提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜 作:ふかひれ
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…その魂は
自分勝手に使って…使い潰して良いものじゃない!
彼女達のものなんだ!!!
「お下がりください!京極様方!…ご主人様!!ここは私が!!」
ベルファストが深海棲艦と対峙する。
「ああ!!」
「待てッ!!」
救はゲートに飛び込んだ。
「ダーリン!?……そうすると思ってたデース!!」
「提督っ!!」
「救君!!」
「麗!!準備もなしに……ったく!」
そこでゲートは閉じてしまった。
「なっ……閉じてしまった…だと!?」
ゲートのその先は…
ゲートから見えてはいたが…
現代日本ともそんなに変わらない所だった。
「……閉じちゃった」
麗、猛武蔵…
大和と阿賀野がそこには居た。
「阿賀野!?お前いつの間に!」
「いや…プリンおいしそうだなあ…って思ってたら…流れで…」
「ダーリン!アレ!」
金剛の指さす先には…恐らく御蔵らしき人が見えた。
「追うぞ!!」
「む?…やはり来たか……仕方ない…」
御蔵は深海棲艦を生み出す。
「行け!!」
「水もないのに湧いたデース!!卑劣デース!」
「手品みたいにポコポコと…」
と、武蔵が言う。
「てりゃぁぁあ!!」
金剛の砲撃が敵を砕く。
一撃で沈む深海棲艦。
「…」
浮かない顔をする金剛。
「あれ…?生まれたてだからか…脆い?」
阿賀野が言う。
「………いや、違うな」
猛武蔵が言う。
「感じないか?お前達は…」
「…認めたくないケド…言いたい事はわかりマース」
「どうしたの?皆…」
麗が心配そうに聞く。
「……力が出ないんだろう?」
救が言った。
「この世界は俺らの居る世界とは違う。
だから
つまりは…
「奴らも…海じゃないから力が出ないんだろう…」
「無理やりに肉体を持たされた弊害…って事?」
「多分…マイナスのエネルギーだけで動いてるんだろう」
そういえば、深海棲艦として倒された奴の魂は…?
深海棲艦か黒い光へ変わる。
「あ…アレが魂…想い…なの?」
どうやって連れて帰る?
方法がないと…この世界で彷徨ってしまう…。
その光は…金剛に吸い寄せられる。
ん?金剛に集まってる!?
何で!?
「アー…ダーリンがくれたダイヤの髪飾り入ったデース!?」
「何で…髪飾りに…?」
「そんなことより…アレ!」
「アレは…武蔵型!?」
阿賀野が言う。
漆黒…見るからに禍々しさ漂う武蔵がこちらへ向いてやって来る。
遠くからでもわかるくらいに…他のやつとは違う。
「あれは…強そうだな…よし!陣形を組も「…行って」
「え?」
突然の麗の言葉に驚く救達。
「でも!!」
「お願い…ここでどうにかしなきゃ…皆の魂が……閣下を止められない!!それに…私達の世界もめちゃくちゃになっちゃうかも知れない!!!」
「行って!救君」
「麗ちゃん…」
「行け!!神崎救!!!」
武蔵が叫ぶ。
「貴様は麗を…伴侶を信じられんか!?」
「こいつがどれだけ努力していると思う!!貴様の隣に居る為に…貴様の背中を預かる為に…麗がどれだけ成長したか!!」
「だから信じろ…貴様の背中…我らに預けろッ!! 2人だろうと…舐めるな!!!」
「わかった…!」
「頼んだ、麗、武蔵!!」
彼は行く。
そう、それこそあなたらしいの。
「……行っちゃったね…」
「…寂しくなったか?」
「…ううん………ごめん、やっぱり少し寂しいかな。でも、良いの…あの人も…私達の世界も守れるなら…私は…」
「それに…武蔵も居るしね」
「…ふっ…」
「2人だけ…だがな」
「……」
「……行ってください!提督!!」
「大和…!?阿賀野!?」
「私達がここで…今のうちに!!」
「私…夢を見たんです。こんな感じの夢を…。あの子達が来てくれるはずですから!!!」
「あの子達?」
「心配なさらないでください」
「…ほんとだな?」
「はい」
「…先に行ってるぞ」
「はい!」
「頑張れ!提督!!!」
「……阿賀野…わかる?」
「…あぁ…わかります」
「アレは…本物の大和ですね」
「うん」
「…大和と愉快な仲間たち…か…相手にとって不足なしですね!」
相対するは
艦としての戦艦大和の魂が周りの想いや魂を取り込んだ
大和型深海棲艦のヤマト
戦艦大和の魂は…
黒く…暗く…悲しみ深く…。
ヤマトは何も言わない。
ただ…輝く光が邪魔なのだ。
生けるモノが邪魔なのだ。
「…頼りにしていますよ??阿賀野さん?」
「はい!こちらも、大和と愉快な仲間です!頑張ります!」
ところ変わって麗と武蔵。
当たりはするが…ダメージが通りにくい…みたいなところだ。
「武蔵!!右ッ!!」
「心得た!!」
武蔵は右へと躱す。
(何このムサシは……こんなに冷ややかな…目は…)
麗と猛武蔵に相対するは…同じく戦艦としての武蔵の魂。
「…不安か!?麗!!」
「…ほんの少し!!」
「……私もだッ!!…だが、そこっ!!!」
武蔵の回し蹴りがムサシの腹にヒットした!
「…ヨシッ!!」
麗がガッツポーズをする。
「…いや…ダメだッ!掴まれた!!!」
ムサシは武蔵を持ち上げて地面に叩きつける!
「グッ」
叩きつける
「ガッ」
叩きつける
「……クソッ」
何度も何度も何度も何度も。
自分でもイライラする。
いや…それ以上に不安だ。
麗が居るのに…提督が居ない…この感じ…。
あるべきものが…無い感じ。
「……」
ムサシは乱暴に武蔵を投げ飛ばした。
「ぐうううぅぅ!!」
倒れる猛武蔵に近寄るムサシ。
武蔵の首を掴み…力を入れて行く。
麗は考えるー
改ニ、ケッコンカッコカリ。
その状態でも補えないほどの弱体化。
相手はある意味武蔵よりも武蔵。
何も…できないの?
このままじゃ…武蔵が…
嫌!そんなの嫌!!
ムサシが武蔵にトドメを刺そうとする。
ドン…。
「…?」
ムサシは理解できなかった。
人間が…戦艦に体当たりしてきたのだ。
必死でムサシの手にしがみつく1人の人間
「させない!!」
武蔵から手を離させようとする。
「やめろ!麗」
「やめない!!」
ムサシは麗を振り払った。
「きゃあ!!」
それでも彼女はまた立ち向かう。
「…理解不能」
またも振り払われる麗。
「あうっ…」
「やめるんだ!麗!!」
猛武蔵は叫んだ。
…痛い。何度もはじかれた…。
服も破けて……擦り傷だらけだ。
鼻血もでちゃったよ…。
でも…
だから何だ
彼女は血を拭ってまたムサシへと立ち向かう。
「やめろって言ってるんだ!!麗!!殺されるぞ!!」
「うるっさいのよッ!!!!」
麗は叫んだ。
「!?……麗…?」
「…うるさい!うるさい!!私は…あなたの提督なのよ!私には…あなた達を守る責任があるの!私の仕事…いや仕事じゃなくとも!!私だってあなたを守るんだ!!」
「麗…」
「まだ2人で…いっぱい色んなことするの!!!救君のとこに行ったり!演習したり!旅行したり!!」
「こんなところで…諦める程私達は浅い関係じゃないの!!!」
また振り払われる。
起き上がりながら麗は言う。
「ねえ!ムサシ…あなたも悔しく無いの!?」
「あの大和の妹が…いいように利用されて…悔しく無いの!?」
また掴みかかる。
「……」
また麗は吹き飛ばされる。
でも彼女は決して諦めない。
そうだ…何故私は…こんなところで
捕まったままなのか?
麗にだけ…あんなに傷を負わせて…何が旗艦か!!
「!?」
ムサシは見た。
2人の間に…光の線が有るのを。
その線は自分を貫いているのを…。
それは…暖かく…ムサシの頭の中の憎しみにスッと入って行く。
「鎮守府が無かったって…私がこの世界で着任してないからといっても…変わらない」
「私は猛武鎮守府の提督で…武蔵の……提督なのよ!家族なのよ!大親友なのよ!!!!」
武蔵は衝撃を受けた。
相棒…と武蔵型はよく提督を呼ぶらしい。
だが…それは魂に刻まれた呼び方…とでも言うか。
麗と武蔵は呼んでいる。
その方が何だか安心するのだ。
上司と部下、提督と艦娘…。
どこまで行ってもそれは変わらない。
なのに
彼女は…私を家族だと…大親友だと言った。
毛頭ないが、沈む時は沈むのだ。
呆気なく簡単に死ぬのだ。
口で退けとも、進めとも簡単に指示はできる。
だが…
彼女は…その家族の為に、大親友の為に勝てるはずもない…動かせるはずもない相手に…振り払われても振り払われても立ち向かう。
馬鹿としか言いようのないその光景は…
武蔵に涙をもたらした。
「麗…ッ」
想いが…現実を凌駕するなら…それはきっと今なのだろう。
麗は願った。
あの人の背中を預かれるくらいになりたいと。武蔵を守りたいと
強く思った。
例えこの世界に鎮守府がなくとも…私は提督だ…武蔵の大親友だと。
武蔵は願った。
麗の望みの為に…2度とは負けないと。
強く思った。
この自分を大親友だと言う提督の為に…応えなければと。
武蔵の力が強まって行く。
もう少し…で!!!!!
いくら振り払おうとも彼女は立ち向かってくる。
目が死んでいない。
いや…それどころか…
輝く星のような…
美しいとさえ言える…麗と武蔵2人のの在り方に…
いつか自分も夢見た光景だった。
兵器としてでなく…
希望の艦てして…
1人の艦娘として…
共に平和を夢見る者として…
誰かの隣に居たかった
––羨ましい--
そう思った時…ムサシは手の力を緩めていた。
「今だッ!!!」
武蔵は…全力で応えた。
そう
それは諦めない麗が作り出した
奇跡のような一瞬…。
生きることに…
何かを成すことに…
艦娘として提督との在り方に…
羨んだムサシが作った隙だった。
武蔵がムサシの手を振り解く!
「……!?」
「遅いッ!!!」
武蔵は…ムサシを殴り抜いた。
「クソジジイは深海化したな!早え!!』
「見えたデス!!あの家ネー!!」
「覚悟はいいな!!」
「大丈夫!任せて!!」
「俺らがジジイとその化け物とやらをどうにかできたら…ジジイも魂を返してくれるかも知れん!」
「イエス!」
「入ったら速攻てのは無しだぞ」
「了解!!」
御蔵の家らしきものに入り込む。
タイトル
??????????????? ② 超えて…超えて
タイトルは次回出ます!多分!
そういう試行なだけで、無題ではないですよ!
内地の場合海がないので海という概念を失う
そもそも世界が違うので、鎮守府という概念がないので
両者ともに力が出ないという感じですね。
ただ、負の魂はその質に沿ってパワーを発揮しますので
ムサシやヤマトみたいに弱い魂を取り込んで強くなる…的な感じでの設定です。
金剛の髪飾りはかなり久しぶりに出てきました。
7話で出たやつです。
オリジナルな名前の髪飾りでしたが、設定的な理由はあるので、何故魂が集まるかは…もう少し先で
いきなりにまたシリアスかよ!!と、思いの方もおられると思いますが…お付き合い頂けたらと思います。
少しでもお楽しみ頂けたなら幸いです。
コメントやメッセージ等お待ちしていますー!
ぜひぜひ頂けると嬉しいです!
あなたはどうする?
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