ポケットモンスター 転生したのは初めに旅立った子供   作:剣の舞姫

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第65話 「アローラ! ピカチュウ、進化の輝き」

ポケットモンスター

転生したのは始めに旅立った子供

 

第65話

「アローラ! ピカチュウ、進化の輝き」

 

 ジョウトリーグ出場の為、修行の旅に出ていたソラタはカロス地方での修行を終えて、次の目的地であるアローラ地方へ向けて機上の人となっていた。

 ソラタを乗せた飛行機はカロス空港からアローラ地方のメレメレ島にある空港へ向かって飛んでおり、もう間もなく着陸準備に入る時間となっている。

 乗客が着陸が近い事に気付いてトイレに立っていた者などが席に戻り始める中、自分の席に座ってアイマスクを着けたまま寝ていたソラタは人の動く気配を感じて目を覚まし、そっとアイマスクを外して機内時計に目を向けた。

 

「あぁ……そろそろ時間か」

 

 コキコキと首を鳴らしながらアイマスクをポケットの中に仕舞いながら掛けていた毛布を畳んで近くを通ったCAさんに返却すると、搭乗前に購入していたアローラ地方のガイドマップを開く。

 そこにはメレメレ島、アーカラ島、ウラウラ島、ポニ島の四つの島からなるアローラ地方について掛かれており、注意事項としてライドポケモンに登録されているポケモン以外に乗って飛行する事を禁止すると書かれている。

 

「あ、ってことはリザードンに乗って飛ぶのは駄目って事か」

 

 そうなると、アローラ滞在期間中に移動出来る場所に限りが出来る。初日はメレメレ島に泊まる予定だが、翌日の朝早くにはアーカラ島に移動する船に乗らないと滞在期間をオーバーしてしまいそうだ。

 

『乗客の皆様、間も無く当機はアローラ地方、メレメレ島空港への着陸準備に入ります。お席をお立ちのお客様は席にお戻り頂き、シートベルトを締めて頂くようお願い申し上げます』

 

 機内アナウンスが流れて直ぐに頭上のシートベルトのランプが点灯した。着陸準備に入った飛行機は徐々に高度を下げてメレメレ島空港の滑走路へ入る用意を始めたらしい。

 

「着陸まであと30分って所か……」

 

 アローラまで残り僅か、着陸準備に入った飛行機の中でソラタは新しい出会いへの期待に胸を躍らせながら静かに窓から見える景色を楽しむのであった。

 

 

 アローラ地方、メレメレ島空港に降り立ったソラタは真っ先にハウオリシティのポケモンセンターへ行って宿泊手続きを終えると早速観光ついでに情報収集を始めた。

 アローラ独特の食事を楽しみ、周辺に生息しているポケモンについての情報を集めながらゲットしたいと思うポケモンのリストアップをする。

 

「アゴジムシ、イワンコ、ゾロア、ニャース、ベトベター、コラッタ、ヒドイデ、タツベイ、マケンカニ、オンバット……うぅむ」

 

 他にもいるらしいが、目ぼしいポケモンはこんなところか。

 

「ニャース、ベトベター、コラッタ、ヒドイデ、タツベイ、マケンカニは必要無いかな」

 

 となると候補としてはアゴジムシ、イワンコ、ゾロア、オンバットといった所だがオンバットも不要だろうと更に候補を減らした。

 

「アゴジムシ、イワンコ、ゾロア……うむ」

 

 候補を絞った結果、欲しいポケモンは3匹だ。その中でも第一候補から第三候補まで順番を付けるならアゴジムシ、ゾロア、イワンコの順番になる。

 

「よし、探しに行くついでにピカチュウをそろそろ進化させてやろう」

 

 食事を終えてリストをポケットに仕舞うとお金を支払って店を出た。早速ハウオリシティを出て近くにある森へ向かったソラタは適当な所でモンスターボールからピカチュウを出すと、ついでにリュックの中から“かみなりのいし”を取り出す。

 

「ピカ?」

「待たせて済まなかったなピカチュウ、今日ようやくお前を進化させてやれる」

「チュウ!」

 

 ピカチュウもやっと進化出来ると聞いて喜んでいた。ずっと周りの仲間達が進化しているのを羨ましいと思っていたので、漸く自分の番が来たのだと期待に目を輝かせながらソラタを見上げる。

 

「よし、じゃあ行くぞ」

「ピカ!」

 

 そっと、ソラタは手に持った“かみなりのいし”をピカチュウに当てる。すると直ぐに変化が起きた。

 ピカチュウが光に包まれて“かみなりのいし”が吸い込まれるように消えると身体が大きくなり、尻尾の形が変化して先端をサーフボードのようにして乗った姿へ。

 光が消えると、もうそこにはピカチュウの姿は無い。ピカチュウの進化系であるライチュウ、それもアローラのリージョンフォームの姿が立っていた。

 

「ラーイ!」

「ライチュウ! おめでとう!」

「ライライ!」

 

 早速野生のポケモンとのバトルで腕試しをしてみれば、電撃の威力が上昇し、更にエスパータイプが追加された事で“サイコキネシス”も覚えたのか、変幻自在の戦術を身に着ける事に成功していた。

 

「よし、ライチュウはピカチュウの頃から電気技を殆ど覚えさせているから、これからエスパー技を中心に覚えさせて鍛える必要があるな」

 

 鍛えるついでにライチュウと共に歩いて野生ポケモンを探してはバトルしつつ、ゲットしたいポケモンの探索をする事になった。

 この辺ならアゴジムシが高確率で見つかるだろうと探しているのだが、先ほどから中々見つからないのだ。

 

「わう?」

 

 探している内に、鳴き方のおかしいキャタピーを見つけた。はて、キャタピーはこんな犬みたいな鳴き方をしただろうか?

 

「もしかして……ライチュウ! あのキャタピーに“サイコキネシス”!」

「ラーイ!」

 

 サイコキネシスがキャタピーに直撃した、このまま操れる筈なのだが、一切動かない。まるで“サイコキネシス”が効果が無いみたいに。

 

「やっぱり! “10まんボルト”だ!」

「ラ~イチュウウウウ!!!」

 

 今度はキャタピーも回避して、その姿を変化させた。黒い犬のような見た目、間違いなくソラタの欲しいポケモン候補の一体、ゾロアだ。

 

「やっぱりゾロアか! ライチュウ! 接近して“アイアンテール”!」

 

 流石にポケモンリーグの主力戦力だった事もあり、ライチュウへ進化したばかりであっても圧倒的強さでゾロアを下して見せた。

 ゾロアも抵抗しようとしていたが、ライチュウとのレベル差に成す術もないといった所か。

 

「よし、行けモンスターボール!」

 

 ダウンしたゾロアにモンスターボールを投げれば、簡単に中へと吸い込まれ暫く揺れたのちにモスンターボールが軽快な音と共に静まった。

 

「ゾロア、ゲットだ」

「ラッライチュウ!」

 

 順調だと喜びながらモンスターボールを拾って周囲に目を向けると、妙なモノを見た。オレンジ色の四角い何かが地面を掘っている姿。

 

「あのシルエットは……デンヂムシ?」

 

 確かに姿かたちはソラタの欲しがっていたアゴジムシの進化系であるデンヂムシだ。だがソラタの記憶違いでなければデンヂムシの色はオレンジではなく緑ではなかっただろうか。

 

「え、うそ……まさか、色違いのデンヂムシ!?」

 

 それは欲しい。アゴジムシ狙いではあったが、別に進化系のデンヂムシでも良かったし、何より色違いなどという超レア個体なら余計に欲しい。

 

「ライチュウ! あの色違いのデンヂムシに“サイコキネシス”だ! 逃がすな!!」

「ラ、ラーイ!」

 

 早速“サイコキネシス”でデンヂムシを拘束しつつ操ってやれば、地面に潜って逃げようとしていたデンヂムシは暴れながらソラタの足元まで運ばれてくる。

 

「おお、ホントに色違いだ……!」

 

 パンフレットにデンヂムシの絵が載っていたので見比べてみれば、確かに本来の緑とは違う赤み掛かったオレンジの身体、これが進化したら色違いのクワガノンになるのだろう。

 

「よし、早速」

 

 モンスターボールを押し付けてやると、デンヂムシが中へ入る。暫く揺れた後、軽快な音と共に静まった。

 

「色違いのデンヂムシ、ゲットだ!」

 

 初めての色違いポケモン、それがデンヂムシとは何とも嬉しい事だった。まさか短時間で欲しいポケモンを2体もゲット出来た上に、こんなサプライズまで、幸先の良いスタートを切れたのではないだろうか。

 

「よし、後はイワンコを探して、ゲットしたらポケモンセンターに戻りつつ観光でもするか」

 

 イワンコをゲットするならテンカラットヒルの方へ向かえば良いだろうと移動を開始、結果として言うならソラタはイワンコもゲットして、ついでにメレシーまでゲット出来た。

 更にハウオリシティに戻る途中でチュリネやモンメンもゲットしたのでアローラ1日目は充実したものになっただろう。

 翌日にはアーカラ島へ移動してヒレの化石を復元する予定なので、是非ともアーカラ島でも何かゲットしたい所だ。

 

「そういえばアーカラ島のシェードジャングルにはアマカジとかメラルバも居たよな……欲しいなぁ」

 

 こうして、ソラタのアローラ滞在1日目は観光とピカチュウの進化、そして新しいポケモンのゲットで終わった。

 翌日、朝早くの便でメレメレ島からアーカラ島へと移動したソラタに、いったいどんな出会いが待ち受けているのか、次回に続く。




アローラ修行編です
ですが、アローラでメインはポケモンゲットになりそう。そして、実はそこまで長くないので、もしかしたら次回でアローラ編は終わるかもです。
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