提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜 作:ふかひれ
98〜100話は6日に投稿してますので、未読の方はそちらから読んでいただきますようにお願いします!
とある女の子の話
会話方式ではないです。
一人称での話です。
何処かの話とリンクするので
少し読みにくい…かもです。
あなたの居ない世界は色のない世界
私が言ったらダメだろうけど…
もし本当に神様がいるなら…
どうか…私の大切なものを奪って行かないで下さい。
初めになくしたのは…両親だった。
私は…孤児になった。
孤児院の生活は貧しくとも、それなりに楽しかった?
「今日から家族の一員だ…えーと…神崎 救君だ」
泣いてばかりの子だった。
いつも私の後ろをついて回る子だった。
「ほら!笑顔だよ!」
ずっと彼に言ってきた。
笑顔じゃないと幸せが逃げるよって。
彼は大きくなるに連れて、捻る事なく真面目になった。
高校に行きたいと言い、バイトを頑張ってコソコソとやり通った。
無論、他の子の相手も家でしてくれた。優しい子だった。
ある日、買い物をしている時に男性に絡まれた。
所謂、ナンパだった。
その時は既に教会で働くシスターだった。
「やめてください!」
「いいじゃないか!」
そんな時、無理矢理連れて行こうとする私を、彼は助けてくれた。
「やめろ、秋姉さんに何をしているんだ!」
「あぁん!?」
彼はボコボコにされた。
完膚なきまでにボコボコだった。
でも…嬉しかった。
その日からだったかな…意識し始めたのは…。
歳の差はあるけど…。
それが初恋たった。
彼が卒業を機に大学進学で一人暮らしを始めた。
寂しかった。
たまに帰ってきてくれる時には一緒にご飯を食べたり、出掛けるのが好きだった。
誕生日にプレゼントを貰った…ペンダントはずっと身につけていた。
彼が就職した。
余計に会えなくなった。寂しかった。
帰ってきても憧れの先輩の話と会社の話…寂しいなあ…。
彼が来る代わりに毎月送られてくるお金や物は凄く助かった。
でも…私はそれよりも…あなたに会いたいなあ…。
彼の話の先輩が亡くなったらしい。
自殺だったとか…落ち込む彼は見たくない。
やっぱり…守ってあげないと…。
最近…体の調子が悪い…。
病院に行って分かったことはどうやら治らない病気らしい。
彼には負担になって欲しくないから内緒にしよう。
私が死んだら…彼は泣いてくれるかな?
そんな中、唐突に私の初恋は終わった。
彼が死んだらしい…。
電車に跳ねられたらしい…自殺な訳がない!きっと彼は…。
泣いた。
遺体にすら会えなかった。
葬儀すらも…。
ひたすら泣いた。
そんな事が…あっていいはずかない
何故…私の大切な人を奪うの?
何故私は…彼と結ばれなくとも…そばに居られるだけでよかったのに…それすらも奪ってしまうの?
何故?何故なの?
彼が残した物は保険金と悲しい気持ちだった。
悲しい…寂しいなあ。
病状は悪くなる一方だった。
でも…もう、生きる気力もない。
だって私の人生の中にもう彼が居ないから。
彼の居ない世界は……色はない。
そして、私は病気の進行で死んだ。
沢山の兄弟や家族が泣いてくれた。
でもあの人は居ない…。
私の為に泣いてくれない。
会いたかったなあ…。
何故か…彼が見えた。
話しかけられないけど……彼は彼なりにやってるんだね。
沢山の女の子に囲まれて…妬けちゃうなぁ…。
何で私はその中に居ないのだろう…、
でも…そんな悲しい世界なの?
やっぱり…守らなくちゃ…。そばに…居たい。
そう強く願い続けると…
彼が来た。
会えた…。
帰って欲しくない。
だから幻でも良い…彼の両親を見せた。
そう、忘れて良いの…嫌なことも…
そして、私と…2人で…。
全て忘れて…?
ダメ!
見ないで!
ポケットの中の物…。
きっとあなたが一生懸命作ったんだろうね。
でも、私も欲しかったなあ…。
見ないで!
あなたの左手…
私が夢見た……何度も夢見た
あなたに貰いたかった…ソレを見ないで!
彼の手を覆う。
思い出さないで!
お願い…私を1人にしないで!!
お願い…。
呼んでもない艦娘が現れた。
お願い!艦娘さん!
邪魔しないで!
私から…また彼を奪わないで!!!
これ以上…私から…奪わないで…お願い…。
しかし、艦娘さんに私の手は払われてしまい、彼はソレを見てしまう。
残酷なのね…。
あーあ…おもいだしちゃった…かぁ…。
行くの…ね。
もう泣き虫なあなたは居ないのね。
私を守ってくれるあなたも…。
そうよね…。だってあなたの周りには、あなたを愛してくれる人が沢山いるもの…。
私も…行かなきゃね。
あなたの人生に幸せが溢れることを祈ります。
私は消えて、彼は行った。
死する者は生ける者を見送り…私の初恋は…終わった。
思いを伝える事なく…終わった。
でも…もし、叶うなら…
また生まれ変わっても…あなたに会って、あなたに恋したい。
あなたを守れるように…そばに居られるように…。
私の魂は溶けて行く。
目の前が…明るい?
あれ?…私……アレ?
あ……私…は**
あぁ…運命って…変だね。
あなたを前に私は言う。
提督、貴方に会えて……良かった。 一緒に頑張っていきましょう!
良かった…私の初恋は…まだ終わってなかったんだ。
神様は…居るのかも…。
これはまた別のお話で…。
最後のセリフはどう言う意味でしょうか?
少しでもお楽しみ頂けたなら幸いです。