提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜 作:ふかひれ
また夜勤なんで投下しますね(๑╹ω╹๑ )!
きっと私達にもそんな時があったのかも…知れない。
艦娘としてこの世に生を受けて…提督と共に戦ったのかもしれない。
別の世界で人として生まれて一生を終えたのかもしれない。
でも…ひとつだけわかっているのは…
私達…深海棲艦の存在はこの世の人類には…"悪"だということ…。
建造でこの鎮守府に来たとしても…
私達が提督の下で艦娘と肩を並べて存在するなんて…烏滸がましいにも程があるだろう。
そう思っていた。
皆は…提督は言った。
分かり合えて、手を取り合えるなら敵じゃない…と。
目が覚めた時に…私達の中にはあった。
この人について行こうと思える"何か"が。
誰かの記憶なのかもわからない。
誰のどんな気持ちなのかもわからない。
だけど…この人の為なら…同胞に裏切り者と言われても胸を張って言える。
私は…彼の為に戦う深海棲艦なんだと。
彼の艦娘だと言えたら嬉しいんだけど…それはありえない。
「……」
生まれてすぐは、どこか距離感がある気がした…。
いや、私達が勝手にそう思ってるのかも…。
でも、あなた達は何でそんなに優しくできるの?
私達…敵だよ?
あなた達の敵になるかも…なんだよ?
なのに何で?何で普通に居られるの?
「提督の為に…世界の為に戦ってくれたじゃない」
「同じ飯を食べただろう?」
「一緒に泣いて、一緒に笑っただろ?」
私達は歪な存在のはず…。
なのに…なのに…何でこんなに幸せなんだろう?
いいのかしら?こんなに幸せで。
「…残すの?いただきっぽーい!」
「あっ!コラ!夕立ッ!それは最後の楽しみに取っておいた……ああああ!!!」
「…ごめん姫ちゃん…たべちゃったぽい」
「酷いよう…ううう…」
「泣くなよ…俺のやるから…」
「ありがとううう!愛してるよおおおお」
「こらー!姫ちゃん!どさくさに紛れて告白はダメだよ!」
…今はこの通りなんですけどね。
なにせ…
「2人って…美人だよなあ…」
この一言でオチたのだから…。
普通深海棲艦に向かってそんなこと言う!?
化け物!が普通でしょ?
なのによ?なのによ?美人だよなあ…ですって!?
あぁん…しゅき…♡ってなるに決まってるでしょ?!
なるわよね!?え?ならない? あっそ。
という訳で今日も今日とて指輪を貰うために奮闘中。
花嫁修行…?ってやつ?
味覚も独特だから…料理は……まあ置いておきましょう。
掃除は……艤装さえ外せば…うん…艤装があるとね…周りのものが破壊されて行くから…。
え?ベッドに潜り込む時?外すに決まってるでしょ!
編み物とかもするわよ?桜大鳳さんが器用だから教えてもらってるの。
でもね…何故かデザインが禍々しくなるのよねぇ…。
残念な事に外に出て遊べないのが悲しいわ…。
出るな!と言われた訳じゃないけどこんな見た目じゃ…仕方ないけどね…周りが混乱したらダメだし。
周りの娘が夫婦体験と言って出て行くのを見送るのは少し羨ましくて寂しいかな…。
「ならメイクしたらいじゃない…てか、あきつ丸とかめっちゃ肌白いけど普通に出かけてるわよ?」
「その手があったか…!」
やはり明石は天才か?!いや!天才だ…。
「メイクなら愛宕や足柄に聞けばいいわ」
そこまで教えてくれるとは…天才…いや!神か!!
「「という訳で私達にメイクやオシャレを教えてください」」
と、三つ指ついて土下座する2人の深海組。
「あらあら…そんなに畏まらなくても教えるわよ?」
「まあ…恋する乙女の気持ちはわかるわ…いいわ!任せなさい」
「「お…」」
「「お?」」
「「お姉様方ッ」」
「お姉様って…」
「むず痒いわ…」クスクス
先ずは自分でやってみろとの事で…。
雑誌で勉強した腕を見てもらおうかしら!!
…
……
「あら?お笑い芸人かしら??」
と姫ちゃんが言われる。
「コッチは…現代アートかしら?」
と鬼ちゃんが言われる。
「「……くっ……いっそ殺してください」」
「ふふっ…そもそもね?2人は」
「素体がいいのだから…コテコテのメイクはいらないわよ」
「提督と外を歩きたいのよね?」
「ライバル…だけど…やっぱりフェアじゃないとね」
「ここをね?こうやって…」
「可愛くなってきたでしよ?」
「はい、完成」
「お待たせ」
「「行ってらっしゃい♪あの人のところへ」」
すれ違う皆が
うわー!かわいー!
と言ってくれる。 本当?
嬉しいね鬼ちゃん。
うん、そうね姫ちゃん。
執務室のドアの前に立つ。
緊張する。
でも…勇気を出してみてもらおう。
私達とも…お出かけして欲しいから。
「提督さん!」
「見てくださ……」
コレであなたの視線は釘付け……?
「…!〜!〜〜!!」
そこには…目隠しと猿轡をされた提督が椅子に縛られていた。
視線もくそもなかった。
「「ええ…」」
提督の視線を釘付けにしようと意気込んでいたら…椅子に張り付けられた提督に私達が釘付けになった…あれ?なんか意味がわかんない。
驚く私達…。
しばらくの間、静寂の中に提督のんーんー声が響いた。
とりあえず…解放しましょう…。
「ぷはーー!!酷い目にあった……ありがとう…一体誰が…」
「あれ?どしたの?2人とも可愛い化粧して?いいね!美人が増してるよ!」
切り替え速くないですか?縛られてたのよ?
そして、…恥ずかしくないのかしら?この人は…。
「またどーしていきなり化粧を?」
「あなたと…外を歩きたいから」
「そう、私たちも…」
「何で?」
「何でって…」
「そのためのメイク…?」
「「はい」」
「メイクしなくても…歩くよ?」
「「は?」」
「メイクしなくても…2人は俺の艦娘だから…一緒にデートするし、夫婦もするよ?」
「いや!私達は艦娘ではないわ!」
「そうよ!深海…「何故?」
「ここに居て味方で居てくれるんだから…艦娘だろ?」
提督は壁を指差す。
艦娘一覧のボードには…駆逐艦や軽巡等のグループ分けが行われており。深海組 艦娘として私達の名前があった。
「「……」」
「無理矢理すぎたか?…でも…お前達はお前達だからな」
「俺のためにオシャレしてくれてありがとうな」
ペンを走らせる手を止めて笑顔で言ってくれた。
「しゅき…♡」
「ずっと着いていく…♡」
「お!?おう!ありがとう?」
「他所でやって下さい…」
大淀が笑いながら言う。
「ご主人様…ロイヤル組の名前が私しかないので寂しいのですが…」
ちょっと何言ってるかわかんないですね。
「なら…今度デートしてくださいね?提督」
「行こう行こう!」
「私のが先ね?建造されたのは私の方が早いから…」
「くっ…年功序列ッ……なら姫ちゃんよりも凄いプランで上書きするしかないわね…」
「なっ!!ならデートプランは秘密でいくわ!」
「あー!ズルイ!!」
「楽しそうね」
と、笑う愛宕。
「そうね…さっきよりも笑ってるから…良かったわ」
と、足柄。
「さあ!料理の練習の続き…やるわよ!キッチンへ行くわよ!」
「「はあい!!」」
「いい?私達の指導には「イエス!マム」と答えなさい!良いかしら?」
「「イエス!マム!」」
ともあれ、朝ご飯くらいは作れるようにならなくちゃね。
「…料理はまだまだで………ね」ガクリ
足柄が白目を剥いてぶっ倒れた…。
「足柄さぁぁぁぁあん!!カムバック!!!」
「入渠手続きしてくるうううう!!」
まだまだ修行が必要みたいです。
どんどんキャラが崩れて行く……!!
それもありでしょうか?
お楽しみ頂けたなら幸いです(๑╹ω╹๑ )