※前回の話少し変えた部分があります。
光牙が蛇女にやって来て数日が経った…。光牙は実力は選抜メンバーの中でも上位クラスの戦闘力を誇っており、戦闘訓練においても下克上攻撃も簡単にあしらう程であった。……その為にその事が気に食わない焔は毎度のように光牙に勝負を挑むも返り討ちに遭い、案の定しつこい焔に光牙も段々と鬱陶しい感情を浮かべるようになっていた…。(因みに翔は焔があまり突っかかってこなくなった為に光牙に感謝していたが……)
……そして修行場にて今日も選抜メンバーは修行が行われようとしていた…
「今日の修行内容はここにいる全員で組手を行ってもらう。対戦相手は自由に決めてよしとする。実力差が激しい場合はチームワークの上昇と多人数相手の戦いの経験の為に二対一や三対一でも許可する。勿論、望むのであれば二対二や三対三の団体戦や三人の三つ巴の戦いであっても構わないぞ」
鈴音が修行内容を伝える。対戦人数や戦い方が自由な為、チームワークの上昇させる事や多人数相手でも対応できるようにする為との事であった。
「だ、だったら未来!私達は一緒に戦おうよ!!」
「う、うん……!私達一年生だってやれば出来るって所を見せよう!」
まだまだ実力が低い為に唯依と未来は2人で協力して自分達もやればできるという所を翔達に見せようと考えた。
「おい光牙…そして真司蛇、私の相手をしろ。」
「何……?」
「……本気か?」
「当たり前だ!!何時までも私が勝てないままだと思うなよ!!!」
「……分かった。……そういう訳で光牙、俺も混ぜてくれ。」
「ああ、だが加減はするなよ?」
「無論だ。」
すると焔は自分1人で光牙と真司蛇に勝負を挑んだ。その事に真司蛇は珍しく自分にも突っかかってきた事に少し驚き、光牙は余りにも無謀では無いのかと思いそう尋ねるも何時ものように聞く耳持たない為に真司蛇と光牙は焔の相手をするのであった…。
「ありゃあ光牙とシスさん決まっちまったか…。………相変わらず無謀な事するよなアイツ……」
「……んじゃあ久しぶりにやり合うかい?」
一方翔は光牙か真司蛇に勝負を挑もうかと思っていたが焔が2人に挑んだ為にどうしようかと考えつつも焔の無謀な行動に若干呆れるのであった…。そんな翔に響輝はそう誘うと…
「じゃあ俺とやろうぜ翔!!この前のリベンジもしたかったしお前や蒼鬼には全然及ばなくても出来る事はあるって証明するぜ!!」
「ああっ!?……ず、ずるいですわ籠鉄さん。それでしたら私がショウくんのお相手を……」
「……いや、俺はただ普通に戦おうと思っただけなんだけどよ……」
「んじゃあこの際バトルロイヤル的な感じでやり合うか?」
「…それもよさそうだね。」
籠鉄と詠がそれぞれそう言う。籠鉄は純粋に翔へのリベンジマッチを、詠は翔に相手が居なかった為にと言う感じでの誘いであった。なので翔はこの際バトルロイヤルでやり合おうと提案し、響輝も同感した……が……
「だが蒼鬼、そして翔。お前達は強制的に一対一で戦ってもらうぞ」
「ゑ?」
「……!」
「「「「「!!!!」」」」」
突如鈴音は翔と蒼鬼は強制的に勝負をしてもらうと指示を出し、一同は驚きを浮かべた。
「どういう事ですか……?」
「機は熟したという訳だ。…この一年でお前達二人は大きく成長した、今なら他のメンバーもお前達の動きが見えずとも学習する事は難しくないだろう。……それにお前達は蛇女の生徒で抜きん出た実力者の中でも間違いなく最強だ。修行の一貫とはいえここで改めてお前達の実力を示せ」
「「…っ!」」
「……そう言われると何か照れるし悪い気はしねぇな…へへへ……」
(……でも確かに蒼鬼ちゃんは兎も角翔くんも戦闘能力が未知数なのよね…。……去年のあの事件においても蒼鬼ちゃんでさえも翔くんを止めるのに難儀したって言われた程だったらしいし……)
蒼鬼が尋ねると鈴音はそう答える。要するに翔と蒼鬼が戦っている所を他のメンバーに見せて意識向上をさせるという計らいであった。鈴音に最強クラスと言われた翔は何処か照れくさそうに頭を掻く。…その一方春花は蒼鬼は勿論のこと翔も戦闘能力が未知数であり本気で戦った姿を見た事が無いと思っていた。……そして去年に起きたとある事件においてもどうやら翔が暴走か何かを起こしたのかそれを蒼鬼が止めようとも中々止められなかった為に翔も余程の強さを誇っていると把握するのだった。
「それで…勝敗はどうなりますか?」
「気絶、降参、死が基本的な敗北の条件だが勝負の意味が無いと判断した場合は此方が止める」
「…オイオイ、学生同士でガチの殺し合いさせるのかよ……」
「……まぁ、蛇女では授業や訓練での死は不慮の事故として扱われますから……」
「…意識向上もあるが私は勝敗ではなく純粋に今のお前達の実力が知りたいと言うのもあるからな。……兎に角時間が勿体無い、さっさと始めろ」
「…まぁ良いか。そんじゃあ蒼鬼、お手柔らかに頼むぜ?」
「お、お手柔らかにって……何だかやる前から随分弱気じゃないですか……?」
「そうは言いつつもお前とはやり合った事無いし、大体の戦い方を把握してるお前の方がある意味有利な気がするからなぁ…。ま、やるだけやるさ。」
「……分かりました、私も謹んでお相手します。」
「では、二人の戦いを最優先にする為に他のメンバーは各自離れて見学しておけ」
「「「「はい」」」」
勝敗の決め方の中に死が混ざっている為に翔は学生同士で殺し合いをさせる事に呆れるも蒼鬼は苦笑いでそう答える。そして鈴音も純粋に翔と蒼鬼の実力が見たいとの事であった為に2人に戦いをさせるとの事であった。
そして翔は蒼鬼にそう言うも何処か弱気そうな言い方をする為に蒼鬼も少し戸惑うが気持ちを入れ替えては翔と勝負をする決心をした。
(……戦い方は……どうすっかな…?大体剣で戦ってたから……こっちで戦うか……)
(……トンファーブレード…?……そう言えば翔くんは大体素手か大剣で戦っていたイメージがあったからトンファーブレードで戦っている姿をあまり見た事が無いですね……)
翔はどうやって戦うかを考えつつも武器はトンファーブレードに決めて取り出した。その事に蒼鬼はふと翔は普段素手か大剣で戦っている様子を見ていた為にあの武器で戦う事に少し驚きを見せた。
「それでは往くぞ………いざ、紅蓮の如く舞い散れ!!」
「……!」
鈴音の号令と共に蒼鬼は真っ先に動き出して初撃で翔に殴り掛かるも翔はそれを回避しては背後から蒼鬼に斬りかかった…!一方蒼鬼はそれを読んでいた様子であり翔の攻撃を回避しては蹴りで翔のブレードを弾いた!その隙から蒼鬼は翔にボディブローを喰らわせようとするも翔は残像を作ってそれを回避しつつ距離を取った。
「流石だな蒼鬼、大体の攻撃は読まれてるって訳ね。」
「私もある程度ではありますがその手の技には精通していますからね。……それに翔くんこそ私が殴り掛かると読んでいたじゃありませんか。」
「勘だけどな。お前なら殴るか斬るで最初の一撃を喰らわせに来るんじゃ無いかってね。」
「……流石ですね翔くん。鉄球は背後を付いても音で気付かれる可能性も高いので背後を取っても剣か体術にしようと思っていました。」
そんな会話を行いつつも翔と蒼鬼は一進一退の激戦を繰り広げていた……。
「え?え?み、見えない……」
「ぅぅ……まだまだ実力が低いって事かな……?」
そんな中、観戦していた未来と唯依は2人の攻防が見えない為にまだまだ実力が無いから見れない事に少し落ち込んでいた……。
「残念ねぇ2人とも♪……まぁ私も辛うじて見えてる位なんだけどね。」
「…す、すごいですねあの2人……。」
そんな未来と唯依に春花は少し意地悪そうに言う…も、どうやら春花と詠も辛うじて見えているという感じであり、その為に詠は2人の動きに驚きが隠せずにいた……。
「………ふん、詠は兎も角春花は情けないな。それでも3年か?「…とか言いつつも貴様もギリギリなのではないか?」何だと!?」
「…………喧嘩するなら他所行ってくれないかな?…見えん。」
「ひえぇ…ヤベェなアイツら…。この様子だとリベンジに挑んでても俺負けてたかもなぁ~~。……でもそれならそれでやる気が満ちて来るぜ!」
(…………もしかするとアイツら……)
そんな春花と詠に焔がそう言うも光牙にそう言われまた突っかかった。……そんな光牙と焔に響輝は呆れつつも見えない為に喧嘩なら他所でやれと忠告した。(身長的な意味で…)そして籠鉄は翔と蒼鬼の戦いを見つつ恐らく翔に挑んでいても自分は負けていたという事を把握するがそれならそれで戦い甲斐があるとやる気が高上していた。……そんな中、真司蛇は2人の戦いを見つつも……何かに感づいていた。
「…悪いな、頂くぜ!!」
「っ!」
すると翔は両拳に青いエネルギーのようなモノを纏いつつも蒼鬼に突っ込んでは連打を仕掛ける。その連打を蒼鬼は受け止めつつ防御に徹したが……
「『白虎咬』!!おりゃあっ!!!」
「っ!?」
翔は両腕を合わせた掌底を喰らわせつつその気を炸裂させた!その勢いで蒼鬼は吹き飛ばされるも何とか着地してはすぐさま翔に突っ込み……
「『飛雷神斬り』!」
「ぐぉああっ!?」
翔に隙を与えずに斬りかかっては反撃のダメージを与えた…!しかし翔は蒼鬼が攻撃からの体勢を立て直すまでの隙を見抜き……
「っ……『青龍鱗』!!」
「うああっ!!」
両手に気を溜めては青いエネルギー波を放ち蒼鬼にダメージを与えた……!
「…やりますね……翔くん……!」
「お前こそ、伊達に監督生は名乗ってねぇな……。お兄ちゃん嬉しいぜよ」
ここまで簡単に着いて来れる翔に蒼鬼は何処か嬉しそうにしつつそう言い、翔も蒼鬼の成長ぶりに嬉しそうにしながらそう返す……そして…
「………さて…長期戦になると不利になりそうだからそろそろ行くか……!」
「……!」
そして翔は小さく息を吐くとトンファーブレードを構える為に蒼鬼は何かをしてくる事を察しては同じく構えを取る。
「……この切っ先…触れれば斬れるぞ!」
翔がそう言った瞬間、トンファーブレードの刃が鋭くなるかの如く少し伸び、その瞬時に翔は残像が出来るかの如く高速移動を行った…!
「っ!背後……!」
蒼鬼は背後に来た事を察しては背後を振り向き、案の定翔の姿があった為に攻撃を仕掛けるもそれは残像であり攻撃した瞬間に消えた……!!
……その瞬間に蒼鬼は背後から斬りつけられ、更には無数の残像からのブレードでの攻撃を受けてしまった……!!
「前から後ろからバッサリだぁ!!」
「ぐっ!!うぅっ!!!」
残像の斬撃攻撃に蒼鬼は何発か防いで行くも防ぎきれずに斬撃攻撃を受けてしまう……
「『舞朱雀』!!うぉりゃあっ!!!」
「っ!!」
残像の攻撃が止んだと同時に翔は上空からブレードを振り上げて斬りかかってきた!既に蒼鬼に斬撃攻撃が直撃しようとしていた……瞬間であった…!
「秘伝忍法…『無明斬』!!!」
「なっ!?ぐぉあああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
蒼鬼は瞬時に刀に闇を纏わせてはそこから斬撃を放った!その威力がかなり高いのか翔はブレードでその斬撃を一瞬受け止めたが受け止めきれずにそのまま斬撃を受けてしまい吹き飛ばされてしまい、壁に叩きつけられてしまった……!!
「うぉぉ……!舞朱雀を弾き飛ばしやがるか……」
「……正直今のを受けていたら……危ない所でした……!」
斬撃のダメージと壁に叩きつけられたダメージに少し苦しそうにしながらも翔は立ち上がり、蒼鬼も今の残像斬撃攻撃に結構なダメージを受けたのかそう言いつつも立ち上がる……。そして蒼鬼は次はどのような攻撃を仕掛けてくるのかを警戒しつつも構えた……瞬間だった……
「…参った。」
「…えっ!?」
「降参だ。このままやっても多分俺が負けるだろうしな……。これ以上やっても恐らく攻撃全部見切られそうだろうしな…。だから俺の負けで良い。」
何と翔は降参した為に蒼鬼は唖然としてしまう。……正直蒼鬼もこのまま続けば自分も危ないかも知れないと思いつつも構えていたのだが翔の降参に驚いてしまうのだった……。
「……良いのかそれで?」
「俺が良いって言ってるんだから良いだろ?」
「………まぁ良いだろう。よってこの勝負、蒼鬼の勝利とする。」
そんな翔に鈴音がそう言うと翔がそう言う為に鈴音は蒼鬼の勝利を宣言するのであった……。
……しかし蒼鬼は少し考えたような表情をしつつも何か意を決したのか翔の元へと近づいては……
「………翔くん……」
「?どした?」
「……………もしもこの発言でご気分を悪くされてしまったら……申し訳ございません……」
「何だ?もしかしてインチキ使っちゃってたとかか?」
「いやいやいやいやそうじゃ無いです……」
蒼鬼が真剣な表情になりつつもそう言いだす為に翔は蒼鬼にそう言う為に蒼鬼はそうツッコミを入れつつもすぐさま真剣になり……
「………手加減……してましたよね?」
「「「「!?」」」」
(………やはりか……)
蒼鬼の発言に一同(響輝以外)は驚きの表情を浮かべる。……一方真司蛇は気付いていたのか内心で納得をしていた。……その事に翔も少し真剣な表情となるもすぐにニッとした笑みを浮かべては……
「そりゃあお互い様じゃねぇか?」
「…!」
「「「「っっっ!!!???」」」」
翔は蒼鬼にそう返す。その事に蒼鬼も少し驚きの表情を浮かべ、その事実に一同(響輝以外)は更に驚きが隠せずにいた。……あの戦い、両者本気を出さずに行われていたという事であったのだ……。
「………ならば俺からも1つ尋ねたい。」
「…シスさん?」「…真司蛇さん?」
「……お前達……その上更に重り付けたままじゃないのか?」
「「「「っっっっ!!!?!??!?!?」」」」
真司蛇からの質問に一同(響輝以外)は更に驚きが隠せない表情となった。本気を出さずにして更には修行用の重りを付けてのあのスピードでの戦闘を行っていたのだ。その事実に一同は驚愕が隠せる訳が無かったのだ…。
「そう言えばそうだったな……。外すの忘れてたぜ…」
「…えぇ……?」
(………先生が作った重りは結構な重さな筈だったが……それが日常化している程とは……。…更に蒼鬼はその上から自作の重りを付けていた筈……。……全く、大した奴らだこの2人は……)
しかし翔はその重りを外す事を忘れていた為に蒼鬼は少し呆れてしまう。…そんな2人を見て真司蛇はやはりこの2人は規格外だなと思うのであった…。
「翔くん…パワーもスピードもわたくしよりもずっと上で、蒼鬼さんにも引けを取らなくて……凄い」
「……しかも重り付けながら戦かっとったんやろ?ようあんだけ動けたなぁ…。……こりゃあ、儂もうかうかしてられんのう……」
「蒼鬼も翔も凄い……最初の方から何も見えなかったよ……」
「…でも私達だって……何時かは…!」
「流石は蒼鬼ちゃん……だけど流石に翔くんも凄いわね。あの二人の事だからまだ本気出してないって言う方が説得力があるわね……」
「……す、スッゲェ……!どっちも俺達と全然レベルがチゲぇよ……!……でも俺も何時かはあのレベルに立って一緒に戦いたいぜ!!」
「…………流石は翔に…監督生の人だね……。」
詠は蒼鬼とも引けを取らずに戦っていた事に驚いており、日影も無感情ながらも自分もうかうかしてられないと思う。そして未来と唯依は戦いが見えなかったがすぐに見える位の強さになり、更にその上を目指したいと改めて思った。春花は2人が本気出していないという事に呆れつつもその事に説得力があると思いつつ籠鉄は翔と蒼鬼の段違いの強さを目の当たりにしつつも更にやる気が沸き上がり自分も強くなることを誓い、響輝はどうやらここまでやると把握していたのかそう呟くのだった…。
(……本気を出していなかった………つまり俺の時も蒼鬼の奴は本気を…いや、今のような実力さえ出していなかったという事か…?………確かに翔の言う通り見た目に騙されている様子じゃ俺もその程度と言う訳か……)
一方光牙は以前に蒼鬼と戦っていたのだが案の定本気を出されておらず、更には今日の戦いを見てそれ以下の実力すら出していなかったという事に舌打ちをしつつ…以前翔の言っていた通り自分はまだまだであると把握し、何だかんだで光牙は次の課題を見つけていた……。
「………何故だ……?……何故蒼鬼はあそこまで強い……?……何故お前が蒼鬼とあれ程まで渡り合える……?私は籠鉄に勝てず、真司蛇に勝てず、光牙に勝てず……蒼鬼に勝てず…………翔にも勝てない………………何故奴等はあんなにも強い……?………………何故私は……こんなにも弱い…………」
そんな一方……焔は2人の戦いを見て……意識向上どころか意気消沈してしまっていた……。今まで幾度も翔に挑んでいた焔であったが蒼鬼は兎も角、翔でさえも自分との戦いに手を抜いていたという事実を突きつけられてしまったのだ……。その事実を知った焔にとって………ショックは大きなものであった……。
……こうして蒼鬼と翔の戦いは蒼鬼の勝利で終わったのだが結局本気を出したらどちらが強いのかは把握できないというオチで終わってしまうのであった…。