提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜   作:ふかひれ

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夜勤なんで…あげますね(๑╹ω╹๑ )

①の方もよろしくお願いします。


112話 青い海に燃える ② 本物の想い

指揮官様を連れて海へ出る。

 

 

 

 

 

 

離れたところに見えたのは…

自らを敵もろとも爆撃する彼女の姿だった。

 

 

 

「まだッ…間に合えッ!!」

 

 

 

「桜赤城さん…どうしたの?向こう…何か…」

と、イクが聞く。

「ごめんなさいね…でも…彼女にも必要なことだから…」

 

 

その時肩に痛みが走った。

「!?ーーーッきゃあ!!」

流れ弾だろうか? 違う!後ろから来ていたのね…。

 

私は被弾した。

 

 

「桜赤城ッ!大丈夫か!?!?」

 

 

 

こんな時まで…心配してくれるのね。

本当に優しい…指揮官様。

 

「ええ……心配痛み入ります。…でも、早くあの子の所へ行ってください指揮官様!19ちゃん!お願いッ」

赤城が言う。

 

「なぜ?お前は!?」

 

「私は大丈夫…。 それが必要なことだからです」

 

「しかし…」

 

嬉しい…。でも…!!

 

 

「…ッ!!!     行きなさいッ!!」

見たこともない桜赤城だった。

 

 

心を鬼にして叫んだ。

そうよ…私だって指揮官様から離れたくないわ。

ライバルは少ない方がいいわ?

でもね…指揮官様が、悲しむ事が1番嫌なの。

 

あの娘だってそう。

 

「生まれ変わってもあなたを守りたいと…艦娘になってでもあなたを守りたいと思ったあの娘……。自分の正体を隠してでもあなたを守り続けたいと…命懸けで守るといった彼女……」

「私が指揮官様への愛で負けるはずはありませんが……そんな素敵な方(面白い人)を蔑ろにする指揮官様ならば……私の愛する指揮官様じゃありませんわ」

 

「いいですか!?私達が死ぬ訳ではないです…この程度余裕です!だから…行ってあげてください」

 

「あなたの声を…届けてください」

桜赤城はニコリと笑った。

 

「イクちゃん…お願いね」

 

「……はい!任せて欲しいの!」

 

 

 

 

 

待ってるからな…桜赤城…ーー

 

 

はい…指揮官様…すぐに参りますーー

 

 

 

 

 

大好きな人の背中を見送る…。私らしくないかしら?

とは言え、敵は押し寄せてくる。

 

 

「さて……はぁ…こんなのはキャラに合わないんですが…」

 

大きく溜息を吐き、桜赤城は敵の前に立つ。

 

 

ここは…通しません…。

 

「重桜一航戦…赤城!推して参ります!!ここは…愛する指揮官様の為、誇り高き一航戦の名にかけて通しません!!邪魔する奴らは…ソウジします!」

 

 

爆撃機を飛ばす。

 

 

 

後ろから矢が私の横を通り過ぎる。それは、爆撃機に変わり私の子達に追いつこうと空を飛ぶ。

 

 

 

 

「奇遇ですね…私も誇り高き一航戦なんですよ」

 

赤城だった。

遠征任務を終えて帰還中に私に合流してくれたのだろう…。

 

「あなたは…」

 

 

「別の世界の赤城さん…私もご一緒しますね」

 

 

「物好きなのね」

ありがたいわ。

 

「ふふっ…後輩を守るのも…私達先輩の役目ですしね。それに…仲間ですから。」

 

 

 

「「西波島航空戦隊の赤城の力…見せてやりますわ!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…!!迅鯨さんが!!沈んじゃう!!!」

 

 

 

 

 

あの感じ…やっぱりそうだったんだ…。

あの懐かしさも…姉さんだったんだ…。

 

人が艦娘として生まれてくるなんてあり得ないだろう。

 

俺には想像も出来ない気持ちがあっただろうな。

きっと悩んだろう…苦しんだだろう。

 

気付けなくてごめん。

ずっと守ってくれようとしてくれて…ありがとう。

 

 

俺は…提督だ、指揮官だ!

誰であろうと…沈めさせはしない。

この鎮守府にいる誰も…!

 

 

世界の平和もそうだけど…

戦う艦娘を…誰1人として死なせない。

その為に居るんだから!!

 

 

 

 

俺はイクの背中から海へ飛び込んだ。

 

 

「提督!?何してるの!?」

イクが言う。

 

 

 

水中で叫ぶ。

迅鯨……秋姉!

負けるなぁぁぁッ!!

 

ガボガボとしか聞こえないだろう。

それでも…姉さんと同じ土俵で…あなたに届けたい言葉。

「生きて帰ってこい」

 

ただ…それを伝えたくて。

 

 

「もうっ!!仕方ないの!!」

イクは沈みゆく迅鯨の下へ俺を引っ張って行った。

 

 

 

 

 

「…危ナカッタ……私ノカチダ!貴様ハ犬死ニナンダ」

 

 

くそっ……

ダメだったの?

あぁ…悔しい。

 

 

 

沈みゆく私。

手を伸ばしても…届かない水面は…まるで私の人生を見ているみたいで…。

 

何もかも奪われて…小さな幸せすらも手を伸ばしても掴むことが出来なくて…。

 

私らしい最期…ね。

 

 

 

 

 

 

誰かが私の腕を引っ張った。

 

 

 

誰?

私…眠いんだけど……寝かせてくれないかな…。

 

お迎え…かな?

 

違う…。

 

 

 

 

 

私は見た。

目の前に誰かが…居る。

 

 

いや

私はその人を知っているー。

 

 

提督(最愛の人)人が海の中で叫んでいる。

 

 

 

彼は今、私だけの為に危険を顧みず敵だらけの大海原に飛び込んで…沈み行く私の肩を持ち叫んでいる。

 

 

 

救君?

優しいね…。…分かるよ……なんて言ってるか。

だって…血は繋がってなくても…大好きな弟。

ううん、大好きな人。

 

 

沈むな!沈ませない…負けるな…!

生きて帰ってこい!!!

 

お前は…俺の艦娘だろう?

 

姉さんは強い人だろう?

 

諦めるな!

 

 

 

 

 

まだ諦めるな…と言うの?

 

 

 

 

 

諦めたら…守れない。

 

 

 

 

 

諦めたら…もう手を伸ばせない。

掴めるかもしれないものも…こぼしちゃう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大事なものは…皆奪われてきた。

家族も…大好きな人も…生きることも…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神様…

 

もし居るのなら…私の願いを聞いてください。

 

 

 

 

 

 

もう一度…立ち上がる力を下さい…。

 

 

 

 

もう…大切なものを理不尽に奪われない為に、なくさないために…。

……理不尽な運命に抗い、立ち向かう勇気を……あの人や皆を守る力を…私に下さい!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

体が…光ってる?

え?なにこれ…私… 

 

 

うん、と頷く提督。

あなたなの?救君?

背中を押してくれるの?

力が…漲ってくるのがわかる…。

 

 

うん…私…やるわ!!

 

 

 

 

 

ーーー迅鯨ーーー改ー

 

 

 

 

 

 

一度は…いや、二度諦めたけど…

 

もう諦めない! 

 

 

私はあなたを愛する事(守る事)を諦めない!!

 

 

 

(秋穂)としても(迅鯨)としても…負けない…!

 

 

例え偽物の記憶だと言われたとしても…

昔の秋穂でないと言われても…

本物の艦娘でないと言われようとも…

 

この心だけは…この気持ちだけは…

本物だから!!!!

 

 

 

 

 

 

 

私はもう一度…海に立つ!!

大切なものを守る為に…私は…諦めない!!

 

 

 

 

「ニセモノガァア」

 

 

深海棲艦…

 

「何とでも言いなさい!私は…迅鯨…秋穂の魂を持った艦娘よ!!アナタ達なんかに…負けません!!」

 

 

 

「…いこう!」

 

 

 

「ええ!提督!行ってくるわ!!待ってて!」

 

 

 

 

「シズメ!シズメエエエエエエエエ!」

 

 

「迅鯨!!回避からの反撃だぁッ」

 

「了解!!  回避成功ッ! 私の番よ!当たれぇえ!!」

 

ー着弾観測射撃ー!!!

 

渾身の射撃が敵にぶち当たる!

「ヌウウ!!この程度デ……!!」

 

 

「まだまだよ!皆!行くわよッ!力を貸して!!」

19や58達に声をかける。

「「「了解!!」」」

 

「私もいるわ!」

と168達も声を上げる。

 

 

「潜水艦隊攻撃…撃てーーーッ!!!」

 

 

「グウウウ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「指揮官様…っ」

 

俺は水面から桜赤城に抱き上げられた。

 

「見てください…あれが…彼女です」

 

「…すごいわね…彼女…一体…」

 

 

「わかってる…凄いな…」

 

 

 

 

 

 

敵の砲撃が頬を掠るーーー当たるかッ!

 

「もう一度ッ…」

 

観測着弾射撃…!

 

 

「マモレ!ワタシヲマモレ!」

ワラワラと雑魚が深海棲艦の前に集まる。

 

 

 

でも…今ならやれる気がする。

「丸ごとブチ抜いてやる」

 

「私は…私の心は…本物だぁぁぁぁあ!!!」

 

 

ズドォォン

放たれる砲撃ー。

それは…思いを貫くように全てを貫いて水平線へと消えていった。

 

「ワタ…シガ………シズ…ム」

ガシャ…と音を立てて敵は海に沈んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「帰って来たよ…提督…ううん…救君!」

 

「お帰りなさい」

 

飛びついて行く…あったかい…。

やっと感じられたこの温もり…もう離さない。諦めない。

絶対に…守るから!!

 

 

 

「今日だけですわよ…全く…」

 

「まあまあ…仕方ないのー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は遠征帰りの皆に全てを話した。

私の今後は皆に決めてもらおうと思った…。

 

 

「事情はわかったけど…ホワイトデーの事は別よ…」

 

「そうね…罰を受けてもらわないと」

 

 

「ええ、どんな罰でも受けるわ…」

 

少し不安な私をよそに皆は笑っている…逆に怖い。

 

 

「間宮さんの新作デザートが出るのよ…」

 

「え?」

 

「それで勘弁するわ」

 

「そんなのでいいの?」

 

「そんなの!?あなたね!スイーツよ!スイーツ!私達の楽しみの一つなの!」

 

「そうっぽい!売り切れもあるから予約できないから食べられない時もあるっぽいー!」

 

「ま…特別枠の提督さんはこっそり食べてるみたいだけど?」

ジロリと目線を向けられる提督。

 

「……おいしかった…」

満面の笑みの提督。

 

「特別枠の噂は本当だったのね!?」

「きゃーー!ずるいわ!ギルティよー!!」

 

 

 

 

 

「わかったわ!皆にそのスイーツをご馳走させてください」

 

「ええ!楽しみにしてるわ…それと…」

 

「?」

 

「あなたのことや向こうでの提督のこと…いっぱい教えてね?」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「桜赤城…さん?」

 

「もう少しだけ…こうさせてください…」

俺は今桜赤城のモフモフに包まれ…後ろから桜赤城を抱き締めている。

 

「…私が指揮官様を譲ったのですよ?お陰で彼女は沈まずにすんだ。ファインプレーだったでしょう?だから私にもご褒美を下さい」

 

「……確かにお前らしくなかったな、叫んでたしな」

 

「うう…あんな態度とりたくないのですよ?…ライバルは少ない方が良いですけど……指揮官様を悲しませる方が…許せませんから……この世界で唯一の…向こうの世界の知っている人でしょうし」

 

ギュッと力を強めて抱き締める。

「ありがとうな…」

 

「はい…でも私は譲りませんよ?指揮官様を…」

 

 

 

 

 

 

「私も頑張ったのですが?」

赤城…!

「イムヤ達も…」

「イクも…」

 

「私も抱きしめて欲しい…」

迅鯨…いや秋姉さん…。

 

 

 

おーおー

みんなおいで…。

 

 

 

 

皆飛びついて来た。

 

というより、タックルだった…。

 




迅鯨は…ヤンデレ筆頭だと思っています(๑╹ω╹๑ )

だめだ
甘さが足りない…


少しでもお楽しみ頂けたなら幸いです(๑╹ω╹๑ )!


コメント等お待ちしています(๑╹ω╹๑ )
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