ウマ娘 ルーザーズグロウ   作:七竹真

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ついにあのウマ娘の登場だぁ!

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第4R 頂点とは

《???》

〝東京都府中市・東京レース場〟

 

『さぁ、第四コーナーを回った!日本ダービー最後の直線だ!』

 

 最終コーナー手前、ルナスワローが仕掛ける。

 

『現在ルナスワローが先頭、おぉっと!しかしここで金の髪を靡かせ、ゴールドシチー、後方から一気に追い込んでキタァアー!!ここから届くか!?』

 

 皐月賞2番手、追込みを得意とするゴールドシチーがルナスワローの前へと進む。100年に1人の美少女ウマ娘。人気だけでなく実力もしっかりとある。だが、私も負けるわけにはいかないっ!

 

『残り200メ-ト…ぁああ!!』

 

 そうだ、このタイミングだ!《チーム・リギル(最も輝いていないといけない一等星)》の名において、絶対に敗けるわけにはいかない!

 

『ここで突然一人抜け出してきた!メリービューティー、メリービューティーだ!!』

 

 競り合うのはルナスワローとゴールドシチー、ジャパンコウシン。その1歩、いや、更に先へ!

 

『何という剛脚!何という末脚!すでにリードは5バ身、6バ身!!』

 

 後方を一気に突き放す解放感、ああたまらないっ!

 

『2番手争いはルナスワロー、ジャパンコウシン!ゴールドシチーは苦しいか!?』

 

 幸運はすでにつかみ取った!

 

『1着はメリービューティー!!他の追随を許さない走りで今ゴールイン!』

 

 G1はじめての勝利。だが、これが私にとっての悲劇の始まりとは、思ってもいなかった…。

 

『2着はルナスワロー、3着はジャパンコウシン!』

 

 

 

#############

 

 

 

 

《フジマサマーチ》

〝カサマツ〟

 

 時は過ぎ(毎度毎度早すぎるとか言ってはいけない。だって本編じゃないし。序章は短い方がいいだろう?)、5月下旬。無事前回同様模擬レース(800m)を終えて、柴崎トレーナーにスカウトされた。ちなみに前よりもタイムを縮めて48秒7だった。それに今回はダンサーも一緒のチームだ。約1か月程度の練習をし、デビュー戦が決まった。前回と同じオグリキャップとの戦いになるだろう。

 

 

 

 

 

「っ!6バ身か、凄いな。」

 

 中央(トゥウィンクルシリーズ)はクラシック路線第2戦目、日本ダービーが終わった。スマホでダンサーと観戦をしていたわけだがやはり、地方(カサマツ)のレースとは格が違う。

 

「でも、彼女(メリービューティー)にも勝つんでしょ?じゃないと頂きの景色は見れないもんね!」

「…そう、だな。勝ちたいな。」

 

 年齢でいえば私たちと同じで同学年に当たる奴らがデビューをし、華々しくクラシック路線を走り抜ける。朝日杯フューチュリティステークスと日本ダービーの2つのGⅠで1着を取るメリービューティー、重賞勝利こそないが好走を続けるルナスワロー、阪神ジュベナイルフィリーズで1着を取り、クラシック路線も掲示板に確実に乗ってくるゴールドシチー。

 しかし、私は知ってしまっている。メリービューティーは次走のセントライト記念の後から調子を崩し、1年後に引退する。ルナスワローは彼女より長く走るが、今までの勢いを無くす。ゴールドシチーももう勝つことがない。

 強い今の彼女たちと戦いたかった。彼女たち、そしてオグリキャップ以外にも同学年にはタマモクロス、スーパークリーク、イナリワン、バンブーメモリー、メジロアルダン、サクラチヨノオー、ヤエノムテキといった面子がいた。そいつら全員の最高の状態に勝ってこその『頂き』である。戦えずに、戦績だけ見て勝っているのでは嬉しくもなんともない。1列のゲートに並んで勝つ、だからこそ嬉しいのだ。

 

「・・・、なぁ。」

「なぁに?」

「私は彼女たちと戦えるかな?」

「戦えるよ!だってこのまま頑張っていけば東海ダービーだって、岐阜王冠賞だって勝てるよ!」

「いや、そうではなくて、彼女たちが戦えないということがあるってことだ。彼女たちは逸りすぎる。」

「?」

「東京優駿・日本ダービー、一生に一度のレースであることは間違いない。でも、彼女たちの走りはクラシックしか見ていない走りだ。」

「・・・つまり、これ以上は勝てない走りってこと?」

「ああ。確かに速くて強い。だからこそ、怖いんだ。クラシックで強かったウマ娘よりクラシックに出ていなかったウマ娘の方が強くなる時が多いってことが。連敗してペースを乱されるってことが。」

 

 かつての私がそうだったように。岐阜王冠の後も好走を重ねたが、中央移籍後に一気に調子を崩してそのまま地方に行った。調子を戻すのに1年かかった。その1年後にはまた調子を崩した。自分共思う、オグリキャップと戦っていた時が前世の全盛期だと。だからこそ、彼女たちのように一つに固執し、調子を崩すことが心配なのだ。

 

「ねぇ、マーチちゃん?」

「なんだ?」

「マーチちゃんはレース中に相手が不調だからって手を抜くの?」

「!いや、そんなことは…。」

「調子を崩して終わるんだたらそこまでなんだよ。調子を崩しても、なんで敗北しても不屈の精神で立ち上がってこそ、頂上に立つ資格があるんだ!諦めたら終わりなんだよ!」

「!!そうか、そうだな。それでいて、あきらめたものを奮い立たせられる者こそ憧れとなりうる存在、即ち『頂き』に立つ者か。」

「そうだよ!だから、デビュー戦に絶対勝とうね!」

「ああ!」

 

 本当にいい友人を持った。何せこうやって私を奮い立たせてくれる、目標を見失わないようにしてくれるのだから。




2021/5/10 MWKURAYUKIさん、誤字報告ありがとうございます!



感想にあった質問の中でこの小説に登場させるウマ娘の基準などについて詳しく解説した方が良いものがあったので、そちらについては次回の前書きに書かせていただきます。
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