ありふれない天の鎖の投影魔術師は世界最強   作:小説大工の源三

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また遅くなりました……
いやぁ……FGOがね?


快楽と反転の試練

士郎side

 

転移した先でボク達はそれぞれが偽物ではないか確認をし、この先に何があるかわからないので、ハジメが小型ロボットで偵察している。

 

「そういえば、ヴェアベルトはどんな夢を見たの?」

 

ボクはヴェアベルトが夢を見たのか聞いてなかったので今のうちに聞くことにした。

 

「む?言わなくともわかるだろうが、全種族が同じ場所で争うことなく生活している世界だったな」

 

「あー、やっぱりそうなんだね」

 

「うむ。まぁそれのお陰で自分が成し遂げたい世界の形が分かってきてよかったが」

 

そう言った彼の瞳に固い決意が満ちていた。

 

「なぁハジメ、小型ロボットは何送り出したんだ?」

 

「えっとね。クノイ○とナ○ーとマッド○ックだね」

 

「全部サイバー○ンス製じゃん…」

 

「しょうがないじゃん、こういったことに使えるんだから」

 

あの会社、タイニー○ービットより後発だけど技術は全部変態だからなぁ。リニア止めたり地下鉄止めたり、姿消すLB○作ってるのやばいし。

 

そんなこと考えているうちに小型ロボットが戻ってきた。

戻ってきたそれは全てハジメの宝物庫に収納される。

 

「ハジメくんどうだった?」

 

「特に何もなかったね。これは僕達が先に進まないと仕掛けが動かない仕組みなんだと思う」

 

「だよなぁ……当然っちゃ当然か……」

 

仕掛けでも分かればよかったが、流石にそう甘くはないか。

そう考えて先に進む。

本当はここら一帯を焼き尽くしたかったが、そんなことして試練失敗になったら困る。

 

迷宮の奥へと足を進めているとポツポツと液体が降ってきた。

 

「ん?雨?」

 

「おかしいな。迷宮内で雨?」

 

「鈴、ユエ、念の為結界」

 

ボクは2人に結界を張るよう指示する。

2人が結界を張ると上から粘性のある乳白色の液体が大量に降り出してきた。

 

「こりゃ厄介だな。気配探知に引っかからないって……」

 

ヴェアベルトが苦言を漏らす。

すると地面から何かが迫ってくる気配を感じ取る。

 

「足元注意!」

 

ボクがそう言うと同時に下からも乳白色の液体が飛び出してくる。

 

「オラァ!」

 

坂上くんが反射的にそれをぶん殴った。

結果、弾け飛び、それが彼のの反対側にいた、恵里、鈴、シア、ティオに降りかかる。特にティオに対して。

 

「坂上くん……かかったんだけど……」

 

「悪い……」

 

「うえ〜ベトベトする〜」

 

「後で着替えたいですぅ…」

 

3人とも嫌そうな顔を作る。

恵里はそれぞれに付着したスライムを分解で消している。

そんな中ティオだけは平然としていた。

さらに現れるスライム。

それぞれは近づけさせないよう魔法などの遠距離攻撃でスライムを吹き飛ばしているが、段々とめんどくさくなってきた。

一応サンプルとして瓶に詰め込んでいる。

 

「とにかく焼き尽くした方が良さそうだな……」

 

そう言った途端に、全員が炎属性の攻撃をし始めた。

 

この時のボクの発言に後悔することになったのは数分後だった。

 

無尽蔵に現れるスライムをどうにか封殺しようと、ハジメと共に天井や床を全て封印した。

それが正解だったのかそれからはスライムが現れることはなかった。

 

「これでもうスライムが出てくることは……ユエ?」

 

ハジメが言葉を途切る。

 

「はぁはぁ……ハジメ、何か変……はぁはぁ、すごく……ハジメが欲しい」

 

「は?いや、こんな状況下で何を言って……ユエ?一体どうしたの?」

 

ユエの異変に戸惑い始めたその時、不意に後ろからシアが倒れ込んできた。

 

「シア?……って熱ッ…!?どうしたの!?」

 

「わかんないですぅ……身体が熱くて……士郎さんが……欲しくて欲しくてたまらないんですぅ……」

 

そう言うシアの瞳は潤み、吐息も熱く、ボクの腕を強く抱きしめて太ももに挟み、スリスリと擦り始めた。

こんなところで突然発情し始めるなんて異常だ。

 

「この部屋に何か仕掛けが……?」

 

しかしハジメがこの部屋の仕掛けなどは全て確認していた筈だ。ということは、あのスライムに何かある。

そう思い、先程詰め込んだスライムを解析眼で調べる。

 

=====================================

 

媚毒スライム

 

能力:発情化

触れた生物を強制的に発情させる。

気化させると範囲が広がる。

 

=====================================

 

「うわぁ……さっきのスライムかぁ……」

 

先程、燃やしたせいなのだろう。甘い香りが鼻につく。気化しているスライムはこうして効果を発動させるのか。

 

燃やしたのは悪手だったか……

 

周りを見ると、鈴が悶え、坂上くんが興奮を抑える為に腕を噛んだりしている。既に舌は噛んでいるのか、口からは血が垂れている。だが、呻き声が漏れている。天之河も聖剣で素振りをしていた。

ボクらは毒耐性があるので、効果を無効化していた。

とはいえ、毒耐性が発動しているという感覚が謎にある。

 

「なぁティオ……」

 

「なんじゃご主人様」

 

「お前、1番浴びてただろ」

 

「確かに、妾の体も粘液の効果が発揮されておる。事実、体を駆け巡る快楽に邪魔されて魔法がまともに使えんからの。じゃがのぅ、舐めてくれるなよ、ご主人様よ。妾を誰だと思っておる」

 

「ティオ……」

 

「妾はご主人様の下僕ぞ!この程度の快楽、ご主人様から与えられる痛みという名の快楽に比べれば生温いにも程があるわ!!妾をご主人様以外に尻を振る軽い女と思うてくれるなよぉ!!!」

 

「そうっすか」

 

眼をクワッ!!と見開き、拳を天に掲げてそう力説する駄竜に、幸利は汚物を見るような眼差しを向けた。スライム粘液の快楽すら平然とやり過ごしたティオが、その視線にゾクゾクと体を震わせる。

 

「流石ですねクラルスさん」

 

「敬語じゃと!?」

 

あ、幸利が敬語になり始めた。

 

他人扱いにさらに悶え始めるティオから視線を外して、シアの様子を見る。

 

「大丈夫?」

 

「ううっ……かなりキツイですけど、大丈夫です……」

 

そう言うが、とても辛そうだ。

 

「……士郎さん、やっぱり抱きしめて貰えませんか?欲を言うなら恵里さんや雫さんも……っ」

 

そう言うシアのお願いをボク達は聞き入れ、4人で抱きしめ合った。

しばらくするとシアの身体から熱がスッと消えて、元に戻ったようだ。

 

「耐え切ったみたいですぅ……」

 

「それじゃあこの試練もクリアかな?」

 

シアの熱が引いたと同時に毒耐性の効果も消えたので、この試練はクリアとして判断していいと思う。

 

「……とりあえず、媚毒効果をモロに受けてた人は着替えようか。簡易的な更衣室は作ったから」

 

そう言うと毒耐性のないシア達が着替えるために更衣室に入る。

 

「この先の試練はどうなんだろうな……」

 

「ふむ……紡がれた絆……また絆を試すようなことをするのだろうが……いかんせん浮かばんな……」

 

ヴェアベルトが考える仕草をとるが、浮かばないのか、すぐに武器の手入れに入った。

 

「……ご主人様よ。そろそろ妾のことも構って欲しいのじゃが」

 

その時、幸利の背後からおずおずとした声が掛かる。

変態レベルが天元突破していたが故に、一番スライムの粘液を浴びていたにもかかわらず媚毒効果をあっさり克服していたティオだった。

一足先に着替え終えていたようだ。

 

幸利はチラリとティオを振り返ると、一言、

 

「ん?まだいたんですか、クラルスさん」

 

「ッ!?ご、ご主人様よ。まだ、それをやるのかの?その、確かに、新鮮で気持ちよくはあったが、やっぱりちょっと……そろそろ、いつもの話し方に戻ってくれてもいいんじゃよ?呼び名も、いつも通りでいいんじゃよ?」

 

「何を言ってるんです?いつも通りだし、クラルスさんはクラルスさんでしょう?ああ、それ以上、近寄らないで下さい」

 

「ッ!!!!?ご、ご主人様よ!悪かったのじゃ!ちょっと、調子に乗りすぎたのじゃ!反省するから元に戻って欲しいのじゃ!」

 

「……」

 

泣きべそ掻きながら幸利の足元にカサカサと這い寄って来るティオに、幸利はハイライトの消えた眼差しを向けている。それに少し頬を染めるティオだったが、流石に他人行儀な態度と苗字呼びは堪え難いのか、暴走する様子は見えない。

すると優花が幸利の肩に手を置く。

 

「流石に可哀想だからやめてあげて……」

 

しかし幸利は口元を釣り上げる。それを見たティオがビクッと体を震わせた。もしや、ずっとこのままでは?とでも想像したのか……ますます泣きそうな表情になった。

 

「うぅ、ご主人様よ……お願いじゃ……ティオと呼んでおくれ」

 

そう言うと幸利はため息を零しながら、ティオの頭を撫でた。

 

「ご、ご主人様……?」

 

「ったく……お前のその変態っぷりは俺が原因だからな……だが流石に自重してくれよ?」

 

そう言って撫でるのをやめた。

更衣室から全員が出てきたので、先に進む。

 

─────────────────────────

 

再び転移し、警戒しながら進んでいく。するとカサカサと聞きたくない音が聞こえ始めた。

 

「なんだこの背筋から鳥肌の立つ音は……」

 

「うう……嫌な音ですぅ……」

 

特に耳のいいシアは嫌悪感を表に出しまくっている。

 

「僕確認してくるね……」

 

そう言ってハジメが下を覗き込む。

中々見えないのか、目を凝らして見ようとしている。

突然飛び退いて尻餅はつかなかったが、勢いよく後ろに下がる。

 

「ハジメ君!?」

 

「……っ!」

 

「……ハジメ、どうしたの?」

 

その表情は青ざめていた。

 

「悪魔がいる……」

 

その一言に全員が察した。

 

「Gかぁ……」

 

黒い悪魔を刺激しないよう、ゆっくりと進んでいく。

 

「細かくカサカサ聞こえて気持ち悪いですぅ……」

 

そう言ったシアは必死にウサミミをペタリと垂らして塞いでいる。頭を抱えるように両手で抑えつつ、しゃがみこんで涙目になっていた。

 

そんなに距離はないはずなのに、ゆっくりと進んでいるせいなのかすごく時間がかかっている気がする。

そうして、ようやく広い場所に全員がたどり着いたその時だった。

 

ウ゛ゥ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛!!!

 

大量の羽ばたき音が響き始めた。

そしてその音の発生源を見てしまった。

 

悪 魔 が こ っ ち に 来 た

 

「嫌ァァァァァァァ!!」

 

「ウワァァアァァアァァ!」

 

「俺のそばに近寄るなぁァァァァァァァ!」

 

「優花っちなんとかして!」

 

「無理よ!こんな大量なのは!」

 

「ならトッシー!」

 

「断る!鈴!お前の結界で圧殺しろぉ!」

 

阿鼻叫喚である。

悪魔を押し付け合う光景。

そう言いながらも各自遠距離攻撃で悪魔を殺す。

 

いやまぁあれは無理だ。

 

「なんで、お兄ちゃんは平気そうなの!?」

 

「いや、ね?流石にあそこまで多いとさ、逆にどうでも良くなる」

 

虚無?違うか。なんて言うんだっけこういうの。諦めてるって感じかな?

 

「ならないわよ!?」

 

「雫さんの言う通りですよぉ!?」

 

「まぁやっぱり無理なものは無理だよ¿」

 

なんか最後の方声が裏返った。

 

こちらの攻撃を放っても、怖気を震う羽音を響かせた黒い津波はまるで衰えを感じさせずに迫ってくる。海そのものに攻撃しても無意味なのと同じだ。ゴキブリの津波は空間全体に広がりながら、まるで鳥が行う集団行動のように一糸乱れぬ動きで縦横無尽に飛び上がる。

 

「うぅ、──『聖絶ぅ』!」

 

既に半泣きになりながら鈴が障壁を張った。

 

直後、ボク達のいる広場の更に上空までザァアアアアアーー!!と音を響かせながらせり上がったゴキブリの波は、そのまま重力に引かれるように下降すると一気にボク達に襲いかかった。

障壁の外壁に物凄い勢いでぶつかり、体液を撒き散らして潰れるゴキブリもいれば外壁を這うゴキブリもいる。

 

「──も、無、理……」

 

障壁を張っている鈴がフッと意識を失いかけた。坂上君が咄嗟に支えると同時に必死さの滲む声で励ます。

 

「鈴ぅ!寝るな!寝たら死ぬぞ!俺達の精神がっ!!」

 

全くもってその通りである。

生身でゴキブリの波に呑み込まれるなんて、それだけで神代魔法なんて目じゃない威力の精神攻撃だ。異常をきたすのは免れない。それどころか一生もののトラウマになるだろう。

 

「ユエ、重ねて防御お願い」

 

「……ん、絶対破らせない!」

 

ユエが鳥肌の浮いた腕を掲げ鈴の『聖絶』に重ねるように自分の『聖絶』を展開した。障壁の外はカサカサと這い回るゴキブリで真っ黒に染まっている。

 

「何だか、この迷宮に来てからこんなのばっかりですね……」

 

「今までの大迷宮以上に厄介極まりないの~ふむ、やはり、他の大迷宮の攻略を前提にしておるだけに、あるいは難易度も数段上に設定されておるのかもしれんな」

 

「ティオさん?冷静に分析してないで何とかしないと!」

 

「恵里、大丈夫よ、問題ないわ。あれは唯の黒ごまだもの黒ごまプリンとか黒ごまふりかけとか、私、結構好きよ。特に黒ごまふりかけしょうゆ風味は美味だわ。ご飯がとてもすすむの」

 

「雫!?どうしよう、雫が既に壊れかけてるぅ!!」

 

しばらくするといきなり、Gが一斉に引いたのだ。何事かと訝しむボク達の前でGの波は空中で球体を作ると、それを中心に囲むように円環を作り出した。

巨大な円環の外周に更に円環が重ねられ、次には無数の縦列飛行するGが円環のあちこちに並び始める。次第に幾何学的な模様が空中に作り出されるその光景を見て、不味いと感じ、剣を投影して射出するが、それを守るように防がれる。

 

「おいおいおい、まさか……魔法陣を形成してるのか?」

 

「チッ……メル!火炎ブレス!」

 

「キュアァァァァァァァァァ!」

 

各々がそれを阻止するために行動するが、悉く防がれる。

波になって襲いかかるGを殲滅し終えると、既に魔法陣を形成し、さらに発動待機状態になっていた。

 

「ぐっ……遅かったか……」

 

魔法陣の中心にGの塊があり、それが形を変える。ムカデのように胴長で尾には針が付いており、足も十本ある。一番前の足などは刃物のように鋭利な指が付いていた。顔面には黒一色の眼がついており、顎は鋭く巨大だ。そして、背中には三対六枚の半透明の羽が付いていた。おそらくボス級の魔物なのだろう。

 

「士郎!足元!」

 

ハジメが声を上げる。

下を見るとそこにはもう一つ魔法陣が作られていた。

 

「しまった!」

 

「これが狙いか!」

 

そのまま魔法が発動。

光が全員を包むが、何も襲いかかる様子はない。

光が収まり、自身の身体を確認したが、特に異常はないように見られた。

 

「特に何もないね……」

 

「そうだね恵里」

 

そう言って彼女達の方を見て最初に抱いた感情が──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──嫌悪だった。

 

 

─────────────────────────

 

3人称side

 

士郎と恵里が互いを見合わせて抱いた感情が嫌悪に変わったのはすぐにわかった。

先程足元で発動したものだろう。

周りを見ても嫌悪しか抱かなかった。ただ天之河だけには嫌悪は抱かなかった。

そしてボスGには愛おしささえ感じてしまう。

 

「……お前達を殺したくなる」

 

「僕も同じ事考えてるのが嫌だけど殺したい」

 

出てくる言葉は暴言である。

 

「何言ってるんですか。わたしがみなさんをぶっ殺すんですよ?」

 

2人の後ろにシアが星砕きを肩に担いで立っていた。

 

「何言ってるのよ、私がアンタらを斬り殺すのよ」

 

雫はその隣で刀が構えている。

 

「なるほど反転化か……」

 

士郎は発動した魔法の正体にすぐ気づいた。

周りでは違いを睨み合いながらもGを撃破していた。

気づいたと同時に苛立ちすら覚える。

今までの思い出には違和感がないのに、恵里達に嫌悪を抱かされる。

それを弄ばされたことに苛立ちが怒りへと変わる。

 

「あいつをこの手で殺してやりたい!」

 

「そうだね。あいつを殺したら次はお前の番だよ」

 

「名案なのが腹立ちますけど、賛成です」

 

「さっさと終わらせるわよ」

 

そう言って既にハジメ達が攻撃している、ボスGに自分達も攻撃し始める。

 

「『火焔無双』」

 

「八重樫流『流水之太刀』」

 

「『偽・螺旋剣』!」

 

「うりゃァ!!」

 

各々の技や武器を振るい、ボスGやGを攻撃していく。

全てが当たったのにも関わらず未だに絶命した気配がない。ボスGは相当耐久と生命力があるのだろう。

煙が晴れると、どうやら再生していたのだろう。何処ぞのナメクジ星人のように再生していた。

 

「感情に左右されて軍人が務まるか……メル、やれ」

 

「そんなことで元の世界に帰れるわけねぇからな……オラァ!」

 

ヴェアベルトの指示に従い、メルリアンは火炎弾を放つ。幸利は杖に魔力を込めてGを殲滅する。

攻撃を繰り返していくうちに段々とそれぞれが反転していた感情が元に戻っていた。

 

「……ようやく、反転化が治ったかな?」

 

「お兄ちゃん、大丈夫だよ。嫌悪感は無くなって、逆にあのGに嫌悪感しか抱かないから」

 

「……本当に女性解放者は性格が悪いわね」

 

「本当ですぅ……ミレディですらただウザいだけでしたし」

 

するとハジメの隣にいたユエから膨大な魔力を感知し、何かを始めるのを感じとり、ボスGから距離をとり、射線を開ける。

 

「……『神罰之焔』」

 

そう呟くと同時に、ボスGが蒼く輝く焔に焼き尽くされていった。

 

 

─────────────────────────

 

しばらくして焔が消えるとそこには何もなくなっていた。

士郎の気配感知やハジメの魔眼鏡にも反応はなかった。

 

「気配及び、魔力反応なし。ボスGの消滅を確認。戦闘終了だよみんな。お疲れ様」

 

「ふぃ〜……二度と経験したくねぇわこれ」

 

「同感、次やる時は破壊の限りを尽くしてでも止めるわ」

 

「ふむ……洗脳もしてくるのじゃろうな」

 

「うむ……フリードの豹変具合も納得だ」

 

幸利と優花の2人の表情はかなり黒くなり、怪しい雰囲気を漂わせていた。

ティオは

「ハジメ達は試練の方大丈夫そうだね」

 

「まぁ、あの程度で壊されたりなんてしないよ」

 

「その通りだよハジメくん」

 

「……ん。問題ない」

 

そう言った3人に士郎は良かったと安堵した。

 

「これは私の部下達も踏破することができる可能性がある……」

 

「鈴達はどうだった?」

 

そう恵里が鈴達に聞いた。

 

「うーん……戻ったのかなぁ……いつの間にかボスGが嫌になってたかな?」

 

「俺もだ。……おう、俺もだ」

 

「坂上…?」

 

鈴はいつの間にか。龍太郎は戻ったには戻ったが。と言った感じだ。

しかし1人だけ浮かない顔をしていた。

 

「………………」

 

天之河だ。

自分1人だけが試練をクリアしていないことに、何か暗いナニカを想像していた。

戦後休憩を終えると、天井付近の大樹の枝が『メキメキ』と軋ませながら伸びていく。

広場まで伸び切ると、階段へと変化しており、登れと言わんばかりに上へと続いていた。

階段を登り切ると、木の幹に洞窟ができておりその中に転移陣があった。

 

 

 

 

 




忘れがちだけど清水幸利の中の人は石田彰さんです。
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