※ 文の書き方初心者です
それでも良ければ読んでいただけたら嬉しいです!
「んーっ……暇だぁ」
黒い大きな三角帽子に白いエプロンを身に纏う金髪ロングの少女、霧雨魔理沙は縁側でぐぅーっと伸びをして、そのままバタンと後ろに倒れる。
「良いじゃない、平和で。誰も傷つかないし、何より私が楽できる」
赤い巫女服、赤いリボンに黒い髪が映える少女、博麗霊夢はお茶を一口飲み、ホッと一息吐く。
「まあ、少し暇すぎる気がしない事もないけれど……。これが嵐の前の静けさじゃないことを祈るわ」
「弾幕ごっこしようぜ!」
「やらないわよ。昨日もやったし」
「身体を動かしてないと鈍っちゃうじゃんかー」
「まったくもう……ちょっとだけだからね」
「ワーイだぜ」
ーーーーーーーー
ーーーー
「あぁぁぁー今日も勝てなかったぁぁぁー!!」
「はい、気が済んだでしょ。さあ帰った帰った」
悔しいという心情を微塵も隠そうとしない魔理沙を冷たくあしらう霊夢。
しかし、その表情は心なしか嬉しそうだ。
「明日は絶対勝つからな」
「はいはい……って、明日も来るのね」
ーーーーーーーー
ーーーー
「ふぁ〜ぁ……暇だぁ」
魔理沙は大きな欠伸を一つして、ぐでぇ〜っと机に突っ伏した。
「だからって私の所に来なくても……」
青を基調とした服の上に白いケープを羽織り、まるで人形の様な姿の少女、アリス・マーガトロイドは淡々と人形を作りつつ、魔理沙の愚痴に付き合う。
その顔には抑えきれない喜びが滲み出ている。
「だってぇ、霊夢の奴が全然構ってくれないんだもん」
「あら、私は二番手なのね」
「いや、流石に早朝から窓を突き破るのは失礼かと思って」
「普通に入って来るって選択肢はそもそも存在しないのね……」
「って事でアリス、弾幕ごっこしよう」
「また唐突に……分かったわ。その代わり、私が勝ったら次からは一番に私の家に寄ってね」
「OK、ってかそんな条件なら勝ち負け関係なく良いって言うけどな」
「もう! 魔理沙ったら……///」
ーーーーーーーー
ーーーー
「いやぁ良い汗かいたーっ!」
「あら、もうこんな時間? 今日はここまでね」
気がつくと辺りはすっかり闇に包まれ、夜の帳が下りていた。
「夕飯にするけど……魔理沙も食べる?」
「ワーイだぜ」
ーーーーーーーー
ーーーー
「いやー食った食った。ごちそうさま」
「まさか出した料理全部食べるとは思わなかったけど……。そんなに美味しそうに食べられると、作った甲斐があるって思えるわ」
魔理沙が大きく膨れた腹をポンポンと叩くのを見て、アリスはとても嬉しそうだ。
「いや、美味いぜ、冗談抜きで。料亭を経営できるレベル。これからも私に美味しいご飯を作ってくれよ」
「えっ……え、えぇっ!? ちょっ、それってどういう−−−−」
「んじゃ、また明日な〜」
顔を赤らめてくねくねしているアリスを背に、魔理沙はアリス宅を後にした。
ーーーーーーーー
ーーーー
「よし、私に専属料理人が出来た。これで私の毎日の美味しい食事は約束された訳だな」
魔理沙がこれから来るだろう明るい未来に思わず笑みをこぼしながら、箒に乗って空を飛んでいると突然、ドンッという音と共に空気が揺れた。
「な、何だ今の?」
その後、何やらキーンという甲高い音が聞こえる。
何かが空気を切り裂くような、そんな音が。
「うわ、まぶしっ!? 何だ何だぁ?」
前方がキラッと光ったかと思うと、何かがこちら目掛けて一直線に飛んで来る。
「危なーーうわっ!!」
ギリギリのところでそれを躱すと、後から衝撃波が襲って来た。
「わわっ、とぉ」
魔理沙は何とか箒にしがみつき、態勢を立て直した。謎の光はそのまま地上へと落下して行った。
「……何だったんだ、今の」
ーーーーーーーー
ーーーー
博麗神社では一人の巫女ーー博麗霊夢が、静まりかえった本殿で瞑想していた。
やがて目を開き、呟く。
「また、忙しくなりそうね……」
誰かが神社に近づく気配がする。
それが、面倒な厄介事を持って来るものであると、巫女は勘付いていた。
また暫く平和から遠ざかるかと思うと、深く溜息を吐かずにはいられなかった。
ーーーーーーーー
ーーーー
「うーん、確かこっちの方だったと思うんだけどなぁ……」
魔理沙は光の正体を突き止めるべく、光が落ちていった森の中を探していた。
「ん? あれか?」
ついに魔理沙は光の正体と思われるものを発見した。
「こいつは……人間?」
目の前には、スヤスヤと寝息を立てて眠る幼女の姿があった。
「ふむふむ、これはとりあえず……金目のものを探すか!」
ーーーーーーーー
ーーーー
「……だめだ、こいつ何も持っちゃいねーや」
ひと通り探したが、特に何も持ってはいなかった。残念。
着ている服の質感などから推測するに、幻想郷外の人間のようではあるが。
「しかしこいつ、本当に人間なのか……?」
ざっと見ても、その身体にはかすり傷一つ付いていない。
少なくとも自分の知っている普通の人間ならば、あの高さから落ちて無傷であるなど到底あり得ない事だ。
……もちろん、霊夢は除くが。あいつは巫女だし。
「でも、どう見ても普通の人間……だよな。角や翼なんかは生えてないし、身体が透けたりもしてないし。それにしたって、何で空から降って来たんだ?外の奴が空飛べるなんて聞いたこともないぜ?」
考えれば考えるほど、次から次へと疑問が生じる。
「……ま、そこらへんは専門家に任せるとして。どうすっかな、こいつ。このまま森の中に放っておいたら、きっと妖怪に喰われちまうだろうし。それに、いくら無傷っつっても看病は必要だよなぁ」
ーーーーーーーー
ーーーー
「早苗ー。いるかー?」
魔理沙は鳥居をくぐり、扉を叩いた。
「誰です、こんな夜更けに……何だ、貴女ですか」
すると中から、上が白い巫女服、下に青いスカートを履いた、まるで霊夢の2Pカラーのような服装の緑髪ロングの少女、東風谷早苗が出て来た。
「何だとは何だ。私で悪かったな」
「いえ、別に。で、何の用ですか?」
「そうそう、こいつの面倒を見てほしくてな」
「まあ! その格好は、幻想郷外の人じゃないですか! あ、その人もしかして私のファンだったり? 嬉しい! サインあげた方が良いかな?」
「要らん」
「違うんですか。じゃあ興味無いです」
「何だよその変わり身の早さは……昔の知り合いだったりしないか?」
「そうですね、うーん……。やっぱり分かりませんね」
「そうか。まあそれはいいや。こいつの面倒さえ見てくれれば……」
「それも残念ながら協力できそうに無いですね」
「何でだ? 少なくとも霊夢の所よりはマシだろ? 裕福だし、何より元々幻想郷外に居たお前がいるし。外から来た人間にとっては最高の環境だと思うが?」
「私は仕事で忙しいですし、神奈子さまや諏訪子さまに見つかったら絶対にオモチャにされてしまうこの人が可哀想です。流石にそれが分かっていて引き受ける訳には……」
「まあそれは一理あるな。一応、こいつを拾った私にもちょこっと、ほんの少しだけ責任があるし……。仕方ない、他を当たる事にするよ」
「ご期待に添えず申し訳ありません。あ、もしその人が目覚めたら是非、守矢神社を信仰するように洗脳、もとい説得しておいて下さーー」
「いやだ」
ーーーーーーーー
ーーーー
「霊夢〜」
「帰れ」
「何でだよっ!?」
「何でアンタの顔なんかを1日に二度も見なきゃならないのよ」
「厳密に言えば既に日を跨いでるから今日はまだ1回目だし、私も好きでお前の顔を見に来た訳じゃない」
「ふーん。なら、利害は一致してるわね。じゃ」
「ちょっと待て! 用があるんだよ、お前に」
「どうせアンタの事だからロクでもない事なんでしょ。お断りよ」
「こいつの面倒を……」
「わーわー聞こえない聞こえなーいっ!!」
「じゃあせめて中に入れてくれよ」
「嫌。絶対に、何があっても、中には入れないから」
その台詞を聞いた魔理沙は、懐からおもむろに八卦炉を取り出す。
腕を真っ直ぐに伸ばして霊夢に、そして、その後ろの神社に狙いを定めた。
「……恋符、マスターー」
「何してんのよっ!?」
霊夢は慌てて魔理沙の腕を掴み、その狙いを神社から逸らす。
「スパァァァークッ!!」
〈チュドーンッ!!〉
「ちょっと、私の大切な社に当たったらどうするのよっ!! 早苗んとこと違って建て替える費用なんて無いんだからっ!!」
「お前が方向を変えたせいでレーザーがあらぬ方向に飛んでったんだが、それはどうするつもりなんだ?」
「どうもしないわよ、そんなの。どこの誰がどうにかなろうと知ったこっちゃないわ」
「お前……」
「当たる方が悪いのよ。私に責任はないわ」
「完全に人格が破綻してやがる……」
「で、用事って何よ?」
「えっ」
「『えっ』じゃないわよ。仕方ないから、話だけは聞いてあげる」
「霊夢、お前……最初からそうしとけよ」
プロローグをお読み頂きありがとうございます!
元々ノベルゲームみたいにする予定だったので日本語的におかしい所もあるかもしれませんが、お楽しみ頂ければ幸いです!
今後も一応書いていく予定ではありますが、万が一失踪しても許してくださいw
では、次の更新で!