閃乱カグラ ~光と影の忍達~(仮)   作:レタスの店長

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今回は若干シリアスです。




再会の兄妹

 

入学早々問題はあったが何とか入学が出来た翔と響輝。学早々詠からのもやし料理の洗礼やら入学早々に籠鉄からの挑戦状等を申し込まれたりなど色々あってからフリーの時間が出来た為に翔は響輝を連れて蛇女の中を歩き回るのであった……。

 

 

「……にしても蛇女って事もあって女ばっかりだな……。男なのはあの籠鉄って奴と真司蛇って先輩、そして鎧威って言うセンセだけか…。」

 

 

「どうやらそのようだね。……間違っても詠にしてるようなセクハラを他人にしちゃいけないよ?」

 

 

「心配すんな、俺は気に入った相手にしかそう言う事はせん。そもそも詠は無防備にもあのでっかいケツを揉んでくれって言わんばかりに向けてくるからだよ。」

 

 

「………スケベェ」

 

 

「俺の前で全裸で普通に過ごすオメーに言われたかねぇよw」

 

 

……翔にだから出来るんだよ……///

 

 

歩き回っていると案の定女子ばかりであった為に翔がそう言う。すると響輝はジト目で翔にそう言うと翔はそう答える。

………この男、かなりの女好きでドスケベであり気に入った相手には響輝の発言のようにセクハラをしたり等……もはややりたい放題の男であった………。

 

 

「………?あれって監督生の妹さんじゃないの?」

 

 

「ホントだ。……あれって選抜じゃねぇメンバーの生徒達だよな?指導してるって事は本当に教師みたいな権限を持ってるって事か………。……本当にしっかり者になっちまったな……」

 

 

そんな時、ふと校庭の修行場にて蒼鬼が生徒達に傀儡を使っての実戦の指導をしている姿を目撃した。その事から蒼鬼は本当に教師の権限を持っているという事を把握するのであった………。

 

 

「……さっきも彼女の様子に感涙してたけど……昔は違ったのかい?」

 

 

「あぁ、大違いさ。……大人しくて……人見知りで……怖がりで……中々自分の気持ちを伝えられない………そんな子さ……」

 

 

翔の発言に先ほどの事を思い出し響輝が尋ねると昔の蒼鬼はそんな性格の子であった事を話す……それは何処か懐かしむような表情で………。

……それを察した響輝はそれ以上は問い詰める事はしない事にするのであった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間はあっという間に過ぎ……夕方。他の生徒の中には修行を行っている者も居たが今日は休む事にし、翔と響輝は自室に向かおうとすると……

 

 

「あっ…居た!翔くん!!」

 

 

「?どうしたよ蒼鬼?」

 

 

突如翔を探していたのか蒼鬼が自分の元へと駆け寄る。その事に何かあったのかを察したのか翔が尋ねると……

 

 

「……その…翔くんに会わせたい人がいて………」

 

 

「会わせたい人?誰だよ、ここのオーナー的なヤツか?」

 

 

「…いえ、後にオーナーにも会う事になるとは思いますが……」

 

 

蒼鬼が翔に会わせたいという人物がいる事を聞き、翔はオーナーか何かかと思って尋ねるも蒼鬼は首を横に振り………

 

 

「…………『ユイ』……と言えば分かってもらえますか?」

 

 

「………!!」

 

 

「……ユイ?」

 

 

蒼鬼が会わせたい人物の名を言った瞬間、翔は目を見開く。

 

 

「………本当か…?」

 

 

「…はい、今は中等部で頑張ってて……多分部屋に戻って来てると思います。」

 

 

「…ならすぐに会わせてくれ。」

 

 

翔が尋ねると蒼鬼は頷きそう答える。そして翔はその『ユイ』と言う人物に会うべく蒼鬼に部屋まで案内をしてもらうのであった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~蒼鬼&ユイの部屋~~~~~~~~~~

 

 

「……相部屋なのか?」

 

 

「えぇ…一応は…。私は仕事等でほとんど戻ってくる事は少ないですけど……」

 

 

数分後、たどり着いたのは蒼鬼とユイの相部屋であり翔が尋ねると蒼鬼は苦笑いで答えた。……監督生故に仕事も多く部屋に戻ってくる回数も少ないとの事だ。

 

 

「……『唯依』……戻って来てますか~?」

 

 

(……それが忍名か……漢字にしただけなんだな……)

 

 

(君もそうだろうに…)

 

 

蒼鬼が部屋を開けてユイこと『唯依』の名を呼ぶ……翔は唯依の忍名にそう思うも響輝にツッコミを入れられるのであった…。

 

 

「あ、蒼鬼姉お帰り!…あれ?お客さん?」

 

 

「…はい、唯依も知ってる人ですよ。」

 

 

「知ってる人?鈴ね……ぇ…………?」

 

 

すると部屋からピンク髪のショートヘアで身長は蒼鬼より少し高く結構な巨乳の少女が蒼鬼を出迎えに来た。恐らく彼女が『唯依』なのであろう。唯依は蒼鬼の後ろに他の人物がいた為に誰か来たのかと思い尋ねると蒼鬼がそう答える為に「?」を浮かべつつも翔を見た……瞬間に驚きの表情を浮かべた……。

 

 

「…………おにい………ちゃん………?」

 

 

「……よぉ」

 

 

唯依が恐る恐る翔にそう呼ぶと翔はそう一言を言いつつ片手を軽く上げる。…その瞬間、唯依の目からボロボロと涙を零し………

 

 

「ぁ………ぁぁぁ…………あああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……!!!!」

 

 

唯依は翔に抱き着いては声を上げて泣いた………。翔は小さく笑みを浮かべると何も言わずにただ泣きじゃくる唯依の背中を撫でるのだった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔と唯依が再会を果たした後、翔達は蒼鬼と唯依の部屋にあがっていた。……泣きつかれた唯依は翔の膝に頭を乗せて眠っていた………。

 

………翔と唯依は兄妹であり、ちゃんと血の繋がった翔の妹であった。蒼鬼とは血は繋がっていないが『蒼鬼姉』と呼ぶ程に慕っていたりと蒼鬼にとっても大切な妹であった………。

 

 

「……そうか…お前らあの後にあの鈴音のおばさんに引き取られてたのか…」

 

 

「…恩人におばさんって言うのは酷くないですか?先生はまだ25歳ですよ…?」

 

 

「四捨五入したら?」

 

 

「………………」

 

 

翔は事情を聞くとそう答えるので蒼鬼がツッコミを入れるも翔がそう言いだす為に何も言わなくなるのだった……。

 

………とある事件にて何者かに襲撃されてしまった翔と唯依、そして蒼鬼は引き離されてしまい蒼鬼と唯依は鈴音に引き取られて今に至るという事であった……。

 

 

「……翔くんのお父様と…お母様は…?」

 

 

「…死んだ。意識を取り戻した時にはもう……」

 

 

「……………」

 

 

蒼鬼が尋ねると翔がそう答え、蒼鬼は顔を伏せて黙り込んだ。……その襲撃事件にて翔は両親を失ってしまったのだ……。

 

 

「……その後だ、俺が貧民街に流れ着いたのは……。そこで響輝やら詠と出会って暫くの間貧民街に居た。」

 

 

「………それで詠さんとは知り合いだったんですね……。」

 

 

「…その後色々あってな………裏の仕事をしてた。」

 

 

「…裏の仕事………ですか……」

 

 

そして翔はその後に自分が貧民街に流れ着き響輝や詠達と出会いそこで暮らしていた事を話す。その事に蒼鬼は詠と知り合いであった理由に納得をした。

その後、翔は裏の仕事をしていたという事を聞き蒼鬼もそう言う仕事であったという事を把握したのだった………。

 

 

「………やっぱり…殺しは………」

 

 

「結構殺したな。数えてたらキリねぇわな。」

 

 

「…殺さなきゃ生きられなかったからね、あの頃は……」

 

 

「…………。」

 

 

蒼鬼が尋ねると翔と響輝はそう答える。………それ程過酷な頃を過ごしていた事に蒼鬼は何も言えなくなってしまうのだった………。

 

 

「そっからだな、まさかの数日前に鈴音のおばさんからスカウトが来たのは…。女子学園ってのは気になったがまぁそれならそれで受けても良いかって思ってここに来たんだよ。」

 

 

「か……軽いですね引き受けるの………」

 

 

「…その時結構暇してたからね。暇つぶしには良いかなって思ったんだ。」

 

 

「ひ……暇って………」

 

 

そして数日前に鈴音にスカウトされて蛇女子学園にやって来た事を話し、軽く引き受けた上に暇つぶしと言い出す為に蒼鬼は苦笑いするしか出来なかったのだった…。

 

 

「ま、こんなもんさ。」

 

 

「………そうですか………。」

 

 

話が終わりここまでの経緯を聞いた蒼鬼はそう呟き…今度は蒼鬼が話を始める。

 

 

「………鈴音先生に引き取られた後……鈴音先生の勧めもあって忍になる事に決めたんです。色々と厳しく大変でしたけど…こうして今は監督生になって頑張っている所なんです。」

 

 

「…その監督生ってやってて楽しいのか?」

 

 

「え?…確かに大変ですけど……やりがいはありますよ、教師として指導したり…色々と学ぶ事が出来ますので。……そして…私は蛇女子学園を最強の忍学校にしたいと思って監督生になったんですよ。」

 

 

「………デカい夢だな…でも目的があってやってるんだったらそれで良いさ。」

 

 

鈴音に引き取られた後、蒼鬼は鈴音の勧めもあってか忍になり、そして蛇女子学園を最強の忍校にする為に監督生になった事を明かす。…翔はその監督生は無理矢理やらされてないかと思い尋ねるも夢があっての事である為に納得をしてそう言うのだった……。

 

 

「……ただ…唯依は最初は精神的に不安定になって………何度も自殺未遂をしようとしたり……荒れてたり等……当初私が翔くんの家に来て迷惑を掛けた時みたいになってたんです……。」

 

 

「…そんな事が………」

 

 

そして唯依の事も話す……やはり兄や家族を失った唯依は精神的に不安定になり、最初は自殺未遂を行ったり、鈴音や蒼鬼に対しても暴言を吐いたり等……そんな状態になってしまっていたのだ……。

 

 

「………だから私は唯依が安心できるように……落ち着きを取り戻せるように…色々と頑張って……やっと唯依は落ち着きを取り戻してくれました…。……でも…やっぱり唯依は…心から笑う事は出来てなかったと思うんです…。」

 

 

それでも蒼鬼は諦めずに唯依を安心させるために血は繋がらなくとも姉として唯依と向き合った……その結果、唯依は心を開き落ち着いてくれた……が、蒼鬼から見て唯依は心から笑っていなかった事を察したのだった…。

 

 

「……………結局…私は……唯依のお姉ちゃんにはなれなかったんです…。翔くんや…翔くんのお父様とお母様の代わりなんて……なれなかったんです…。私如きが……唯依の姉を語ろうなんて……翔くん達の代わりになろうなんて……出来る筈が無かったんです……。」

 

 

「…………………」

 

 

「……だから……今日翔くんが生きてくれていた事……こうして唯依の元に帰って来てくれて……本当に良かったです。これで…唯依も心から笑う「蒼鬼」…はい?」

 

 

蒼鬼は話し続ける……。自分なんかが唯依の心をいやす事なんて出来る筈がなかったという事を……自分なんかが姉代わりになれる筈がなかったと……力のない自分が甘く考えすぎていたと自虐するかのように……。しかしこうして翔が戻って来てくれたから唯依はこれから心から笑う事ができる……唯依に幸せが戻って来たと言おうとした瞬間に翔に名前を呼ばれ、気が付く……。

 

 

………自分の目から涙が溢れ出ている事に………

 

 

「…え?あ…あれ………?ど、どうして……?私……泣く気持ちなんて無かったのに「……もう良い…」……」

 

 

涙があふれている事に蒼鬼は驚きつつも涙を拭うもとめどなく溢れ出ている為に拭いきれなかった……。

…そんな時、蒼鬼は翔に抱きしめられた……。

 

 

「………お前が自分の事をどう思おうとも……唯依の力になれなかったと思おうとも………。……お前は良く頑張ってくれた………。」

 

 

「……」

 

 

「……一番苦しんでたのは……一番泣きたかったのは……お前だよ…。それでもお前はその気持ちを押し殺して………唯依の為に頑張ってくれたんだ…。でも…もう良いんだよ………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……鈴音のおばさんにも後で言うけど………ありがとな蒼鬼……。唯依を助ける為に………唯依の笑顔を取り戻す為に……俺の代わりにずっと頑張ってくれてよ………ありがとう…。」

 

 

「…………っっっっ!!!……っ………!!……っっ………!!!」

 

 

翔は蒼鬼を抱きしめつつ……今まで唯依の為に頑張ってくれた事全てのお礼を言う。…その瞬間、蒼鬼は更にボロボロと涙を零し……翔の胸で嗚咽を漏らした…。翔の言葉を聞き蒼鬼は全てが溢れ出したのだった。

 

……嗚咽を漏らす蒼鬼を翔は黙り込みつつも抱きしめつつ優しく背中を撫でるのであった……。

 

 

(………私は邪魔かな?)

 

 

そんな翔達を見て響輝は空気を読んだのか部屋から出ていく。……今は兄妹達の再会に水を差すような真似は止めておこうと思っての事だ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(………恨むぜ…親父……おふくろ………。)

 

 

 

翔は……自分達を置いて逝った両親にそう思いつつも………蒼鬼が落ち着くまで背中を撫で続けるのであった………。

 

 

 

 

 

 

 




とりあえず再会の話と少しだけ過去が明らかとなった話でした。3話目にしてシリアスな回……普段ふざけている翔もこういう場合にはシリアスになるのでありました…w


……多分次回はふざけるかと思われますが…(おいw)


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