ありふれない天の鎖の投影魔術師は世界最強   作:小説大工の源三

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皆様こちらではお久しぶりです。
こちらの更新もしていきますので。


世界線と魔眼と狂愛

 

セイバーside

 

アサシンのマスターがわかり、残りの行方不明の人もアサシンが原因だとわかったボクは、一つ気になることを確かめる為に、アインツベルンへと足を運んでいた。

 

「サーヴァントが我々の城に何用ですか」

 

白髪赤目の護衛のホムンクルスに止められてしまっていた。

 

「おたくのマスター……元か。元マスターに用があるんだ」

 

「……申し訳ありませんが、お通しすることは出来ません。お引き取りを」

 

正直、無理矢理押し通るのも可能だが、面倒事は起こしたくない。

 

「そこをなんとかしてくれないかな?」

 

「お断りします」

 

これは出直した方が良いか?

偶然、彼女に遭遇する事を願う方が良いかもしれない。

 

ボクがそう考えていると、護衛のホムンクルスの後ろから目的の人物が歩いてくるのが目に入った。

 

「通しなさい、リセリス」

 

「お嬢様!?ですが、今は」

 

「リセリス。2度は言わないわ」

 

「……かしこまりました」

 

どうやら、本人から許可が出たようだ。

ボクはユリアスフィールの案内で城内を歩く。

そして2階テラス席に座る。

 

門番とは別のホムンクルスとは別の個体が紅茶を用意する。

 

「ごめんなさいね。彼女、少し頭が硬い所があるから」

 

「君が襲われたんだ。仕方ないだろうさ」

 

「そうね……で、用件は?」

 

「まず、君が呼んだバーサーカーについて」

 

「良いわ。何を聞きたいのかしら」

 

「まず、触媒は何を使ったんだ?」

 

「そうね……セルカ、触媒を持ってきて頂戴」

 

「かしこまりました」

 

ユリアスフィールが別の護衛のホムンクルスに触媒を取りに行かせる。

 

「セルカが来るまで時間がかかるから別の質問を聞くわ」

 

「なら、今までに開催された聖杯戦争について聞こうかな。その中でアンリマユとか呼んだりした?」

 

「……ええ、呼んだわ。でも、4日で敗退よ」

 

「そうか……」

 

なるほど……こりゃ呪われてるな聖杯。

 

「次は……聖杯はどうなったの?」

 

「一度、奪われたわ。その後に新しく作り直したけれど」

 

「次は…他の御三家ってやつはどうしたの?」

 

「…同盟相手のマスターにでも聞いたの?…まぁいいわ。遠坂はロンドンに行ったわ。間桐は、衰退して今では見る影もなくなったわ……今日本に残ってる御三家は私というアインツベルンだけよ。お祖父様も、奇跡的に大聖杯を作る事ができてからは、稼働を停止してしまったわ」

 

「なるほど……大聖杯は作れたけど、限界だったと」

 

「そうよ……正確には今の大聖杯での戦争は2回目。因みにアンリマユは前回呼んだのよ……だから今回の聖杯戦争に勝たないといけないんだけど……もうサーヴァントは失っちゃったし……もうアインツベルンもおしまいね」

 

ユリアスフィールは椅子にだらしなくもたれ掛かる。

 

なるほど……この世界はアポクリファ世界線か……しかし、冬木じゃないのは一度、聖杯を取られたから場所を変えたのか……?

 

「じゃあ……小聖杯は君な訳?」

 

「………」

 

流石に確信を突くような質問に、ユリアスフィールは黙る。

 

「……ふふふ。なんというか、謎が多いからかしら?面白いわね貴女……そうよ。私が小聖杯よ。今の所、脱落したサーヴァントはまだだから、行動にはなんの支障もないわよ」

 

「そっか……」

 

なるほど……今判明してるのが、ボク含めて、剣、弓、槍、殺、騎、狂の6騎。つまり、術もまだ無事なのか。

納得していると、触媒を取りに行っていたホムンクルスが目的の物をトレイに乗せて戻ってきた。

 

「お嬢様。触媒をお持ちしました」

 

「ありがとうセルカ。ほら、これがバーサーカーの触媒よ」

 

そう言って見せられたのは、とある布の一切れだった。

それは紫色の縁取りの黒い布。それを解析しようと、解析眼でみつめる。

 

これは……まさか……

 

「因みにこれの出所は?」

 

「知らないわ。いつの間にかドイツの故郷の建物に現れたらしいし……」

 

「出所不明か……」

 

どうしてこの布が現れたのかもわからないか。

こりゃ手詰まりだ。

ただ聖杯が呪われているのがわかってよかった。

よくないけど。

 

「それ、もう必要ないから、貴女にあげるわ」

 

「そりゃどうも」

 

「聞きたいことはある?」

 

「いや、もう大丈夫。色々教えてくれてありがとね」

 

「そう。またいつでもいらっしゃい。歓迎してあげるわ」

 

ボクは席から立ち上がり、バルコニーの柵を越えて下へ降りる。

 

「じゃあ、また縁があったら」

 

そう言って鈴の家まで歩いて帰るのだった。

 

─────────────────────────

 

何事もなく、鈴の家に戻ることができた。

日も暮れていたので、恵里達も下校し、家にいるだろうと考え、そのまま扉をすり抜ける。

予想通り2人の靴が玄関に並べられていたので、ボクは中にいる恵里に声をかける。

 

「恵里〜いるかい?」

 

「セイバーさん。用事は終わったの?」

 

「ああ。聞きたいことは聞けたよ。あとは恵里。君に起きた異変を調べるだけだ」

 

「私の?」

 

「恵里。君の身体……脳に一回ずつ別の異変が起きている」

 

「どういうこと?」

 

「うん。君が男に襲われた時。そして先日の過去を視たこと。これを調べる」

 

そう言われた恵里は不思議そうに首を傾げる。

 

「アサシンのマスターがいた家で君はサイコメトリーを使った。悪い事を思い出させるけど、あの男に襲われた夜、君の目は金色に輝いていた」

 

「うん……」

 

「そういう訳だから。恵里、手を出して」

 

彼女はボク言う通り、両手を前に出す。ボクはその手に触れて、回路接続を発動。

彼女の身体の情報を読み取る。

魔術回路の本数、そして彼女の眼と脳へ。

 

「なるほど……そういうことか……なら、出来るのか……」

 

ある程度わかってきた。

こりゃ本物の天才だよ彼女。

うちの恵里が、ノイントの力を十全に発揮できる訳だ。

平行世界とは言え、ベクトル違いの天才。

この力もいずれ自由に使い熟す事が出来るだろう。

 

そして、この世界の恵里はボクを召喚するのは必然だったのだろう。ボクは時間を越えて過去へ呼ばれた。英霊の座に時間の概念はない。英霊召喚のシステムの何かが作用したのだろう。

未来のエミヤが過去の遠坂凛に召喚されたように、

 

「セイバーさん……わかったの?」

 

「うん。ある程度把握したよ。これから説明するね」

 

ボクは宝物庫から、紙とペンを出す。

 

「まず、恵里。君は魔眼を持っている。しかも後天的にそれも奇跡と言ってもいいよ」

 

「まがん?」

 

「そう。君が魔眼に目覚めた理由は置いておく。説明の方が優先だ」

 

「うん」

 

「君の持つ魔眼は、名称は仮だけど魅了の魔眼。既存の魅了の魔眼は暗示とかだったりするんだが……君のはちょっと変わっている。君がその魔眼で魅了した相手は、魅了されたことにも気づかず、当人が1番愛せる存在だと認識するようになる。それは魅了された者の記録や記憶から遡って、その情報を元にね」

 

そう説明したが、わかっていないようで、目が点になり、首を傾げたままだ。

 

「そうだね……例えば恵里が嫌いな食べ物、トマトがここにあるとします。このトマトを恵里だと思って。そして、トマトは君の魔眼を使って、君の記憶から、好きな食べ物の情報を読み取る。そして君は、見た目はトマトのまま、好きな食べ物だと無意識に思い込んで、食べる……伝わったかな?」

 

「うん……なんとなく……」

 

「これを使い熟せば、相手を思いのまま、気づかれることなく操るができる」

 

「そうなんだ……」

 

「それじゃあサイコメトリーの方を説明するよ。ボクもある程度できるけど、人間や物体に触れることで、そこに残された過去の記憶や情報を読み取る能力、あるいは現象のこと。しかし、君は見るだけで、対象の過去を視ることが出来るのさ」

 

「????????」

 

おっと、さらに混乱してるぞ。

 

「そうだね。例えば恵里が、この鉛筆を触る。そしたら恵里の頭に、今までどんなふうに使われたのか、これを使ってどんな文字を書いたのかがわかるようになるのさ」

 

「なるほど……」

 

「ただ、視たところ、その力はコントロール出来ていない。これに関しては場数を踏むしかない……まあある程度はコントロールできるようにしてあげるよ」

 

ボクは恵里の魔術回路を通じて、魔眼に軽く干渉する。

使い方というものをボクが『理解』し、その方法をボクの憑依継承である程度オート操作できるよう植え付ける。

 

「よし……これで完了」

 

「もう、終わりなの?」

 

「うん。あとは使い方を覚えていくしかないよ」

 

そう言って、夜の闇が街を包むのを待つのだった。

 

 

─────────────────────────

 

恵里side

 

夕方にセイバーから、私の魔眼について色々説明してもらい、使い方を理解した。

その時、彼から魔眼殺しの眼鏡を貰った。その時、鈴に似合っていると言われた。少し嬉しかった。

 

「これから、アサシンの陣営を探すんだっけ?」

 

「そうだね。君が読み取った情報から、行動を逆算すればあとは詰将棋みたいなものだよ」

 

そう言いながら、私達は街の外れにある、小屋へと向かっていた。

 

「ここ?」

 

セイバーは地図を広げながら魔術を使って詳細を語る。

 

「そうだよ。ただ気配は2つじゃない。5つだ」

 

「5つ?」

 

「サーヴァントの気配は3つ。そしてボク達のことは勘づかれているだろうし……」

 

「じゃあ……突撃したら一気に片をつけるんだね」

 

「そうなるね……」

 

「ならオジサンは当初の予定通りマスター達を守れば良いんだな?」

 

「それでお願いするよ」

 

「了解。もし相手マスターを見つけた時はどうするんだい?」

 

ランサーがセイバーに問う。彼は少し考えて、難しい顔をしながら、ランサーの方を見て口を開く。

 

「なるべく殺さないでおこう。ただ、厄介になるのなら何かしらの傷は止む無しだ」

 

セイバーは他のマスターを殺すことは避けるようだ。

正直、人が死ぬ姿はもう見たくない。

お父さんのことでいっぱいいっぱいなのに、これ以上は嫌だ。

でも、これは戦争。いずれは見なければならないのだろう。

 

「あいよ。ま、マスター達もそんな状況は望んじゃいないだろうしな」

 

ランサーも同様のようだ。

 

「マスター同士で戦うなら、私がやる。恵里は後ろで」

 

鈴が私を守ろうとしてくれるのだが、私はそれを拒否する。

 

「鈴。私も戦うよ。力があるのなら、守られるだけなのは嫌だから。私も鈴を守りたい」

 

「恵里…!でも君は、魔術師としては未熟なんだよ…!」

 

それでも私は、セイバーから使えるようにしてもらった力で、鈴を守りたい。

 

「大丈夫。新しく使えるようになった力があるから……」

 

そう言うが、鈴は納得しない。

しかし、思わぬところから援護射撃が来た。

 

「スズ。マスターの頼み、聞いてはくれないかな?」

 

「セイバー?」

 

「マスターも少しは成長したほうがいい。これは良い機会になると思う」

 

彼がそう言うと、鈴は渋々私が戦う事を認めてくれた。

 

「わかったけど……恵里、貴女が新しく使える力ってなに?」

 

私はセイバーに教えてもらった、魔眼の事を説明する。

 

「反則だよ……やっぱり恵里は突然変異なのかもね……」

 

「あはは……私もちょっとこの力はヤバいと思うよ」

 

2人で話していると、いつのまにか目的の小屋が目の前に現れた。

 

「2人ともお喋りはそこまでだよ」

 

セイバーの言葉に、私達は気を一気に引き締める。

 

「んじゃ…突入は任せるぜ…」

 

ランサーは黄金の穂先に槍を手元に出現させる。

そしてセイバーも禍々しい色の剣を出現させて振り下ろす。

 

「突撃っ!」

 

私達はセイバーの開けた穴に走って行くのだった。

 

─────────────────────────

 

???side

 

ああ、見つけた。

 

あの日、自分が失った愛する人を。

 

自分の不甲斐なさで失ってしまったあの人を。

 

世界なんてどうでもいい。

 

あの人さえ居れば、他の人なんてどうでもいい。

 

でも、

 

あの人はこんなにも汚れて堕ちた自分を受け入れてくれるだろうか。

 

あの日、自分の正体に気づいたあの人は自分の事をどう思ったんだろう。

 

汚いと、罵るのだろうか。

 

それとも、変わらず愛してくれるのだろうか。

 

もし受け入れてくれなかったらどうしよう。

 

それはやっぱり、嫌だなぁ。

 

あの人には自分の事を愛して欲しい。

 

愛してくれないのなら……

 

フフフ……

 

誰にも触れられないよう、異空間に閉じ込めて……

 

フフフ……

 

アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!

 

ごめんね?

 

自分はもうどうしようもなくなったんだ。

 

止まれない。

 

この愛はもう止めることは出来ない。

 

だって……だってだってだってだってだってだってだってだって!

 

失った人がなんの奇跡か自分の前に現れたんだ。

 

2度と会えないと思っていたのに!

 

ありもしない、やり直しを願うしかなかった!

 

そんな自分に奇跡が起きた!

 

それを逃すなんて、愚かなことはしない。

 

必ず、捕まえる。

 

自分の側に連れてくる。

 

他の人が割って入らないようにする。

 

あの人がもし拒絶するのなら、受け入れてくれるまで、一緒にいる。

 

どれだけ時間がかかっても良い。

 

その為の時間はいくらでも手に入れた。

 

未来は確実じゃない。

 

未来視も意味をなさない。

 

過去は変えられない。

 

でも未来は変えることが出来る。

 

だから、待っててね。

 

愛しい人。

 

必ず、あなたを……

 

 

 




士郎くん達がFGOのメソポタミアに行ってラフムと遭遇してら地獄になりそう。
言語理解でラフム語わかっちゃうんだもん……

セイバー
この世界がApocryphaの世界線の平行世界だと理解した。
ユリアスフィールの城で情報を手に入れる。
そして確信に至る。
恵里の力を解放した。

恵里
自身の目が魔眼だと知った。
戦う意志が高まった。

???
ヤンデレ
どうやら恋人を見つけたようだが、一体誰なんだ。

どうでもいい小話。
天之河光輝憑依二次創作で、ドラクエ勇者のスペックを盛り合わせとか面白そう。

本作のアフター編をどうするか

  • 幸利組でまどマギクロス
  • 士郎が平行世界の聖杯戦争に参加
  • ハジメ組で勇者のいないドラクエ
  • ミュウ&リーニャで暗殺教室
  • または別の作品とクロス
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