映画を期にワンピース熱が再燃し、時間が取れなかったです......
-KOUSYUTENTEN-
目が覚めると私の目の前にはカズマの寝顔があった。
今更ながら私は何しているのだろうと思う。
いくら仲間とはいえ男と同じベッドで寝るなんて・・・
と恐らくめぐみんは考えていることだろう。
起きてからずっと薄目を開けてめぐみんの寝顔を見てたらついさっき目を開けてからずっと悶えてる。
昨日は気丈に振舞ってたけど、やっぱり気にしてるのな。
「カズマ、まだ寝てますよね?」
言ってめぐみんは俺の頬を突く。
もちろん俺は起きてるがまだ寝てる振りを続行する。
「はぁ、どうしてカズマは私なんかを好きになったのでしょう」
めぐみんは今も尚、俺の頬を突きながらそんなことを言った。
すぐさま答えてあげたいけどもう少し話を聞いておこう。
「私なんかよりもアクアやダクネスの方がいいでしょうに」
ん?
何かしんみりした雰囲気になってきたような、これあんまり聞かない方がいいような……
「それにどうして私もカズマなんかを好きになって、口説き落としてるんでしょう?それが一番解せません」
・・・いや、これはやっぱり聞いておこう。
何が解せないのかじっくり聞きたい所だ。
「そりゃあぶっころりーみたいなヒキニートに比べればカズマの方が断然いい人なのは分かりますけど……」
比較対象が幼馴染のヒキニートと言うのは大して嬉しい話じゃないな。
「はぁ、私もこの男を好きになっちゃうのでしょうねきっと」
なっちゃうとか随分な言い草だな。
そんな感じで好きになられるならいらないんだけども。
ちゃんとこう、手順?ってのは違う気がするけど、とにかくちゃんとめぐみんを振り向かせなきゃ意味が無い。
「私が何としても我が者にしようとした男ですから」
・・・自己分析しっかりしてんなこいつ。
めぐみんが何としても手に入れようとした男か。
言われてみればそうだよな。凄く嬉しい。
「幸せそうな寝顔でかわいいのが腹立ちますね」
訳の分からないことを言ってめぐみんはさっきまで突っついていた俺の頬を抓った。
流石に抓られて起きない、否、叫ばずには居られなかった。
「いったああああああ!!」
「・・・カズマ、おはようございます」
「何してくれとんじゃ!」
涼しい顔してさも何も無かったかのように笑顔で朝の挨拶をするめぐみんに対して睨みつけるとぷいっと顔を反らせてめぐみんは言った。
「カズマの寝顔を見ていたらイライラしてきたので」
「そんな理由で頬っぺた抓るな!」
「添い寝出来たことの代償です」
「ふざけんな!俺はどっちかと言うと止めてた側だ!」
俺が誘って、俺がさせたならまだしも、めぐみんから持ちかけた話でこの仕打ちはどうかと思う。
「う、うるさいですよ!これ以上言うならデートなしです!」
「それを言ったら俺が毎回止まると思ったら大間違いだぞ!」
「うっ、ごめんなさい」
デートを持ち出せば何でも許されるとか思われては困る。
そんなことになれば俺はめぐみんにとって都合のいい男にしかならないのだから。
「反省してるならそれでいい。それより朝食にしよう」
「はい」
「フレンチトーストにするか。昨日食パン買ってたし」
「あの、それはお昼のサンドイッチ用なので、ドーナッツと牛乳が朝食です」
言われてみればサンドイッチは弁当向きだよな。
てなると野菜系は全部使うことになるだろうし、ウインナーとかも無理だよな。
ドーナッツに牛乳か、ピクニックデートするにしては軽過ぎる気がする。
「それだけだと寂しいから目玉焼き作るから待ってろ」
「あの、卵もお昼用の分しか買ってないので」
「・・・ポテトはどうだ?」
「じゃがいもは大丈夫ですよ。で何すればいいですか?」
めぐみんは、手伝うつもりらしい。
とは言ってもポテト作るの二人でやるのも時間が勿体ない気がする。
「こっちは俺がやっとくから弁当の準備しといてくれ」
「分かりました」
「なあ、めぐみん」
ピクニックデートのことを考えていると昨日めぐみんが言ってたことを思い出した。
多分この話はなかったことになるだろうと思いながら聞いてみる。
「昼寝の時にも添い寝するって話どうする?」
「どうするも何もしますよ?」
「また代償とか言って何かしないよな?」
今朝だって寝顔がムカつくとか言うよく分からない理由で頬を抓られたわけだし、何かやられるくらいなら、添い寝なしの方がマシだ。
「しませんよ。さっきのは悪かったと思ってます。カズマは添い寝したくないんですか?」
「したいけど、お前は大丈夫なのか?」
「大丈夫ですよ。野原なら窮屈じゃないでしょう?」
どうして添い寝を望んでたはずの俺が止めてるのに、大して望んでもないめぐみんの方がこんなにも積極的なんだろうか。
めぐみんは俺の事何とも思ってないってのに、攻守逆転してるのなんでだ?
「まあ、そうだな」
「つまりそういうことです」
やっぱりコイツの耐性強過ぎだろ。
この調子だと一回照れたことは次には照れなくなるんだろうな……
このままだとまた俺がめぐみんにからかわれる日常が戻ってきそうな予感が……
でも、あの俺をからかってる時のニヤケ顔もみたいって思っちまうんだよな……
どっちの可愛さがいいかって言われるとどっちも取りたいけど、両立できないんだよなこの二つは……
悩ましい……
「カズマ?どうしました?」
「めぐみんがどんな状況でも可愛いからどうしたらいいか考えてた」
「な、なっ!?」
完全に調理がストップして、顔を真っ赤にさせて固まるめぐみん。
やっぱりてれみんも良いよな。
「こうやって照れてるめぐみんの可愛さも捨て難い」
「何の話してるんですかあなたは!」
「怒ってるめぐみんもまた可愛いし」
「もう!急に何なんですか!」
調理をほっぽり出して、俺に掴みかかってくるめぐみん。
距離が近くなって俺的には嬉しい状況だからニヤニヤしてしまう。
そしてめぐみんは恐らくそれにも苛立ってると思う。
「お前が可愛いからしょうがないじゃん」
「私はカッコイイと言われる方がいいんです!」
「俺はカッコイイめぐみんも好きだぞ?」
もちろんめぐみんがカッコイイのは知ってるし、めぐみんはかっこかわいいのだ。
異論は認めん!やがてめぐみんの夫とならんとする者として!
「あの、カズマは、私をどうしたいんですか?」
「どうって、そんなの決まってるだろ?嫁にしたい」
「えっ、えっと、そうでしたね。ぷっプロポーズしてましたもんね」
今日はとても慌ててるめぐみんが見れて満足だ。
めぐみんがまだまだ慣れてないのも確認出来たし、より今日のピクニックデートが楽しみになってきた。
「そういうこった。さてと、俺の方は完成したぞ。何か手伝うことあるか?」
「・・・座って待っててください。今カズマといると失敗しそうなので」
「でもこのまま一人でやってたらポテト冷めるぞ?」
まだ出来ては居ないけど、俺の方が先に終わるのは明らかだった。
出来たてが一番だから少しでも早く食べてもらいたい。
「そ、そうですね。じゃあ、揚げてる間にウィンナー焼くのと、パンの耳食べる用のディップするやつ作ってください」
「任された」
めぐみんが俺の事気にしなくていいように、出来るだけ距離を取って作業を始めた。
ずっと黙ってるのもなんだから陽気に鼻歌を歌ってるとめぐみんがまたもや騒ぎ出した。
「どうしてカズマがその曲知ってるんですか!あれですか?私が歌ってる所覗いたんですか!あれは今創ってる所だから聴かれたくないのに!!」
「俺は完成版知ってるだけだ」
「・・・そうですか」
俺が未来の情報を持っているのを思い出したみたいだ。
まだあの曲出来てなかったのか、初めて聴いた時はなんだ変な曲だなあって、ちゃんと聴いてなかったら怒られたっけ。
「歌と言えば俺とめぐみんでちょむころりんなるコンビ組んでデュエットもしてたな」
「それは楽しそうですね。私もやってみたいです」
「めぐみんがどうしても俺と二人でデュエットしたいって言って来たから結成されたんだ」
今になってはいい思い出だな。
二人の歌ってのがいいよなあ。
また二人でユニット組みたい。
今度は恋人ユニットとしてだ!
「私がですか?」
「俺はそもそも人前に出るようなことは極力したくないからな」
「作曲も私ですか?」
「いや、そこは本業の人に頼んだ。俺たちのことを歌にしてもらった感じだな」
アクセルハーツにはそういやまだ会ってないな。
この時期はアイツら何処で活動してたんだろう。
今度はめぐみんが爆裂して借金背負わないように気を付けよう。
「なるほど。こっちは終わったので、カズマはウィンナー焼くのに専念してください」
「了解」
「にしても、本当に色んなこと知ってるんですね。この調味料と量も我が家秘伝の味ですし」
言われて見ればめぐみんから教わったんだったなこれ。
日常的に作ってたから全く気にかけていなかった。
「俺はお前のことなら大半知ってると思う。まあ、俺のいた未来の世界は所詮作られたもんだから多少違うこともあると思うけど」
「私の初恋も知ってる訳ですからね」
「・・・え?」
めぐみんの初恋?
初耳なんだけども。
てっきり俺が初めてだと、いや、ここは平行世界だからこっちのめぐみんは相手が居たのかもしれない。
「カズマなんですよね?」
「ややこしいこと言うな」
「ややこしいとは?」
全く考えにもないらしい。
これだからめぐみんは……
「こっちでは俺より先に好きな人いたのかと思ったぞ」
「以前恋愛に興味なかったって言いましたたよね?でもまあ、確かに紛らわしい言い方でしたね」
「心臓に悪いから止めてくれて」
仮に初恋相手がいたとしてしも、それは問題じゃないけどその話題が突然出てくるのは、さすがにメンタルがやられる。
「かく言うカズマの初恋も私なんですか?」
「いや、幼馴染と幼少期に結婚の約束してた」
「・・・よく人のこと言えましたね」
おっと、ジト目が返ってきた。
俺なんかおかしなこと言っただろうか?
聞かれたことにちゃんと答えたよな?
あれか?俺の初恋は自分だと思ってたからびっくりしてるのか?
「自分から聞いときながらそれは無いだろ。俺は突然言われたんだぞ?」
「それを言うなら私もですよ。結婚の約束した相手がいるって何ですか?情報のインパクトがデカすぎますよ」
ドラマとかアニメとかとにかくよくある幼馴染同士の約束だと思うんだけどな。
何処がインパクトあるのか分からない。
「いやいや、結婚の約束って言ってもよくある小さい頃にやる約束で」
「私はそんなことしてませんし、結婚したいとか思ったことないですよ」
「そうか」
「と言うことなので、私と結婚したかったら頑張ってください」
こいつ、さっき嫁にしたいって言われて照れてためぐみんと同じ中身か?
未来のめぐみん入ってないよな?
はぁ、めぐみんの男気溢れる所にはこっちでも振り回されそうだな。
だがしかし!俺はもうある程度耐性はついてるからな!
俺を照れさそうとか考えてないめぐみんに負ける気はしない!
「分かった。愛してるぞめぐみん」
言って俺はめぐみんを優しく抱きしめる。
めぐみんはと言うと何が起こってるのか分からず、硬直している。
頭を撫でながらめぐみんを愛でること約数分、ようやくめぐみんの思考が追い付いたのだろう顔を赤くしてアワアワしだした。
「慌ててるめぐみんもかわいいな」
気付いたら本音が口から出てた。
実際照れてるめぐみんはめちゃくちゃかわいいからしょうがないよな。
「ぁあの、さっきのは謝るので、そのぉ・・・」
「めぐみんが謝ることなんてあったか?」
「へ?」
「あっ、ウインナー焼けたし、飯にするか」
「ひゃ、ひゃい...」
何このかわいい生物。
一生見ていられる。
めぐみん、魔性のめぐみんとか言って悪かった。
お前が俺にしてたのは、ただのアタックだったんだな。
今なら分かる。
好きな人が照れてるところ見るの凄く楽しい。
今のめぐみんはと言うと、俯いたまま黙々とひたすらポテトを食している。
「味はどうだ?」
「美味しいです...」
「そりゃ良かった」
またも沈黙が訪れる。
まあ俺的には、しおらしいめぐみん見られて楽しいから全然この状況嫌じゃないけど。
「あの、ずっと見られてると恥ずかしいのですが」
「お構いなく」
「・・・」
おっと、めぐみんが照れ顔からジト目に変わりました。
これはそろそろやめた方がいいかな。
「はぁ、過去に戻れるなら惚れさせてみせろだの、結婚できるように頑張れだの言ってた自分をシバキたいです」
「俺は勝気なめぐみんも好きだから、歴史修正なんてさせねえぞ」
「・・・実質的に過去に戻ってるカズマの言うセリフですか?」
言われてみれば初っ端からめぐみんルートを全力で進むって歴史修正以外の何者でもないな。
まあ、ここは平行世界だし、関係ないけども。
「しょうがねえだろ。クリスのせいでこうなってんだから」
「・・・ちょっとクリスに慰謝料請求してきます」
「俺も行く。俺だって被害者だからな。あと、めぐみんの新たなかわいい所見させてくれた事の感謝も伝えないとだしな」
最初はなんてタイミングで呼んでくれたんだって思ってたけど、今となっては凄い感謝してる。
「・・・やっぱりやめます。何となくクリスからもからかわれるような気がしてきたので」
「じゃあ、飯も食い終わったしデート行くか。先に確認するけど手繋いでいいか?」
「・・・街から出てある程度たったらいいですよ」
「もとからそのつもりだぞ」
ダメって言われると思ってたから良かった。
めぐみんが拗ねないレベルで攻めることを意識して頑張ろう。
次回の更新時期とシリーズは未定ですが、極力来週中にあげるつもりです。
次回についてはカズめぐしてるかどうかさえ分かりません。