ポケットモンスター 転生したのは初めに旅立った子供 作:剣の舞姫
カクヨムに投稿しているオリジナルがちょっとスランプ気味なのでリハビリがてら。
ポケットモンスター
転生したのは初めに旅立った子供
第95話
「報酬」
ジョウトリーグに出場する為、旅を続けるソラタとククリ、そしてシズホの三人は次のジムがあるエンジュシティに向かっている途中で立ち寄った街にて違法オークション摘発に協力していた。
特にその違法オークションにはソラタとククリのデルビル兄妹にとって因縁のあるポケモンハンター、グスタフが関与しており、ソラタとシズホの二人の力で見事グスタフを捕縛、警察に引き渡す事に成功したのだった。
「ソラタ君、シズホさん、ククリさん、協力ありがとう! おかげでグスタフを逮捕する事が出来た! 国際指名手配犯の逮捕は非常に大きい!」
報告会も含めてポケモンセンターの会議室に集まったソラタとシズホ、ククリ、ジュンサーさんにハンサム捜査官、その会議の冒頭でハンサム捜査官が手放しで三人を褒め、グスタフ逮捕を褒め称えた。
「違法オークション摘発及びグスタフの逮捕に貢献した3人には国際警察より是非、報酬を渡したいと思っている。グスタフの懸賞金とは別に、だ」
指名手配を受けているグスタフを捕らえたソラタとシズホには彼に懸けられていた懸賞金を与えられる。
だが、それとは別に国際警察からククリも含めて報酬を渡したいとの事だが、さて何を貰ったら良いのか。
「あ……ハンサム捜査官、ポケモンに使う道具でも良いですか?」
「ん? 勿論構わないとも。何か欲しい道具があるのかね?」
ソラタが思いついたのはとある道具だ。最近手に入れたポケモンに使えば確実に強くなる道具を一つ、思いついた。
「“とくせいパッチ”という道具が欲しいんですけど……」
「“とくせいパッチ”か……カプセルではなくパッチが良いのだね?」
「はい」
「ふむ、入手可能だ。ならば用意しておこう……君達は何かあるかな?」
ソラタは“とくせいパッチ”を希望すると、残るシズホとククリは何が良いかと問われた。
そこでシズホは“エレキブースター”が欲しいと望み、ククリは特に欲しい物が浮かばずハンサム捜査官に任せることに。
「了解した。ならそうだな……君達がアサギシティに到着する頃までに用意しておこう、アサギシティのポケモンセンターに届けておくので、ジョーイさんから受け取ると良い」
流石にすぐに用意するのは難しいアイテムなのでソラタ達がアサギシティに到着する頃までに用意するという話になった。
これからエンジュシティを目指して、エンジュジムでのジム戦をして、それからアサギシティへ向かう事を考えると、なるほど良い塩梅に時間が掛かるので丁度良いだろう。
「では、私はそろそろ行くよ。ソラタ君、シズホさん、ククリさん、いつかまた会おう!」
最後に握手をしてハンサムは去っていった。
ジュンサーさんも逮捕した者達の護送があるので後に続き、ソラタとシズホ、ククリはジョーイさんに預けたポケモン達を受け取りに受付へ向かう。
回復を終えたポケモン達を受け取ったあと、ソラタとシズホはそれぞれオーキド博士とウツギ博士に電話をして手持ちのポケモン達の入れ替えだ。
今回の入れ替えでソラタの手持ちはゾロアーク、デルビル、ツタージャ、ワニノコ、キルリア、デンヂムシに。
シズホも入れ替えてニダンギル、アブソル、モクロー、ミジュマル、クロバット、アゲハントという手持ちになった。
「アゲハントか、ホウエンでゲットしたのか?」
「ええ、ケムッソをゲットしましてそこから」
アゲハントも中々良いポケモンだと感心しつつ、ソラタはコガネ百貨店で購入した“かみなりのいし”を取り出してデンヂムシをボールから出す。
すっかり忘れていたデンヂムシの進化をここでやるつもりなのだ。
「色違いのデンヂムシですか……羨ましいです。私は色違いのポケモンにはまだ会った事が無いですから」
「まぁ、色違いは本当に珍しいからなぁ」
ソラタも運が良かっただけだ。
気を取り直してソラタがデンヂムシに“かみなりのいし”を当てると、デンヂムシの身体が光り出して“かみなりのいし”も吸い込まれるように消えた。
身体が見る見る大きくなり、クワガタのようなフォルムになると、光が消えてデンヂムシの姿はどこにも無くなる。
「クワァ」
「クワガノン……!」
色違いの白いクワガノン、虫と電気の複合タイプで、ソラタがジョウトリーグのサブメンバーとして想定していたポケモンの1体だ。
「色違いのクワガノン、綺麗な白と黄緑です」
「これがクワガノン……師匠、この子はアローラの子って言ってましたよね?」
「ああ、アローラ地方でゲットしたポケモンだ。電気タイプと虫タイプの混合タイプ、強いぞ」
これでジョウトリーグに向けてのサブメンバーが一匹増えたことになる。セキエイ大会で用意していた元々のサブメンバーであるニドクイン、ゲンガー、フーディン、スターミー、ウィンディ、バタフリー、ピジョットに加え、ルカリオ、ファイアロー、ゾロアーク、そしてクワガノン。
後はイワンコをルガルガンに、アマルスをアマルルガに、ツタージャをジャローダに、ワニノコをオーダイルに、キルリアをサーナイトに、デルビルをヘルガーに、それぞれ進化させればサブメンバーも揃う事になる。
当然、ソラタの最強戦力であるメインの6匹も順調に育成を進めており、リザードンとニンフィアは四天王とも十分戦える、勝てると断言出来るまで育った。
ライチュウ、ギャラドス、キレイハナ、ガブリアスについても四天王との戦いに不安は無いというくらいになっているので、目下の目標はバッジ集めとまだ進化を残しているサブメンバー候補たちの育成だ。
「ニダンギル、出て来て」
「ん?」
すると、どうしたのかシズホがニダンギルをボールから出して持っていたリュックの中から何かを取り出したではないか。
見れば、シズホが手に持っているのは“やみのいし”、ニダンギルを進化させるのに必要なアイテムだ。
「私もそろそろニダンギルを進化させようかと思いまして。育成は十分進んで必要な技も覚えさせましたから」
言うや否や、シズホが“やみのいし”をニダンギルに当てると、ニダンギルが“やみのいし”を取り込みながら光り出す。
光が止んでそこにいたのは、おうけんポケモンのギルガルドだった。
「ギルガルド……良いポケモンだよ、本当に」
「ギルガルド……初めて見ました」
次のジムであるエンジュジムはゴーストタイプのジムだ。なのでソラタはゾロアークとキルリアを主体に戦う予定だが、シズホもギルガルドとアブソルを主体に戦うつもりなのだろう。
「進化したことで“キングシールド”も覚えただろうから……これは厄介だな」
「でもまだまだですよ。メインの子達ほどの練度はありません」
「それは俺も同じだ。今育てているサブメンバーも育成中の段階だから、メインのメンバーに追い付くには時間が掛かる」
ソラタがそうだから、シズホも同じだろうと判断した上で言えることだが、二人ともメインのポケモンは既に四天王クラス、そのレベルにサブメンバーを追い付かせるとなると時間が足りない。
「サブメンバーかぁ……ランターンがいますけど、私の場合はメインの子達の育成に集中しないとだから、そんな余裕は無いですねぇ」
「……いや、そうでもないかもな」
「へ?」
確かにククリの場合は、今はまだメインの育成に集中する段階なのは間違いない。だが、先を見越してサブ候補のポケモンをゲットしても良い段階へ入っているとソラタは考えていた。
「だから、これからはゲットしたいと思ったら迷わずゲットすると良い。今のメンバーの事を考えて、サブもバランスを考えながら構成を練ることが出来るなら全然構わないと思うぞ」
「バランス……」
今のククリの手持ちはハヤシガメ、ヨルノズク、デルビル、ヘラクロス、マリル、メリープの6匹、将来はハヤシガメがドダイトスに進化して地面タイプも加わるとなると手持ちのタイプは草、地面、飛行、ノーマル、炎、悪、虫、格闘、水、フェアリー、電気だ。
だからバランスを考えるのであれば欲しいのは岩や鋼、氷、ドラゴン、毒、ゴースト、エスパーのいずれか。
「ジョウト地方だとそうだな……ドラゴンタイプはミニリュウ、ハクリュー、カイリュー、キングドラくらいか?」
「鋼もハガネール、コイル、レアコイル、ハッサム、フォレトスといったところです」
パッとしない、もしくは使用するには初心者には難しいポケモンばかりだと言えばそれまで。とはいえど、それは他地方のポケモンを持っているソラタとシズホだからこその意見であり、ジョウト地方が最初の旅であるククリには贅沢な意見だ。
実際、ソラタとシズホなら鋼とエスパーだったら何が良いかと問われれば間違いなくメタグロスを選択すると答えるし、氷タイプを問われればシズホならクレベース辺りが妥当だろうと考え、ソラタならゴースト混合のユキメノコを選ぶ。
「「……あ!」」
すると、突然ソラタとシズホが同時に声を挙げた。
「ど、どうしたんですか? 二人揃って……」
「いたわ、ジョウトで良い氷タイプ」
「デルビルと悪タイプが被りますけど、間違いなく良いポケモンですよね」
「ど、どんなポケモンですか?」
「「ニューラ」」
二人揃って挙げたポケモンは氷と悪の複合タイプであるニューラだった。いや、より正確に言うなら、その進化系であるマニューラか。
「マニューラに進化させれば相当厄介なポケモンだな」
「素早い上に物理攻撃力が高いから、懐に入り込んで物理攻撃されると厳しいですよね」
因みに、ククリの手持ちでドラゴンになれる可能性があるのはメリープの進化系であるデンリュウのメガシンカだ。
メガデンリュウはメガシンカ前は電気単体だったタイプにドラゴンが追加されるので、この先ククリがメガシンカを会得してデンリュウナイトを入手すると想定した場合はドラゴンタイプの加入を急ぐ必要も無い。
「ジョウトの鋼だったらシズホ、エアームドもいるよな?」
「ああ、そういえばそうでした」
何だかんだとジョウト地方のポケモンにも相手にすると厄介な強力なポケモンはいる。後はククリがこの先、どんなポケモンをゲットするのかは、彼女次第といったところか。
「わかりました! サブメンバー、自分なりに考えてみます! あ、でも……アドバイスが欲しいときは」
「勿論、アドバイスはするさ。師匠としてな」
こうして、ククリのこの先にゲットするであろうポケモンはどんなポケモンなのかと予想しながら3人はポケモンセンターを出て次の街へ向けて旅立つのだった。
いよいよ、エンジュシティは目前。次のジムであるエンジュジムへの挑戦に向けて、3人の旅は、まだまだ続く。
次回はいよいよエンジュシティ到着! ジムに挑戦か、それともシズホの母方の実家に行くか。どうしましょうね。