就職活動とか、頑張った先に労働が待ってるよく分からない活動したくないです。
不定期更新一回目です。
-KANKEIKAIZEN-
クリスに連れられてめぐみんの居るカフェに到着。
何故ここの店が分かったのか疑問になり、移動中に聞いてみたら、あのパーティーの一人と知り合いで、以前落ち着いた話をするならここのカフェだと勧めたらしい。
店の裏口から入り、店の人とは一切会わずに屋根裏部屋にきた。
ここに来て俺は罪悪感に駆られ始めてる。
「ねえ、ここまで来て止めるの?」
「だって、こんなことバレたら嫌われるだろ?」
「バレないバレない。ほら、開けるよ」
「ちょっ、クリス!」
クリスが床にある木版をはがすとめぐみんの声が聞こえてきた。
話の内容が入る前に降りようとしたら掴まれて逃げられなくなった。
『―して、カズマが突然プロポーズしてきた訳です』
『ほう。それは確かに妙だな』
『他にも爆裂魔法も含めて数多のスキルを覚えていて、私に優しく接するようになって、もう何が何だか分からないんですよ!』
・・・罪悪感が凄い。
もう何も言ってこないから気にしてないのかと思ったら、まだまだ混乱してる最中だったらしい。
『優しくなったのはいいんじゃない?』
『嬉しいと思うこともありますけど、カズマが心配なんです。明らかに異常ですよ。この変化は』
『俺らが何とかできる話じゃなさそうだな。まあ、話は聞くけどな』
テリーの言う通りだ。
神様のイタズラで、めぐみん的に言う正常な俺には戻ることがない。
誰にも解決出来ない問題だった。
『それで、めぐみんはその、カズマだっけ?その人のことどう思ってるの?』
『どうと言われましても。仲間としか』
『じゃあ、仮に私がその子に告白して付き合ったらどう思う』
『全く想像がつかないので、何とも。私が言うのもなんですけど、カズマはぞっこんですよ?』
俺のアプローチはある種成功してるらしい。
めぐみんは俺を浮気しない男と捉えてくれているらしい。
前だったら絶対こんな評価はされてないと思う。
『そんなに惚れ込んでるんだ』
『ええ、これが急な事じゃなくて、もっとこう、手順と言うか、色々あってのことなら、私も手を取ってると思います』
マジか・・・
最初からめぐみんルート突っ走らずに、ゆっくりじっくりやれば良かったのか・・・
選択肢ミスったなこれは。
『ふーん。今はどんな関係なの?』
『親友です』
三人とも驚いた顔をしていた。
有り得ないって言いたそうな顔をしてる。
『親友?それで納得したのか?』
『はい。返事はいつでもいいから、ゆっくり決めて欲しいと』
『そんないい男がこの街に居たのね。滅多にいないわよ?ちゃんとキープした方がいいよ』
キープって何か嫌な言葉だな。
まあ、俺からの一方的な好意だから、そうなんだけども。
『カズマに好きな人が出来た時に、そう言った対応を取るのでしょうね』
『それがめぐみんなんだろう?』
おう。
テリーさんもっと言ってやれ!
俺がめぐみんのこと大好きだって。
『そうでしょうか?私はカズマに起こった異変の一つだと思っています。だから、あれは全部、カズマが好きになる人に向けられるべきなんです。私なんかじゃなくて』
『私なんかってめぐみんは凄く可愛いから全然おかしくないよ』
ソフィさんも、もっと言ってやってくれ!
めぐみんは超絶美少女で、どちらかと言うと俺が不釣り合いな人間だ。
まあ、人に言われたらキレるけども。
『でも、カズマが言ってたタイプの女性像と私は真逆なんですよ』
『女性像?』
『髪はロングのストレート、胸が大きくて自分を甘やかしてくれるお姉さんですよ』
男性陣は頷いてるけど、ソフィさんがやっぱり所詮男はそんなものかとか呟いてるんですけど!
俺の好きなタイプ明かすとかプライバシーの侵害だと言いたい。
覗きやってた罪悪感がなくなってきた。
『男の願望が詰まってる気がするな。まあ、好みは人それぞれだけどよ』
『ともかく!カズマが私を好きになったのがおかしいのです!』
『ねえ、めぐみん。その人はどんな所が好きなんだって?』
『えっと、爆裂魔法に一途な所がとか、仲間思いな所がとか、しっかりしてる所とかです』
俺の言ったやつの一部抜粋になってるし、全部プラス要素かき集めたやつじゃねえか。
そう言えば、こっち来る前もめぐみんが俺の言葉を拡大解釈とか、捏造とかしてたの思い出した。
まあ、嘘は言ってないか。
『他には、クールな所が好きとか、何よりも私の笑顔が好きだそうです』
遂に捏造しやがった。
めぐみんがクールならば、大半のやつがクールになると思う。
最後のだけが百パーセントのと言いたかったけど、これをいい切る前に止められたから実際に言ったことをちゃんと伝えてないと言える。
『・・・めぐみんをクールだと思ってるなら、何か盛られてるな』
『それはどういう意味か聞こうじゃないか!』
そういうとこだぞ、自称クールな魔法使いさんや。
クールどころか瞬間湯沸かし器だからな。
レックスの言う通りだ。
『落ち着いて落ち着いて。多分、惚れ薬じゃないと思うわ』
『・・・やっぱりそう思いますか』
『前にこのバカが私に飲ませようとして、間違って自分で飲んだ時の私へのアプローチはそんなしっかりした物じゃなくて、好きだ好きだって、言うだけだったからね』
『ほうほう。レックスはそんなことしてたんですね』
『違う!アレは誰かに嵌められたんだ!そうだよなテリー!』
頼みの綱であるテリーはそっぽを向いた。
・・・多分、本当はテリーが用意した物だなこれ。
それを知らずに飲んだって所か。
『レックスの話なんかどうでもいいのよ。めぐみんの相談なんだから』
『・・・』
黙らせられるレックスが可哀想ではあるけれど、私も相談に乗ってもらってる側だからレックスには悪いがこのまま話を続けさせて貰おう。
『あの、私はカズマとどう向き合うのが正しいのでしょうか?』
『それは私がどうこう言う話じゃないと思うけど、私なら手を取ると思う』
『で、でも、カズマの本当の気持ちじゃないかもしれないんですよ?そんな状態で・・・』
これ以上は聞いていられなかった。
俺はまだまだだな。
めぐみんがここまで俺の事を心配して、悩んでいたなんて。
アクアやダクネスに聞き回っていた話は聞いたのに、嬉しいとしか思ってなかった。
「ちょっ、ちょっとカズマくん!聞かなくていいの?」
「アイツがこんなに悩んでるなんて思いもしなかったんだよ!元に戻ったフリすれば問題は解決するだろ?」
「・・・カズマくん。キミ、バカなの?」
「そうだよ!俺はバカだよ!プロポーズした相手の気持ちにも気付けない間抜けだよ!」
「いや、そうじゃなくて・・・」
他にどんな意味があるんだと抗議しようと振り返ったら、下を指差すクリスが苦笑いしていた。
そして、下を見ると慌てふためくめぐみん達がいた。
『か、カズマっ!?』
『え?今の声が?でも何で上から声がするんだ?』
皆が慌てて周りを見回している。
さすが諜報用の穴だけあって、下からは分からないらしい。
「・・・ほらね?」
「・・・とりあえず俺は下へ行く」
「言い訳はどうするのさ?」
「それはクリスがやってくれ」
「え?」
クリスがぼおっとしてる間に下に降りる。
気付いたクリスが追いついて来た時にはもう、俺は土下座をして謝罪していた。
「めぐみん、ごめん。クリスに誘われて覗きをしてしまった」
「ほう。そうなんですか?」
めぐみんは遅れてやってきたクリスに確認をとった。
「えっと、はい」
納得がいかないといった顔をしてたが、俺は嘘を言ってない。
初めは乗り気だったけども、最後は思い留まった。
でも、板を開けられたら、音が漏れるから動けなくなった。
そうこれは仕方ないこと。
レックス達は帰り、今は俺とクリスがめぐみんの前で正座してる。
数分俺とクリスが土下座したまま、誰も話さずにいるとめぐみんがレックス達を帰した、
そして、今、めぐみんの尋問が始まろうとしている。
「・・・何処から聞いてたんですか?」
「めぐみんが俺のこと心配してくれてるのがよく分かった。何でもするんで許してください」
「・・・で、クリスは何してるんですか?」
「えっと、カズマくんにクエスト協力してもらうのと、二人のことフォローするのって見合ってないと思って、知り合いの経営してる店に他所の冒険者達とめぐみんが入っていったから、引き抜きなんじゃないかと思って、これはカズマくんに聞かせないとってね。あははははは」
なるほど、悪くない線だなこれ。
たまたまめぐみんが相談している内容が俺の話だったと。
「全く、要らぬことをしてくれましたね。・・・カズマ、その、元に戻ったフリとかしなくてもいいですからね?」
「・・・」
聞かれてて当然か。
もうこの案も使えないのか・・・
どうすればめぐみんを悩みから解放してあげられるだろうか。
「カズマくんのことなんだけど、あたしの持ってる情報だと。確実に元に戻らないよ」
「ど、どうしてですか!それに何故分かるんですか!」
「カズマくんがこうなったのあたしのせいだからね」
「はい?」
俺も心の中で疑問に思う。
何でこのタイミングで、バラしてんの?
自分の正体明かす気はなさそうだけど何を考えてんだ?
それとめぐみんの顔が怖い。
知ってたなら話せと言わんばかりに睨んで来てるけど、俺だってクリスが何言おうとしてるのか知らない。
とりあえず首を横に振るとため息をついてクリスの方へ視線が移った。
「カズマくんは前後の記憶がないと思うけど、ダンジョンで転移系の特殊魔法を使って、その人の望む世界に人を閉じこめる悪魔と戦ったんだけど、その中で数年過ごしたみたいでさ」
「どういうことだ?」
「私も分かりませんよ」
演技でも何でもなく、俺も意味が分かってない。
そういう設定は先に教えて欲しい。
もしこの前に会った時に教わっていれば俺たちは今こんな状況にはなってないのだから。
「それで、その中でカズマくんは魔王を倒した英雄になって、めぐみんにプロポーズをするって時に、あたしが悪魔を倒しちゃったからこっちの世界に戻って来た訳さ」
「・・・本気で言ってんのか?」
めぐみんもいるのに、普通に問うてしまった。
まあ、単に理解が追いついてないだけだと思ってるだろうなめぐみんは。
「ここで嘘をつく必要が無いのですから、事実なのでしょうね」
「という訳で、めぐみんは何も気にせずカズマくんのこと好きになっていいんだよ」
この人は何を呑気なことを言ってるのだろうか。
俺とめぐみんは顔を見合わせた。
「カズマ・・・」
「めぐみん・・・」
互いに名前を呼び合い、思いを共有した。
俺たちはやることがある。
クリスは俺たちの動作を微笑ましいシーンだと思ったのだろう、ニヤニヤしている。
「このまま二人が付き合えば、お姉さんは祝福するよ。って、えっと、二人とも?どうして無言で近付いて来るのかな?」
「「それを先に言えええ!!」」
俺はその設定を教えて貰えていればめぐみんにそもそも心配させることは無かったと言う思い、めぐみんは教えて貰えていれば悩む必要がなかったと言う別々の思いからだが、言いたいことは完全に一致していた。
俺たちはクリスにくすぐりの刑を施して、店を去った。
帰り道、お互い何も話さず宿屋へと俺たちは帰った。
到着後も静かにしていたのだが、長い沈黙を破ったのはめぐみんだった。
「カズマ、その、モンスターに連れて行かれた世界ではどちらが先に好きになったのですか?」
「めぐみんだ。まあ、俺にとって都合のいい世界だったからかもしれないけどな」
めぐみんに惚れさせられたとか言うのは止めとこう。
丁度いい設定をクリスが作ってくれた訳だし、ここは乗っておこう。
「カズマにとって都合のいい世界ならタイプの女性が現れてると思うのですが」
「言われてみればそうか。俺が気付いてないだけで好きだったのかもな」
そんなことは無い。
全くめぐみんなんて眼中になかったのだから。
俺が望んだ世界ではなく、ただ単にその世界で暮らしていただけだ。
とは言え、この状況下ではこう言う他ない。
「か、カズマ」
「どうした?」
「明日、その、デートしましょう」
「俺としては凄く嬉しいお誘いだけども何でだ?」
デートに誘われる流れにどうしてなったのかが全く分からない。
めぐみんにまた何か気を遣わせてるのかもと考えてしまう。
でも、それと同時に嬉しくも思う。
「昨日までは楽しんでた所もありますけど、カズマに異変がないか観察するのがメインでしたからね」
「お互いフルに楽しもうって訳だな?」
確かに劇場とかでも終始俺の事見てたらしいしな。
次こそはめぐみんに心の底から楽しんでもらわなければ。
「はい。何故私がカズマなんかを好きになったのかも、興味深いですし」
「おいこら、それはどういう意味だ?」
「そのまんまの意味です。逆にカズマが私なんかを好きになった理由も凄く気になってますよ?」
「・・・お互い様ってか」
そう言えばさっきもこんな話してたな。
めぐみんがちゃんと恋愛的な意味で、興味を抱いてくれて良かった。
「あと、カズマはカズマの望む世界に居て私を好きになったのなら、好きな所が私に無いかもしれませんよ?私はクールで冷静に判断できてますからね」
コイツの自分はクールだって言う根拠の無い自身は何処から来るんだろう。
家のパーティーで間違いなく一番沸点低いのに。
「よし、じゃあ俺の理想世界と現実の違い試してみるか」
「試す?」
説明するよりも話した方が早そうだなこれ。
「めぐみんには妹がいて、めぐみんに似て超可愛い」
「ええまあ、妹は可愛いですよ」
「その妹の名前はこめっこ」
「合ってます」
ゆんゆんの時みたく、何処かのタイミングで話しているのを聞いたとかそう言うレベルだと思ってるみたいだな。
一応、めぐみんからは聞いたこと無かった情報言ったんだけどな。
ここからは現状めぐみんしか知らない話にしよう。
「あとは、めぐみんの幼馴染の名前はぶっころりーで、里随一の靴屋のせがれ」
「それも合ってます」
「他にめぐみんの話で大事なことと言えば、爆裂魔法教わった巨乳のお姉さんが居て、それに憧れて爆裂道を目指した」
「・・・何故そこまで悪魔が知ってるのですか?」
めぐみんの疑問もご最も。
都合のいい世界を作るとして、普通思いつくのは被術者の記憶を参照するなんてのがあるけど、それだと俺の知識にない事象までもが網羅されているのはおかしい。
話に整合性を持たせるため、バニルに力を借りよう。
「未来を見通せる力も持ってたんじゃないか?」
「見通す悪魔ですか、里の図書館で読んだことあります。腑に落ちました」
バニルって図書館の本に載ってるのか。
まあ、指名手配されてるから可笑しくはないけど、多分、めぐみんが言ってる本はまた別の図鑑的なやつなんだろうな。
「という事で、俺はめぐみんを心底愛してるからよろしく頼む」
「だからそう言うのは恥ずかしいからやめてください!・・・カズマに取って都合がいいと言うのは私から告白したことくらいなのでしょうかね?」
「そうなんじゃないか?俺トラウマがあったから自分からはあまり行動しなかったろうし」
プロポーズする時、めぐみんがずっと好きだって言ってくれてる事が何よりも勇気に繋がってた。
だって告白して振られるとか嫌だからな。
「トラウマですか?告白して振られたんですか?」
「振られただけなら良かったんだけどな」
「ふむふむ。二度と近付くなと彼氏が出てきましたか?」
「それならまだ良かったんだけどな」
確かにトラウマになり得る話だけど、両方ともまだマシだと思う。
「・・・何があったんです?」
「幼少期に結婚の約束してた子が、学校でも有名なヤンキーと一緒に帰ってるの見た」
「やんきーとやらが何か分かりませんが、何となく言いたいことが分かりました。それは辛かったでしょう・・・」
近付いてめぐみんは抱きしめてくれた。
うっ、めぐみんの優しさに泣けてきた。
「ヤンキーってのはチンピラと同じ意味だ。その出来事が引きこもるようになった原因の一つだ。まあ、人のせいにしてるみたいでこの言い方は好きじゃないけど」
「なるほど。好きな子を取られたのですね」
めぐみんに言われて俺の中で疑問が生まれた。
俺はアイツの事好きだったんだろうか?
確かにショックは受けた。
でも、好きだったのかは分からない。
「・・・どうなんだろうな」
「どうって好きだったからトラウマなのでしょう?」
「なんて言うかめぐみんのこと好きになってから、俺はアイツのこと好きだったのかなあって思ってさ」
「はい?」
俺自身よく分かってないから、めぐみんが首を傾げるのも理解出来る。
支離滅裂と言われても仕方ないと思う話の展開だもんな。
「だってめぐみんとは何があっても離れたくないって思ってるけど、あいつとは学校行くようになってからはあまり話さなくなってたし根本的に違うような気がするんだよなあ」
「・・・」
「どうした?」
凄く不服そうな顔をしてる。
質問したらしたで、呆れた顔に変わった。
・・・最近は表情見てたら考えてる事わかると思ってたけど、まだ分からんこともあるな。
「無自覚ですか」
「なんの事だ?」
「分からないならもういいです。慣れます」
慣れるって何?
めぐみんが何考えてるか全く分からん。
呆れられてることだけは分かるけどな。
「そろそろ夕飯の準備しないと不味いですよ」
「じゃあ、さっさと帰って作るか」
こうして微妙な空気感の中、めぐみんとの料理対決が始まろうとしていた。
次回も当シリーズの更新です。
勢いで書いてたら一万二千字になって、区切りもいいし、分割しちゃえとなったので、次の更新は来週の火曜日と確実性をもって言えます。
最近の悩みはTwitterでとある方が開催するスペースに行くとどうしても特定のカップリングのお話書きたくなる洗脳を施されるので、カズめぐのお話が進まないことです。