今回ネイチャは出ないです……
ごめんなさい……
「はぁー……ボク……なーんにもなくなっちゃったなぁー……」
「皐月賞と日本ダービーでは、ネイチャに負けちゃうし……」
「オマケに足は折れちゃうしさー……」
「……走るの、辞めちゃおうかな……」
「…………」
「……え?誰?……うん、えっと……確か、ネイチャのトレーナー、だよね」
「….…ボクに何か用?」
「……もしかして、ボクを笑いに来たの?」
「……そんなわけ、ない!って?……ホントかなー……?」
「……ねぇ?いつもボクがなんて言ってたか、知ってる?」
「……無敗の三冠ウマ娘になるんだー……って」
「……笑っちゃうよね?」
「……それでもさ、三冠ウマ娘にはなれなかったけど、それでも諦めきれなくて、菊花賞に出ようとしてさ……」
「……この足だもん……やんなっちゃうよ」
「……ボク、もう走るのイヤになってきちゃってさ」
「……このまま、トレセン学園もやめちゃおーかなーって思ってたところなんだ……」
「……え?本当に、それでいいの?……って?」
「……いいんだよ、もうっ……」
「……まだ走りたいから、菊花賞も出ようと頑張ったんじゃないの?……って?」
「……うるさいなーっ!!キミに、キミらに!!ボクの気持ちなんかわかるわけないよっ!!」
「……ネイチャはいいよね!こんな気持ちは味わった事はないだろうしさっ!!」
「……え?ネイチャは、皐月賞や日本ダービーの時は、走る前は弱気だった?」
「……菊花賞の時は、もう走りたくないって言われた?」
「……キミがネイチャのトレーナーになる前の成績が、コンプレックスだったみたいで……」
「……その反動か、勝つたびに、周りの期待に押し潰されそうになっていたんだ。って?……そう、なんだ」
「……あの時は、トレーナー失格だって思った……だって、担当ウマ娘の事もわかってあげられなかった。ネイチャの本当の不安に気づいてあげられなかった……って?」
「……ネイチャが望むなら、レース出場も取り消して、引退まで考えた?……え、ホントなの?」
「それでも、ネイチャは走ったじゃん?」
「……なんでなの?」
「……叶えたい夢が、出来たから?」
「……ネイチャが、言ってたの?」
「……ふーん?」
「……その、夢って、なんなの?」
「……え、キミにも教えてもらってないの?」
「……でも、その夢のために、毎日一生懸命なんだー!……って?」
「……ふーん?」
「……ねぇ、ボクさ」
「……今、走る目標みたいなのが、ないんだ」
「そんなボクでも、何か見つけられるかな?」
「……え?なら、最速のウマ娘を目指そう!って?」
「……最速ったって、わかんないよ。例えば何をするの?」
「……シニア級のG1制覇?」
「……あとは?」
「……最強の、皇帝に勝つ?」
「……ボクが?会長に?」
「……勝てるわけないじゃん。やっぱりムリだよ」
「……テイオーに、まだ走りたいって気持ちがあるなら….」
「テイオーになら、絶対に出来る!!……って?」
「……ホントに?」
「……」
「ま、まぁ、ひとりで遊んでても、つまんないなーって思ったところだったんだよねー」
「……ボク、もうちょっとだけ、頑張っちゃおうかなー……?」
「ネイチャのトレーナー、聞いてもいい?」
「ボク、会長に勝てるかな?」
「勝てるよ!って?そ、即答?」
「絶対に、勝てる?」
「何度だって言ってやる!勝てるよ!って?!も、もういーよー!!」
「……ネ、ネイチャの気持ち、少しわかった気がするよ」
「だ、だってさー……こんなまっすぐに自分を信じてくれる人が近くにいるんだよ?」
「……え?当然の事でしょ?って?」
「……苦労してるねーネイチャ……」(ボソッ)
「それじゃあ!ボクは帰るね!リハビリしないといけないからさっ」
「え?これ使って!って?何これ?え?タキオン印の骨密度増強剤?うぇー……なんか怖いんだけどー……?」
「……あと、いつも以上に、足回りだけじゃなく、身体全体の筋肉も靭やかに鍛えないと、ケガしやすくなるからダメだよ?って?」
「ねぇ、ネイチャのトレーナー?」
「……なんで、担当のウマ娘でもないボクを、ここまで気にかけてくれるの?」
「……俺はトレーナーで、テイオーはウマ娘、そして、ネイチャの友だちだから。理由なんてそれだけで十分!って?」
「……もー?こんなときまでネイチャネイチャ言ってさー?」
「……ねぇ、トレーナー?」
「ボクと、勝負してよ」
「ボクが勝ったら、ボクのトレーナーになってよ!……どう?」
「え、いいの?即答しちゃって?……テイオーには悪いけど、ネイチャが勝つから?って?」
「……ホントに、良いんだね?」
「……わかった」
「……絶対に、勝つからねっ!」
「……え?良い顔つきになったね!って?」
「ま、まぁねー!でも知らないよー?このテイオー様をその気にさせちゃったんだからねっ!」
「じゃあ、いつ勝負しようか?」
「有マ記念?え……?ボク、出れるかな……?」
「出れる?ホントに?」
「ジャパンカップで、一着?」
「……難しいかな?……って?」
「そりゃ、足もまだ本調子じゃないし」
「強いウマ娘ばっかりだろうけど……」
「……うん、わかった。やってみる!」
「だから、覚悟しててよ!トレーナー!」
これで、閑話4に続くつもりです。
次は、有マ作戦会議編を予定してます。