ありふれた凡骨は決闘者の高みを目指す   作:生徒会長月光

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今回はトータスに召喚され戦争参加の意思決めのところまでになります。

それではどうぞ!


召喚後の一幕

光に包まれた先で目を開けるとそこは先ほどまでの教室ではなく大きな広間のような場所であった。

 

そして教室にいた者たちの前に一人の老人が立っていた。

 

「ようこそ、トータスへ。勇者様、そしてご同胞の皆様。歓迎致しますぞ。私は、聖教教会にて教皇の地位に就いておりますイシュタル・ランゴバルドと申す者。以後宜しくお願い致しますぞ」

 

(なぁ恵理…)

 

(何克也。)

 

(何か怪しくねぇか。イシュタルっつうのもだが全体的に何か宗教染みた感じがするしよ。)

 

(本当だよね。ドーマとかエジプトのアテムのいた時代とか体験した僕たちにしてみれば何て言うかドーマのダーツに似てるような気がするよ。)

 

(オレイカルコスの蛇神だったっけか。てことはこいつらさっきから話してるエヒトっつうのの代理人みたいなもんか。思いっきり敵地でヤベーじゃねぇか!)

 

(確かにね。でも僕たちはともかくとして他は逆に言えば何も気付いてないから向こうは利用しようとするはずだから上手い具合に利用し利用される関係さえ築ければ何とかなると思うよ。でもやっぱり何とかして此処から出た方がいい気はするからね。まずは情報を集めてからになるね)

 

そうして召喚された一同はイシュタルから案内されるまま付いていき、その最後尾を歩きこっそり話していた。

 

以前ダーツの率いていたドーマのような気配を二人とも感じ取っていたので油断せず周りを気にする二人。

 

そうして歩くと大理石の広間へと出た。そして全員が席に着くとそのままカートに食事を乗せたメイドたちが現れ各員の前に置く。

そうしてイシュタルは話し出す。

 

まず、この世界はトータスと呼ばれている。そして、トータスには大きく分けて三つの種族がある。人間族、魔人族、亜人族である。

 

人間族は北一帯、魔人族は南一帯を支配しており、亜人族は東の巨大な樹海の中でひっそりと生きているらしい。

 

この内、人間族と魔人族が何百年も戦争を続けている。魔人族は、数は人間に及ばないものの個人の持つ力が大きいらしく、その力の差に人間族は数で対抗していたそうだ。戦力は拮抗し大規模な戦争はここ数十年起きていないらしいが、最近、異常事態が多発しているという。

 

それが、魔人族による魔物の使役だ。

 

魔物とは、通常の野生動物が魔力を取り入れ変質した異形のことだ、と言われている。この世界の人々も正確な魔物の生体は分かっていないらしい。それぞれ強力な種族固有の魔法が使えるらしく強力で凶悪な害獣とのことだ。

 

今まで本能のままに活動する彼等を使役できる者はほとんど居なかった。使役できても、せいぜい一、二匹程度だという。その常識が覆されたのである。

 

これの意味するところは、人間族側の〝数〟というアドバンテージが崩れたということ。つまり、人間族は滅びの危機を迎えているということらしい

 

「ふざけないで下さい! 結局、この子達に戦争させようってことでしょ! そんなの許しません! ええ、先生は絶対に許しませんよ! 私達を早く帰して下さい! きっと、ご家族も心配しているはずです! あなた達のしていることはただの誘拐ですよ!」

 

「お気持ちはお察しします。しかしあなた方の帰還は現状不可能なのでございます。」

 

隣に座り合った城之内と恵理は小声で話す。

 

(こりゃ予想通り真っ黒かもな。)

 

(だね。召喚して帰還できないって普通はあり得ないもん。だとしたら何かしらの帰られたら困る事情があるね。人間族としてなのかその神様なのか…)

 

(戦争なんてまっぴらごめんだぜ。だがこいつらまだ現状に追い付いてないから戦争に参加するなんて誰かが言い出したら便乗しちまうぞ!)

 

(そうなると戦場に駆り出されて死ぬまでこき使われるよ。僕もそれはやだね。)

 

城之内と恵理は戦争の話しをある人物…海馬瀬人に少しだが聞いたことがあった。

 

今でこそデュエルモンスターズやソリットビジョンといったものからおもちゃに至るまで取り扱っているKCだが昔は軍事事業といったものに盛んに手を出していた。

 

それを海馬瀬人が社長になった時点で全て手を引かせたのだ。海馬は戦争をして金を稼いだところで替えの聞かない人材を失えばそれだけで世界にとって損失だと言うこと。彼自身口には出さないが幼少の頃の貧しさを知っている身からすれば許せないのかもしれない。

 

そんな海馬は今はアトラクションからデュエルを楽しめるアミューズメント施設のようなもの、海馬ランドを作るため世界を駆けずり回っている。

 

そういったこともあり恵理は海馬を傲慢だけどその言葉には重みもあり一人の人間としては敬意をもっている。

 

城之内も認めないだろうがそれでも海馬をすげぇ奴だと心では思っている。

 

そしてイシュタルの話しを聞いてクラスメイトが動揺する中少年天之河光輝は声を高らかにして言う。

 

「皆、ここでイシュタルさんに文句を言っても意味がない。彼にだってどうしようもないんだ。……俺は、俺は戦おうと思う。この世界の人達が滅亡の危機にあるのは事実なんだ。それを知って、放っておくなんて俺にはできない。それに、人間を救うために召喚されたのなら、救済さえ終われば帰してくれるかもしれない。……イシュタルさん? どうですか?」

 

「そうですな。エヒト様も救世主の願いを無下にはしますまい」

 

「俺達には大きな力があるんですよね? ここに来てから妙に力が漲っている感じがします」

 

「ええ、そうです。ざっと、この世界の者と比べると数倍から数十倍の力を持っていると考えていいでしょうな」

 

「うん、なら大丈夫。俺は戦う。人々を救い、皆が家に帰れるように。俺が世界も皆も救ってみせる!」

 

へっ、お前ならそう言うと思ったぜ。お前一人じゃ心配だからな。……俺もやるぜ?」

 

「龍太郎……」

 

「今のところ、それしかないわよね。……気に食わないけど……私もやるわ」

 

「雫……」

 

「え、えっと、雫ちゃんがやるなら私も頑張るよ!」

 

「香織……」

 

(不味いな。これだと戦争に参加するって言質を取られちまう!そうなると後々今さら参加しないっていう選択肢が取れなくなっちまうな…)

 

(どうするの克也?)

 

こうなりゃ…

 

「なぁ!イシュタルのおっさん!」

 

「おっさ!何ですかな?」

 

「実は俺よ。朝から何も食ってなくて腹減っちまってよ。そういう話しは飯食ってからでもいいか?ほら良く言うだろ?腹が減っては戦はできねぇって。それによ戦うにしたって俺たちは只の高校生なんだ。だからこそこの世界でいきなり戦えっつったっていきなりは流石にキツイ。そこら辺はどう考えてんだ?」

 

「勿論。勇者殿たちには王国での訓練をし徐々に力を付けていってもらい戦う準備をしてもらいます。」

 

「成る程な!ならその訓練!俺は参加するぜ!」

 

「おぉ!そうですか。それは良きことですな。」

 

「そうだね…私もその訓練参加するよ。」

 

そうして一度話しは終わり各々テーブルの料理に手を伸ばす。そんな中南雲ハジメ…ハジメは城之内の言葉を考える。

 

(凄いな城之内選手は…彼は一言も戦争に参加するとは言わなかった。それどころか天之川君が参加表明をしたことで便乗しそうになってたメンバーを一度踏みとどまらせた。時間を置けば人は冷静に判断できる。天之川君の話しを遮って不満がある人もいるかもしれないけど知名度で言えば城之内選手は天之川君より有名だし、それにそんな実力者の言葉を皆無下にはしづらい。憧れるな~。)

 

そして件の城之内は

 

「うめぇっ!今まで食ったことねぇ味だな!」

 

「そうだね!克也!このお肉柔らかいよ!」

 

「おっ!ホントだ!だけど俺としては恵理の飯の方が合ってるな!」

 

「もう!克也ったら。」

 

(エリリン物凄くデレデレしてる!良いな~鈴もそんな顔で話し掛けてほしい!)

 

そうしてイシュタルの話しで嫌な方に傾きかけた流れを何とか元に戻した城之内。

 

この先一体どうなることやら。

 

続く




というわけで今回は此処までです。

トータスに召喚されてしまった一同。

確かにいきなり召喚されて右も左もわからない状況なのはわかりますが原作光輝は人の話しを鵜呑みにしすぎでしたね。

そしてイシュタルたちの様子を見て城之内たちはドーマのダーツを思い出しました。

ダーツはバラディウス社というありとあらゆる歴史の転換期に必ずいるといわれる世界を牛耳る会社でそこの総帥でオレイカルコスの首領でもあります。

目的はオレイカルコスの神を降臨させること。その為なら人の人生すら狂わせる狂気の人物。

そういったことを経験した二人だからこそイシュタルが同じような存在だと気付き警戒をします。

普段であればメイドが登場した時点で城之内が、興奮して恵理が腕をつねってという風になるかもですが二人とも警戒していてそれどころではないです。

そして戦争参加を光輝がしてしまい他も表明するなか城之内はとっさに話しを変えようとして、話し掛けてイシュタルが、訓練をすると言ったので訓練に参加すると言いました。

これでもし戦争に参加させられそうになっても訓練に参加するだけで戦争に参加すると言った覚えはないと言い逃れ出来ます。まぁその前にある程度情報を集めたら支度をしたら帰還の手掛かりをもとめて出ていく気ではありますがw

そしてご都合主義ですが城之内と、恵理は海馬から戦争がいかに愚かなことであるかを聞いていたので戦争には参加しないと決意しています。海馬なら凡骨ごときがと言いながらも話しをしてくれそうな感じだと思います。

そして自然に惚気る二人に隣に座ってた鈴が、羨ましそうに二人を見ていました。いつかは自分も恵理の自然な表情をみたいと。

次回はステータスプレートのところまで行けたら行きます。

今回も読んで頂きありがとうございました!

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