アタシのトレーナーさん   作:森竹

10 / 24
閑話4で言ってたテイオーとの約束の内容の話です。

今回ネイチャは出ないです……
ごめんなさい……


閑話5 テイオーとの約束

「はぁー……ボク……なーんにもなくなっちゃったなぁー……」

 

「皐月賞と日本ダービーでは、ネイチャに負けちゃうし……」

 

「オマケに足は折れちゃうしさー……」

 

「……走るの、辞めちゃおうかな……」

 

 

 

「…………」

 

 

 

「……え?誰?……うん、えっと……確か、ネイチャのトレーナー、だよね」

 

「….…ボクに何か用?」

 

「……もしかして、ボクを笑いに来たの?」

 

「……そんなわけ、ない!って?……ホントかなー……?」

 

「……ねぇ?いつもボクがなんて言ってたか、知ってる?」

 

「……無敗の三冠ウマ娘になるんだー……って」

 

「……笑っちゃうよね?」

 

「……それでもさ、三冠ウマ娘にはなれなかったけど、それでも諦めきれなくて、菊花賞に出ようとしてさ……」

 

「……この足だもん……やんなっちゃうよ」

 

「……ボク、もう走るのイヤになってきちゃってさ」

 

「……このまま、トレセン学園もやめちゃおーかなーって思ってたところなんだ……」

 

「……え?本当に、それでいいの?……って?」

 

「……いいんだよ、もうっ……」

 

「……まだ走りたいから、菊花賞も出ようと頑張ったんじゃないの?……って?」

 

「……うるさいなーっ!!キミに、キミらに!!ボクの気持ちなんかわかるわけないよっ!!」

 

「……ネイチャはいいよね!こんな気持ちは味わった事はないだろうしさっ!!」

 

「……え?ネイチャは、皐月賞や日本ダービーの時は、走る前は弱気だった?」

 

「……菊花賞の時は、もう走りたくないって言われた?」

 

「……キミがネイチャのトレーナーになる前の成績が、コンプレックスだったみたいで……」

 

「……その反動か、勝つたびに、周りの期待に押し潰されそうになっていたんだ。って?……そう、なんだ」

 

「……あの時は、トレーナー失格だって思った……だって、担当ウマ娘の事もわかってあげられなかった。ネイチャの本当の不安に気づいてあげられなかった……って?」

 

「……ネイチャが望むなら、レース出場も取り消して、引退まで考えた?……え、ホントなの?」

 

「それでも、ネイチャは走ったじゃん?」

 

「……なんでなの?」

 

「……叶えたい夢が、出来たから?」

 

「……ネイチャが、言ってたの?」

 

「……ふーん?」

 

「……その、夢って、なんなの?」

 

「……え、キミにも教えてもらってないの?」

 

「……でも、その夢のために、毎日一生懸命なんだー!……って?」

 

「……ふーん?」

 

「……ねぇ、ボクさ」

 

「……今、走る目標みたいなのが、ないんだ」

 

「そんなボクでも、何か見つけられるかな?」

 

「……え?なら、最速のウマ娘を目指そう!って?」

 

「……最速ったって、わかんないよ。例えば何をするの?」

 

「……シニア級のG1制覇?」

 

「……あとは?」

 

「……最強の、皇帝に勝つ?」

 

「……ボクが?会長に?」

 

「……勝てるわけないじゃん。やっぱりムリだよ」

 

「……テイオーに、まだ走りたいって気持ちがあるなら….」

 

「テイオーになら、絶対に出来る!!……って?」

 

「……ホントに?」

 

 

 

「……」

 

 

 

「ま、まぁ、ひとりで遊んでても、つまんないなーって思ったところだったんだよねー」

 

「……ボク、もうちょっとだけ、頑張っちゃおうかなー……?」

 

「ネイチャのトレーナー、聞いてもいい?」

 

「ボク、会長に勝てるかな?」

 

「勝てるよ!って?そ、即答?」

 

「絶対に、勝てる?」

 

「何度だって言ってやる!勝てるよ!って?!も、もういーよー!!」

 

「……ネ、ネイチャの気持ち、少しわかった気がするよ」

 

「だ、だってさー……こんなまっすぐに自分を信じてくれる人が近くにいるんだよ?」 

 

「……え?当然の事でしょ?って?」

 

「……苦労してるねーネイチャ……」(ボソッ)

 

「それじゃあ!ボクは帰るね!リハビリしないといけないからさっ」

 

「え?これ使って!って?何これ?え?タキオン印の骨密度増強剤?うぇー……なんか怖いんだけどー……?」

 

「……あと、いつも以上に、足回りだけじゃなく、身体全体の筋肉も靭やかに鍛えないと、ケガしやすくなるからダメだよ?って?」

 

「ねぇ、ネイチャのトレーナー?」

 

「……なんで、担当のウマ娘でもないボクを、ここまで気にかけてくれるの?」

 

「……俺はトレーナーで、テイオーはウマ娘、そして、ネイチャの友だちだから。理由なんてそれだけで十分!って?」

 

「……もー?こんなときまでネイチャネイチャ言ってさー?」

 

「……ねぇ、トレーナー?」

 

「ボクと、勝負してよ」

 

「ボクが勝ったら、ボクのトレーナーになってよ!……どう?」

 

「え、いいの?即答しちゃって?……テイオーには悪いけど、ネイチャが勝つから?って?」

 

「……ホントに、良いんだね?」

 

「……わかった」

 

「……絶対に、勝つからねっ!」

 

「……え?良い顔つきになったね!って?」

 

「ま、まぁねー!でも知らないよー?このテイオー様をその気にさせちゃったんだからねっ!」

 

「じゃあ、いつ勝負しようか?」

 

「有マ記念?え……?ボク、出れるかな……?」

 

「出れる?ホントに?」

 

「ジャパンカップで、一着?」

 

「……難しいかな?……って?」

 

「そりゃ、足もまだ本調子じゃないし」

 

「強いウマ娘ばっかりだろうけど……」

 

「……うん、わかった。やってみる!」

 

「だから、覚悟しててよ!トレーナー!」

 




これで、閑話4に続くつもりです。

次は、有マ作戦会議編を予定してます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。