提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜 作:ふかひれ
まだガキじゃないか…。
そう言い放つのは真壁と呼ばれる現提督代理であった。
数日の投獄生活は快適なものではない。
自白を強要する暴力や、精神への暴力が与えられていた。
慣れて…はいないが、苦痛だ。
心配事もある…。
「まったく嘆かわしいな。敵と通じているとは…まあ、だから鉄底海峡も攻略できたんだろうがな」
「そんなことはない!アイツらは建造で!」
「そんな記録はどこにもないぞ?」
そうだ。
姫ちゃん達の建造の件は秘匿事項だった。
故に公式としての記録が無い。
「あのデータのない艦娘は何だ?」
……説明のしようがない
別の世界から俺を求めて来ました!
ー事実だけど…アカンな…
…戦闘力がなまら高い嫁達です!
ー国家転覆まで言われてるからアウトやな…
寧ろ外部勢力の誘引で極刑の決定が早まるかも…?
「……メイドだ…身の回りの世話をさせている」
「見たこともない容姿だが?」
「俺の…趣味だ」
「ほー…狐にメイドに…和服がか!お前はよっぽどの色好きらしいな!!」
「あははは…」
殴る!絶対コイツはぶん殴る!!!
「御蔵元帥を呼んでください」
「居らんよ…。数日前から姿を消していてね…私が代わりというわけだ」
「その件にも君が関与していると思っている」
「馬鹿な!そんな事があるはずが!」
「もしくは共謀している…とね」
「お前らの目的は何だ…」
コイツは…最初から俺を潰し、ジーさんを潰すつもりだったのか?
いや、なら何故攻め込まない?
…違う、攻め込めないんだ。
「全てさ…」
「まあ…君はソレを見る前に処刑される訳だけれども…」
「は?」
「当たり前だろう…?艦娘や鎮守府を利用して国家転覆を目論むテロの主犯として…貴様の人生は幕を閉じる」
見せしめか…?
有力な鎮守府はいくつもある。
新政権にはこのような力があると見せつけるためか?
真壁が近付きコソリと言う。
「邪魔者には消えてもらわないとね…私や彼女達の為に」
彼女達?
「そうだ!!」
真壁が救を殴る。
「この海は強い者が全て!!」 ドゴッ
「貴様は邪魔なんだ」 ドカッ
殴る殴る殴る殴る
蹴る蹴る殴る蹴る
「俺はやるぞ!大石にも出来なかった事を!全て俺のものだ!!」
血に濡れた手を拭きながら真壁は鬼怒に言う。
「まさか…お前が奴らと通じてるんじゃ…」
「はて…?何のことかなッ!!」ドコォ!!
「ぐっ…」
「明後日には君の公開処刑を行うよ…鬼怒、それまで死なせるな…」
「そうだ…お前のとこの大和は優秀だな」
「……?」
「反乱する金剛を沈めて…他の奴は地下牢へ監禁して拷問してるらしいぞ」
ニタァと笑いながら言う真壁。
「嘘だ!!大和は…大和がそんなことするはずない!!」
「実際にその現場を見た奴らが言っているぞ?それに大和が通信で言ってきた…鎮守府と艦娘の為だと」
「嘘だ……嘘だ…」
暫く呆然とする救。
興味を無くした真壁は去ってゆく。
「…鬼怒」
「……馬鹿よね」
「助けてくんない?」
「…無理ね」
「提督命令でも?」
「あなたは…私の提督じゃない」
「…ウチの所属なのに?」
「それでもよ…。私の提督は……」
「手にかけたって訳?」
「…ッ!!そ、そうよアンタもそうなるの」
「さあ、お喋りは終わりよ」
ぎこちなく彼女はそう言った。
そう話しているうちに俺の意識は落ちていた。
次の日だった。
「鬼怒、そいつを痛めつけろ」
「え?」
「やれ」
「そ、そんな」
鬼怒は躊躇っている。
「できんのか?」
真壁は鬼怒を睨んで言う。
「あ、あの…もう十分痛めつけられているので…」
その回答に真壁はため息をついて言った。
「なら…由…「はん!!舐めんな!そんなガキ艦娘にやられたってどーーってことはねえよ」
真壁の言葉を遮り、救は叫んだ。
「提督殺しの卑怯モンで腰抜けに捕まったのは俺に…」
言葉が紡がれる前に鬼怒の拳が頬に突き刺さった。
「何よ!何よ!アンタなんか!!」
鬼怒は馬乗りになってひたすら殴った。
それは真壁達が居なくなっても続いていた。
「死ね!死ね!死ね!!」
「のうのうと幸せに生きやがって!」
「不幸を味わえ!」
「アンタに何がわかんのよ!!!」
「……」
「アンタに…」
救は何も答えない。
「……そろそろ退いてくれないか?」
「なっ!」
「殴れただろう?命令違反にならずに済んだだろ?」
「何を…」
「それがお前の仕事なんだろ?なら仕方ねえよ」
「いててて」
「アンタまさか…わざと…?」
「………」
その時だった。
「救君!?!?」
懐かしい声が聞こえたのは。
「そんな…傷だらけで……救君…」
「よく生きてるな…」
「お客が多いな…今日は」
麗と巌だった。
「兄ちゃん…明日なんだってな…」
「救君…」
巌と麗だ。
2人もまた、聴取と処刑の立ち合いで大本営に呼ばれたそうだ。
「どーにかなんないかな?」
巌は鬼怒を少し見てから言う。
「無理だな…俺らにも監視が付けられてら」
「俺の仲間と疑われてるのね」
「そうらしい…」
「逃げないの?!ねえ!死んじゃうんだよ?」
「こら!小娘!滅多な事を言うな!お前も捕らえられるぞ」
「でも!おかしいです!一生懸命…頑張ってる救君がこんな…」
「ダメだよ麗ちゃん…それに俺が逃げたら皆が捕まるよ」
「でも…」
と、麗は言う。
そして鬼怒の手を見て……
「あなたッ!!何でこんな事が平気でできるの!?」
「救君の艦娘でしょう!?」
「麗ちゃん」
「無実なのに殺されちゃうんだよ!!その手を見てよ!彼を見てよ!何とも思わないの!?」
「ぅ………」
鬼怒は少したじろいでいる。
「麗ちゃん!!」
大丈夫…と彼は言った。
「……ごめんなさい」
麗はか細く言った。
「……絶対どうにかするから」
そう言い残して麗達は帰って行った。
私には理解できない。
自らの死は確定している訳で…なのに何故神崎はそんなに平静を装っていられるのか…?
本当にどうにかなると思って居るのか…?
(大和…お前は…)
(いや、今は考えても仕方ない。どうにか…する方法を見つけないと)
しかし、残酷な事に1日とは早いもので…
顔も口も痛いままに次の日を迎える事となる。
くそ…朝か…,
「さあ…その時がきたぞ」
笑う顔がムカつく…。
絶対にぶん殴ってやる…。
「貴様のその犯行的な目も…もうすぐ絶望に変わる」
俺は広場へと連れて行かれた。
暑い次は台風ですか!!やめておくれ!
お楽しみ…頂けてますでしょうか?
少しでもお楽しみいただけたなら幸いです!
メッセージ等で
投稿ペース落ちないじゃん!と良く頂きます。
今回みたいな続きものはストック分は基本毎日投稿してます。
他の?
割と新鮮ネタなのでその日に書いて投稿とかしてます。
仕事でキツイ時は次の日に…とか。
ぽちぽち書きだめしてみたり。
お気軽にコメントやメッセージお待ちしています!
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