ポケットモンスター 転生したのは初めに旅立った子供   作:剣の舞姫

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ついにグレンジム! カツラ戦です


第39話 「グレンジム! 熱い炎の戦い」

ポケットモンスター

転生したのは始めに旅立った子供

 

第39話

「グレンジム! 熱い炎の戦い」

 

 ポケモンリーグに出場する為、旅を続けるソラタはついに7つ目のジムがあるグレン島に到着した。

 グレンジムにて勝利すれば見事バッジ7個となり、残り1つという所まで来る。船でグレン島に向かうソラタは船内にある電話からオーキド研究所に連絡を入れてライバル達の近況を確認している。

 

「え!? じゃあサトシの奴もグレンジムに勝って、もう出発してるんですか?」

『うむ、お主が修行している間にサトシに抜かれてしまったようじゃな』

「そうですか……少しのんびりし過ぎましたね」

 

 聞けばシゲルも既にジムバッジを10個も集めてリーグ挑戦権を得ているのだとか。

 

『じゃが、ソラタも十分ポケモンを育ててグレンジムに挑むのじゃろう? ならば多少の遅れなど問題無かろう』

「そう、ですかね?」

『うむ、ソラタは優秀なトレーナーじゃ。期待しておるぞ?』

 

 オーキド博士との通話を終えたソラタは暫く船室でのんびりしながらグレンジムでの戦術を構築していた。

 既に出すポケモンは決まっている。後はグレンジムのジムリーダー・カツラのポケモンを予測しつつ、どのように戦うべきなのかを考え、使う技などの戦術も考えて行かなければならない。

 

『まもなく、当船はグレン島に到着致します。船内のお客様は下船の準備をお願い致します』

 

 船内アナウンスで船がグレン島に近づいている事を知らせてきた。もう30分もしたらグレン島の港に接岸するらしい。

 

「あれ? そういえばサトシがもうグレンジムに挑戦した後って事は……グレンジム使えないんじゃないか?」

 

 微かな記憶で、そういえばサトシがグレンジムに挑戦した時に何らかのトラブルでグレンジムが使えなくなって火山口でジム戦をしていたような気がする。

 確か、サトシのリザードンとカツラのブーバーのバトルが火山でのバトルだった気がしたのだが。

 

「あれぇ?」

 

 もしかして、グレンジムに挑戦出来ないかもしれない? そんな予感がして、一瞬不安になってしまった。

 そんな不安を抱えながら、ソラタの乗る船はグレン塔の港に接岸、ソラタ含めた乗客は下船する事になるのだった。

 

 

 グレン島はカントーでも随一の温泉地でもあり、有名な観光地でもある場所だ。当然、カントー中どころか、世界中からグレン島に観光に来る者が多く、島には多くの温泉旅館やホテルが存在している。

 ポケモンセンターも基本的に常に満員状態で、グレン島に行くには必ず事前に泊まる場所を予約しておかなければ野宿するハメになると言われている程だ。

 なので、ソラタも当然だがグレン島に向かう前に旅館を予約しており、船を降りて直ぐに予約していた旅館にチェックイン、ポケモンは船に乗る前に回復を済ませているので、直ぐにでもグレンジムに挑戦出来る状態だ。

 

「えっと、確かカツラさんはペンションを経営してるんだったよな……えっと、確か名前はペンションなぞなぞ、だったっけ」

 

 元々観光気分で訪れるチャレンジャーを快く思っていなかった為、ジムを閉鎖して温泉付きのペンションを経営している筈だった。

 

「旅館で貰った観光案内が役に立つな」

 

 観光案内のパンフレットを広げてみれば、確かにペンションなぞなぞの場所も書かれていた。

 早速その場所に向かうと、前世で見たアニメの通りのペンションが見えてきて、その入口には赤いアロハシャツを着た金髪のカツラを被った男性が掃除でもしているのか箒を持って立っている。

 

「あのー! すみません!」

「ん? おや、いらっしゃい」

「あ、すいません。ペンションの客じゃないんですが……グレンジムのジムリーダー、カツラさんですよね? 俺、マサラタウンのソラタって言います。ジム戦に来たのですが」

 

 ソラタが名乗ると、男性……カツラの目の色が変わった。

 

「成程、君がキョウの言っていたソラタ君か……しかもマサラタウン、サトシ君と同じ町の出身か」

「やはり、サトシはもうバトルを終えたんですね」

「ああ、良いバトルをさせて貰ったよ……キョウから話は聞いているよ、見所のあるトレーナーだとね」

 

 だが、残念な事にカツラが言うには地下のジムの修復はまだ終わっていないらしい。なので、ジム戦をしようにもそれが出来る状況にないとのこと。

 

「そう、ですか……」

「いや、申し訳ないね……しかし、キョウが絶賛する程のトレーナーならば、私も興味がある。このまま何もせず帰すのも忍びない。ゆえに、着いて来なさい」

 

 もしかして、サトシの時と同じ火口でのバトルになるのかと思いきや、カツラに連れられて案内されたのは、グレンタウンのポケモンセンターだった。

 

「ジョーイさん、悪いがバトルフィールドを借りれるかな?」

「あらカツラさん、構いませんが……もしかして、ジム戦ですか?」

「ああ、まだジムの修理が終わってないのでね。申し訳ないがポケモンセンターのフィールドでジム戦をさせて貰いたい」

「わかりました、でしたら審判は私が務めましょう」

 

 何と、ポケモンセンターのバトルフィールドを借りてジム戦をする事になった。しかもジョーイさんが審判役を務めてくれるという何とも申し訳ないというか、贅沢というか。

 

「さあソラタ君、早速ジム戦をしようか。キョウが認めた君の実力を私にも見せておくれ」

 

 ジョーイさんが受付をラッキーに任せて3人でバトルフィールドに出た。話を聞いていたセンター内のトレーナー達も観客としてフィールドの周囲に集まっており、随分と賑やかな事になっている。

 

「それでは、これよりグレンジムのジム戦を開始します。使用ポケモンは共に3体、どちらかのポケモンが3体戦闘不能となった時点で試合終了となります。尚、バトル中のポケモンの交代はジムリーダー、チャレンジャー共に禁止となります」

「ではまずこちらから行くぞ、いでよキュウコン!!」

「こっちも行くぞ、ガバイト!!」

 

 カツラが出したポケモンは予想通りキュウコンだった。そしてソラタはガバイト、相性の面では有利だが、当然カツラもジムリーダーとして相性の悪さをカバー出来る腕を持っている筈、油断は出来ない。

 

「ほうガバイトか、カントーでは珍しい」

 

 カツラが感心したという声を漏らすが、それも周囲のざわめきに掻き消された。当然か、カントーではまず見ないガバイトという珍しいポケモンに周囲が色めき立っているのだから。

 中には欲しいやら、試合が終わったら交換したいやら、そんな声も聞こえるが、ソラタは交換に応じるつもりは無い。

 

「では、キュウコン対ガバイト、バトル開始!」

「キュウコン! まずは様子見だ、“おにび”!!」

「させるなガバイト! “ストーンエッジ”!!」

 

 “やけど”状態にされては困る。キュウコンの“おにび”をガバイトの“ストーンエッジ”で盾にする事で防御したソラタは直ぐにガバイトへ指示を出した。

 

「“すなあらし”だ!」

「ガッバァア!!」

 

 ガバイトを中心に砂嵐が巻き起こり、キュウコンも飲み込んでバトルフィールドが砂塵の舞うフィールドへと変貌した。

 これでキュウコンは少しずつダメージを受けていく事になるので、持久戦は不利になる。

 

「ほう? キュウコン、“ほのおのうず”」

「コォオオオオン!!」

 

 キュウコンが炎を吐いたが、巻き起こる砂嵐によって炎が瞬く間に掻き消され、上手く技として機能しない。

 

「随分と強力なすなあらしだ、まさかこちらの炎技を封じるとは……だが、まだ甘いぞ! キュウコン! “ねっぷう”!!」

「コォン! コォオオオオ!!!」

 

 キュウコンから熱を帯びた風が放たれ、フィールドを舞っていた砂嵐が吹き飛ばされていった。

 更に“ねっぷう”はガバイトにも襲い掛かり、防御を姿勢を取ったガバイトは多少後退したものの、確かなダメージを負ってしまう。

 

「やりますね」

「これくらい、ジムリーダーならば当然だ」

「なら……ガバイト、“スケイルショット”!!」

「ガァバババババ!!!」

 

 次の一手を考えたソラタは先ずガバイトに“スケイルショット”を指示、連続の突きによるドラゴンのオーラを纏った空気の弾丸がキュウコンに襲い掛かった。

 

「“ほのおのうず”!」

 

 しかし、その弾丸もキュウコンが壁の様に作り出した“ほのおのうず”に阻まれてしまい、キュウコンには届かなかった。

 だが、それで良い。狙いは“スケイルショット”によるダメージではなく、キュウコンの目の前を炎で塞ぐ事にあったのだから。

 

「今だ! “じしん”!!」

「っ! しまった!!」

 

 炎の壁によって“じしん”のタイミングが図れず回避するタイミングを大きく外してしまい、キュウコンは飛び上がる前に“じしん”による衝撃波の直撃を受けてカツラの所まで吹き飛ばされてしまった。

 

「キュ~」

「キュウコン、戦闘不能! ガバイトの勝ち!!」

 

 先ずは一勝、キュウコンを倒してカツラに最初に黒星を付けた。だが、まだまだ油断は出来ない。

 次に出すカツラのポケモンが何なのか、それによって対応は変わるのだから。

 

「ふむ……見事だ。それに一勝した程度では油断もせんか、確かにキョウが褒めるのも納得だ」

 

 キュウコンをボールに戻しながら何かを呟いたカツラは、そのまま次のボールを取り出してフィールドへ投げる。

 

「2番手はコイツだ、ゆけウインディ!」

 

 カツラの2番手は、でんせつポケモンのウインディだった。ガーディの進化系であり、カントーの炎タイプの中でも最速を誇る素早さを持った手強い相手だ。

 

「ガバイト、行けるな?」

「ガバッ」

 

 相手にとって不足無し。ガバイトも進化して今までより戦える事でテンションが上がっているのか気合も十分だった。

 

「では、ウインディ対ガバイト、バトル開始!!!」

「今度はこっちから行くぞガバイト! “ストーンエッジ”!!」

「ウインディ、“しんそく”」

 

 ガバイトの“ストーンエッジ”を、“しんそく”で回避するウインディ、グレンジムのジム戦はまだまだ始まったばかり。

 果たして勝利の行方はどちらの手に輝くのか、次回に続く。




次回もカツラ戦の続き。さて、勝敗の行方は。
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