんだ?

 

「サンタね、元サンタ。

 子供の言うことばっかり聞くのに飽きて辞職しちゃったのよ、可哀そうに。

 きっと聖杯に、今度は自分の欲しいものをお願いするんだわ」

 

 ……まじか。

 

 

 先生と通り過ぎた老人について考察を交わしていると、唐突に背後から呼びかけられた。

 

「へぇ、やっぱり岸波ってお前のことだったんだな。

 絶対予選落ちだと思ってたんだけど、また会えて嬉しいよ」

 

 聞き覚えのある、どこか見下してくるような声。

 振り返るとそこには自分が予想した通りの人物がいた。

 

 慎二! 

 

「やぁ、さっきぶりだね」

 

 そんな日本語は無いぞ慎二!

 

「うるさい!

 クソ、なんでお前みたいな低能ハッカーが…………あぁ、でも予選とはいえ僕の友人の役割(ロール)を与えられてたくらいなんだし、君も少しは名のあるハッカーなんだろ?

 相手が良ければ少しは勝てただろうけど、残念だったね。

 アジア圏のゲームチャンプであるこの僕に君が敵うはずないんだし、今のうちに棄権した方がいいんじゃない? あははは!」

 

 普段から良く分からない話ばっかりする奴だとは思ってたけど、参ったな。

 今回ばかりは本当に彼が言っていることが理解できない。

 まるで自分と慎二が戦うとでも――。

 

「あれ? まだ一回戦の発表を見てないのかい? ……なら僕が教えてあげるよ。

 いいか? 聞いて驚くなよ?

 君の一回戦の相手は、この僕だ! はは、びびって声も出ないか。……まぁ仕方ないか。なにせ相手はこの僕だ! アジアナンバーワ

 

「ねぇ岸波君。このワカメっぽい人誰? もし友達なら、友達はもう少し選んだ方がいいと思うわ」

 

 いや、これでもそんな悪くない奴なんです……予選の時はそうだった、ってだけですけど。

 

 口ではいつものように先生に返事をするが、頭の中では今彼が発した言葉を理解しようと必死だった。

 いや、本当は分かっている。だがこの事実は受け止められない、受け止めたくない。

 

 慎二が一回戦の相手? バカな……。

 自分はこれから友人と殺し合いをしなくてはならないっていうのか?

 もしそれが本当だったなら、

 たとえそれが仮初の物だったとしても、記憶の無い今の自分にはその記憶しかないのだ。ただ一人と言っていいような赤の他人とは言えない人物、そんな人に自分は殺されるかもしれない、冗談みたいな話だ。

 

 偉そうに女子を侍らせる慎二。

 ピーマンが食べられないと喚く慎二。

 掃除をさぼって女子と遊びに行く慎二。

 そして女子を侍らせる慎二。

 スライドショーのように慎二の姿が頭に浮かんでくる。

 

 ……信じられない。

 彼と戦わなければならないという事実より、短い期間だったとはいえ彼のいいところを一つも見たことが無いことに驚く。

 

 そして意識を現実に帰還させてからまた驚いた。

 

「――だから私思うわけ。トモダチは、一生もの。なんて言葉は一種の洗脳みたいなものなの。みんながみんな孤独でも生きていける美しき虎って訳じゃあないからね、支え合って生きていかなければならないことを暗に刷り込んでるのよ。

 それで、ここでさっきのアリストテレスの話に戻るんだけど――」

 

「――そう、そんなときは僕の写真を眺めればいい。きっと、あぁ、彼の美しさに比べれば僕の苦悩なんてちっぽけなものだ。例えるならそう、…………うん、今はちょっといい喩が浮かばないけど。

 だから、君も試合を棄権して故郷に帰るといい。そうすればき――」

 

 …………。

 ……少し目を離したらこれだよ。この人たち絶対会話苦手だろ。話の流れがまったく見えないし、そもそもどんな超展開をしたら気味のブロマイドの話になるんだい慎二君?

 これから行われるであろう命のやり取りにこっちは苦悩しているっていうのに。そんな自分がばかばかしくなってくる。

 

 いい加減話を戻そうと思って先生に声をかけようとする。

 固まった。

 

 おいおい、空間に向かって話かけてるぞ…………。

 ウソだろ、特に頭とか叩いてないと思うんだけどな。

 

「海賊、海賊かぁ。そういえば私も昔一時期目指してたわねー、……そうそう、海賊王。

 え? うん、でも私泳ぐのあんまり得意じゃなかったし。どうせなら陸の帝王を目指そうかなーって。えーっ、そうかしら。あはははは」

 

 ……サーヴァントってクーリングオフ効かないかな。

 

「――でな、PJはそれこそ――っておい! 聞いてるのかよ岸波!」

 

 し、慎二。あれ……!

 

「あ? 藤村がどうした?

 …………え?」

 

 慎二も驚いたか? どうし

 

「うおおおい! 何でそいつと話してるんだよライダー! 

 大体お前は海賊っていうより……! いやそれはいい。なんで藤村なんかと楽しく談笑しちゃってるワケ!?」

 

 なんてコトだ……。

 ついに慎二までもがあっちの世界に

 

「行ってねえよ! クソ、いいよ。出てこい、ライダー」

 

 慎二の一言と共に、先生と会話していたらしい人物が姿を現した。

 そういえば桜からの説明の中にサーヴァントの霊体化という話があった気がする。たしか、容姿からの真名バレを防ぐために、たいていのマスターは自分のサーヴァントを霊体という不可視の状態にして引き連れる、だったか。

 レオがガウェインさんを実体化させていたから、すっかり忘れていた。

 つまり先生はどうやってかは知らないが、霊体化していた慎二のサーヴァントと会話していたということなのだろう。

 本当にこの人は何でもアリなんだな……。

 

「へぇ、坊やがウチの慎二の初戦の相手かい? なかなかいい面してるじゃないか。

 この通りどうしようもない小物っぷりだが、まぁその時が来るまで仲良くしてやってくれよ」

 

「おい! 余計なこと言うな!」

 

 慎二のサーヴァント、ライダー。

 朱、というより紅の長髪を無造作に腰まで伸ばし、まさしく海賊船の船長といったこれまた赤い船服。その顔には大きく斜めに傷が入っているものの、整った目鼻立ちには少しも影響を与えていない。むしろ豪快という言葉を体現したかのような彼女には必要なパーツにも見える。

 だがその傷よりももっと目を引くモノがある。

 全てを覆いつくさんとばかりにあふれでる圧倒的包容力、大質量そして大質量!

 クソ!

 それに比べてなんで俺のサーヴァントは、俺のサーヴァントは!

 

「美人さんよねー。…………はっ! 私の美人お姉さんポジが脅かされてる!?」

 

 大丈夫、あなたの立場は安泰です。

 取って代われる生物は地球には存在しないから。

 

 

「おい! なに僕を無視して盛り上がってんだよ! ま、混ぜろよ!」

 

「おう慎二! 成長したじゃあないか、悪党だって友達は大切にするもんだ」

 

 わしわし慎二の頭を撫でるライダー。

 はたから見ると仲の良い姉弟にも見えるが、それにしても

 ――――俺のサーヴァントは!

 

「クソ! ああもう行くぞライダー!

 じゃあな岸波。ま、せいぜい頑張ったら」

 

 ライダーに褒められた? せいか、慎二は顔を真っ赤にしてそう言うが早いか急ぎ足で中庭を去って行った。

 こちらを一瞥した後、ライダーは何も言わずに霊体化する。

 

 しばらくして自分達もその場を去り、中庭は本来のその平穏な空気を取り戻した。

 

 

 中庭で慎二と別れた後、自分は真っ直ぐマイルームに戻った。

 教室の隅から適当な椅子を見繕って腰を下ろす。

 ――――疲れた。

 誰に聞かせるわけでもなし、無意識のうちに自分の口は素直な気持ちを、まるで溜め息をつくかのように吐き出していた。

 

 疲れた、そう疲れたのだ。

 今日はあまりにもいろいろなことがありすぎて、ほっと息をつく暇もなかった。

 日常の崩壊、命の危険、現れた藤村、戻らない記憶に友人と殺し合う運命。まさに枚挙に遑がないという表現が相応しいような危険のバーゲンセール。一生分の驚きと興奮を使い果たしてしまったかと疑いたくなるほどの波乱万丈ぶりであった。

 今日一日の出来事を筆に乗せるだけで本が一冊書けそうだ。

 

 先生は探検してくるとかなんとか言って、マイルーム前で別れたきり未だに戻ってこない。

 さんざん予選の頃に教師をしただろうに、今さらどこを探検するというのだろうか? まぁ、彼女の奇行にいちいち気を留めていたらこちらが心労で参ってしまう。

 ――――余計なことを考えるのはよそう。

 さっき自分で言ったではないか、自分は疲れている。

 なら、もうさっさと寝て、この悪夢のような一日に幕を下ろすのが正しい選択という奴だ。……目を覚ませばもっと素晴らしい現実が待っているかもしれないし。

 

 そうして眠ろうと思い立ったはいいものの、周囲の風景を見て改めてここが教室であることを思い出す。

 山と積みあがった机と椅子、

 ――――どこで眠ればいいんだろう?

 

 

 

 

 

 

 床、か…………はぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ステータス

 

真名:藤村大河?

クラス:サーヴァント

マスター:岸波白野

性別:女性

身長・体重:168cm・53kg

属性:混沌・善

 

筋力:D

耐久:E

敏捷:D

魔力:E

幸運:EX

宝具:C

 

クラス別スキル

家事:E

イレギュラークラスである『サーヴァント』のクラス別スキルは、クラス名が示す通り家事である。

が、本人の頑なな否定と、そもそも家事とは対極の存在であるのでランクはE。

ランクEなら、お湯を沸かす、風呂を洗う、雑巾がけが可能。

……言うまでもなく可能と実行は同義ではない。

 

保有スキル

直感:A⁺⁺

直感とは、戦闘中に自分にとって最適の行動を瞬時に悟る能力である。

ランクA⁺⁺ともなれば、それはもはや予測を通り越し未来予知の域を越え、むしろ事象が彼女の行動が最適なものになるよう捻じ曲げられることもある。要するに究極のご都合展開。

霊体化などの不可視の状態のモノも、このスキルの恩恵により普通に見える。

野生の勘とも言う。

 

カリスマ:E

本人の強い思い込みと、実際の能力が合わさってスキルの域に達した。

ランクEでは、一つの軍団指揮において卓越した能力を発揮する。

実際に活用する日が来ることはまた別の話である。

 

狂癲への誘い(ビーウィズタイガー):B

周囲に対する常時発動型精神攪乱スキル。

 

彼女と会話、または何らかの形で関わるものは無自覚のうちに平常な思考を妨げられる。

Aランクにもなれば常に相手を混乱状態に陥れることが可能だが、本人が無自覚のためBにおさまっている。

ようこそギャグ時空へ。

 

 

宝具

・虎竹刀

ランク:C

種別:対人宝具

レンジ:2~4

最大補足:ひとり

 

藤村大河の愛刀。

所有者の幸運を上げるアミュレットのような役割を持つが、本人の幸運がすでにカンストしているので、現在あまり目立って効果は無い。

しかし、藤村大河が使用することにより、攻撃に必ず対象の硬度や性質に応じたクリティカル判定が出る。

そのため当たれば敵の耐久値に関係無くダメージを与えることが可能。究極のご都合その二。

柄には落としても交番に届けてもらえるように大きく名前が書いてある。

 

・?

・?

 




ステータスは結構適当なので、あまり深く考えないで見てください。
ちなみにスキル、狂癲への誘いはオリジナルスキルです。
そうです、キャラ崩壊への言い訳です。


クラス:サーヴァントが分からない人は花札をやってください
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