ウマ娘 ルーザーズグロウ   作:七竹真

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まず初めに、この小説で出すオリジナルウマ娘についてここで説明しておこうと思います。


1.アニメで出てきたクイーンベレー、ダイサンゲン、キンイロリョテイ、サンバイザー、ブレスオウンダンス、カミヤクラシオン、シガーブレイド、リオナタール、ブロワイエなどは元ネタではなく、ウマ娘表記名で登場させる。

2.シンデレラグレイで出てきたルナスワロー、メリービューティー以下中央組、そしてフジマサマーチ以下カサマツ組もアニオリウマ娘同様、元ネタではなくウマ娘表記名で登場させる。

3.初期PVに存在した二人目の七冠ウマ娘、ヒシアマ姐さんにすり寄るダービーウマ娘、気性の荒い三冠ウマ娘、スぺちゃんの子供の変則二冠ウマ娘などは別名称で登場させる予定(コンテンツ本体で許可下りた場合は実名に変更)

4.ウマ娘説がある人物がいるが、その人物のモデル馬の名前は使わず、もじった名前で登場させる。

5.同じ家柄のウマ娘だが、実装されていないウマ娘については、「メジロ家のお婆様」や「スぺちゃんのお母ちゃん」のように表記する。(例:1987年の皐月賞、菊花賞ウマ娘はサクラ家のウマ娘の一人のため、「サクラ家の義姉さん」と表記する。)ただし、どうしても名前があった方が便利な場合(明らかに無いと不自然な場合)のみ、もじった名前で登場させる。

6.オリジナルウマ娘も登場するが、元ネタではなくもじった名前で登場させる。というか、登場を予定している。その方が確実に盛り上がる。一番困るのは、ウマ娘にいる奴らと同じ苗字の競走馬。そこらへんは助けてほしい。


第5R レースを制せよ

 時は1週間ほど遡る。

 今年は5月に入ってから晴れの日が続き、暑さで熱中症に気を付けている。そんな中、シバサキが私たちの元にある知らせを持ってきた。

 

「マーチ、ダンサー、お前たちのデビューが決まった。」

「わかった、調整しよう。それで何時なんだ?」

「19日だ。」

 

 5月に入ってからそろそろだろうなとは思っていたが、まさか日本ダービーの次の日とは。今年のダービーは前回の時とは違い、1週間早めに行われるということは聞いていたからそこにかぶらないように調整されているのはありがたい。

 

「それと、お前たちの同期も、成績優秀者たちから出てくるぞ。」

「どんな方たちが出るんですか?」

「これだ。」

 

 

【第1R 平地競争 新入生 ダート800m】

 

・1枠 1番 フジマサマーチ

・2枠 2番 オーカンメーカー

・3枠 3番 サウスヒロイン

・4枠 4番 ベーテシュガー

・5枠 5番 オグリキャップ

・6枠 6番 ウォークダンサー

・7枠 7番 ウルトライチバン

・7枠 8番 セカイトーハー

・8枠 9番 ジョイメーカー

・8枠 10番 ロイヤルチェリー

 

 

「1番と6番か。超短距離だから絶対に好位置につき、かつ出遅れは許されないということか。」

「その通りだ。そして、忘れてはいけないのはカーブのキツさだ。」

「なるほど~。作戦は何かあるんですか?」

「ああ、ある。マーチは逃げ続けることだ。ただ、最高速度を出すのは最後の直線に入ってからだ。そこまでは足を溜め続けろ。」

「了解した。」

「ダンサーは、4から6番手の位置についてコーナー途中からそこ史ずつ前進を始めろ。少し距離は長くなるが、なるべく外を走り続けるんだ。」

「わかりました!」

 

 そうして、シバサキに言われた作戦のために必要なことを練習し(大体できたから細かい微調整だけした。)、本番を迎える、というわけだ。

 

 

 

 

 

 そして当日。

 

【第1R 平地競争 新入生 ダート800m】

 

 出走前、パドックに入る。すでにパドックにはサウスヒロインやウルトライチバンなどが入っているようだ。

 

『1枠1番・フジマサマーチ!カサマツトレセン学園期待の星と言われています!母親はあの菊花賞ウマ娘、果たしてこの距離は短いか、それとも他のライバルを圧倒するか!?堂々の一番人気です!』

 

「頑張れ~!!」

「かっこいい…。」

 

 アナウンスで紹介され入場すると当時に、ミニーの声援やノルンのうっとりとした声が聞こえてくる。団扇にタオルにTシャツまで自作するとか、どんだけガチ勢なんだよ…。

 ただ、今のアナウンスは少しイラっと来るな。親の活躍=自分の活躍と言われているようなものだ。そうじゃない、そうじゃなくて自分の力で取った時こそ、紹介してもらいたいのだ。今の私はデビュー戦前の新人で、何の戦績もない中央のトップランカーから見たらただの雑魚だから、言われたくないのだ。だが、菊花賞ウマ娘の子なのに取れないとか言われると癪だし、よし、菊花賞も目標の1つにするか。

 

『続きまして、5枠5番・オグリキャッ・・・プ?』

 

 ・・・。あいつせめてジャージを整えてこい。泥を払ってくるとか。

 

『・・・えっと、ハイ。洗濯が間に合わなかったのでしょうか?おっと!オグリキャップ、髪飾りを着けたー!』

 

 たしか、母親からもらった現役時代と使っていたものだったか。お守り変わりとはいえ、あれでめちゃめちゃ調子を上げてくるから怖い。

 

 

 

 

 移動を促され、コースに入る。移動の時に靴紐がほどけたのだろうか?オグリが靴ひもを結んでいる。

 

「オグリキャップ。」

「!」

「貴様には、二度と敗けん!貴様に勝ち、東海ダービーも勝ち、貴様の本気を越えて見せる。」

「?(トーカイダービーとは何だ?食べ物だろうか?)」

 

 

 

 

 

 

 

『さぁ、各ウマ娘、準備が整ったようです。ゲートイン!ダート800m新バ戦、10人がゲートにおさまりました!』

 

 ここにいるライバルたちには感謝している。前回では、オグリに中央に行かれて心がここにないような状態だった私を助けてくれた、レースで私に活を入れてくれた最高の奴らだ。だが、勝たせて貰う。これが私だと見せつけてやる!

 

『ゲートが開いて今スタート!』

 

 ガコンッ、という音とともにゲートが開く。一気に飛び出し、先頭に躍り出る。やや遅れた面子がいる中、サウスヒロインは好調の滑り出しを見せる。

 

『ややバラけたスタートになりました、新入生デビュー戦。一体、どのウマ娘が勝利を掴むのか!』

 

 後ろは振り返らずに前へと進み始める。

 

『おっと!?5番オグリキャップ、出遅れたぁ-!!』

 

 後方は前回と同じくだり。しかし違うのは、

 

『ゼッケン1番、フジマサマーチがハナを進む!既にリードは4バ身、5バ身といったところでしょうか。このままのペースでゴールまで進めるのか気になるところです!』

 

 嗚呼、このレースの頂きが一番近くに見える!何という快感だろうか。

 

『続いてゼッケン3番サウスヒロイン、1バ身離れてセカイトーハー。初出走のウマ娘10人、第3コーナーのカーブを曲がります!』

 

 後ろの方で何人かがバランスを崩し、叫ぶ声が聞こえる。声が聞こえないところを見ると、前回はバランスを崩していたダンサーは崩さずに曲がれているようだ。

 

『第4コーナーのカーブに差し掛かる!依然、先頭はフジマサマーチ!まだ後続は離れたままだ!』

 

 後続の息遣いはかすかに聞こえる程度。だが、絶対に油断はしない。ここで一気に、

 

「加速するッ!」

 

『フジマサマーチ最終直線前で一気に後続を引きはがしにかかる!しかし、後続も追いすがる!』

 

 どんどん足音が遠くなる。言い、この感覚こそ私が求めてい ズンッ

 

「!?」

 

ドバァアアア

 

 ああ、来たか。

 

『おおおっと!?大外からゼッケン5番!!オグリキャップ!ここで仕掛けてきたぁー!!』

 

 奴の怪物のような足音が聞こえてくる。だからこそ私の足もさらに加速を開始する。

 

ドンッ

 

 ダートを一気に踏み抜く。

 

「貴様には負けんぞ、オグリキャップゥゥゥウウウウ!!!」

 

『逃げる逃げる、フジマサマーチ!!追う、オグリキャップ!!しかし、フジマサマーチのリードは未だ3、いや4バ身といったところでありましょうか!?』

 

 やはり速い。私の中の血が、熱く燃え上がるのがわかる。

 

『残り100m!』

 

 負けられない!今度こそ、今度こそ負けない!

 

『フジマサマーチ、ゴールイン!2着はオグリキャップ、3着はサウスヒロイン。』

 

 今のところ、順位は前回と変わらずか。

 

『確定ランプが点灯しました。』

 

 

 

Ⅰ 1(フジマサマーチ)

   >3 1/2

Ⅱ 5(オグリキャップ)

   >5

Ⅲ 3(サウスヒロイン)

   >3/4

Ⅳ 8(セカイトーハー)

   >クビ

Ⅴ 6(ウォークダンサー)

 

 

『2着オグリキャップに差をつけ、期待の星フジマサマーチ勝ちました!』

 

 そうか。前回よりも3バ身以上差をつけることができたか。長年の努力と、ダンサーが、シバサキがいてくれたからこそできた結果だ。オグリに勝ったからと言って、驕らずに次のレースを見据えよう。

 

「やったね!マーチちゃん!」

「よくやった、マーチ!ダンサーもあと少しで3着には届きそうか。頑張ったな!」

「ありがとう、ダンサー、シバサキ。2人がいてくれたからこそ取れた勝利だ。これからもよろしく頼む。」

 

 オグリキャップとの初対戦は私の勝ちで終わった。だが、これが終わりではない。むしろ始まりなのだ。

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