提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜   作:ふかひれ

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118話 その気持ちに偽りなく ②

「あなたは…艦娘ともケッコンなさっているんでしょう?」

 

 

 

「え?!あ!?」

面食らってしまった。

 

 

 

 

 

「あの街にも知り合いが居ましてね…アナタの噂は知っていたんです。麗とも一緒にいる事も…」

 

 

 

 

知っていたのか!?

なら何故平気で居られる?

何故…この人は…?

 

 

 

 

俺は殴られる覚悟を決めた…。

 

 

「あぁ…怒ってる訳ではないのですよ?」

 

「え?」

 

「そりゃ…最初は…何だ!?この野郎と思いましたよ」

「でも…私にあなたの事を話す麗は…いつも幸せそうで…」

 

 

 

「麗も部下とケッコンしているとも…ね。まあ…あなたは本気で艦娘の方とされているようですが…」

 

 

お父さんが動いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうか…麗を幸せにしてやってくれませんか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お父さんは…頭を下げていた。

 

 

 

 

「あの子は青春も何もかも犠牲にして平和を守ってくれてます。私らは親として何も出来てません。逆に貰ってるものの方が多いんです。だから、…あなたの事を話すあの子のあんな幸せそうな顔を見れるのが嬉しいのです」

 

 

お父さんは頭を下げたままだ。

 

「私は…艦娘とかはわかりません。側から見たら何て親だ!と言われるでしょう…。」

 

「…でも、あの子が選んだ人ですから」

 

「あの子を守り切って幸せにしてくれるなら、私はあなたに任せたいと思います」

 

 

 

 

 

 

 

葛藤もあっただろう。

 

俺みたいな奴に娘を送り出そうと決意するなんて。

 

でも、決して投げやりではない。妥協でもない。

 

 

自分達の思いよりも、彼女の幸せを優先したんだろうか。

 

 

 

 

 

なら…俺もしっかり応えなくては…。

 

 

 

お父さんが顔を上げた先には…

 

救君も頭を下げた。

「お父さん…世間的には私はクズでしょう…。わかっています。それでも…あの人の幸せの為なら何でもします。命懸けで幸せにします。守り切ってみせます!!!」

 

一度顔を上げ、はっきりと言った。

 

「なので、お嬢さんの命を私に任せてください」

 

「泣かしたら…ダメですからね?それに」

 

「それに?」

 

 

 

 

 

「あの子は可愛いですから!きっと1番になりますよ、あなたの」

 

ん?

 

「性格も良いですし…料理もできる!まさに嫁として文句なし!」

 

あれ?なんか流れが…?

 

 

「ウチの娘は可愛いですからね!他の娘には負けませんよ!」

ほら見てください!と写真やら新聞のスクラップやらを見せてくる。

 

 

あぁ…

葛藤じゃねえな…

娘への絶対的な自信だな…。

 

 

「アーハイソウデスネ」

 

「この写真はですね!!!」

 

「ウオースゲー」

 

「聞いてますか!?」

 

「アッハイ」

 

 

 

 

 

「結婚の挨拶みたいなものねぇ」

と、お母さんが笑いながら私の横に来た。

 

 

「…いい?麗。艦娘さんにも他の人にも負けちゃダメよ?」

「私も…他の娘達に打ち勝ってお父さんと結婚したんだから」

 

 

 

 

 

 

 

「あの人と一緒になりたいって言って…怒らないんだ?」

 

「麗が本気で好きになって、一緒にいたいんでしょ?なら…反対しないわ…だから負けちゃダメ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「にしても…ウチの娘も含めてハーレムですねぇ…」

 

「うっ……」

 

「……どこまでやったんです?」

 

「え?」

 

「恋人らしい事はしてるのですか?」

 

「と、言いますと?」

 

「……やっちゃったんですか?誰かと…」

 

救君が吹き出した。

「いやいやいやいや!まだ……あーキスくらいでしょうか?」

 

「その後の予定は?子供とか…最初の相手は娘で…」

 

 

 

「お父さん!!!!!」

思わず飛び出してしまった。

 

 

「れ、麗!お母さんまで!!!!」

 

「お父さん?お話があります〜」

お父さんはお母さんに捕まった。

 

「麗達も忙しいんだからそろそろ帰らなきゃいけないんだしね」

 

「あ…うん!また…帰ってくるね?」

 

 

 

「次は…孫の顔をみせてねえ〜救君ー、麗〜」

 

 

「え!?え!?!」

 

 

ウフフと笑いながらお父さんはお母さんに引き摺られて行ってしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「殴られるかと思ったのに」

 

「こんな感じだって思わなかった…私も…何か、ごめんね?」

 

「ううん…凄い親御さんだね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰りの道すがら

 

まあ…お父さんとのやり取りを聞かれた訳だしなと思い…麗を見る。

照れ臭そうに、微笑みかけてくれる彼女。

 

色々としてやられた感はあるが……。

 

「麗ちゃん」

と、繋ぐ手を解き呼びかける。

 

「なに?」

と、答える麗。

 

今更ながら彼女に差し出した。

 

「これ……」

 

「え?」

 

「…皆と同じものだけどさ……君をこの戦いが終わるまで守り切る。終わっても…幸せにする。だから受け取ってくれないか?」

 

「順番…違うくない?」

涙目で笑う彼女。

 

「うっ……想定外すぎたから…」

 

「救君…ムードとか…もう…」

「それに?…皆にも同じ事言ったんでしょ??」

 

 

 

 

「…きっと…ぐすっ…一番になるからね?何があっても…ぐすっ、離さないで居てくれる?」

 

 

「約束するよ」

 

ぐすっ…ぐすっと彼女が泣く中でハッキリと聞こえた…

「はい!喜んでお受けします」

 

 

彼女の顔は涙でぐしゃぐしゃだった。

 

 

 

 

 

私は飛びついた。

 

…キス。

抱き締めながら、長く感じるほどのキス。

 

 

嬉しい…から。

あなたが必要としてくれて…居させてくれて…

手を取ってくれるから。

 

 

私…負けないからね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出会いは良くなかったと思う。

その後も…嫌な思いをさせたかな…。

 

でも…私はあなたに惹かれました。

あなたの笑顔が、言葉が、私を照らしてくれるから迷わずに真っ直ぐ歩めるんです。

 

だから少しでも私もあなたの力になりたいと思います…ずっと隣で。

 

 

私も約束します。

ずっと離れません。

私もあなたを…守ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

鎮守府に帰った2人を出迎えた艦娘がどうなったかは…言うまでもない。

 

 




ご都合展開とはこう言う事だろうな…

お気に入りが430…
ありがとうございます(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
これからも…何卒!何卒!!



少しでもお楽しみ頂けたなら幸いです(๑╹ω╹๑ )
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