インキャソロハンター   作:カルガモ大将

9 / 18
短いけど許して。
上位編は次のアンケートの結果でまた書く内容変わります。

みんなも分かってるだろうけど、戦闘描写下手なのよね。許して。
まあ練習だと思えば……ダメですよねー。
戦闘描写いる? この小説に求めてる? そもそも何を求めて来てるのかわからねえ……好き勝手妄言垂れ流してるだけだからわかんねえ。
ガンバリマス。ハイ。


9 インキャソロハンター(下位)

9

 

 

 

炭鉱夫とは、まあその名の通り、採掘する人の事だ。だが、この世界には隠語としての炭鉱夫が存在する。

 

まず、街以外は危険だ。その上、狩場にはモンスターも歩き回っている。普通の人、つまりは、ハンター以外の人間にとっては、街の外に出ることがイコールで死を覚悟するようなものなのだ。更に、良質な鉱石などを掘るには洞窟などに潜る必要がある為、夜目の効かない人間はモンスターに気づくのが遅れ、逃げるのに時間がかかる。なんなら、落盤の可能性だってあるし、有毒ガスにやられる事もある。そういった事情から、ハンターへの採掘依頼はそれなりに存在し、また、鉱石もそれなりの値段でギルドに売却することが可能となっている。鉱石を扱う者の殆どはハンターズギルドと提携を結んでおり、少しだけ割安で仕入れることができる代わりに、なにかしらの条件を与えられている。優先的にハンターの装備の点検をするだとか、集会所の手直しをするだとか。勿論、こういったところでもしっかり金は出るので公共事業的な側面もあり、基本的には両者が得するような関係になっている。と、思われる。受付嬢とかから聞いた話から推測を立てたりしたからね。

 

話を戻そう。

隠語としての炭鉱夫とは、まあ、察しがつくだろう。お守りに目が眩んだ者、あるいは鉱石売却により金を稼ぐ者のことだ。

 

この世界でのお守りは、マジでわからん。たまたま暑さ無効を掘り当てたからいいが、恐らく、+6ぐらいのだとスキルが発動しない関係でただの石ころだ。問題点はまだある。疲れにくい気がするなあと思ったお守りは、もしかしたらランナーやスタミナ急速回復なのかもしれないが、本当に、ゲームと違って効果は微々たるものだ。いやほんと、気休め程度にしかならない。だから、暑さ無効や寒さ無効、毒無効なんかのお守りが重宝されている。辺境の村なんかでは、それはそれは大事に扱われている。だって、生死に関わるからね。

 

そう、辺境の村なんかでは生死に関わるのだ。

こういった点から、お守りを掘り当てる為にハンターになる奴も居たりする。「暑さ無効きたああああああああ!!! 待ってろよ母ちゃん楽させてやるからな!!!」って叫んでる奴がいたから間違いない。絶対そういった理由でハンターになったに違いない。

 

まあお守りはいいとして、次は鉱石の方だ。

ハンターは金がかかる。特にガンナーとか。弾代がエグい。メンテもしっかりやらないと、いざって時にジャムったらパニくる。狩りをして金を稼ぐのは難しい。仕方ないから採取した物を売ろう。あれ? 鉱石ってすごい金になるじゃん。といった流れで炭鉱夫堕ちする者が、それはそれはたくさん。

 

鉱石はどれだけあっても困らない。大きな街が求めているからな。バリスタだの撃龍槍だの、使い道は多い。

 

まあ、ハンターズギルドってのは一応、モンスターを狩る者としての面が強いからあんまり採取ばっかしてると困る訳で、たまーにギルドからの指名依頼でモンスターの討伐を任される。俺の時はリオレウスだった。丁度火山だしすぐ行けるやろって感じで放り出された。

 

まあとにかく、隠語としての炭鉱夫は、金に目が眩んで狩りを忘れた奴が多いってことだ。

 

 

 

 

 

 

──カン! カン!

 

振り下ろしたピッケルが岩を穿ち、宝物を掘り出す。真っ赤な大地に零れ落ちた青い玉。しかし輝きは鈍い。

 

「またマカライトか。ドラグライトはどうした」

 

文句は言いながらもしっかりと拾い、雑嚢に放り込む。

そして、再びピッケルを振り上げ、振り下ろす。

 

──カン! カン!

 

「大地の結晶君さあ。君の出番はまだ先なんだよ」

 

オッス! オラ、なんかよくわからん内にモンハン世界にいたからハンターやってる元一般人! オリ主らしく女の子を侍らせてズッコンバッコン大騒ぎできるレベルでモッテモテで、ハンターとしての腕前も超一流で、いやあ困ったなぁワハハ! みたいな事を夢見てたけどそんなに上手く行くワケはなかったぜ! ガハハ! いや、この文化レベルでズッコンバッコン大騒ぎは性病とか怖いから無理なんだが。べ、別に負け惜しみとか、そんなんじゃないんだからね! ちょっとその点が不安で将来を共にする事を前提としたお付き合いの相手を探してないだけだから。

 

はー。俺はいったい何を考えているんだ。暑さで頭が茹ったか?

 

「はあ」

 

軽いため息。今日はもうこんなところにしておこう。売却すれば余裕を持って黒字にできるだけは集まった。妥協ラインは超えた。

 

あーあ。俺に剣士の才能があればなー。こんなに金を稼ぐ必要はなかったんだけどなぁ。ボウガンって馬鹿みたいに金食うからなあ。弾をすべて自前で用意するなら軽傷で済むんだろうけど、手間暇かかり過ぎるし、弾を作るだけで余裕で丸一日潰れるし、うーん悩ましいなあ。

 

下位ハンターは、火山の中は危険な事から出入り口付近までならば立ち入りが許されている。まあ、それを破って最深部まで潜ってもいいんだけど、それはギルドが「自己責任だからよろしく」と放り投げる案件なので、よっぽどのバカじゃなければ冒険はしない。まあ、よっぽどのバカも一定数居るから、うん……がんばってくれ。

 

ま、俺は冒険とかしないから火山の奥には行かないがな。

 

火山の外に出て、労働の対価のクーラードリンクを飲む。クーラードリンクとは名ばかりの、キンキンに冷えたハチミツを水で薄めた飲み物だが。まあ、汗として失った要素を取り戻すにはいい物だ。

 

「はぁ〜。生き返るわぁ」

 

今は火山がそれなりに落ち着いている時期だ。中層から深層でモンスターがゆっくり過ごしているから、一般炭鉱夫や下位ハンターが火山に出向いても命の危険はそれほど高くはない。まあ、死ぬ時は死ぬんだが。

 

火山は危険だ。

そもそも環境がキツイ。

熱いし暑いし溶岩がすぐ近くを流れてるし毒ガスもあるしモンスターはどいつもこいつも危険だし、安全な暮らしをしたかったらこんなとこに来る必要はない。

だが、悲しいかな。人は楽をするために苦労する生き物なのだ。

 

今俺には、リオレウスの討伐依頼がギルドからの指名で届けられている。採掘ばっかしてねえで狩猟しろだってさ。でもな、俺、ガンナーなのよ。ボウガンの強化には石が必要。防具の強化にも石が必要。弾を買うには金が必要。弾の調合分を買うには金が必要。金を稼ぐには石が必要。つまり俺は石を掘らないといけない。

リオレウス討伐の為に炭鉱夫するとか、アホかな? 本末転倒とはまさにこれこのことよ。

 

まあええわ。今日の分で準備は終わる。あとは狩猟するだけだ。

 

クーラードリンクをもう一口。

 

「ふーっ」

 

うっし。やるか。

 

 

 

 

 

 

リオレウスと言えば閃光ハメだ。

飛ばれたら面倒なら落とせばええやんの精神。

だが、ここはゲームの世界ではない。わけわからん挙動をされると、寧ろ戦いにくい、なんて事もある。

 

で、あれば、行動を誘導させればいい。

 

──パパパパパ!

 

軽い音と共に、ライトボウガンから弾が吐き出される。

それは、水辺で喉を潤しにきたリオレウスの頭に当たったが、しかし、岩に向けて石ころを投げた様に、ダメージを与えられなかった。せいぜいが、痒いと感じる程度だろう。

 

──パパパパパ!

 

気にする必要もない。

危険度はない。

で、あれば、無視するのみ。

王者の余裕からか、一瞥する事無く水を飲み続けていた。

 

「おバカさん」

 

──ド、ド、ド、ド

 

ネバつく粘着性のナニカが顔にへばりついた事で、不快感からかようやくリオレウスが顔を持ち上げた。或いは、喉が潤ったから視線を移したのか。

 

──◼️◼️◼️◼️◼️◼️!!!

 

威嚇。言葉にすれば単純な咆哮。しかし、その声量は耳を抑えて聞かない様にしても、耳鳴りがしてしまうほどの大声量。

 

──ボボボボン!!!!!!

 

それに被さる様に鳴り響く轟音。

 

──◼️◼️◼️◼️◼️!!!???

 

出鼻を挫かれ、不意の痛みに頭を大きく振るうリオレウス。その大きな隙を見逃す事無く、羽目掛けて竜の牙の如く鋭利な弾が射出され、見事翼膜に幾つかの風穴を開けた。

 

──ギャゴン! ギャガ、ゴン!

 

リロード完了。

 

落ち着きを取り戻し……いや、口から激情の炎を溢す火竜が、矮小な人間をハッキリと視界に映した。

 

口を開いて大きく息を吸い込む。次に放たれるのは間違いない。

 

ライトボウガンを背負い、火竜を視界に入れる様に後ろを見ながら背を向けて駆け出す。足場の悪い水辺から陸へ。

 

──◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️!!!!!

 

轟音。ビリビリと肌を、骨を、腹の奥底を、大地を震わす怒声。脚がもつれそうになったがどうにか立て直し、仕事帰りでベッドへ飛び込む様に勢いよく横へ身を投げ出す。

 

──轟! ドオオオオン!!!

 

熱風と共に過ぎ去った風の音とほぼ同じようなタイミングで爆発音が響いた。爆ぜた土やら石やらが鎧に飛び込んでくる。

 

──◼️◼️◼️!

 

振り向けば、怒声を上げながら火竜が此方へ駆け出して来ていた。

 

「そら!」

 

──カッ

 

太陽を直視した時の様な真っ白な世界。火竜の目が光に焼かれ、バランスを崩して勢いそのまま足をもつれさせて転倒した。

 

──ド、ド、ド、ド

 

放たれるは粘着弾。内に仕込まれたのはカクサンデメキン。

この弾の名は粘着爆裂弾。粘着効果を持った榴弾だ。

 

──ギャゴン! ギャガ、ガチ

 

リロード完了。

 

距離よし。クリティカル距離よし。肉質よし。

 

──ドッドッドッドッ! ギャガ、ガチ

 

貫通弾レベル3全弾着弾。顔貫通確認。粘着爆裂弾の起爆確認。リロード完了。

 

──轟! ドオオオオン!

 

苦し紛れに放たれた火球を回避し、立ち位置を正面から斜め45度の辺りに移す。

 

──ドッドッドッドッ! ギャガ、ガチ

 

翼膜に穴確認。両翼に穴があるため、恐らく飛行能力大幅減衰、もしくは飛行不可。リロード完了。

 

ここで閃光弾の効果が切れたのか、リオレウスが駆け出す。

 

──カッ!

 

再びの閃光玉。しかし、駆け出した竜は止まらない。

 

「クソッ」

 

瞳は閉じている。つまり、閃光玉で視界はやられているが、バランスを取っているということだ。

 

飛び込む様に横へ跳ね、突進を回避。

視界が死んでいるのならば、まだやりようはある。

肉質の柔らかい腹から喉へと通る様に貫通弾をケツからぶち込む。そうすれば、攻撃された方向を察知して、見えていなくてもリオレウスは振り返る。

 

──轟! ドオオオオン!

 

最初から射線が分かっているならば、先に移動して当たらぬ様にするだけ。

 

──ドッドッドッドッ!

 

貫通弾は、しっかりと頭に当たっている。しかし、生命力が強いのか、はたまたこちらの火力が足りないのか、中々くたばらない。その時、灰色の脳細胞が急速に活性化する。

もしや。いやまさか。でもそうしたら。

 

……こいつ、下位レウスじゃなくて、上位レウスでは?

 

天啓と言ってもいいような閃きだった。

 

 

 

 

 

 

あのリオレウスは、後任のハンターが倒した。8割ぐらい黒炎王だったらしい。いや8割ってなんだよ。まあともかくだ。実質的な二つ名である以上、普通の下位ハンターには難しい相手だった訳だ。これには流石にギルド君も「まま、許したるわ。でもおまんが普段から狩りしとったら勝てた相手かもしれへんで。精進しいや」と、謝ってんだか怒ってんだかわからんありがたいお言葉を残した。いやあちょっとじじいの言葉は訛りがきつくて何言ってっか分かんねえっす。それともヒヤリング能力が足りてないだけですかね。

 

「ま、こんなところかな。気にする必要は無いんじゃないかな。だってほら、あんたは下位で、私は上位。二つ名持ちは、下位には無理があるからね」

 

そう。この集会所の隅っこの席で、俺の向かいに座っているコイツが後任のハンターだ。しかもガンナー。キレそう。

 

「悪いけど、君、二つ名持ちとは言え下位のリオレウスをソロで倒せないとなると……」

 

そう言って考える振りをするように指でアゴを抑え、顔をこちらから背けた。

 

……いや、溜めがなげえよ。

 

「君、ボウガンの才能、無いんじゃないかな?」

 

たっぷりと溜めた後、向き直り、ニヤリと意地悪く嘲笑う。

かーっ! キレそ! でも僕は大人なんで? キレてないっすよ? うん全然気にしてなんかないし。大器晩成だし。

 

「まあ、そんなへなちょこなボウガンと弾で行けるとこまで行くといいんじゃないかな。ま、私はその間にG級に辿り着いているだろうけど!」

 

もう会うことは無いだろうね、なんて最後に付け加えて去っていった。いやお前、それ、俺が野垂れ死ぬって意味じゃん。不謹慎だろ。いやこの世界の治安ってそんなもんだったわ。

 

ま、まあ、いいさ。兎に角、アイツを絶対「ギャフン」と言わせてやる。今に見とけよ。絶対G級になってお前をこき使ってやるからな。

 

スッと手を挙げ、給仕を呼び止める。

 

「ビール……ふたつ」

 

「はーいふたつですねー。かしこまりましたー!」

 

それはそれとして嫌なことは忘れよう。うん。

調合書を開き、気を紛らわせる。

 

粘着爆裂弾は、二つ名持ちには効果が微妙かもしれない。なにかこう、もっとこう、パンチの効いた弾が欲しいな。

 

「お待たせしましたー!」

 

机にビールが二杯置かれた。早いな。流石ギルドの集会所。

 

──グビッ、グビッ

 

「ふぅ」

 

なんかこう……硬い甲殻すらぶち抜けるような、いい感じの弾ってないかな。

 

──グビッ、グビッ

 

そういや、竜の牙とか爪って、なんだかんだで手を出してないな。高いからなあ。なんか調合もダルいらしいし。

 

うーんなんかいい感じの。

そういやナルガの尻尾の棘ってすごいんだっけ。実質ボウガンの弾だな。いやあんなの装填できねえよ。

 

──グビッ、グビッ

 

でも、竜の牙とか爪は調合すれば使えるもんな。

 

──グビッ、グビッ

 

竜の牙とか、爪とか。

 

──グビッ

 

竜の牙……?

 

──グビッ

 

竜の爪?

 

──ドン!

 

口元まで上げていたジョッキを叩きつけるように振り下ろす。

 

「……それだ」

 

今のうちに書いとかないとな。

調合書の後ろの方の白紙のページに思いついたことを書き込んでいく。

 

 

竜の牙!爪!

端材!!!!!

強い!!!

 

 

 

よし!(よしじゃないんだが?)(数日後の自分の念)

 

 

 

 

 

 

「なんだこれ」

 

昨日の俺は、いったい何を考えていたんだ?

 

 




前も書いたんだけど、オストガロア関連で話の流れが変わるので、なんとなく察しながらアンケートに答えて貰えると幸いです。

次はたぶん、書けたとして2ヶ月か3ヶ月ぐらい空くんじゃない?
色々バタバタしたり、オストガロア関連を色々書いたり時系列大丈夫か気にするから時間かかると思う。
2話か3話ぐらいまとめて投稿すると思うけど、筆が乗るかどうかという問題もあるから許して。

オストガロア
ギルドが存在を知ってる→XかXX進行中or終わってる
ギルドが存在を知らない→X始まってないか、まだ途中

時系列

  • オストガロアを認知してる(撃退済み)
  • オストガロアを認知してる(討伐済み)
  • ギルドがオストガロアを認知してない
  • 気にしないから好きにしろ
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