ポケットモンスター プリティーダービー   作:室星奏

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おまけで投稿する『もしウマ娘がジムリーダーだったら?』シリーズです。
本編とは別で投稿していこうと思います。宜しくお願いします。


おまけ 『もしウマ娘がジムリーダーだったら?』
おまけ01 ウマ娘ジムリーダー『マチカネフクキタル』


「トレーナー? トレーナーさんですか!?!?」

 

 ポケモンリーグ制覇の旅に出て、最初に訪れた街。そこに点在するポケモンジムの戸を叩くと、扉から少女が勢いよく飛び出してくる。

 濃い橙色の髪に、東洋の意匠が刻まれた所謂セーラー服を着た可愛らしい少女だ。しかし、胸元にはジムリーダーの証であるバッジが付けられていた。

 

「久しぶりのトレーナーさんで、フクキタル、少し驚きですッ!! あ、申し遅れましたっ! 私、マチカネフクキタルです!」

 

 頭にニャースと呼ばれるポケモンを乗せ、輝かしい笑顔を見せる。こんな子がジムリーダー? 正直拍子抜けだった。

 だが、彼女のポケモンから感じられる覇気というか、オーラという物は間違いなくそこら辺にいるトレーナーのポケモンとは違っていた。不思議と、俺にはわかってしまうのだ。

 

「こうしてトレーナーさんがやってくるのも運命……いやっ、もはや神のお告げッ!! 勝負の前に、占って行かれませんか!?」

 

 結構です、と言おうとしたが、彼女は俺が答える隙を与える事なく、そそくさと水晶玉を用意した。いいって言っているのだが。

 

「えへへ、私、占いが大好きなんです! 何事も始まる前に、何か一つでも分かった方がよくないですか!? どうですか!?」

「いや、俺は別に……」

「なんと!! それは人生損してますっ!!」

 

 グググ、と目の前の水晶玉に念を送り、何か未来を覗こうとする。占いなんて、なんか適当な事言って、その通りに進めようとするインチキな物に過ぎないだろう。

 正直、こんな事やってる暇があるなら、速い所ジム戦に移行してもらいたい所だが、彼女の押しはどうも強く、断るタイミングが見つからない。

 ここはおとなしく従っておくのが無難か?

 

「むむ、むむむ……ッ!!」

 

 来るぞ、さて、どんな戯言が出る?

 

「……おかしいです! こんなの初めてです!」

「?」

「何も見えませんっ! 占い失敗です……どういう、ことですかぁ~!?」

 

 驚愕した様子で水晶玉を軽くゆすったり、問いかけたりしているが、答えなんて当然出る筈もない。しかし、彼女にとってはこれが予想外の出来事だったらしい。

 曰く『今まで挑戦しに来たトレーナーは、何かしら反応を示していたのに、俺にだけ何も反応を示さなかったという事』らしい。

 それを聞いて、俺はちょっと驚いた。何も、全員に同じ反応をしているわけではないという事に。……という事は、彼女の言う占いというのは、いたって真面目な儀式だったのか?

 分からない、分からないが、マチカネフクキタルはすくっと立ち上がり、俺をバトルフィールドへ誘導してくれた。

 

「……こんなこと、本当に初めてなんですよ?」

「そうかい」

 

 俺は腰にあるモンスターボールに手を駆ける。俺は街に出る時、決めたんだ。絶対にポケモンリーグを制覇し、チャンピオンを下してやる、と。

 きっと、俺の持つその信念が、彼女の占いとやらを狂わせたのだろう。いや、確証はないが。

 

 何はともあれ、これが最初の登竜門。絶対に負けるわけにはいかない。

 

「占い結果は出ませんでしたが! 運は常に誰かの味方をする物なのですっ!! いや、もしかしたらこの勝負は、神様でさえも分からないという事なのかもしれない!! そう考えると、わくわくしませんか!?」

 

 彼女もモンスターボールからポケモンを出す。さっきから頭に乗っていたニャース、そしてヨーテリーに、イーブイ。ノーマルタイプの使い手か。最初のジムらしい相手だ!

 

「……行くぞ? ジムリーダー!!」

「ジムリーダー、マチカネフクキタル! トレーナーさんのポケモンの運を見せてもらいましょう!」

 

 

――フクキタレ、フクキタレ!! いざ、勝負ですっ!!!!

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