アタシのトレーナーさん   作:森竹

11 / 24
ネイチャ視点に戻ります。

閑話4のあとの話です。


ネイチャの気持ち、トレーナーの気持ち編

「この前、ネイチャのお弁当用意するねー!って言ってたけど、トレーナーさんったら、まさかホントに持ってくるとはねー」

 

「……食堂のご飯は温かくておいしいけど、トレーナーさんのお弁当は、暖かくて、おいしかったな……」

 

「トレーナーさん、お礼言ったら喜んでくれるかな……?」

 

「あ、お弁当箱、返しに行かないといけないよね?……今からトレーナーさんのとこ、行って来ようかな……?」

 

「……ヨシッ♪」

 

 

 

 

「あ!トレーナーさんじゃん!なんだすぐ近くにいたんだ!」

 

「……あれ?横にいるのは……テイオー?」

 

「……」

 

「……そう言えば、トレーナーさん、テイオーと何か約束してるんだよね?」

 

 

 

 

「…………」

 

「何の話してんだろ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ねぇ?トレーナーさん……」

 

「アタシ……聞いちゃったんだ……」

 

「アタシが、負けたら……」

 

「テイオーが、勝ったら……」

 

「テイオーのトレーナーになっちゃうの……?」

 

「なんで……?」

 

「……なんとかテイオーを立ち直らせてあげたかった?」

 

「……へー!ご立派ですね!トレーナーさんはっ!」

 

「流石、トレセン学園のトレーナーですね!」

 

「……でもさっ!」

 

「トレーナーさんはっ!……トレーナーさんは、アタシの担当トレーナーなんじゃないのっ!?」

 

「三冠制覇した?成果も出した?……だから、アタシはもう、必要ないってことなの!?」

 

「アタシの気持ちなんて、どうでもいいのっ!?」

 

「……ずっと、信じてたのにっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……思わず逃げて来ちゃった」

 

「でも、トレーナーさん、ひどいよ……」

 

「トレーナーさんの、一番になりたいって、頑張ってたアタシ、バカみたいじゃん……」

 

「……アタシのために、いろいろしてくれたのは、トレセン学園のトレーナーだから……?」

 

「……アタシじゃなくても、よかったの?」

 

「……アタシの走りが好きで、アタシの走りが夢なんじゃ、なかったの……?」

 

「……アタシ、もういらないのかなぁ……」

 

「……テイオーに、トレーナーさん、とられちゃうよ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ……」

 

 

 

 

 

 

 

「……なんですか?トレーナーさん?」

 

「……アタシに、何か用ですか?」

 

「……アタシ以外にも、ウマ娘はいるじゃないですか」

 

「……ほら、テイオーにも気に入られているみたいですし?」

 

「…………ア、アタシより、テイオーの方が大事、なんですよね?……」

 

「そんなことない!って?」

 

「……ウソつかないでっ!じゃあ!なんであんな約束したの!?」

 

「トレーナーさんの事……アタシ……信じられないよ……!!」

 

「……本当にごめん……って?」

 

「……謝るぐらいなら、最初からしないでよっ!!」

 

「トレーナーさんが、他の子のとこにいくのなんて、ヤダよっ!!」

 

「もっと、アタシの事を見ててよっ!」

 

「……アタシだけを、見ててよ……!」

 

「……ねぇ!なんとか言ってよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……えっ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「や、やだっ!!抱きしめないでよっ!!」

 

「は、離してよっ!!!」

 

 

 

「アタシの事なんて、どうでもいいクセにっ!!」

 

「アタシじゃなくても、いいクセにっ!」

 

 

 

「アタシの気持ちなんて、考えないでさっ!」

 

 

 

「……アタシが負けちゃったら、アタシのトレーナーさんじゃなくなっちゃうんだよ?」 

 

「……トレーナーさんは、それでもいいの?」

 

 

 

「アタシ、ヤダよ……」 

 

 

 

「…………」

 

 

 

 

「……ねぇ、アタシ、ホントにテイオーに勝てると思う?」

 

「……ネイチャなら、絶対勝てる!って?」

 

「……ホント?ホントにそう思う?」

 

「……なんで、そう思うの?」

 

 

 

 

 

 

 

「…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……えっ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……俺の好きなネイチャは、誰よりも速く、俺のところに戻って来てくれるから!……って?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ト、トレーナーさん!アタシそんなんで騙されたりしないからっ……!」

 

「……え?トレーナーなのに、ネイチャにこんな感情をもつなんて、トレーナーとしてダメなやつだね俺は……って?」

 

「……俺はオトナで、ネイチャはトレセン学園の生徒だから、付き合って欲しいって、まだ言えない。でも、今は俺のそばで待っててほしい……って?」

 

「……え?」

 

「……それって?」

 

「……ホント?」

 

「……ホントに?」

 

「……まだ、信じられないよ」

 

「ホントだったら、さ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「その……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ア、アタシのこと……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……好きって、言ってよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……初めて会ったときから、一目惚れだった……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「初めて一緒にトレーニングしたときは、まじめで良い子だなって思った……?」

 

「そんなネイチャの色んな表情から、目を話す事が出来なかった……?」

 

「レースで勝ったネイチャを見てると、キラキラしてて、いつも惚れ直してた……?」

 

「気づくと、いつもネイチャの事ばっかり考えてた……?」

 

 

 

 

「だから、俺は……?」

 

 

 

 

「……ネ、ネイチャの事が、大好きなんだっ!……って?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ア、アウ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ねぇ、トレーナーさん」

 

「今回だけ、だからね?」

 

「今回だけ、テイオーと勝負して」

 

「ぜったいに、勝つから!」

 

「誰よりも速く、トレーナーさんのところに戻ってくるからっ!!」

 

「だから……」

 

「もう、あんな約束、しないでね……?」

 

「……アタシ、泣いちゃうからね?」

 

「……うん、約束、だよ?」

 

「……ねぇ、トレーナーさん?」

 

「もう少し、トレーナーさんの胸、借りてていい?」

 

「……うん、ありがと」

 

「……あれ?トレーナーさん、ちょっとドキドキしてる?」

 

「……ふふっ♪」

 

「……ねぇ、頭、撫でてほしいな」

 

「……ん、ありがと」

 

「……ンー♪」

 

「……あれ?手、震えてるの?」

 

「……ネイチャに嫌われたと思ったら不安で……って」

 

「……バカ。そんなに不安になるなら、最初からヘンな約束しないでよっ」

 

「アタシはもっと不安だったんだから……」

 

「……あ、その手で頭、ぽんぽんってするの、すっごく気持ちいいよー♪」

 

「……アタシがまた不安になったら、ぽんぽんってやつ、してくれる?」

 

「……ネイチャにしかしないし、ネイチャにならいつでもしてあげる!って?」

 

「……ふーん?アタシ、ちゃーんと聞いたからね!」

 

「アタシとの約束、ぜったいに、忘れないでね?」

 

「ね?アタシのトレーナーさん♪」

 




この後は、ネイチャが満足するまで、頭をぽんぽんってしてたら、門限が過ぎてしまい、一緒に栗東寮まで謝りにいく二人でした。

朝からあーでもないこーでもない!ってやってたらこんな時間に……

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。