ちょっと就活で忙しくなってきまして、五月末まで不定期投稿になると思います。
改めてお願いします。
今回は短いですがお許しください。
-JIBUNNOPOSITION-
昨日は夕飯の後、トランプで遊び時間を潰し、テレポートで隣町にあった爆裂スポットに行き、マナタイトを使って宿屋に戻った。
そして、今は何をしているかと言うとめぐみんが起きるのを待っている。
好きな人の寝顔を眺めるのはとても健康にいい。
目がスッキリするし、表情筋は緩むし、とにかく最高である。
「・・・おはようございます。当たり前のように寝顔見るのやめてもらっていいですか?」
「ありがたいと思いながらめぐみんのご尊顔を見てたから当たり前だとは思ってない」
起きてすぐはジト目だったのに、今はもう視線があちこちに行って焦ってるのがよく分かる。
やっぱり焦ってる所見るの楽しいな。
「な、何がご尊顔ですか!当たり前のようにというのはそう言う意味じゃないですよ全く!」
「寝顔見るくらい許してくれよ。めぐみんが早起きした時に俺の寝顔みててもいいからさ」
「今日で同じ部屋で寝るのは終わりですよ?」
あまりにも幸せな時間を過ごしすぎて忘れてた。
そうだよな。
まずは拠点を手に入れなきゃだよな。
「めぐみんが朝早起きして馬小屋に来れば見られるだろ?」
「何故私がそこまでしなきゃいけないんですか。私はカズマの寝顔に興味ないですよ」
やっぱりゼロからって難しいな。
興味ないって一番傷付く言葉だ。
寝顔か。
そう言えば昨日はめぐみんの方が早くに起きてたよな?
「よく考えたら昨日俺の寝顔見てたよな?」
「カズマみたいにマジマジ見たりしてませんよ。直ぐに私も眠りに落ちましたし」
「で、俺の寝顔見た感想は?」
「案外可愛いねがって何言わせてるんですか!」
無関心はなかったようで良かった。
怒って詰めて来てるけど、俺かしたらご褒美でしかないとめぐみんは気付いてない。
「自分で言ったろうが」
「カズマはどんな感想を抱いたんですか!」
カウンターだとばかりに質問してきた。
これ、めぐみんが紅くなるの想像に固くない。
だって、俺もこれやってめちゃくちゃ恥ずかしい思いしたし。
「超可愛くて、食べちゃいたい位の可愛さだと思って、癒し効果抜群で、後は魔道カメラ欲しいなって、そうそうこの寝顔で飯三杯は...」
「もういいです!それ以上何か言ったら引っぱたきますよ!」
「自分から聞いといて酷くないか?」
理不尽過ぎる。
寝顔見た感想まだまだあるのになあ。
まあ、言われる側の気持ちも分かるし、これくらいにしておこう。
「カズマが恥ずかしいこと言うからですよ!」
「俺だって恥ずかしいわ!お前が聞いたから答えたんだろうが」
「逆ギレ!?恥ずかしいなら言わなきゃいいんですよ!」
・・・めぐみんに言われると釈然としないな。
ゆんゆんに勝つ為、俺と一緒に風呂に入ったとか言ってたし、あの時凄く恥ずかしがってたからな。
「言わなきゃ伝わらないだろう?」
「・・・もうどうでもいいです。ギルドに向かいましょう」
このまま不機嫌なめぐみんだと困る。
何か言って場を和ませるか。
「めぐみん」
「何です?」
「愛してる」
「えいや!」
「ぎゃあああああ!?」
見事なストレートパンチが俺の腹部に入った。
いきなり何をと思ったけど、そう言えばさっきこれ以上言ったら引っぱたくって言ってたな。
でもこれ引っぱたくではなく、殴る何だよな。
そんなことより、マジで痛い。
折れてないよな?
「あれ?カズマとめぐみんじゃない?どうしているの?」
「隣町に行ったのではなかったか?あと、カズマは何があったのだ?」
まあ、当然の反応だよな。
本来は昨日着いた頃合だからなあ
「テレポートで帰ってきた。これは、めぐみんに後ろから近付いて驚かせようとしたら、痴漢か何かだと思われてやられた」
「それでこの早さというわけか。カズマ、イタズラは程々にな」
「そういうこった。お前らは何やってたんだ?」
めぐみんはまだお怒りのようで、そっぽ向いて話に入る気は無さそうだ。
ダクネスの言う通り、からかうの控えようかな。
でも、そうするとアワアワしてるめぐみんが見られなくなる・・・
くっ、なんと言うジレンマ!
「二人でクエストは厳しいからな。私はトレーニングをしていた」
「私はバイトよ。土木工事の仕事手伝いに行ってたのよ」
「なるほど」
大方予想通りな返事だった。
他のパーティーに飛び入り参加とか出来る二人じゃないからな。
「ところでお土産は?」
めぐみんの手料理に浮かれて忘れてた。
どうしよう。
アクアのキラキラした目が向けられてるけど、どうしたものか。
「・・・忘れてた」
「・・・めぐみんは何かあるわよね?」
「すみません。私も忘れてました」
ですよね。
あの状況でお土産とか、考えになかった。
行く時は考えてたけど、帰りに買えばいいと思っていたら、夕飯が決まって、それが楽しみ過ぎて食材のことしか頭になかった。
「・・・」
「代わりにって言うとなんだけども俺とめぐみんが料理振舞うってのはどうだ?」
これはめぐみんと喧嘩するフリしなくてもいいかもしれない。
めぐみんがさっきから指をポキポキ鳴らして、やる気満々だったから喧嘩は回避しなくては。
「料理?二人が料理出来るなんて思えないんだけど」
「料理スキル持ちを舐めるなよ?」
「私は家で料理していたので、それなりに自身ありますよ?」
めぐみんからの圧がアクアに移った。
料理が出来ないと思われていたのが、癪に障ったらしい。
アクアは少し考えてから言った。
「じゃあ、それで許してあげる。ダクネスもそれでいいわよね?」
「うむ」
何とか怪しまれることなく二人で肉じゃが作る流れになった。
ただ、昨日建前として料理対決をと言ってたのが、本音で料理対決になりつつある。
何を作るかは秘密という事で、二人で買い物に来てるのだが、俺が当初予定してたデートっぽさのある買い物ではなくなってしまった。
「私は負けませんよ?」
「俺だって負ける気はない」
「勝ちを譲ってくださいよ。私の事愛してるんでしょう?」
やっぱりめぐみんの適応能力高すぎないか?
まあ、俺がこんな返ししたら逆に俺が手玉に取られるから変に仕掛けなかったってのもあるけども。
「それとこれとは話が別だ」
「カズマのいけず。そんなだからモテないんですよ」
「モテなくても結構。俺の攻略対象は一人だけだからな」
モテる?
モテた所で好きな子が自分のこと何とも思ってなかったら意味は無い。
多少は意識してくれてるとは思うけど、まだ無関心な所があるから、ちゃんと振り向かせないと。
「・・・ふん!絶対カズマを負かせてやります!」
勝負するなら本気が一番だ。
それに、本気の料理を食べられるってことで、俺的には結果オーライだ。
「私はこれから寄るところがあるので、これ持って帰ってください」
「おい、これ全部一人で持って帰れってか?」
袋いっぱいに入った物が四つ。
確かに持って帰れないことは無い。
自分から言うのと言われてやるのは全然意味合いが違う。
「無理ではないでしょう?これ鍵です」
「・・・はぁ、まあ、俺が持つって言うつもりだったからいいけどさ」
「ではお願いします」
レックス達の所に相談だよな。
ここは止めない方がいいか。
それにしても、このツンケンした感じ、いつもゆんゆんはこんな思いだったのだろうか。
宿屋に到着。
食材は冷蔵庫に片付けた。
そう冷蔵庫に。
この世界はよく分からん。
何でも魔力で冷気を保つらしい。
冷蔵庫があるなら炬燵とか、クーラーはなんでなかったのかと未だに謎だ。
他にも焼きそばパンはあるけど、焼きそばはないとか。
考え出したらキリがない。
やることもないし、めぐみんの相談とやらを盗み聞きしに行こうかな。
などと邪な事を考えていると扉をノックする音が聞こえた。
「すみません」
「はーい」
「あれ?部屋間違えました。すみません」
配達の人か。
多分、実家からの手紙とかなんだろうな。
「ってあれ?やっぱりここで合ってるじゃん」
号室を確認して部屋間違いじゃないと気付いたらしい。
俺まだ目の前なのに、普通に話し出したな。
「めぐみんさん部屋移ったのかなあ。オーナーに聞きに行くの面倒なんだよなあ」
おっと、いけない。
このままオーナーの所まで行かせたらダメだよな。
「いや、めぐみんの部屋で合ってますよ。郵便なら俺が預かっときます」
「・・・めぐみんさんのお兄さん?」
「仲間ですよ。俺紅魔族じゃないですから」
やっぱり兄妹だと思われるのは嬉しい。
めぐみんが怒る理由はさっぱり分からん。
「もしかしてめぐみんさんの彼氏さん?」
「だったらいいんですけどね」
「違いましたか。えっと、これがめぐみんさんへの届けものです」
うん。
彼氏と思われるのも、兄だと思われるのもどっちも同じくらいに嬉しいな。
「ありがとうございます」
「あと、これはお仲間のカズマさんと言う方にとゆいゆいさんとひょいざぶろーさん。あっ、めぐみんさんのご両親から預かってるものです。カズマさんに渡して貰えますか?」
あの二人から俺に?
こんな時期に手紙なんて貰ったことないよな?
「カズマは俺です」
「あれ?カズマさんですか?でも確かあのお二人未来の息子に届けてくれと」
あっ、仕送り増額の件か。
二人ってひょいざぶろーさんまで噛んでるのか。
俺のことは伝えなくていいって言ったのにちゃんと手紙送ったんだな。
「もしかしてそれで彼氏か聞いたんですか?」
「ええ、まあ。仲間の男性で宿屋にも入ってると言う状況から推測すると」
「あははは、ちゃんと受け取ったんで、よろしく伝えといてください」
「承りました。またのご利用お待ちしてます」
さてと、手紙にはなんて書いてあるかな。
なんて考えているとまた扉が叩かれた。
「カズマくん!手紙読む前にあたしとデートしない?」
「丁重にお断りします」
扉を開けると共にクリスの誘いを断った。
一周目なら普通についてっただろう。
「なんでさ!」
あんたが一番理由を知ってるだろうと言いたいが、面倒だしやめておこう。
断る理由はめぐみんがいるってこともだし、加えて、今は手紙とかめぐみんの相談がどうなってるのかとか気になることが多いからそんなことしてる場合じゃないのも大きい。
「で、何しに来たんだ?」
「めぐみんがどんな相談してるか気になるでしょ?」
「そりゃまあ」
「あたしのせいでこんなことになってるから、ちょっとは手助けしようかなあっと」
罪の意識はあるらしい。
そりゃあそうだ。
もし、こっちにコピーされるのがプロポーズ二日前の俺とかなら、めぐみんに怪しまれずに、めぐみん攻略に移れただろうし、逆にプロポーズ後でも、周りの状況とかから、違和感に気付けばくっつかなければいいだけ。
よりにもよってアクションを起こす日だったのが何よりも問題だ。
「で具体的にはどうするんだ?」
「めぐみんがお茶してるお店の天井上に隠れ家があって、お店での会話も聞けるんだけど、どう?お店は敬虔なエリス教徒が経営してるから安心してね」
いくらエリス教徒経営でも、覗きを許す訳ないだろう。
と言うか、敬虔なエリス教徒ならそんな犯罪紛いな行為認めないはずだ。
アクシズ教徒なら分からなくもないけど、怪しいなこれ。
「それ本当にエリス教徒か?天界の天使とかじゃないよな?」
「・・・キミのような勘のいい転生者は嫌いじゃないよ」
「嫌いじゃないのかよ」
あの有名作品のワンフレーズをいじって言ってくるとは。
やっぱりクリス、と言うか、エリスは日本のマンガアニメに親しんでるのな。
「あたしがどうしてキミを協力者にしたのか分かる気がする」
「へいへい。てかどうして手伝ってくれるんだ?」
「会った時にも言ったけどここに呼んじゃったこと悪いと思ってるからだよ」
等と供述しているが、怪しい。
神器回収させられるよな絶対。
「本当にそれだけか?」
「何を疑ってるのか知らないけど、裏なんてないからね?」
「嘘だったら怒るからな。案内頼む」
めぐみんが俺をどう思っているのかを聞ける数少ないチャンスを逃す訳にはいかない。
仮に要求があっても、この情報には見合ってるかもしれない。
「それじゃあ、潜入行ってみよう!」
「行ってみよう!」
この人覗きの趣味があるんじゃなかろうと思うくらいにノリノリなお頭が俺の手を引いて、めぐみんのいるお店へ向かうのであった。
次回もこのシリーズの更新だと思います。