ありふれた凡骨は決闘者の高みを目指す   作:生徒会長月光

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原作のサソリモドキ戦になります。

果たしてユエを四人は守れるであろうか

それではどうぞごゆっくり


封印部屋の化物退治

封印部屋にて少女を発見した城之内たち。

 

ハジメの錬成により囚われた少女を救出したものの封印解除と同時にサソリのような魔物が少女、ユエを狙う。

 

城之内はレッドアイズを召喚し応戦をするのであった。

 

サソリモドキはレッドアイズを脅威と見たのかもう一本の尻尾の針がレッドアイズに照準を合わせた。そして、尻尾の先端が一瞬肥大化したかと思うと凄まじい速度で針が撃ち出され針が途中で破裂し散弾のように広範囲を襲う。

 

「レッドアイズ!!」

 

掛け声と共に上昇し難なく散弾をかわす。

 

レッドアイズもお返しと無数の火球を吐き出しサソリもどきへと向かう。

 

しかしサソリもどきはその見た目に反して素早い動きで躱すと今度は城之内たち…否、後ろのユエに向けていた。

 

その隙を逃さずワイバーンの戦士が後ろへ回り込み尻尾を切断しようと剣を振るう。

 

キィン!

 

しかし固い甲羅に阻まれ切断に至らなかったものの散弾は見当違いの方向へと飛ぶ。

 

「ワイバーンの戦士でも切断できないほど固いなんて!」

 

「だが攻撃を反らすことは出来そうだな。」

 

「気を付けないといけないのはあのハサミと溶解液、それに尻尾の散弾だね。そして非常に固い甲羅をどう削るかだね。」

 

「毒のほうは何とかなるけどあのサソリ、ユエちゃんを狙ってるから気を付けないと!」

 

そう言いながら四人はユエを守るようにし、攻撃を加える。

 

城之内はワイバーンの戦士とランドスターの銃士にサソリもどきの動きを牽制させるようにしてもらいレッドアイズは翼を大きくはためかせ真空刃を生み出しサソリもどきに傷を付けていく。

 

その風に合わせて香織は毒魔法を放つが見た目によらず素早い動きで躱される。

 

何度か液状の毒を広範囲で撒くもののどれも躱される。

 

サソリもどきはなにがなんでもユエを逃したくないようで攻撃を受けながらも溶解液を広範囲に撒き散らす。

 

それを城之内は難なく躱して右手にサラマンドラを装備してその炎で蒸発させる。

 

さらに香織は全員に付加魔法で速度を上昇させ、対応を速める。

 

恵理は風霊術と火霊術を組み合わせた巨大な炎弾で応戦する。

 

ユエを抱えながらも自身もドンナーによる射撃で応戦するハジメは散弾を放ったサソリもどきへポーチから取り出した手榴弾を投げつける。

 

サソリモドキはドンナーの一撃を軽々耐えきり、更に散弾針と溶解液を放とうとした。しかし、その前にコロコロと転がってきた直径八センチ程の手榴弾がカッと爆ぜる。その手榴弾は爆発と同時に中から燃える黒い泥を撒き散らしサソリモドキへと付着した。

 

いわゆる〝焼夷手榴弾〟というやつだ。タールの階層で手に入れたフラム鉱石を利用したもので、摂氏三千度の付着する炎を撒き散らす。

 

絶叫を上げながらサソリモドキはその八本の足を猛然と動かし、ハジメ達に向かって突進した。四本の大バサミがいきなり伸長し大砲のように風を唸らせながらユエを抱えるハジメに迫る。

 

一本目を〝縮地〟でかわし、二本目を〝空力〟で跳躍してかわす。三本目を〝豪脚〟で蹴り流して体勢を崩しているハジメを、四本目のハサミが襲う。

 

が、ハジメは、一人ではなく仲間がいる。

 

城之内はサラマンドラを振り上げ恵理の地霊術によって上から下へと一時的に重力を上げたことにより

 

ザシュッ!

 

ハサミの一本を切断することに成功する。

 

背中のユエに、なるべく負担をかけないように動きハジメは、そのまま空中を跳躍し、サソリモドキの背中部分に降り立った。そして、暴れるサソリモドキの上でなんとかバランスを取りながら、ゴツッと外殻に銃口を押し付けるとゼロ距離でドンナーを撃ち放った。

 

ズガンッ!!

 

凄まじい炸裂音が響き、サソリモドキの胴体が衝撃で地面に叩きつけられる。

 

しかし、直撃を受けた外殻は僅かに傷が付いたくらいでダメージらしいダメージは与えられていない。その事実に歯噛みしながら、ハジメはドンナーを振りかぶり〝風爪〟を発動するが、ガキッという金属同士がぶつかるような音を響かせただけで、やはり外殻を突破することは敵わなかった。

 

「あれで壊れねぇとかどんだけ硬ぇんだ!?」

 

「攻撃よりも防御が高い…!それなら…克也!ランドスターにこれを!」

 

と恵理は装備魔法カード、バスターランチャーを呼び出す。

 

「!そういうことか!やっぱ恵理は便りになるぜ!ランドスターの銃士にバスターランチャーを装備!」

 

ランドスターの銃士は手持ちの銃からバスターランチャーを装着する。

 

そして狙いを定めると

 

BANG!!

 

サソリもどきへと放たれるとおおバサミ二本が吹き飛ぶ。

 

すかさず胴体にも撃ち込むと大きく仰け反りながら吹き飛ぶ。

 

「…凄い!でも…どうして?」

 

「…そうか!バスターランチャーは攻撃力1000以下のモンスターのみ装備可能なカード。

 

ランドスターの銃士の攻撃力は900!

 

効果は確かダメージ計算時、相手モンスターが攻撃表示なら攻撃力、守備表示なら守備力が2500ポイント以上の場合、装備したモンスターの攻撃力は2500ポイントアップする!トータスでの基準だと耐性だけどあの甲羅の防御力も合わせて2500以上っていう判定になったんだ!」

 

「恵理ちゃんはそこまで計算してたってことだね!」

 

「あぁ!でも油断すんなよ。まだあいつは倒れてねぇからな!」

 

「ここからが正念場だね。」

 

バスターランチャーの衝撃で離れたサソリもどきを見てユエは自分を助けてくれる四人を見て決意する。

 

「…ハジメ…」

 

「どうしたのユエ?」

 

「…信じて…」

 

カプッ チュゥゥ

 

とユエはハジメの首筋にカプリと吸い付くように血を吸い始めた。

 

「ユエちゃん!?何してるの!?」

 

「あれって吸血?」

 

「何だかわかんねぇけど意味もなくやるわけねぇからな。それに信じてって言ったんだ。なら俺たちはこいつを食い止めようぜ!」

 

香織は渋々ながらもサソリもどきに向き合い再び激突する。

 

 

「キィシャァアアア!!」

 

 

 サソリモドキの咆哮が轟く。どうやらバスターランチャーの攻撃が効いていたようである。

 

こちらの位置は把握しているようで、残ったハサミを向けて尻尾を使い推進力を得てこちらへ突撃してくる。

 

避ければ動けないハジメとユエにぶつかると城之内はサラマンドラから拘束して反らすために鎖付きブーメランへと装備し直し、恵理も風霊術で押し返そうとするが

 

「そろそろかな?」

 

と香織が言うと

 

ドシッーン!

 

とサソリもどきは急に倒れ痙攣するかのように胴体を地面に打ち付けた。

 

「いったい何が!?」

 

「もしかして香織が?」

 

「うん。このサソリもどき機動力もあるからそれを封じないとと思ってさっきレッドアイズの風圧の時に麻痺毒をまいて

 

それから広範囲に方向感覚を麻痺させる作用の菌を毒と一緒にまいて城之内君のサラマンドラの炎で気化した毒と菌を動き回ったサソリもどきが吸い込んで漸く効いてきたってところかな。」

 

「やるじゃねぇか白崎!」

 

「香織も中々強かになったね!」

 

そうしてある程度吸い終わりどこか熱に浮かされたような表情でユエはペロリと唇を舐める。

 

その仕草と相まって、幼い容姿なのにどこか妖艶さを感じさせる。どういう訳か、先程までのやつれた感じは微塵もなくツヤツヤと張りのある白磁のような白い肌が戻っていた。

 

頬は夢見るようなバラ色だ。紅の瞳は暖かな光を薄らと放っていて、その細く小さな手は、そっと撫でるようにハジメの頬に置かれている。

 

その仕草はとても綺麗で同姓である香織も見惚れるほどであった。

 

恵理はやっぱり綺麗だなと感慨深く見ていた。

 

「……ごちそうさま」

 

 

 そう言うと、ユエは、おもむろに立ち上がりサソリもどきに向けて片手を掲げた。同時に、その華奢な身からは想像もできない莫大な魔力が噴き上がり、彼女の魔力光なのだろう――黄金色が暗闇を薙ぎ払った。

 

そして、神秘に彩られたユエは、魔力色と同じ黄金の髪をゆらりゆらゆらとなびかせながら、一言、呟いた。

 

 

「〝蒼天〟」

 

 

その瞬間、サソリモドキの頭上に直径六、七メートルはありそうな青白い炎の球体が出来上がる。

 

その大きさをと魔力の強さを目の当たりにする驚く四人。

 

そして毒による影響が残りつつも余程熱いのか悲鳴を上げて離脱しようとするサソリもどき。

 

だが、奈落の底の吸血姫がそれを許さない。ピンっと伸ばされた綺麗な指がタクトのように優雅に振られる。青白い炎の球体は指揮者の指示を忠実に実行し、逃げるサソリモドキを追いかけ……直撃した。

 

「グゥギィヤァァァアアア!?」

 

サソリモドキがかつてない絶叫を上げる。明らかに苦悶の悲鳴だ。着弾と同時に青白い閃光が辺りを満たし何も見えなくなる。城之内たちは腕で目を庇いながら、その壮絶な魔法を唯々呆然と眺めた。

 

やがて、魔法の効果時間が終わったのか青白い炎が消滅する。跡には、背中の外殻を赤熱化させ、表面をドロリと融解させて悶え苦しむサソリモドキの姿があった。

 

あの摂氏三千度の〝焼夷手榴弾〟でも溶けず、ゼロ距離からレールガンを撃ち込まれてもビクともしなかった化け物の防御を僅かにでも破ったユエの魔法を称賛すべきか、それだけの高温の直撃を受けて表面が溶けただけで済んでいるサソリモドキの耐久力を褒めるべきか、ハジメとしては悩むところである。

 

トサリと音がして、ハジメが驚異的な光景から視線を引き剥がし、そちらを見やると、ユエが肩で息をしながら座り込んでいる姿があった。どうやら魔力が枯渇したようだ。

 

「大丈夫ユエ!」

 

「ん……最上級……疲れる…信じてくれて…ありがと」

 

「良いってことよ!」

 

「ユエちゃん凄い魔法だったよ!」

 

「後は僕たちに任せて!」

 

「ん、頑張って……」

 

とサソリもどきは焼け焦げながらも散弾を飛ばそうと尻尾をむけるが

 

天井から眩い光が目に入る。

 

そこには口にエネルギーを溜めたレッドアイズの姿が!

 

「トドメだ!レッドアイズ!黒炎弾!!」

 

限界まで溜めた黒炎が放たれた。

 

ドゴォォォォン

 

サソリもどきへ再び炎弾が着弾する。

 

「ギシャァァァァァァァァァ」

 

断末魔を上げながらサソリもどきは暫く暴れたが徐々にその動きは鈍り

 

ズズッ…ズゾォン

 

と倒れた。

 

「…ふぅぅぅ。何とかなったな。」

 

「一時はどうなるかと思ったけど倒せて良かったよ。」

 

「そうだね。ユエちゃんも守れたし一件落着だね!」

 

「みんなの力とユエのお陰だね。」

 

と各々言う中ユエはたどたどしい足取りだがゆっくりとレッドアイズに近寄ると、

 

「やっぱり…伝承に聞いた通り…弱気を助け強気を挫く高潔な姿…聞いた通りの竜人族の姿そのまま…助けてくれて…ありがとう」

 

グォォォォォ

 

レッドアイズは頷きながら役目を終えて還る。

 

名残惜しそうにするユエだが、今度は四人に向き合い

 

「改めて…信じてくれて…助けてくれてありがとう。」

 

「俺たちの方こそユエの魔法が有ったから勝てたんだ!」

 

「そうだね。あのままだったらジリ貧だったもんね。」

 

「私たちの方こそ助けてくれてありがとう!」

 

「ユエの魔法 魔力光も綺麗だったし凄い精密なコントロール、こっちに来てから一番凄かったよ。」

 

「?こっちって?」

 

「あぁそれはだな。」

 

「克也。まずはここを出よう。ユエが、ずっと閉じ込められてたところだからあんまり居たくないだろうし拠点でそれからゆっくり語らえばいいしね。それに香織の毒とかでユエに悪影響がでないとも限らないからね。」

 

「そうだな。よし行くか!」

 

無事に封印部屋のサソリもどきを倒した城之内たち。

 

新たに魔法が得意なユエを仲間に加え、一同は拠点へと戻るのであった。




今回はここまでになります。

漸く投稿することが出来ました月光です!

新しくパーティーに魔法のスペシャリストの吸血姫ユエが加わりました。

戦いの幅も広くなりますます強くなっていく城之内たち。

バスターランチャーの判定はオリジナルになりますのでご容赦ください。

香織は菌操作といった技能を習得し毒魔法と組み合わせてサソリもどきを昏睡させるところまでいきました。

実際パーティーメンバーは香織の毒は抗体もあり効かないので思う存分使いそこへユエの魔法が直撃し、最後はレッドアイズがトドメを差しました。

ユエは竜人族の姿に憧れを持っているのでレッドアイズに敬意を抱いています。

原作でもティオに会うまではそうでしたね。

そして封印部屋を後にする5人。

次回はユエとの語り合いになると思います。

話しは代わり12月下旬にコヤンスカヤのストーリーが決まり一体どうなるか楽しみですね!

その間にクリスマスの復刻があるのかそれとも新規のクリスマスなのかも待ち遠しいですね。

今回も読んでいただきありがとうございました!

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