当シリーズはカズ→めぐな作品となっています。
基本カズマ視点です。
-KOIHATOTUZENNI-
あの子から告白を受け、仲間以上恋人未満の関係になってからどれほど経ったであろうか?
今日俺は人生始まって以来初めての真剣なプロポーズをする。
集合場所は敢えてギルドにした。
デートの誘いは恥ずかしいから、今日の俺に託していた。
ちなみに託された俺は今、昨日の俺を恨んでいる。
こんな勇気のいること昨日のうちに終わらせておけよ。
この後の本番まで持たなかったらどうするんだ!
「めぐみん。ちょっといいか?」
少し、ぎこちない動きになっているのが自分でも分かる。
恥ずかしい。
「何かいいクエストでも有りましたか?」
クエスト?
こいつは何を言っているんだ?
そんなの俺が探すわけないのに。
まあ、昨日は今日の事で頭いっぱいだったから適当に返しちゃったのかもしれない。
ギルド集合にしたから普通に辿り着く話だったか。
しかし、何だか今日のめぐみんを見ていると違和感を覚える。
「そうじゃなくて二人で話がしたいんだ。爆裂にはその後付き合うからさ」
「そうなのですか?では行きましょうか」
何処か不安げで少し怯えているようなめぐみん。
何を恐れているのだろうか?
何時もなら喜んでついてくるのに。
「・・・」
「・・・あの、改まって話とは何でしょうか?」
不安げに俺を見つめるめぐみん。
いいムードで告白しようとしていたから困っている。
とは言えここは腹を括るしかないだろう。
俺は準備していた指輪を取り出し、徹夜して考えたセリフを言った。
「めぐみん。俺と結婚してくれ」
「・・・へ?」
唐突な告白とは言えこの反応は何だろうか?
まるで想像さえしていない事態に直面したかのような。
「・・・あのー、今何と言いましたか?もう一度お願いします」
もう一回言えってか?
さっきのも全部演技だとすると意地悪が過ぎる。
そりゃあ今まで待たせてきた俺も俺だけど。
ここで頑張らなきゃ男が廃る!
「めぐみん。俺と結婚してくれ」
これで満足してくれただろうか?
じゃないと俺のメンタルが持たない。
「えっと・・・あっ!もしかしてアクアに賭けで負けた罰ゲームですね!」
・・・え?
如何してここでアクアの名が?
それにやっぱり今日のめぐみんは何処かが違う気がする。
なんと言うか幼いような?
それにどうして罰ゲームなんて単語が出るんだ?
「こんな指輪まで用意して、アクアもアクアです」
そう言えば俺らってこんなに身長差なかったっけ?
これじゃあまるで・・・
「会ってすぐにプロポーズなんて驚きましたよ」
・・・やっぱりか。
過去に、しかも出会った頃に戻ってる。
「アクアにはちゃんと言ってあげますからそれはしまってください」
ここはめぐみんの解釈に乗るべきかな。
いやしかし、このまま引き下がるのも何だか違う気がする。
元の時間に戻れるかどうかも分からないし、いっその事めぐみんルートを最初から突っ走ってやろう。
「その必要は無いぞ。だって俺は本気だからな」
「何をそんなに頑張っているのですか?失敗したらしたで良いじゃないですか」
諦めが悪いとかそんな風に思っているのだろう。
アクアが何処から見ているのかをキョロキョロと見渡して探している。そんなめぐみんに俺は近付いて行き・・・
「・・・カズマ?あのどうしたのですか?もしかしてお酒が入ってますか?」
検討違いな事を言い出すめぐみん。
色々吹っ切れた俺は戸惑う事無くめぐみんの逃げ場を塞いだ。
かの有名な壁ドンを用いて。
「か、カズマ?本当にどうしたのですか?顔が近いと言うか、恥ずかしいのですが・・・」
やばいどうしよう。
照れて焦るめぐみんが可愛い過ぎる。
いつもならカウンターくらうだけで、こんな表情見れないのに。
もっと焦ってる所が見たくなってきた。
「めぐみん可愛いぞ。愛してる」
いつものめぐみん相手なら絶対言えないけどつらつらと出てくる。
「あ、愛してる!?か、カズマ、何か変な物食べましたよね!?」
紅潮させつつも冷静を装い、何とか現実から逃げようと必死なめぐみん。
紅い瞳がより輝いていて魅力的だ。
めぐみんの気持ちが分かった気がする。
これとめられないやつだ。
「何も食べてないし、本心だぞ?何なら今から好きな所言っていこうか?」
「わ、分かりました。分かりましたから一旦離れてください」
流石に嫌われると嫌だからここは素直に従った。
「・・・気味悪がらせて私を追い出そうとしてませんか?」
中々しぶといな。
確かにこの状況だとそう考えるか。
「してないし、お前が抜けると言っても抜けさせないから」
「ちょっ、ちょっと待ってください!一週間前は是が非でも追い出そうとしてましたよね!」
少し嬉しそうに微笑んだと思ったら厳しい口調で指摘された。
怒ってるめぐみんも可愛いな。
そうか出会って一週間か。
この時はめぐみんと恋するなんて思ってもみなかったな。
逆にめぐみんがこのタイミングでデレたら、俺はどんな反応してたんだろう。
・・・多分、手玉に取られて、今とは違う形でめぐみんルートまっしぐらな気がする。
「だから何だよ?今俺はお前の事好きなの。それでいいだろ?」
「な、な、な...よ良くありませんよ!何があったのですか?絶対何かされてますよね!」
全力で否定にかかり、何としても認めようとしないめぐみん。
さてとこうなったらあれするしかないな。
「ネタ魔法なんて言われても負けず、爆裂魔法に一途なめぐみんが好きだ」
「えっ?」
「あっさり裏切ったりもするけど、仲間想いで優しい所も好きだ」
「えっと・・・」
「クール振ってるけど、今みたく逆境に弱い所も好きだ」
「・・・」
「それに何よりめぐみんの笑ってる所が『も、もういいです!』・・・」
「か、カズマの気持ちは、分かりましたから」
途中から黙っていたから聴いてくれるものかと思ってたけど違ったみたいだ。
にしてもかわいいなあ。
ずっと見ていられる。
「そうか?なら止めるけど」
「あ、あの、ちょっと待って貰ってもいいですか?急な事で私もどうすれば良いのか分からなくて」
「急いでる訳じゃないし、ゆっくりでいいからな」
俺としては焦って可愛いめぐみん見られるし、いつまでも待ってられるけどな。
「・・・取り敢えず友達から、というのは変ですね。親友から始めませんか?」
「まあ、仲間だしな。分かったそれで行こう。その中で返事を決めてもらえればそれで良いし」
仲間以上恋人未満から親友へ。
これって昇格なのか降格なのかよく分からないな。
「じゃ、じゃあ私はこれで」
「何処行くんだ?爆裂しに行かないのか?」
「・・・」
「『エクスプロージョン』ッ!」
このように初期めぐみんと共に爆裂散歩に来た訳だが、なんと言うか慎ましさを感じる。
単純に威力がないだけだろうけど、それとは違う要因がある様に思う。
「うーん、今日のは爆発がイマイチだな。五十二点」
「急に何をと言いたいですが確かに点数化するとそのくらいですね。集中が持たなかったのでこの出来です」
やっぱりか。
でもこの時期にめぐみんが悩み事なんてしてたかな?
あっ、そう言えば。
今日一日で思い当たる出来事が一つあった。
「俺の所為か?」
「・・・そうですが、自分で言います?」
ですよね。
突然プロポーズされたら当然だ。
「これ大事だからな。ちゃんと意識して貰えてるってわかるし」
「・・・おんぶお願いします」
「はいよ」
怪訝そうにしているめぐみんに近付き杖を拾った。
そして思う。
杖が前のやつだと。
懐かしさと共にこの現実が俺に突き刺さる。
「カズマ?どうかしましたか?」
「いや、なんでも。ほらちょっと手に力入れてくれ」
こうしていつものようにめぐみんを背負った訳だが。
・・・こいつ本当に大丈夫なのか?
出会った頃は、自分の事で精一杯で気にしてなかったが、この軽さは異常だ。
あんなに凄い魔法放ってエネルギーも使い果たしてるだろうし、栄養不足とか心配だ。
脚気なんかになるかもしれない。
出会った時は三日も食べてなかったし、家は家で食料がなかっただろうし、ゆんゆんから巻き上げる弁当が生命線とかも言ってたし・・・
あっ!
こめっこも大丈夫なのか?
めぐみんが仕送りしているとはいえ、シャバシャバのお粥しか食べてなかったよな?
これは一度まとまった金をゆいゆいさんに渡すしかないか。
「なあ、めぐみん起きてるか?」
「ええ、何でしょうか?」
寝かかっていたのか、声が小さく気怠そうだ。
「明日お前の家行かないか?」
「・・・ちょっ、ちょっと待ってください!家に行ってどうするつもりなんですか!」
さっきまでと変わり手に力を込めて抗議してくる。
やばい首締められそう。
でも、可愛いから許す。
「どうするも何も、めぐみんがギリギリの生活の中でも仕送りする程の実家に援助しようかなって」
「そんな事しなくていいですよ!カズマ今日は本当に何があったのですか?」
めぐみんは俺に何かが起こったと気づいているらしい。
是非とも解明してもらいたい。
「強いて言うならめぐみんにプロポーズした。でも急に行くのも迷惑だよな。荷物送るか」
「それくらいならまあ。そのありがとうございます。でもプロポーズしたって手紙は書かないで下さいよ」
やっぱ、めぐみんは逆境に弱いな。
そこが可愛いのだけれど。
「書く訳ないだろ。仲間に聞かれるのも恥ずかしいのに」
「はあ・・・」
私は突然の出来事に困惑している。
原因は私をおぶっているこの男だ。
今朝呼び止められたと思ったら、急にプロポーズされたのである。
始めは嫌がらせか罰ゲームの類だと思っていたが、本気だと思い知らされた。
あんなに好きだと言われたのは初めてで、もう何が何だか分からなくなった。
印象に残っているのは爆裂魔法への想いを肯定してくれた事だ。
あの時は驚き半分嬉しさ半分くらい、いや、嬉しさの方が大きかったかもしれない。
徐々に恥ずかしさが溢れていったのだが、初めて認めて貰えた事は凄く嬉しい。
取り敢えずは親友からと言うよく分からない返事をしたがカズマは了承してくれた。
冷静に考えるとこれは惚れ薬の類ではないかと思う。
であるならば親友と言う関係にしておいて正解だっただろう。
解毒なり回復魔法なりで治して貰ったあとのお互いの為に。
とは言え惚れ薬を飲んだからと言って、今日の爆裂魔法に対する精密な採点など出来るのだろうか?
まだ爆裂魔法は数回しか見ていないし、ここまでの理解者になるものだろうか?
ただ言えるのは、今日ほど放ち終えた後にも快感が残っていた事はない。
『言う訳ないだろ。仲間にも聞かれるの恥ずかしいのに』
カズマはこんな事も言っていた。
あんなに好きだ好きだと言っていたカズマにも恥じらいはあるらしい。
・・・。
こうなってくると惚れ薬説の可能性が私の中で薄れていく。
普通、惚れ薬と言えばもっとこう、盲目的に好きだと言うはず。
それが、今のカズマは、普通に恥じらいを持っている。
加えて朝カズマに言った通り一週間前、なんなら昨日だって厄介者扱いだったのにこれはおかしい。
ギルドに着いたら直ぐにアクアのヒールをして貰おう。
「あっ、カズマ戻ったのね!この後宴会だけどどうする?」
「めぐみんが動けるようになったら参加するから、それまで椅子に座って待ってる。何かあったら声掛けろよ」
「分かった!待ってるからね」
「・・・」
私のバカ!
折角のチャンスが!
これだと体力が戻るまでカズマと一緒にいる訳で。
「どれくらいで動けそうか分かるか?」
「あと二十分程はかかると思います」
二十分。
この間私はカズマと二人きりだ。
どうしよう。
変に意識してしまう。
カズマはどう思っているのだろう?
「どうした?気分悪いのか?」
「いえ、考え事をですね」
「あまり無理はするなよ?水貰ってくるから待ってろ」
言ってカズマはカウンターへと向かった。
・・・カズマが優しい。
いつも雑な扱いだからそれだけでとても嬉しい。
いやいや、これではチョロインではないか。
相手は公衆の面前でパンツを盗るような男だ。
しっかりしろ私!
「何やってるんだ?やっぱり疲れてないか?」
「いつも通りですよ」
あなたの所為で悩んでいるのだと言えたらどれだけ楽だろうか。
私がこんなに悩んでいると言うのに、この男は何でもないかの如く冒険者カードいじり始め、
「・・・えっ!?」
急に素っ頓狂な声を上げた。
当然周囲の視線も集まるのだが、当の本人は全く気付かず興奮したままカード見ている。
「おいおいこれってまさか俺の時代がやってきたのか?」
何やら頭のおかしい発言をした。
今日のカズマは本当に何があったのだろうか?
そんな風に考えていると興奮気味のカズマは私に冒険者カードを見せてきた。
「見てくれよ!爆裂魔法覚えたぞ!」
「遂にカズマも爆裂道をあゆ・・・ちょっと待ってください!爆裂魔法を覚えたのですか!それになんですかこれは!殆どのスキルを習得しているではありませんか!」
どう考えてもおかしい。
もしかして数多のスキルと引き換えに頭のネジが吹っ飛んだのではなかろうか?
父ならそんなポーションを作っていても不思議ではないし。
「まあ安心しろ。俺の魔力だと爆裂魔法は使えないし上級魔法も一回こっきりだろうからめぐみんの役目を奪ったりはしない」
「それも大事ですけど、そこではなくて何があったらこんな事に?」
「俺だって分からない。あっ、めぐみん手貸してくれ」
「手?こうですか?」
私が手を差し出すとカズマは私の手を握り唱えた。
「『ドレインタッチ』」
リッチーのスキルを。
もう理解が追いつかない。
魔力供給がなされ段々身体が動けるようになってきた事しか分からない。
「これで宴会に参加できるな」
「は、はい」
この後宴会に混ざり、騒いでいる中アクアにヒールして貰ったのだがカズマは元に戻らなかった。
どうしよう。
こうなるとスキルを殆ど覚える珍現象と引き換えにおかしくなったと考える他ない。
明日、図書館で調べてよう。
朝起きたら元に戻っていないかと期待していたが無駄だった。
私の希望は目覚めとともに失われる。
何故ならカズマがわざわざ宿まで迎えに来たからだ。
こんな事今までなかった。
それに、迎えに来た理由を聞いたら、一秒でも早く会いたいだけときたものだ。
はっきり言ってお手上げ状態である。
「めぐみん?元気ないけどどうした?」
「寝起きで調子が出てないだけです」
「なら安心だ。今日はデート行く予定だからな」
そう。昨日の宴会の後、私はデートに誘われたのであった。
爆裂魔法を撃たせてやるとの殺し文句にイチコロだった。
自分でも思う。
私はチョロインではないかと。
だがしかし、自覚しているのだからほいほいと惚れてしまうことはないだろう。
「手繋いでいいか?」
「まあ、それくらいは構いませんよ」
「じゃあ、失礼して」
言ってカズマは私の手を握る。
その瞬間の緩んだ表情はなんだか無邪気な子供の様な可愛らしさを感じさせる。
「そんなに手を繋ぐのが嬉しいのですか?」
「当たり前だろ?好きな子と手を繋げるんだからな」
もう、カズマの価値観についていける気がしない。
いや、恋愛小説とかでこういったシチュエーションは知ってはいるが認めたくないと言った感じだろうか。
ともかく私はこんな中で恥じらうでもなく、ただただ現実逃避をしていたのである。
早くカズマが元に戻らないかと。
今日はめぐみんとの初デート。
時をかける前には何度かしているのだが、ここではノーカンにしておく。
昨日の宴会で、最終奥義、爆裂散歩同行を使い、何とかデートに漕ぎ着けた。
そして今、手を握りながら街を歩いている所だ。
欲を言えば恋人繋ぎをしたかったが、拒否されるのは分かってるから諦めた。
しかし、昨日のように恥ずかしがったりという素振りは一切見られない。
まさかたった一日で耐性が出来たとでも言うのか?
俺は何度繰り返してもすぐ慣れなかったってのによ。
流石魔性のめぐみんと言った所か。
「めぐみん、何か欲しいものはあるか?」
「マナタイト製の杖が欲しいですけど、今度貰うキャベツの収入で払えると思うので大丈夫です」
確かに、自分で買ってたな。
あの時のめぐみんは色々やばかった。
「そうか。じゃあ他になにかないか?」
「カズマです」
「・・・え?それって」
ここに来て、めぐみんルートの道が開かれたのか!?
いやいや、相手は魔性のめぐみん。
きっとからかってるんだ。
ここで反撃すれば、また照れみんが見られるかもしれない。
「いえ、カズマはカズマですけど、求婚してくる前の普通のカズマです」
「・・・俺泣いていいか?」
散々めぐみんにデリカシーがないと言われてきたが、デート中に言うか普通?
そりゃあめぐみんからしたら急に自分を好きになった仲間とのデートは楽しみでも何でもないだろうけど。
精神的に来るものがある。
「すみません。悪気はないんです」
「分かってるよ。欲しいものはやめて、行きたい店とかないか?」
「特にないです」
さっきのことを気にしているのか元気がなくなっている。
ちょむすけ探して、元気出してもらおう。
「・・・あのう、何処へ行くんですか?」
「そのうち分かる」
「隠れ名店でもあるんですか?」
この裏路地にそんな店があるなら俺が教えて欲しい。
迷うことなくそこへ連れて行っていた。
「いいや。ここだここ」
「こんな人気もなく店もない所ですか?」
「まあ、待ってろって、おっ、来た来た」
ふてぶてしい漆黒の魔獣が、こちら目掛けて走って来た。
やっぱり、ちょむすけは可愛い。
俺の数少ない癒しだ。
「何が来たんです?」
「何と言われればこの子だ」
「えっと・・・」
予想さえしていなかった愛猫の登場に鳩が豆鉄砲をくらったみたいな顔をしてる。
「どうした?猫は苦手か?」
「いえ、その、どうしてちょむすけを?」
「ちょむすけ?」
もちろん名前は知っているし、呼び慣れた名前だが、俺は心の底から質問した。
なぜメスなのにちょむすけなんだと言う疑問を乗せて。
「あっ、その子の名前です。私の使い魔なんです」
「・・・なんで、野良猫してるんだ」
「宿屋がペット禁止なので」
なるほど、ここで放し飼いしてた理由が分かった。
屋敷手に入ってすぐに連れてくれば良かったのに。
「俺とアクアが止まってる馬小屋で預かるぞ」
「いえ、この子は強い子ですから大丈夫です。それにカズマ達に押し付ける訳にはいきません」
「水臭いこと言うなよ。俺ら親友だろ?」
「親友?あっ・・・」
自分で言っといて忘れていたとは。
やっぱり仲間以上恋人未満よりランクダウンしたって認識が正しいかもな。
「ってことでこの子は預かるからな」
「あ、ありがとうございます。・・・一つ聞いてもいいですか?」
「何だ?」
「この子に餌あげてくれていたのはカズマだったのですか?」
確か、ゆんゆんがあげてたとか聞いたな。
でももうこの街にはいないよな?
誰が、いや、自分で調達してる可能性もあるか。
「いや、この前通った時に懐っこい猫がいたの思い出してめぐみんに見せようかなって」
「そうですか。ご近所さんから貰ってるのですかね?」
「これからは俺が世話するからそういうのも気にしなくていいからな」
なんてたって今の俺は小金持ち、一人で質素な暮らしをすれば一年は暮らせる程。
昨日所持品を確認していたら、いつも買い物時に持ち歩いてる額を持っていた。
金がなくて困る事は当分ないはずだ。
アクアが借金作らなければ。
「そこまで悪いですよ。エサ代は私が出します」
「いらないって、俺も猫好きだし、仕送りで大変だろ?」
「そ、それは・・・」
やっぱりギリギリなんだな。
結構食べてるように見えて、会計の時はちゃっかり値切ったり、クーポン使ったりして、安く抑えてる。
アクアが値切っても聞かないのに、めぐみんなら値切れる違いが未だに分からないが、多分めぐみんの財布を見て色々察してくれるのだろう。
「デート中なんだし、男にいいカッコさせてくれよ」
「わ、分かりました。お願いします」
照れみんいただきました。
ちょむすけが入ったことで、めぐみんの緊張が少しほぐれてきた気がする。
まあ、さっきのでまた戻っちゃったけど、ちょむすけ愛でてたら落ち着くはずだ。
次回更新するシリーズは未定です。
多分●●をかパラレルワールドになると思います。