ありふれない天の鎖の投影魔術師は世界最強 作:小説大工の源三
三人称side
「なぁにあれぇ」
巨大なキノコ雲を目の当たりにして士郎は絶句してしまった。
大きく口を開けてはいないが、半開きになっているのだろう。
『士郎殿、こちらに来てもらえるか。ハジメ殿もこちらに向かってもらっている』
『ヴェアベルト?わかった』
ヴェアベルトに呼ばれ、彼のところに向かうと、そこにはメルリアンと同じ翼を生やした彼とティオの背に乗る愛子、そしてハジメがいた。
「3人とも無事だったんだね」
「うむ。そしてあのキノコ雲なのだが……私とティオ殿の炎ブレスが原因だが、ここまで威力が上がったのは畑山殿の協力のおかげなのだ……」
「「え?」」
「いえ、あの……お二人のブレスの威力を少しでも上げられればと思ったのですが……」
(そういえば先生の転職は作農師……農業関連のスキルがあって……爆発といえばメタンガス……ア゛……)
「発酵操作……」
「ガス爆発かぁ……」
「違うんです!そうじゃないんです!こんなに爆発するなんて思ってなくて!ただ、半端はいけないと思って!ホントなんです!はっ!?教会の皆さんはっ!?どうなりました!?」
瓦礫の山に目を向けるが、この有様だ。生き残っている人などいないだろう。おそらく殆どが爆死したのだろう。
目を凝らせば至る所に血痕や人の一部のようなものが転がっていた。
愛子の視力が自分達のようによくなくてよかったと士郎は内心思っていた。
しかし爆殺したことに変わりはない。その結果に顔を青ざめて蹲りそしてブルブルと震える。
「う……ウプッ……オエェ……」
思わず、嘔吐してしまう。それをヴェアベルトはそんな彼女にそっと寄り添い、静かに抱きしめる。吐瀉物で汚れていたがそれを気にしなかった。
しばらく抱きしめ、頭を撫でる。汚れは再生魔法で消した。
「畑山殿……大丈夫か?」
「は、はい。も、もう大丈夫です。ヴェアベルトさん……」
「そうか……少し離れるぞ……ふぅ……」
先生から離れたヴェアベルトは力を抜くように息を吐く。すると分離するようにヴェアベルトとメルリアンが現れた。
「それどういった技能なのさ……」
「前にライセン大迷宮の時に説明したとっておきのやつだ」
「人竜一体か……」
ティオが何か現れたのを感じたのか、視線を向けて指摘する。
『皆の者あそこに人がおるのじゃ……』
「なんなのでしょう……」
禿頭の男が現れたのだった。
あの爆発で生き残った人とは思えなかった。すると瓦礫の山の向こうへスーっと消えてしまった。
「おそらく解放者だな」
「ついて来いってことかな?」
士郎達はその後を追う。すると禿頭の男が士郎達を案内する様に姿を見せたり消したりしていた。そうこう後を着いていくと瓦礫の山にたどり着いた。
「ここに何があるんだ?」
禿頭の男は、ただ黙って指を差す。その場所は何の変哲も無い唯の瓦礫の山だったが、男の眼差しは進めと言っているようだ。問答をしても埓があかないと判断した士郎達は、その瓦礫の場所へ踏み込んだ。すると、その瞬間、瓦礫がふわりと浮き上がり、その下の地面が淡く輝きだした。見れば、そこには大迷宮の紋章の一つが描かれていた。
「やはりか……」
そこに立つと周りが淡く輝き、いつのまにか大迷宮の最深部に辿り着いていた。
いつも通りに魔法陣に立ち、神代魔法を習得する。
愛子だけは、初めてだったので頭痛に襲われた。
「魂魄魔法か……魂に干渉……これでミレディはゴーレムに憑依していたのか……」
ハジメは解放者のものであろう手記を手に取る。
どうやらここの解放者の名前はラウス・バーンのようだ。
試練の内容は神の力に対して打ち勝つというものらしい。
ここにいるのは皆エヒトの影響下になかったからか、習得することは容易い事だった。
「さて、そろそろみんなと合流しないとね」
「そうだね。そろそろ片もついてるだろうし」
「あっ、そうです!王都が襲われているんですよね?みんな、無事でいてくれれば……」
士郎達は神山を飛び降りて、王都にいる仲間のところに向かう。
そして合流した先で士郎が最初に目にしたのは─────
香織の前に割り込み、胸から剣を突き出し、息絶えてしまった、最愛の家族──恵里の姿だった。
ゆっくり茶番劇の商標登録の件。
あれホントマジで信じられないですね……
ギコ猫事件の再来かにも思えましたし。
まぁ商標権の放棄の手続き云々の話もありますし……
2週間後ですね…