「みんな、いいニュースと悪いニュースがあるよ」
第6討伐班との共同任務から2日後、食堂で朝食をとっていた我らが第7討伐班の3人の前で、席に着いたマルコが言った。
食堂は朝の6時から9時まで開いてて、メニューは日替わりが3種類、メシ代は給料から天引きだ。
勤務時間が決まってる第2中隊、防衛班と違って、第1中隊は討伐班の集まりだから隊員が任務で出払ってることも多く、食堂の込み具合は日によってまちまちだ。
今日は割と混んでる方だな。ちら、と見ると席を探している防衛班の男と目が合った。俺は親指で俺の隣の空席を示す。首を横に振られた。なんだよ空いてんのに。
「どっちから聞きたい、コフィ?」
「悪い方だな」
「その心は?」
「最後に希望が残るのなら、心にある灯は消えない」
「わーお」
何かコフィが死ぬほどめんどくさそうにいいこと言ってやがる。朝飯、今日はジャイアントトウモロコシのフレークで、こいつの好物だから集中したいんだろう。
ばりばり音を立てて嚙み砕いた後ごきゅごきゅ合成牛乳を一気するのが一番うまい食い方だって言ってるけどもっと静かに食えねえのか。
「じゃあいい方から言おうか。なんと今日は急遽討伐任務が入った。飯を食ったらアラガミの巣に殴り込みだ」
「おっマジか」
思わず声が出る。哨戒任務はアラガミ発見まで時間がかかるし、見つけてもまずは装甲トラックの安全を確保しなきゃならねえから、戦闘開始までやること多くて面倒だ。
その点、討伐任務なら装甲トラックは後方で待機するから、何も考えずに突っ込むだけでいいしつまり最高だ。
「何をヤんだ?」
「ああ、ボルグ・カムランが2体、周辺に大型種の反応が1つ、中型種も4つ、最低でもこれらと戦闘になるってさ。」
「すげえ。ツイてるな」
雑にフォークでぶっ刺した合成ウィンナーを齧りながらハヤテが聞く。まるで知性を感じさせねえ食い方をしやがる。
大体、物を口に入れたまま喋っちゃいけないって学校で習わなかったのか?まあガキの頃は俺達に学校なんかなかったけど。
「じゃあ悪いニュースを、待てマルコ、何でいいニュースから言った?」
「悪いニュースだ。なんと今回のはオヴェスト博士からの指名依頼だ」
「なんてこった」
コフィのスプーンからコーンフレークが零れる。
オヴェスト博士といえばフェンリル極東第2支部技術部所属の天才で、アラガミをぶっ殺すことが三度の飯より好きだっていうやる気に溢れた技術者だ。
しかも斬新な神機やら気持ちいい薬を開発してはGEに実地試験をさせてくれる重度の発明マニアだ。天才ってああいう人のことを言うんだろうな。いやまあ俺もアラガミ殺しの天才だけど。
「あの天才かよ」
「キ・チ・ガ・イ!?今私のことを何とおっしゃった?この熱血最強絶対無敵元気爆発の大天才ドットーレ・オヴェストを!?やさしさと切なさと心強さを兼ね備えた最終形態彼氏である私を!?木漏れ日のような父性で君達GEを見守る私、ドットーレ・オヴェストを!?皆様に愛されて31年、神様にも愛されて31年。お褒めに預かり恐悦至極、どうも。人類の宝、オヴェスト博士です」
飯を食ってたテーブルに仰向けに背中で滑りながら一気にまくしたてる博士から、とりあえず朝飯のプレートをスライドさせて守る。
「君達は変わってしまった」
ガリガリに痩せた白衣の男、オヴェスト博士は急にテンションを落としたかと思うと、天井の照明に両腕を伸ばして泣いた。
俺は合成茶をすすってそれを眺める。ハヤテもマルコもコフィも慰める気はないみてえだ。薄情な奴ら。
「ねえどうして変わってしまったの?あの日ベッドの中で囁いてくれた言葉は嘘だったの?私は涙でシーツを濡らしながら去っていく君達の背中を眺めていることしかできなかった物語、あれから5年、すれ違う人ごみの中、無意識に君達の面影を探してしまう日々」
所々しゃくりあげながら、時には痙攣しながら博士は言う。とうとう博士は両腕で顔を覆って嗚咽を漏らし始めた。
やめてくれよ朝からこんな湿っぽいもの見せられてもさあ。
「あっ見つけた」
「目の前にいたぜ」
ぐりん、と首だけを動かした博士と目が合う。
とりあえず博士の涙が止まってくれてよかった。
「へぇーい、まったりしてにこにこしてどうしたって言うんだい、ぐちゃぐちゃになっても真夏の危険な太陽みたいに笑う君はどこに行ってしまったの」
「目の前にいるぜ」
涙が止まるどころか、今度はいやに陽気になって立ち上がり肩を組んでくる。ははーん、さてはキメてんな。
「もっと苦しんで悲しんで傷ついて大人になりなさいよ!傷つくことを恐れてはいけない、傷つくことは怖くない、傷ついたその先に僕らの未来があるのだから。僕は確かに見たんだ、父さんは噓つきなんかじゃなかった!」
博士は頭が良すぎるからあんまり言ってることが分かんねえんだよな。
「つまり君達には君達らしい、やりがいの溢れた職場があるってことなんだ。危険?難易度?全くナンセンスだ。やってみなくちゃすべては解らないんだ。人類はいつだってそうやって進んできたじゃないか。これは人類にとって小さな一歩だが、だが?あなたが落としたのはこの大きな一歩ですか?」
でも博士はこうやって俺達に仕事を持ってきてくれる。博士の持ってくる仕事は大体酷い目に遭うけどやりごたえがあるし、終わった後に成果品を見せてくれるからやる気が出るんだよな。あとたまに神機もアップグレードしてくれる。
「まあ最近ヒロシマ拠点用の移動式要塞【フノス】にリソースが割かれていてこちらの研究もなかなか進まないのが現状。残念ながら今日は新たな発明品は無しだ!
とはいえ大っぴらに文句を言うわけにもいかんのだ。研究室を取り上げられてしまうだろうからな。愚かなりこの天才の頭脳を認めないつもりか許すまじ!私は我慢のできる男だがこの天才的頭脳が許すかな!?」
ないのか。マジかそれはちょっと残念だ。この前のパイルバンカー型の刀身なんかすげえ威力だった。一発使ったらぶっ壊れたが、あれが量産されたらすげえことになるぞ。
装甲が展開できなかったが攻撃を食らう前にぶっ殺せば些細な問題だ。
「というわけで君達には難度の高い素材を集めてきてもらう。ついでにいっぱい苦しい思いをして貴重なデータを私に提供しやがれ。GEとアラガミの限界を超えた戦いの果てに新たな可能性が切り開かれるのだ。サクッと限界を超えてきたまえよ」
「限界?」
「ウロヴォロス!そもそもアラガミはあのサイズまで巨大化できるのだ!それが何故ほとんどのアラガミは中型や大型のサイズにとどまっている?身体を構成する物質なんてどこにでもあるじゃないか!何がアラガミの大きさを決める?
ハンニバル!全ての大型アラガミはあの火力を出すことができるんじゃないのか?ボルグ・カムランだって同じ火力を出せるはずなのに何故そうならない?何が制限している?コアの性能なのか?ではコアの性能は何によって決定される?」
「――――――ッ!?俺達のオラクル細胞は限界性能を発揮していない・・・・・・ッ」
コフィが何かに気付いたらしい。こいつ下手すりゃマルコより頭いいんじゃねえかって時があるからな、後で何の話なのか教えてもらおう。
ハヤテも何かを考えこんでるがお前はそんなに頭よくねえだろ。
マルコは博士の話に興味なさそうだ。何食ってんだそれ。ゼリー?おいおいデザートがあるとか聞いてねえぞ。
「私は知りたい……!オラクル細胞の全てを……!そしてそのためには君達頭のおかしい第7討伐班の力が必要だ。君達だけが頼りだという事実。それが現実。というか君たち以外に実験に付き合ってくれる連中がおらんのだ。……何で君達はいつも私からの任務を受けてくれるのかね。ひょっとして、愛?惚れた弱み?私の身体が目当てなの?」
「それはあなたが危険性を度外視するからです、博士!」
うわびっくりした、俺の斜め向かい、マルコの後ろで鋭い声が上がった。そっちを見ると、金髪を後ろで結い上げた、可愛いめの美人が立ってた。キレてるけど。
ケイティ・イングラム中尉。第1討伐班に所属する超すげえ槍使いのGEで、第2支部ランクは10位。称号は『守護者』。凛とした美人で、強くて真面目で使命に燃えてるからGEにもGE以外にもファンがいっぱいいるんだとか。
―――第2支部ランクは、第2支部のGEで上位を表彰しようってことで始まった制度で、12人が選ばれて、半年に1回更新される。大体のGEはこれに選ばれたいって願望がある。格好いい称号も貰えるしな。
GEになりたてのガキは大抵自分の称号を妄想する。
ちなみにマイ姐さんは『銀の腕』で、第12位。やっぱすげえんだよな。
「我々GEは人類の守護者、決してあなたの実験動物ではありません!」
で、そのケイティ・イングラム中尉はどうも博士のことが気に入らないらしい。いつの間にか俺達の傍まで来ていて、突然興奮し始めた。病気かな。
「断りなさい、マルコ・サントス。班長には任務に対する拒否権が存在します。班員を危険に巻き込まないのも班長の義務です!」
「班員の安全には配慮してくれるのが博士ですよ、中尉。GE以外の班員ですが」
「あなたはこれ以上このキチガイの馬鹿げた実験に付き合う気ですか!」
マルコが何とかなだめようとしてるけど、分が悪いみてえだ。
「博士、GEじゃんけんしよう。これが剣形態、こっちが銃形態、これが装甲展開」
「むむむ、興味深い変型機構だ、君が考えたのか」
「いやガキどもがやってるのを見てさ。これが捕喰で全形態に勝てる」
「むーん、ゲームバランスはともかくこの変型機構は面白いぞ。この変型、うーぬ何かのヒントになるやもしれぬ」
何か暇になったので最近ナゴヤ拠点で会ったガキどもがやってたGEじゃんけんを博士に教える。両手の指で神機の3形態を再現するやつで、ガキなりに変型機構を再現してるのが面白かった。あいつら意外とよく見てる。あと両手の指が全部離れると負けらしい。
「じゃーんけーん捕喰ゥ!」
「馬鹿め我が装甲展開を見るがいい!」
「捕喰だから無敵ですゥ」
「この新型の装甲を見てもそんなことが言えるかなッ」
「ば、馬鹿な・・・・・・!」
「見なさい!博士に付き合わされて、班員の脳に重篤なダメージが!」
「ゴウなら昔からあんなもんですよ」
うーん、捕食で勝てると思ったがまさか新型の装甲を開発されるとは。やっぱり博士は天才か。こう、うまいことこっちも指いじってクソ強捕喰形態にできねえかな。
「昔は違いました!遠藤ゴウと早坂ハヤテは、中等科ではあんなに素直で真面目な、」
名前が出たので見てみると、ハヤテはケイティ中尉を熱っぽい視線で見ながら口を開けてぼんやりしていた。「女神だ・・・・・・」じゃねえだろ。馬鹿かお前もっと、いや、こう、クソ汚ねえ笑い方しながら涎垂らしてアラガミに突っ込んでいくような馬鹿だろお前は。
「まさか、そんな、第7討伐班そのものが博士の実験台に・・・・・・!?」
「あいつらはおかしくなったから第7に配属されたんですよ」
コフィは下を向いて、あっ、こいつ笑いを堪えてやがる。
「中尉、お心遣いは痛み入りますが、アラガミの討伐は我々の本懐。また物資も慢性的に不足している状況ですので、博士の実験という目的はともかく、この任務もまた人類の発展に寄与するものです」
「むむむ・・・・・・!」
いつの間にか俺達のいるテーブルの周りには誰もいなくなっていた。遠巻きにこっちの成り行きをじろじろ見てやがる。とりあえずガン飛ばしてやる。食らえッ!オラッ!
「いいでしょう。しかし班員の命を守るのが班長の役目!決して無理をせず、誰一人欠けることなく帰ってくるのですよ!」
お、なんかいつの間にか話し合いが終わったらしい。さっすがマルコだぜ。
ケイティ中尉は肩を怒らせながら歩いて行った。忙しい人だしこのあと出撃なんだろうな。それでも後輩GEを心配して様子を見に来てくれるとか人間ができてるぜ。妙に博士を敵視してんのはよくねえと思うけどな。
「では頼んだぞ第7討伐班の諸君!任務成功の暁には私自ら神機の強化をしてやるぞ!」
「あ、博士、あとアレくれよ。あの気持ちいいクスリ」
「よかろう。後で取りに来るがいい。次にまみえる時を楽しみにしているぞフハハ」
博士も自分の研究室に戻っていく。任務開始前にクスリ貰わねえと。
「はー疲れた」
「ご苦労だったな」
「ホントだよ」
マルコもようやく落ち着いて飯が食えるみてえだ。ため息を吐くマルコをコフィが労う。
いや別に薄情な訳じゃなくて、まあ何でか知らねえが、俺達のうちマルコ以外がこういう時に口を挟むとうまくいかねえからな。これもチームプレイだ。
「ゴウ」
「あー?」
「しかし何で中尉はお前の名前を先に呼んだ・・・・・・?俺はお前を殺せばいいのか・・・・・・?」
あとハヤテはもう駄目だ。
「はい、という事で今日トラックの防衛をやってくれる防衛班の方々だよ」
0930、装甲トラックの発着場で、俺達は向かい合う。
トラックで俺達第7討伐班を目的地付近に輸送した後、俺たちが帰ってくるまでトラックを守ってくれるGEと顔合わせだ。
こういう時はよその班にGEの助っ人を頼むのが一般的で、大体第1大隊のGEに頼むことが多いんだけど、今日は博士のが依頼したのか第2大隊から来てくれた。一人若いのがいるのは、ついでに新人研修でもあんのかな。
「オオサカ防衛班の藤川ヒロだ。ドリル(短剣の一系統)と重砲を使う。何だこの華のない空間は。今からでも第6と変わらんかね」
「そもそも第6ならこんな任務は受注してないよ」
軽口で答えたマルコより年上だと思う、藤川先輩は頭にはバンダナを巻いてる。さてはクレイドルの藤木コウタ元隊長のフォロワーだな。
ドリルは短剣に分類される刀身で、回転の力でこう、アラガミの体表からもりもりオラクル細胞を削り取るような武器だ。使ってるとすげえ音がするから近くのアラガミが寄ってくるが、防衛班なら問題ないってことか。
「オオサカ防衛班の難波トシヒコ。装備は大剣と狙撃銃。よろしくお願いします。ハヤトとゴウは久しぶりだな」
「よう」
「おーす」
第3中隊では同期だったトシヒコ。少し背が伸びて大人びたな。昔は週1くらいで任務に同行したもんだが、俺達が振り分けられてからは全然だ。昔から慎重に戦うGEだったが、今はバーデル式って戦い方を習って手堅く戦えてるらしい。強くなったみたいじゃねえか。まあ俺の方が強いぜ。
「第3中隊のテッド・ミラーです。僕は長剣とアサルトを使います。若輩の身ですが、力を尽くします」
アフリカ系のガキだ。新人かな?身体も作ってきてるし、結構やるんじゃねえか。ラインパターンの入った坊主頭で、気合いが入ってるがちょいと堅いな。まあそう緊張すんなよ楽しい職場なんだから。
というかトシヒコももう新人の研修やるようになったのか。この前アーロンもやったって言ってたが、俺達もそういう歳か。
「振り分けは今年か?」
「はい」
コフィが聞いた振り分けってのは、極東第2支部でGEになると、まず第3中隊に配属されて、それから半年に1回、15歳になった奴から討伐班の第1中隊か防衛班の第2中隊に配属が変わるってことだ。そういえばそろそろ今期の振り分けの時期だったか。
「じゃあ次は俺だな。今日のオペレーターを担当するナッシュ・ガルシア。見ての通り元GEだ。ヒロ、お前さんたちが来てくれて安心した」
「今日は世話になります」
「頼むぜ。・・・・・・おいおい、テッド、そう緊張するな。今年の新人はよくやってるって聞いてるぜ。お前は訓練通りの力を発揮してくれれば問題ないさ」
「はい!」
ナッシュさんは30過ぎの大男で、右手の腕輪が示すように元GEだ。第7討伐班のオペレーターをコダマさんと二人で交代してやってる。あの感じだと藤川先輩とはひょっとして一緒に戦ったことがあんのか。
「一応、第7討伐班のカス共も紹介しとくね。僕は班長のマルコ・サントス。短剣と狙撃銃を使う。ポジションは前衛だけど、後衛もまあいける」
こちらも自己紹介をする。ひょっとしたらまた任務で一緒になるかもしれねえからな。こういう時に顔を繋いでおくといいんだってウォン先生も言ってた。
実際、第5、第6あたりとは気軽に呼んだり呼び出されたりする仲だ。いや違うな、気軽に呼びだされたりする仲だ。取り分というか、殺せるアラガミが減るから俺達は人数が足りなくても追加の人員を呼んだりしない。
「オレはコフィ・アナン。大剣と重砲で、まとめてぶち殺すのが仕事の、前衛だ」
「とんでもねえパワーだって聞いてるよ、今日は近くで見れないのが残念だ」
藤川先輩がコフィと握手をする。もしこいつを任務に呼ぶ時は気を付けた方がいいと思うぜ。撃ち始めると敵と味方の区別がつかねえからな。
「早川ハヤテ。装備は槍とアサルト。前衛でアラガミをぶっ殺してる」
「おう、よろしく。久しぶりだな」
「そうだな。徒歩で帰らなくていいようによろしく頼むぜ」
「言ってろ。俺だってお前の腕輪探しに行くなんて御免だからな」
今トシヒコが言った腕輪ってのは、俺達の右腕のこれで、行方不明になったGEを探しに行くことを『腕輪を探す』って言うことがある。何しろ腕輪だけで発見されることが多いからな。腕輪以外はって?そういう事だよ。
「俺は遠藤ゴウ。長剣と近接銃だ。前衛でアラガミぶっ殺すのが好きだ」
「ゴウ、いつもお前の噂は色々よく聞いてるよ。変わりないみたいで安心した」
「馬鹿言えよ俺超強くなってんだぜ。ひひ、ようテッド、同じ長剣使い同士仲良くしようぜ」
「あー、そりゃ駄目だ。実は上から、新人は第7に、特にお前には必要以上に接触させるなと言われてる」
「すみません、先輩」
テッドは律儀に頭を下げて謝った。
「ああ、いいんだ。実は俺もウォン先生に新人に接触すんなって言われてる」
まあ俺だって積極的にウォン先生の言いつけを破ったりはしない。新人の悪影響って言われたって、俺にはよく分かんねえけど、ウォン先生が言うならそうなんだろう。
「さ、行こうか。アラガミが待ってる」
マルコが仕切って、俺達は装甲トラックに向かう。神機はもう積んである。
こうして俺達は、博士の任務を果たしに向かうことになった。
こういう時は大体、目標以外のアラガミが寄ってきて帰りが深夜になる。
つまり一日中アラガミをぶっ殺せるってことだ。